本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

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経営のヒントになりそうに思ったこと

 □□□ 2017年10月の目次 □□□

 ツタヤ(TUTAYA)の新ブランド文具に学ぶ!

 みなさんの事務所や家庭に文具が沢山あると思います。 ボールペンやシャープペンは複数持っているのが当り前、 カッターやホチキスなども複数あるのではないでしょうか。

 100円ショップでも大量に安い文具が出回っているので、 文具という機能面で揃えられないものはほとんどない、 いわゆる飽和状態になっています。

 そんな中、ツタヤは今後の成長を図るべく、文具の新ブランドを発表しました。 「ヘテラ(ラテン語でつた)」という名前で、11月より90品目ほど出していくそうです。

 この新ブランド文具の特徴は、まずターゲットを明確に定めています。 30~40代の女性です。 そのために女性が好む色を選定し、女性の小さなカバンでも収納しやすいように、 かさばらずコンパクトになるように設計されています。 そして、デザインは化粧品をイメージして作っています。 ですから、一見化粧品のうように見えるテープやホッチキスなど、 持っていておしゃれな感じがするものばかりです。

 開発担当者は、 従来の文具は事務用品という固定観念が強かった。 ツタヤの文具は、ファッションアイテムとして利用してもらうことを想定しているとのことです。

 みなさんは売れると思いますか? どこの会社や個人でも文具は余っているはずです。 買わなくても不便はありません。 では、買わないのかというと、みなさんはそうでもないと言われると思います。

 それは自分が持っている服を見れば明らかですね。 今時服が無いから服を買う人はあまりいないと思います。 機能的に飽和していても、それで満足していないのが人間ですよね。 だから、企業の新しい提案に反応してしまう。

 これを業界に当てはめると、ぐっと身近なものとなります。 今、パチンコ店が少なくて、台が打てない地域はほとんどありません。 ちょうどみなさんの家に文具が余っているのと同じ状態です。

 それでは、その地域にあるパチンコ店に満足しているのかと言えば疑問符がつきます。 だから新店ということになるでしょうが、従来と同じパチンコ店を作っても、 新しさだけで呼べなくなってきています。 それは、多くのホールがゆったりとキレイになってきているので、 ハードにおける新店の優位を保てなくなってきているからです。

 ツタヤさんの新ブランド文具を見て思うことは、 従来の固定観念にとらわれない発想による新しい提案力です。

 自分たちが持っているパチンコ店に持っている固定観念を明らかにして、 ツタヤさんのように新しい視座から眺めることが、 競合店との差別化を図り、新たな成長につながるのではないでしょうか。

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 大河ドラマの徳川家康の人心収攬術じんしんしゅうらんじゅつに学ぶ

 みなさんは、NHKの大河ドラマを見られていますか? 今年の大河ドラマは、「おんな城主 井伊直虎」です。

 徳川四天王の一人、井伊直政の「井伊家」についての大河ドラマで、 最近、井伊直政役の菅田将暉(すだ まさき)が登場してから面白くなっています。

 簡単に話しをすると、井伊家は潰れ、直政は小さい時に松下家へ養子にだされますが、 徳川家康に井伊家を再興したいと申し出るという流れです。

 それに対して徳川に昔から使えている家臣が、 井伊直政、このころは万千代と呼ばれていますが、 頑張る万千代に手柄を立てさせないようにいじめなどを行います。

 今は、それを万千代が創意工夫して、いじめをしている家臣をギャフンと言わせるので、 それが結構面白く、見ていると楽しくなります。

 この中で上に立つものとして、下のできる人を最も奮い立たせる場面を入れ込んでいます。 それは、「陰日向なく頑張るもののことを、トップが見ている」というところです。

 場面はこんな感じでした。
 万千代を快く思っていない家臣が、万千代に武具の整備を押し付ける。 万千代は、日本一の武具の整備をして、家康の目に留まりたいと頑張ります。 しかし、いざ武具が必要とされた時、戦場へ武具を持っていく役から万千代は外されます。 そして、武具を持っていった人間が、自分達が整備をしてと家康に言います。 万千代は手柄を横取りされたと怒り、諦めます。

 戦いが終わって、家康が浜松城へ帰ってくると、 万千代に呼び出しがかかります。 そして、阿部サダふんする家康が万千代に言います。

「今回の武具の整備は、お前がやったのではなか。 今回の武具の整備は、これまでとは違い非常に素晴らしかった。 持ってきたものは自分達がやったと言っておったが、それは違う。 今までと違う誰がやったのはすぐわかった。 最近入った誰かと言えば、万千代、お前しかおらぬ」
 その言葉を聞いて、万千代は思わず涙がこぼれそうになります。

 人は正しく評価をされると評価した人に信頼を寄せます。 もちろん誰でもではありません。 陰日向なく一生懸命に頑張る人だけです。

 それはそうですよね。 怠けている人は怠けていると評価されて感動することはありませんから。

 このシーンを見ながら、会社で頑張る有能な人財を早く活用したいなら、 こういうことをする必要があると思いました。

 陰日向なく頑張っている人は、もっと頑張るでしょうし、 怠けている人は、見られているので、頑張らざるをえなくなります。

 部下の報告を待っていては、こういう人財を発掘できないのではないでしょうか。 ということで、有能な人財を求めるなら、経営者でも現場を実際見に行くか、 あるいは、この家康の話のように仕事変化に気づき、洞察力を働かせる必要がありそうです。

 部下の言葉を鵜呑みにし過ぎる恐さは、神鋼や日産で明らかです。

 もちろん、この話自体は小説なので、本当かどうかは疑わしいですが、 『自分を真に評価してくれる人に対しては忠誠を尽くす』は昔から語られている真理です。

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 小田急電鉄のインバウンド共用オフィスを参考にする!

 訪日外国人が増えているという報道は、当たり前のように私たちの耳に入ってきます。 量が増えると、これまで小さくて商売にならなかったものが、商売になるようになります。 訪日外国人も量が増えることで、新たな商売の芽が出てきています。

 小田急電鉄は、「インバウンドリーグ」という共用オフィスを新宿に作っています。 これは名前のとおり、訪日外国人を核としたビジネスを展開しようとしています。

 どんなものかと言えば、訪日外国人が一番よく訪れるのが、新宿区大久保ということで、 新宿をインバウンドベンチャーの集積地にする構想を打ち出しています。

 まず、ベースとしては、訪日外国人に場所と名前を覚えてもらうということで、 訪日外国人向けのサービスを提供しています。 具体的には、①レンタルサイクル②ツアーの受付サービス③日本文化の体験教室(書道、茶道) や日本文化テーマにしたセミナーなどがあります。

 次の仕掛けとして、ビル内に外国人専用のシェアハウスを作っています。 小田急さんの希望としては、なるべく違う国の人に入ってもらって、 異文化の交流をして欲しいとのことです。 なるべく違う文化が交流することで、新しい発想が生まれるのを期待しています。

 三つめとしては、インバウンドベンチャー向けオフィスを用意しています。 インバウンドという視点から新しい事業を目指している会社を呼び込みます。

 四つめとしては、インバウンドという切り口で集まった人や企業を交流させるとともに、 セミナールームや会議室、スタジオなどを利用してもらい、事業化の支援をします。

 このようにインバウンド関係者を集めて、新しい事業が起こることを期待しています。

 抽象化するとやっていることは、集めて、交流させて、アイデアを出し、共同で何かをする、 というものです。

 この発想は、コミュニティホールの十分条件の7項目の「お客様同士を知り合いにさせる仕組み」と同じものです。

 パチンコ店には多くの人が来店されます。 その方をテーマで集めて、交流してもらい、仲間となってもらう。 仲間となる一番良い方法は、共同で何かをすることです。

 パチンコにプラスして、仲間が集まるホールを作るということでは、 このような動きを参考にするのは面白いと思います。 推進は自店だけで完結しなければならないものではないので、 地域の企業とコラボをするのも一つに手です。 例えば、つり具店と提携して、パチンコ店の釣り同好会をつくるなどです。

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 東京モーターショーから見えてくるパチンコの未来!

 現在、「東京モーターショー2017」が開催されています。 多くのニュース番組で取り上げられていますので、ご存知の方も多いと思います。

 EV(電気自動車)、自動運転技術、AI(人工知能)により、 車のそのものの在り方が変わってきていると言われています。

 技術の進歩で、技術上の問題は解決されていき、 昔のように車の走りや最高速度、走行距離、電池の持ち具合などは、 差別化にならなくなってきています。 つまり、ハードは水準が高まり、移動手段としては遜色がない状態になり、 競走ステージが次の段階へ移動したのです。その最初のモーターショーということになります。
 当然次は問題となるのがソフトということになります。

 車に求めるものは、 リラクゼーションとか生活の快適性を与えるための 道具へという流れになってきています。

 この車に乗ると、ストレスをとり、リラックスさせてくれるとか、 ドライブ先を提案してくれて、楽しい体験をさせてくれるとか、 というものです。

 パチンコ台自体も、ゲームができ、ワクワク感があるのは当たり前、 それ以上に何をしてくれるのかとう段階にきていると考えると、 このショーをヒントに新たな発展が見込めるかもしれません。

 トヨタのコンセプトカーでは、 運転手と会話し、運転者の状態を把握し、過去のドライブデータと照合して、 ドライブ先などを提案するものを作っています。 さらに感心したのが、ドライバーの感情を読み取り、 どういうときに感情のプラスが大きかったを記録していきます。 そして、ドライバーの満足度を学習し、次のおススメ提案に活かしたりします。

 パチンコ台も、AIを組み込み、お客様との会話機能(電子パネルでの表示)を持たせたり、 会話の内容で、おススメめモードを提案したり、 打ち方のアドバイスをすることができるのではないかと思ったりします。 またお客様の感情をセンサーで読みとり、 一番ワクワクするパターンを記憶し、演出の配列をAIを使って組み替えていければ、 進化するパチンコ台としていくのも面白いのではないでしょうか。

 もちろん、お客様によって個性があり、演出の好みも違ってくると思います。 そうなると、打つ人によって打つ台の演出の個性がでてくるので、 パチンコ台がオーダーメードのようになり、 特定の台に、特定のファンができたりすることも考えられます。

 同じ「北斗の拳」でも、台によってキャラクターのバトルや倒し方、通常演出が違ってくるようなれば、 パチンコファンにとっては自分で作り上げる台という別の楽しみもできるかもしれません。

 また、お客様の感情変化を記録すれば、お客様に対して言葉(液晶文字)をかけることもできます。 台が一緒に喜んだり、励ましたりしてくれる。 人は自分の感情を理解してくれるものを好みます。 女性の方は、また、この台を打ってあげたいと思い、来店回数が増えるかもしれません。

 そういうデータをクラウド上に集めて、さらに面白い台を開発するようになれば、 新しい台制作の技術の進化が加速されるのではないのでしょうか。

 他業界の技術進歩は、見ていて参考になり、楽しいです。 もちろんホールに行かせる発想も転がっていますので、 柔軟な発想トレーニングを兼ねて、 東京モーターショーの見学はおススメです。

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 野村不動産の新ホテル構想から学ぶ地域密着戦略!

 昨日24日に野村不動産のホテル部門である野村不動産ホテルズ株式会社から 新ブランド「NOHGA HOTEL」(ノーガホテル)の発表がありました。 第1号店は、上野での開業です。

 東京五輪や訪日外国人の増加を視野に、全国でホテルの建設が盛んです。 今年は147軒、来年の2018年には、235軒と1.5倍です。 奈良も高級ホテルが来るはずでしたが、基礎工事で地中を掘ると遺跡が出たということで、調査で頓挫しています。 奈良は遺跡も多く、特にそのホテルは平城宮跡の近くなので、仕方がないでしょう。

 さて話を野村不動産の新ブランドホテルに戻しますと、 このホテルの目的が地域密着を推進しているホールに大変参考になると思ったからです。

「ホテルを通じ『未来(あした)につながる「街づくり」と「コミュニティづくり」』を推進する」
 これがノーガホテルの目指すところです。
「パチンコ業を通じて、地域のコミュニティを作る」というコミュニティホールに近い考え方をしています。

 ホテルもパチンコホールと同じハコを持っているので、 それを地域との関わりにどう利用するか、ということなので共通してますよね。

 当然、この「ノーガホテル」は乱立するホテル業界の中で、 差別化するためにとがった戦略戦術をしてくる可能性が高いと考えられます。 ということは、それをリンクすると、自店の地域密着やコミュニティ作りの参考になります。

 それでは何をしようとしているのでしょうか?
 実は、上野に昔ながらの職人さんがいらっしゃる。 例えば、食器などの備品や工芸品を作っている人達。 そう言う方と提携して、地域密着のホテルを作り上げようとしています。

 地元で作られているセンスの良い備品や工芸品をホテルの使用、あるいは装飾として展示し、 その地域を発信する拠点にする。
 東京地域はすべて同じではなく、上野は上野の文化がある、上野でしか体験できないことがあるということで、 ただ宿泊をメインしているホテルとの違いを明確にしていきます。

 宿泊客が地元の上野に目を向けることで、周囲の散策が起こり、地元商店や企業との接点ができてくる。 そこで、旅行客が気に入れば、お金を落とし、地域経済が活性化する。

 地元の人からすると、このホテルは旅行客の関心を地元に向けさせてくれる「有難い存在」となります。

 WBSの発表会のインタビューの中に、職人さんに対するインタビューがありましたが、 「自分たちの作品の発表の場がないので、こういう場を作っていただけるのは、ただただ感謝です」 と言われていました。

 ホテルで備品の採用や工芸品の展示以外に何をするのかと言えば、『工芸品を作る体験』ができるそうです。 ホテルの中でやるのか、職人の工房でやるのかは分かりませんが、とにかく体験ができる。 注目されているコト消費の提供をしていきます。

 実は、ホテル代にその体験教室の料金も組み込まれているそうです。 だから、一泊2万円から3万円と少し高めに宿泊料を設定しています。

 訪日外国人から見ると、名所旧跡の観光は終わったので、文化に触れたいというニーズが出てきている。 それを手軽に満たしてれるので、一度宿泊してみたいと考えるのではないでしょうか。

 このの「ノーガホテル」のポイントは、 旅行客と地元の職人の接点を提供していることです。 もちろん職人は、旅行客の目から見て、感心するレベルを意識していると推察できます。

 旅行客は、貴重な体験ができたと喜び。クチコミをする。 地元の職人は、自分たちが認められた、商売につながったということで喜び。良い作品に注力する。 ホテルは、他にない差別化ができたということで喜ぶ。さらに地域の埋もれた名職人を探す。 というようなサイクルですね。

 これがどこまで成功するかは、来年の秋に検証が必要でしょうが、 発想自体を自店に置き換えて、十分条件の9項目めの「地域との共生」のさらなる開発に役立ててください。

 まずは、旅行客を地元客に置き換えて考えて下さい。 地元客なので地元のことは良く知っている? そう思うのは、あなたの固定観念なのでは・・・?

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 訪日外国人が大幅アップ!だから万一を考えて準備!!

 今年の1月から9月までの訪日外国人が前年対比17.9%とかなり増えています。 このペースでいくと年間2800万人の外国人が、日本を訪れることになります。

 私の地元奈良でも、近くの三条通り商店街に行けば、外国人がゾロゾロ歩いてますし、 そこまでいかなくても、家の近所を訪日外国人が歩いている光景を、よく目にします。

 訪日外国人の多くは観光なので、名所旧跡などを訪れる人でしょうが、 旅慣れてくると、だんだんその国のオリジナル文化を体験したいという人が増えてきます。

 パチンコ店の中には外国語のパンフレットをつくり、 この訪日外国人を取り込もうと考えているところも見受けます。

 毎年のように訪日外国人が増えてくると、あなたのホールにも、”日本独自の体験”をしたいという 外国人が立ち寄る可能性は高まるでしょう。

 訪れたときに困るのが、言葉です。 相手の言葉が分からないと万一トラブルが生じた場合たいへんです。

 そこで万一に備えてあったらいいなという機器が、昨日10月23日に発表されました。 報道番組のWBSで見ていていいなと思ったのですが、小型の翻訳機です。

 ソースネクストから出された「ポケトーク」。 手のひらサイズで、50の言語に対応しています。 Wi-Fi環境で使えます。専用SIMで持ち出せます。

 双方向で使えるので、 例えば相手が自国語で質問すると日本語に翻訳して、じゃべってくれます。 そして、文字でも表示してくれます。 こちらが日本語で話すと相手の国の言葉に翻訳し、じゃべりそして文字で表示してくれます。 非常に便利です。

 翻訳の時間は10秒ほどかかりますが、待てない時間ではありません。

 値段は24800円とそれほど高くはありません。 専用SIMは1万円。両方を同時に買うと29800円だそうです。

「うちには、あまり外国人は来ないから」というホールも 万一に備えて、持っておくのは悪くないと思います。

 WBSで見ていると、試験用にインタビューされた外国人も興味津々で、 このポケットサイズの翻訳機を見ていました。 中にはいくらで購入できるのか聞いている人も。

 実は訪日外国人の困りごとにの1位と2位が、言葉が通じないというものなんですね。 だから、この「ポケトーク」を見せると訪日外国人が反応します。

 そこから連想すると、大阪の難波なども外国人が多いので、ホール前を掃除をしながらう、ろうろしている外国人に話しかけて、 まず、翻訳機に興味を持ってもらい、次にパチンコに興味を持ってもらう。そして、お試しで遊んでもらうのも悪くないのではと思いました。

 パチンコ店は音がうるさいので、店内では無理かもしれませんが、 店外での利用は十分できます。 トラブル処理も店内で大きな声を出すより、 静かなところで、この翻訳機を使ってやればよいのではないでしょうか。

 ソースネクストの松田憲幸社長は、東京五輪までに50万台販売したいと言ってたので、 量産体制はできているのでしょう。

 万一に備えて、カウンターに準備をしておくと安心です。

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 「江戸東京野菜」に学ぶ、遊技台のPR方法!

 みなさんは、スーパーマーケットに買い物に行かれることはありませんか? 家内とスーパーに行くと、まず最初に野菜売り場から回ります。

 普段は何気なく買い物をしている野菜ですが、 産地の名前を付けてブランド化を目指す野菜があります。 私の住んでいる近畿地方ですと、やはり有名なのは「京野菜」です。

 ところで、東京の農協も野菜のブランド化を図る取り組みをしているのをご存知ですか? その名前は「江戸東京野菜」と言います。 JA東京中央会が2011年よりはじめ、現在45品種ほどが登録されています。

 今月の上旬に開かれた「東京ふれあいフェスタ2017」にも出品され、 小池東京知事も視察に訪れています。 東京から美味しさを世界に発信するということで、 オリンピックを念頭においた活動をしています。

 でも、「江戸東京野菜」ですといっても、 何が違うのかよくわかりません。 東京で作ったからというだけでは、話になりません。 違いを出さないと、消費者はお金を出しません。

 そこで考えたのが物語の売込みです。 「江戸東京野菜」は参勤交代で地方からやってくる大名が、 種を持ち込んだと言われています。 なぜ、その種をわざわざ持ちんだのか、そのストーリーを伝えることで、 消費者の興味を引き、一度食べてみたいと思わせる作戦をとっています。

 例えば、「後関晩生小松菜(ごせきばんせいこまつな)」という名前の小松菜があります。 八代将軍・徳川吉宗が鷹狩りに出かけた際、小松川村で休息したそうです。 そこで接待役を務めた亀戸香取神社の神主が、 この地で取れた青菜を彩りにあしらった餅のすまし汁を供したところ、 吉宗はいたく気に入り、「この青菜は何という名前か」と尋ねました。 神主が「特に名はございません」と答えると 「それでは“小松菜”と呼ぶが良い」 となったとされています。(東京野菜のサイトより) このような物語があると、試しに一度たべてみようかな、という思いが湧きます。 実際に食べると美味しい。 それは東京で採るので輸送時間が短く、鮮度が良いからなんですね。

 消費者は、名前とともに、物語と美味しい野菜というデータが頭にインプットされます。 物語には記憶を定着化させる効果があります。そうなると、また買いたいと思う確率が高まります。

 以上は「江戸東京野菜」の話ですが、 もし、新台や既存台の中でこれは面白いというおススメ台があれば、 物語を活用して、お客様に遊技をしてもらうという手法があることに気づくと思います。

 この物語を活用する手法は、他業界ではかなり昔からしています。 例えば、アパレル関係では、洋服を作成したデザイナーの経歴を出し、 どのデザイナーの教え子であるかわかるよにして、購入者に服についての興味を持たせ、 独自の販売をしているところがあります。

 良い台が出ないと嘆く時間があるなら、 台にストーリーを付けて、お客様に興味を持たせて、回遊を促進する工夫をしてみてはどうでしょうか。

 関連:コミュニティホールの十分条件「遊技機の情報を提供する仕組み」

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 メイド・イン・ジャパンに危機!これを自社の経営に活かす!

 連日のように神戸製鋼のデータ改ざんや日産自動車の無資格者検査の問題が報道されています。 ニューヨークタイムズでも「日本の評判に打撃」というようなタイトルで、 1面を日本の製造業の不祥事問題を取り上げました。

 日本製は戦後長らく、「安かろう悪かろう」の代名詞でした。 それを長い間かかって、品質管理を徹底し、信用を積み上げ、 メイド・イン・ジャパンをブランド化されるまでになりました。

 メイド・イン・ジャパンがブランド化されるということは、 どの日本製品も品質が高かいと世界の人が思ったということですね。これは凄いことです。 最近の若い人は、日本製は昔から評価が高いと勘違いしている人もいるようですが、それは大きな間違いです。

 どうもゼロ戦や戦艦大和などの太平洋戦争の最先端兵器のイメージと、 今の生産技術力の高さが連続しているように錯覚しているのかもしれません。 でも当時、最新鋭のゼロ戦を工場から飛行場まで、トラックではなく、 なんと『牛車』で運んでいたことを知っている人は少ないのではないでしょうか。 そうです。牛がゼロ戦を運んでいたのです。

 当時の日本のトラックは性能が悪く、精密機械であるゼロ戦を乗せて運べなかったのですね。 これが当時の日本の実態でした。この国の製品が今では世界のブランドとなった。 だから凄いんですね。

 話を基にもどします。 この不祥事に対して、石井国土交通省大臣も「日本のものづくりに対する信頼を揺るがすような事態」と発言しています。 信頼は築くのに時間はかかりますが、失うのはスグというのは誰でも知っていることです。

 比較的最近になって発覚した大手企業の問題を上げると次のようになります。
 〇旭化成 ・・・・・・ 杭打ちデータの流用
 〇三菱自動車 ・・・・ 燃費データの改ざん
 〇東洋ゴム工業 ・・・ 免震ゴムの性能偽装
 〇日産自動車 ・・・・ 無資格者検査
 〇神戸製鋼 ・・・・・ データの改ざん

 ではなぜ、このようなことが起こったのか? 読売新聞にその背景を3つに絞って説明していました。

①製造現場任せ
 これまで品質管理やコスト削減を現場に任せてきた。 専門性が高くなり、担当者も変えにくくなり、 多少おかしなことをしてもバレない。

②ルールの重要性の低下
 品質ルールより、納期や業績を優先させていた。

③慢心
 JISなどの品質基準が厳しすぎるので、これくらいなら大丈夫だろうという独自判断。

 これは問題を起こした製造業の悪いとことですが、 他業界の話なので関係ないと言ってしまうと、自社のプラスにはなりません。

 昔から「人の振り見て我が振り直せ」と言いますので、 パチンコ業界に当てはめて、再確認していただくと自社改善の力になると思います。

 置き換えるとこんな感じですね。
 ①製造現場任せ → ホール任せ
 ②ルールの重要性の低下 → 組合ルール等の重要性の低下
 ③慢心 → これくらいなら所轄も大丈夫だろう

 ここで問われるのは問題形成能力です。 同じ事実、現場を見ても問題を発見できるかどうかは、その人の資質で決まります。 問題が発見できないと、改善の入り口にたどり付けません。

 今回の大手製造業の不祥事を聞いて、何か自店の改善点に気づいたか 聞いてみるのも訓練にいいかもしれません。

 もしも、何も問題が形成できないなら、正直、弊社の研修をお勧めします。なぜなら、問題が無いこと自体が大問題だからです。

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 神奈川県葉山町の朝市に学ぶ、コミュニティホールづくり!

 神奈川県葉山町に人気の朝市があります。 逗子湾から取れる生きの良い魚。 近くの農家から取れる新鮮野菜。 中には大行列のできる繁盛店舗もある人気スポットです。

 この人気の朝市の中で、 大行列ができているのが何とタルトをする販売店なのです。 1つ1000円のタルトが飛ぶように売れ、17分ほどで完売してしまいます。 ケーキの切れ端は、10分で売り切れます。

 え?と思われて方は、普通ですね。 通常、朝市は海産物や野菜等とおよそ相場が決まっていて、 タルトを販売するようなケーキ屋さんがいるのがおかしいと思うのが普通です。 それは朝一番でなければ、ならない理由が無いからですね。

 ここのが葉山町の朝市の面白さだと気づきました。 ケーキ屋さん以外にも、いろんなお店が出ています。 実は葉山町にある商店が参加し、 『地元商店街のPRの場』になっているのです。 だから多くのお店がアンテナショップ的に出し、自店のピーアールをしているのです。 通常の朝市とはコンセプトが違うのです。 コンセプトを変化させると内容が違ってきます。

 コミュニティホールに取り組まれ、 地域と連携して朝市を考えている方は、 この”葉山町の朝市”の発想を取り入れて、 地元商店街に声を掛けて、お店のアンテナショップを誘致するという発想も面白いと思います。 日曜や土曜日のオープン前やると、奥さんがご主人をあなたのホールに行くように奨めてくれるかもしれませんね。

 自店の駐車場スペースやホールスペースを活かして、 他のホールとは違う無敵※のホールを目指してはいかがでしょうか?

※この無敵とはどんな敵でも倒すということではなく、 うどん屋がいっぱいあって競争している地域に、 あえてカレー屋をする発想です。 同じ土俵ではないので、敵(競合)にならないという意味です。

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 人は「本当に見える」とすぐに行動を起こす!
            なぜ経営に利用にしない???

 家でどうしても掃除機をかけたいと思うときがあります。 それは、朝日が部屋を照らすときです。

 そうなんです。光が斜めから床やテーブルを照らすと 誇りが白く浮き出て見えます。 見えると掃除機をかけざるを得なくなる。 みなさんはそんな経験はありませんか?

 経営で『見える化』の大切さは良く語られます。 なぜ大切なのか。 身近な自分の掃除のことを考えると、 『見えるか』は単に視覚的に分かり易くするというものではなく、 行動の変化を自然に起こす力があるからだと思います。

 見える化で今まで全く知らないものが、 分かるようになったというこはありません。 私は、部屋にはホコリがあることを十分知っています。 目を凝らすと見えます。 しかし、だからと言って、すぐに掃除をしなければという動機付けは起こりません。 これはマズイと思っても、行動変化までにはいたらないのです。

 環境が厳しいい中、今までのやり方を改革したいと考えている経営者は多いと思います。 しかし、なぜ変わらず、相変わらず同じようなやり方しかしないのか。 その理由は、私の掃除と同じで、 行動を起こすまでのインパクトのある『見える』ができてないからではないでしょうか。

 誰もが横に殺人鬼がいると明確にわかれば、逃げ出します。 分かれば人は行動を起こす力は持っているのです。

 もし、経営者が店舗や店長の行動に改善や改革を求めるなら、 自ら行動を起こす環境を用意することが重要です。

 そのために危機感を持たせることができる『見える化』の推進が必要です。 経営をデータ化することはこれまでもやられてきたと思います。 でも、そのデータを見て、本当に危機感を持ちますか? 危機感があれば、私のようにすぐに掃除をしたくなります。

 それと同程度に大切なのが、データを読み解く力です。 これが無いと、やはり危機感は生まれません。 こちらの方は、私自身が力を入れて日々研究している分野です。 これも行動変容には不可欠です。

 ということで、もし、行動が変わらない、すぐに行動を起こさない、 ということが、マズイと思われているなら、 今すぐにインパクトのある『見える化』改革に再挑戦してはいかがでしょうか。

 関連:「大海4」の導入をただ考えているだけでは、負け組です?!
 関連:計測できる野球ボールをミズノが開発!
 関連:甘い桃を食べて、ホールの改善を考える!!?

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 「大海4」の導入をただ考えているだけでは、負け組です?!

 三洋物産さんから「大海4」が出てきます。 「大海4」はどれ位お客様から支持をされるだろうか気になるところです。 既に試打をされ、感触とつかんでいる方も多いと思います。 購入するかどうか、何台購入するか仮設定をする。これが第一フェーズです。

 現時点では「大海4導入による海客争奪戦」の第二フェーズに入っています。 この時点での活動内容で、海を上手く活用できるホールと、そうでないホールに分かれます。
 具体的には、このフェーズで潜在海客の集客を意識していないホールは、失速します。 表立っては分かりませんが、優秀店長は確実に動いています。

 加えて、時間のある今、第四フェーズに必要な「過去の海シリーズ」の分析をしておく必要があります。 念のために、この海分析の目的は、3日以内に海の善し悪しを判断するためのものです。 自店データだけよりも、台の善し悪しの判断が出来る全国データの活用をおススメします。

 来月になると第三フェーズに入ります。 第三フェーズは「大海4」の期待感の演出です。 コミュニティホールをされている、あるいは目指されている方は、 お客様の関係を利用した演出で効果を上げることが出来ます。

 しかし、第二フェーズがしっかりしていないと、潜在海客の母数不足になります。 母数不足では、繁盛店にするための海演出ができなくなります。 だから、この時点で地域2番店以下が、第二フェーズの課題をこなしていないと負け組は確実となります。 「大海4」を何台入れようがアウトです。冬に海が閑散としているそういうイメージになります。

 それとこの段階では、「大海4」による影響度予測です。 私がヒューテックにいたころCIS中級講座でやっていましたが、 それをして対策を講じておく必要があります。

 第四フェーズが新台「大海4」の導入です。 ここで求められるのは即応性です。 このフェーズでは、如何に早く「大海4」が良い台か悪い台かを判断することです。 実際に他の店舗を出し抜くつもりなら1日目で判断する気持ちが必要です。 但し、これは今回の場合は、予想に反して悪い台かどうかという判断です。悪ければ即撤去や減台して売却です。
 この判断はリスクが大きいので、 台の善し悪しの判断が出来る全国データを持っているデータ会社を利用するのが一番です。

 これと並行して「大海4」のトライアル層の積極的拡大が肝になります。 個人的には、「大海4」はそうなずれないと考えているので、 トライアル層の拡大の施策を11月の初めには作っておく必要があるでしょう。

 第五フェースが最終フェーズとなります。 勝負は来年の1月の営業施策ですね。 ここでは第四フェーズのトライアル層を如何にリピーター化して定着化させるというものです。 安心感の演出です。
 コミュニティホールをされているホールの方は、 関係づくりをされているので優位性が発揮でします。 関係づくりDMなどを使って、囲い込みを強化してください。

 以上のようなことが、「大海4導入による海客争奪戦」の流れです。 この流れは過去からあまり変わっていません。 「なぜ、うちは海を大量導入してもダメなのか!?」そんな質問がありますが、理由は簡単です。 第二フェース、第三フェーズの種まきを十分していないからです。

 種まきを効率的に進めるには、機種遊技と連動した会員管理システムが必要です。 現時点では会員管理システムはピンキリなので、どのメーカーが良いのか何ともいえません。 お問い合せをいただければ、見るポイントはお伝えできると思います。

 新台の判断ができる全国データですが、 現時点では、「株式会社エムシック」がされているものが一番と思っています。 過去の海データがそろっていますので、第二フェーズの海分析を行うためには必要です。 また、第四フェーズの即応性をお考えなら、早目にお問い合せをされた方が良いと思います。

 念のために・・・株式会社エムシックのホームページ

 最後にこのような新台運営手法に興味ある方は、 弊社のデータ活用技術者養成講座をおススメします。

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 コンセプトを変えて売り場を変える!

 アシックスのフィットネスラボが10月6日にオープンしました。 「アシックス原宿フラッグシップ」

 アシックススポーツ工学研究所が監修しているお店です。 先進テクノロジーによる科学的な分析を使って、 「なりたいワタシ」に近づくためのアドバイスを提供しています。

 このお店はモノやサービスの提供する場書ではなく、 『お客様の変化を応援する場所』 というのがコンセプトのようです。

 そのために必要なモノやサービスを提供する。 だから、高額な商品でも、それを購入することで、 自分の目的である「なりたい自分になる」ことができるなら、 喜んで購入するという仕組みを作っているのです。

 ターゲットは女性です。 女性の体を3Dでスキャンし測定していきます。 そして体形や歩き方、筋力も測ります。 そして計測データに基づいて、効果的なトレーニング方法をアドバイスしていきます。

 そして、データに基づいた一番自分を変えるのに 最適と思われるタイツをオーダーメードで作り上げたりします。 価格は2万円しますが、「なりたいワタシ」になるために購入する。

 測定やアドバイスなどは当然人が介在します。 そして、その人達からいろいろな知識を教えられて、 納得しながら自分を変えていく。 何かこころ強いですよね。

 これはネットでは体験できないリアル店舗の強みということになります。 アシックスのネット販売に負けない店づくりの一つです。

 ここで着目してもらいたいのは、コンセプトの活用なんですね。 コンセプトを変えると、店舗の改善の発想が出てきます。

 このお店が打ち出している「変化の応援」をするためには、変化を知る必要がありますよね。 そう考えると、変化する前と後での測定というサービスは必然的に出てきます。 つまり、コンセプトを実現するために何をすべきかと考えると、すべきモノが見えてきます。

「パチンコ遊技の提供」とするのか、「射幸性の提供」とするのか、 「台を打つ空間の提供」、「台を打つ快適空間の提供」するのか、 「安心して時間を過ごせる空間の提供」、「安心して時間を過ごせる温もりのある空間の提供」 などいろいろ考えられます。

 こうして改めて考えると、言葉を少し変えるだけで、 自分たちのホールで何を提供しているのか、 何を改善しないといけないのかが分かります。

 「パチンコを楽しむ場の提供」「仲間と過ごすワクワク空間の提供」、もちろん「コミュニティ広場の提供」もあります。

 あなたのパチンコホールのコンセプトを明確化して、 自分の目指すお客様のホールを作るための改善点を見つけてはどうでしょうか。

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 利用者・消費者の論理と業界の論理!

 みなさんはタクシーに乗られますか? 小さな駅でタクシーを利用すると同じタクシーに乗る確率がかなり高くなります。

 何回か利用するとタクシー会社の善し悪しや、 タクシーの運転手の善し悪しも分かってきます。

 先だってタクシーを利用しようと思った時、 この運転手は基本的な接客ができないと判断したタクシーが タクシー乗り場に止まっていました。

 その後ろに数台のタクシーがいたので、 早くだれか乗らないかと思って待っていたのですが、 誰も利用しない。

 予定の時間に余裕があったので、20分ぐらいは待っていたと思います。 その日に限って誰も利用しない。 その車を飛び越えて後ろの車を利用しようかとも思ったのですが、 おそらく後ろのタクシーは「順番に乗ってくれ」と言うのが分かる。 小さな地域なので、前のタクシーとトラブルになるを避けたいというところでしょうか。

 私もはっきり言って、なぜ前のタクシーの乗らないかを説明するのは面倒くさい。 そこで仕方なく、そのダメタクシーに乗りました、

 予想通りというか、 行き先の確認もしないし、返事もしないし、 もちろん「ありがとうございました」も言わない。

 小さな地域ですので、その中のタクシー業界としては、 みんなで仲良く、ルールを作って営業していきたいと思っているかもしれません。 しかし、利用者にとってみれば、「そういう一律は止めてほしい」と思ってしまいます。 タクシーをもっと自由に選べるようにしてもらいたい。 不快なことにお金は払いたくないというところです。

 業界保護の論理は、利用者や消費者へのサービス強化とはずれているので、 当然そういう事態は発生します。 だから、その業界は活性化しなくなる。 昔から、どの業種でも行われていることですね。

 でもこのタクシーですが、雨の日でタクシー待ちをしているが、中々こない状態であれば、 このタクシーでもありがたいと思ったでしょう。 この違いは、単に移動を目的としているか。快適を目的としているかという、 目的意識の違いが大きな要因です。

 ものでも、サービスでも豊富になると、 知らずに主な目的が変わっていってしまいます。 つまり、主な目的を基とに選択基準を変えてしまいます。

 現在のパチンコ業界はパチンコホールが不足しているでしょうか? 地域によってかなり違いは有りますが、 全体的な傾向としては、パチンコ人口が減っているのでホールは余っています。

 もしかしたら、私の今回のタクシーのように、利用したくないけど何らかの事情で、 いやいやホールを利用している人がいる可能性が高いと思います。 もちろん、利用者はそれを気取られないようにしています。

 これはあなたのホールにとってチャンスなのでしょうか?それとも・・・。

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 アスクルの復活にみる企業再生の姿勢!

 2月16日に事務用品通販大手アスクルの埼玉県三芳町ある物流倉庫が大規模火災に見舞われました。 焼失面積は約4万5千平米、損失額は101億円ともいわれ、通販サイトロハコの6割をこの物流倉庫で扱っていました。

 アスクルの岩田彰一郎社長は、3月9日にお詫び会見を行いますが、 その時、9月の完全復活を宣言します。 多くの関係者は難しいと予想をしていました。

 その後の動きは早く、4月3日には埼玉県日高市に新たな物流センターを契約し、20日より出荷を始めます。 設備は入らずとりあえず手作業中心の集荷を行います。 5月26日には、半自動仕分け機の導入、8月にはようやく全自動ができるローラーコンベアーの設置が始まります。

 物流の強化と並行して、今回の火災の反省として、防火対策の強化。 6月15日には防火訓練、特に初期消火の訓練を徹底。 こういう取り組みと並行して防火シャッターの改善。

 今回の火災が大きくなったのは、停電で防火シャッターが閉じなかったことが原因と分かっているので、 停電してもシャッターが閉まるように工夫をしていきます。

 そして9月にローラーコンベアーの完成を待ち、コンベアー上に荷物があっても、荷物が自動的にずれて、 防火シャッターが閉まることを確認。 これで、物流は完全機能し、防火も万全となり、10月のはじめにアスクルは完全復活を遂げます。

 WBSのインタビューでアスクルの岩田社長は、再生のポイントは、 「自らを追い込むこと」 そうしないと「普通のスピードや考えをしていては、波にのまれてしまうだけ」と言われてます。

 以前、グズは自覚症状が無いという話を書きましたが、 逆にスピードがある人は、速さに対するこだわりが凄くあるのが分かります。 このような社長は、半月で1か月分ぐらいの仕事をしているような感じを受けます。 それだけ仕事の改善や新たな手が打てるということでしょう。

 そしてこの社長は、大火災を経験し、企業経営の在り方を再考します。 何かというと、企業は「社会に還元できるようにしていくことを考えていかない」という考えにいたり、 災害時には地住民の「命を守るインフラ」となるべきと考えます。

 私がヒューテックで2011年の夏のCIS経営指針セミナーからパチンコ業界に対して提案していた、 パチンコホールは「平時は、地域住民の交流の場、災害時は地域住民の救済の場」という考え方とダブりました。 世の中の方向は、やはりこの流れになっているようです。

 そこでアスクルは、関西物流センターを大阪の吹田市に作るのですが、 吹田市に対して、災害時に市民に食料や日用品を優先的に提供する防災協定の打合せをしています。

 会社の危機に対してどのように取り組み、それを活かしていくのか。 今回のアスクルの取り組みは、参考になると思いました。

 災害の部分を、規則改正に置き換えれば、イメージができるのではないでしょうか。 まだ先と考え様子を見るのか、それともアスクルのように動きを速めるのか。 今の考えが将来を決めるのように思います。

 関連:バカには自覚症状があるが、グズには自覚症状がない!

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 再びスポーツ用品店の取り組みを店舗改善の参考にする!

 この三連休はお天気にも恵まれました。 昔は10月10日が体育の日ということで覚えやすかったのですが、 国策としての連休増加策で、祝日が覚えにくくなったような感じがします。

 体育の日は「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」ことが趣旨の国民の祝日です。 昔の体育の日を偲んでということもないですが、 店舗改善のヒントということで、再びスポーツ用品店の取り組みを紹介したいと思います。

 今回お話をするのは「ゼビオ」さんです。 「ゼビオ」は「アルペン」と双璧をなすスポーツ用品の小売りの大手さんです。 売上高は2016年3月末で2233億円、グループ店舗数は743店舗(2017年3月)にもなります。

 この「ゼビオ」さんが10月6日に「調布東京スタジアム前店」をオープンしました。 このお店の特徴の一つとして、ネット販売に対抗するためのプロテイン販売の取り組みがあります。

 このお店にはたくさんの種類のプロテインが置いてあるのですが、 そこに専門のアドバイザーがおり、 プロテインを買いに来た人と対話をしながら、 プロテインに求めるものを聞き出します。 そして、最適なプロテインを提案してくれるというものです。 さらに、プロテインの試飲(30種類)もできます。

 例えばこんな感じですね。
 スタッフ「もし、よろしければアドバイスをさせていただきますが、・・・」
 お客様 「最近筋力が落ちてきているので、プロテインで補強したいと思っているんだけど・・・」
 スタッフ「他には何か気になることはございませんか?」
 お客様 「それとね。太ってきているのも気になるし・・・」
といろいろ聞き取りをしながら、希望に合うプロテインを絞込み、最終的に2,3種類のおススメを提案し、試飲をしてもらうような感じです。

 WBSの取材の中で、このような販売形態をした理由を、ゼビオの加藤智治社長は次のように答えていました。

 ネット販売が伸びる中で、リアル店舗の価値とは何かをずーっと考えている。 集約すると。①体験ができる。②体感ができる。③人と人とのコミュニケーションで教えてもらえる。 これを強化することが、リアル店舗の価値を上げる。

 対話はプロテインの販売だけでなく、いろんなところでも強化しているようで、 靴の中敷きのオーダーメイドなども、対話をしながら15分から22分で作っています。

 でもこういう施策が展開できるのは、背景に人材が育っていることが必要であることがお分かりになると思います。 なぜなら、体験や体感をするためには、お客様が店にやってきて勝手にできるものではなく、 多くの場合、スタッフの誘導や説明などが介入してきます。 つまりベースとして、スタッフの接客力や対応力が必要なのです。

 さらにプロテインの販売などは高い商品知識が必要とされます。 中敷きの作成も同じです。 とりあえずお客様任せで、レジをするとういうスタイルではありません。 プロレベルの養成が必要となります。

 このように優秀な人材を前提とした施策は、 リアル店舗の魅力をアップするために必要不可欠となっていくように思います。

「良いアイデアを思い付いたが、うちのスタッフではできない!」 こんなことにならないように、スタッフの育成は早目にしておきたいですよね。

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 スーパーマーケットの店舗進化をリニューアルの参考にする!

 昨日は、家内と近所のイオンモールに行ってきました。 三連休でもあり、イオンモールは結構は人で賑わっていました。

 イオングループはご存知のように売上高が8兆円を超える日本の最大手スーパーですが、 世界の流通と戦うには規模的に小さく、いい意味での危機感を持っています。

 そのために新業態の開発に取り組んでいます。 その一つが「イオンスタイル」です。 ここではお弁当やお惣菜に力を入れています。 そのお弁当や総菜がすぐに食べることができるように、 店内に大規模なイートインコーナーを作っています。

 狙いはもちろんお弁当や総菜の販売促進ですが、 それ以外に、地域の憩いの場としてのスペース提供も視野に入れています。 気軽に集える憩いの場という考え方です。

 そして、それを進めてイートインコーナーの周りに、 ステーキ専門店やパスタの専門店、サラダの専門店を作っています。 やっていることは、普通のフードコーナーのように見えます。

 目的は何かといえば、スーパーの野菜売り場などの販促です。 実際にイオンのスーパーで売っている野菜を料理し、お客様に食べてもらうのです。 発想の原点は、試食品です。実際に食べてもらって納得して購入してもらうことです。 これを大規模に展開していけば、スーパーで売っている材料を使い、 本格的な料理を提供して、納得してもらうというものになります。

 商品の良さを伝え、それを使った料理をつくりメニューの提案力を強化していく。 実際に食べて、納得して買うことで、肉や野菜も売れるし、 それに関連したその他の多くの食材も売れていきます。 もちろん、プラスして飲食部門の売上も上がり、一石二鳥です。

 実は同じような新店舗戦略をスーパーの成城石井もやり始めました。 9月29日にオープンした「成城石井 トリエ京王調布店」がそうです。 成城石井流「グローサラント」型店舗です。

 成城石井はもともと食材のこだわりが強く、高級スーパーとしてよく知られています。 成城石井の強みは商品選定力です。 当然、食材の味に自信がるので、それをレストランで調理をして食べてもらう。 食べてもらうとその味に消費者が納得して、スーパーに売っている同じ食材を買いたくなる。 ということで、食材にこだわったレストランをスーパーの売り場の中に作っています。

 そして、レストランの食事から買い物への流れをスムーズにするために、 このレストランでは注文したメニューの「レシピカード」が配られ、 スーパーのどの食材を使っているか教えてくれます。 逆に食材売り場では、この食材はレストランで使われているとポップなのでPRをしています。 正に大試食会場併設店です。

 話を読みながら、メニュー提案は、『GU』のファッション提案と似ていると思った方もおられると思います。 そう思うと、『GU』でやっていた戦術を取りれて、『イオン』や『成城石井』の店舗を、 さらに進化させることは可能ですよね。

 他店舗の進化を見て発想を広げ、パチンコ業界で具体的に考える。 例えば、『成城石井』や『GU』が強化している”提案力”の本質とは何か、 それをパチンコ業界で置き換えると、現在の提案力とは何を指しているのか。 それをどのように強化すれば遊技台利用が増えるのか、回遊がアップするのか。 そんな風に考えていくと、今までとは違う工夫ができる可能性が大きくなります。

 情報をヒントに思考を重ねていくことは、自身の能力向上にはとても大切なことではないでしょうか。

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 衣料販売店の店舗進化をリニューアルの参考にする!

 みなさんは『GU』をご存知ですか?

『GU』は、元々はファーストリテイリング(FR社)とダイエーの業務提携により、 FR社の主力ブランドであるユニクロのノウハウを生かしつつ、 ユニクロより低価格なカジュアル衣料品を販売する新ブランドとして、 2006年に設立されました。

 安さを武器に急成長してきたのですが、ここきにて急ブレーキがかかっているそうです。 その原因は、利便性が高く、価格も安いネット通販にお客様が流れている。

 分析したところ、リアル店舗での買い物時の感動や新たな発見、 ファッションに対する喜びなどの体験が薄れてきている。

 この反省を基に、新たな店舗を『GU』を横浜に作りました。 港北ニュータウンのノースポートモール店です。 売り場面積は、820坪と『GU』の中で最大の規模です。 では、店舗の中身はどうなっているのか、ここが一番肝心ですよね。

 まず、ファッション提案力の強化ということで、 商品点数を従来の2倍にしています。 そして、従来の単品集積という同じ種類の商品を売るというやり方を改め、 売り場をテーマ別に構成し、お客様がジャケットやセーター、スカートなどを、 コーディネートしやすいようにしています。

 お客様のコーディネートのイメージをアップさせるために、 マネキンの数も200以上と大幅に増やしています。

 マネキンを見て、新しい衣服を着たイメージを膨らませ、 そのコーナーで実際に手に取って、商品を合わせていく楽しさを狙っています。 これは、ネットでできないですよね。

 二つ目は、顔認証技術を使った提案強化です。 大きな柱というか、壁が一面ガラス貼りのところがあります。 そこに顔認証カメラが仕込んであり、お客様の顔から年齢などを認識し、 お勧め商品を、鏡全体を使って映し出します。 もちろん、その鏡にタッチすると、鏡の画面が変わっていきます。

 その鏡の前に立った人は、鏡に映った自分を見ながら、 モデルが着ている提案されている商品を見て、イメージを膨らませるというものです。 そして、お客様の漠然とした良いものが欲しいを、明確にしていきます。

 しかも、このモデルにも工夫がしてあり、オープン前に一般ユーザーを対象に、 イベントとして、ファッション写真会を催し、プロのカメラマンが、 ファッションに興味がある地元の女性友達や親子の写真を撮ったりしています。 もちろん、プロのメイクをする人がいてるので、みなさんそれなりにキレイに取れている。 それを鏡の画面に映すのですね。
 お客様からすれば、身近な人がモデルになっているので、親しさも湧き、 同時に自分が商品を着た場合にどうなるかがよくわかる。 おそらくこの仕掛けは、季節ごとに行い、GUファンを作っていくと思います。

 三つ目が新型カートの導入です。 このカートにはディスプレイモニター画面が付いていて、 商品の検索ができるし、買ったものの色やサイズなどのバリエーションもチェックできます。
 何よりも面白いのが、商品に対するクチコミをそのモニター画面でチェックできます。 商品感想の投稿サイトを運営しているということですね。 この商品を買って良かったとか、ここが悪いとかいろいろです。 それにより買う人が安心して購入するのを助けています。

 以上のような改革をしていますが、もっと知りたい方は、 実際にGUの港北ニュータウンに行かれることをお勧めします。 近くにおられる方は情報収集の優位性があるので、うらやましいですね。

 昨日は、アディダスの直販店の話しでした。 両社ともネット販売の脅威を、リアル店舗の充実への力と変えています。 当り前ですが、かなり違いますよね。 もちろんパチンコ店とも。

 『GU』の話を見ながら、『アディダス』が提案している”使用シーン”と組み合わせると 一つ目のファッション提案力は、もっと改革できるのではないのかと思った方もいると思います。 例えば、着たところを写真にとり、希望の場所(例えば港の近くの喫茶店)にいてるような合成写真を作るなどですね。 そういう発想が大切ですね。

 このような事例を自店の店舗改善に活かすためには、 施策の本質について考察していく必要があります。 いったい何をしているのか、それを徹底して考えることです。 本質が分かればそれを自店へと展開していくと、思わぬ大きな改革ができたりします。

 えッ!すぐに思いつかない?だからこそ価値があると思い、頑張ってみましょう。 上手い料理を作るためには、料理の仕方をつくる訓練が必要と同じことです。 それなら出前にする?出前も悪くないと思いますが、 変革期の出前は賞味期限がきているものもありますので、気を付けてくださいね。

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 スポーツ用品販売店の店舗進化をリニューアルの参考にする!

 スポーツ用品を販売している『アディダス』の新宿店が、今週リニューアルオープンしました。

 リニューアルして何が新しく変わったのかというと、 商品を体験できる場を増やしているのです。 お客様に商品を実際に使ってもらい、購入につなげていく作戦です。

 今回のお店のリニューアルの目的は、 「使うシーンの体験価値」 を提供するというものです。

 具体的にはどんなものでしょうか?

〇シュート体験
 実際に自分が解体と思うシューズを履いて、ボールをけることができるというものです。 そのためのコーナーが設けてあります。 でも、ただ蹴るだけでは芸が無いので、ひと工夫してあります。
 実は蹴り込む壁が計測器になっていて、蹴り込むと球速が数値化されて表示されます。 実際に試してみて、足にフィットして、球速が出るものを選ぶことができます。 サッカーやフットサルなどをしている人にとっては、ものすごいくありがたいですよね。 強くなりたいと思っている人は、通販で買うより、この店に来て買いたいと思いませんか?

〇氷点下体験
 防寒着を買うときに、実際その防寒着が、どれくらい寒さを防いでくれるかわかりません。 当たりか、はずれかは、スキー場などの現地に行かないとわかりません。 デザインは好きだけど、もしかしたらはずれかもしれない。 そうなるとネットで買っても同じなので、購入を手控えてしまいます。
 ところが、このお店では氷点下が体験できる試着室ぐらいの大きさのBOXが売り場に置いてあります。 温度設定ができるので、自分で試してみたい氷点下にして、 防寒着を着込んで入り、その防寒機能を試すことができます。 自分が求めていたものと違うというミスマッチを防ぐことができます。いいですよね、

 店舗が、このような体験型を強化する背景は、ネット通販との差別化という面があります。 ネット販売との最大の違いを出すために、実際に見てから買うを一歩進めて、 実際に使っていただく体験を店舗ですることで、購入満足を上げるというものです。

 先月、アメリカのトイザらスが破たんしましたが、 破綻の原因は、ネット通販に出遅れたのではなく、 店舗での体験価値を上げられなかったのが原因ではないかと私は考えています。

 ネット通販の脅威にどのように立ち向かっていくのか、 今後、店舗販売をしているいろいろな業種で、店舗改革が行われていくと思います。

 他業界のやり方をヒントして、自店舗の改革に取り組むと、面白いものが出来ると思います。 『体験』というキーワードから何が発想できるのか。 遊技台だけに囚われると思考の幅が狭くなるので、要注意です。 思考トレーニングと思って社員や部下に宿題にするのも一つですね。

 従来からよくある、ただ内装をきれいにしたり、老朽化した設備を変えるだけでは、 お客様にワクワクを提供できない時代に入ってきているのではないでしょうか。

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 グーグルホーム発売!”AIスピーカー”対策はお済ですか?

 昨日10月5日、グーグルから「グーグルホーム」というAI(人工知能)を使用したネット家電の発表会がありました。

「グーグルホーム」は”AIスピーカー”です。 対話型で、人の質問や問いかけに応えてくれるものです。 便利なので、先行しているアメリカではかなり普及しています。

 例えば、「おはよう」と声を掛けると、過去の記録からその人にあった情報(天気や会社までの交通情報など)を自動的に伝えてくれます。 音声は6人分見分けますので、家族の誰が声を掛けたのかで、提供する情報を変えたりします。 家電との接続もできます。

 ちなみに、アメリカにガートナーというIT分野の調査や助言を行う世界的な企業がありますが、 この企業のレポートでは、世界のスマートスピーカーの市場規模は、2015年3.6億ドル(390億円)、 2020年に21億ドル(2,275億円)に急成長すると予想しています。

 全世界での世帯普及率は3.3%と試算しています。そしてスマートスピーカー所有者のうち、 75%の世帯が少なくとも1台、20%が2台、5%が3台以上所有するだろうと予測しています。

 ”AIスピーカー”は、日本でもかなり普及が見込まれ、グーグル以外に、LINEは既に販売していますし、 アマゾン、SONYなども年内に発売予定してきます。

 そこで質問です。 あなたが、この”AIスピーカー”に向かって、
「近くのパチンコ店を教えて?」
あるいは、
「●●の新台入替をしているパチンコ店は?」
と聞いたら、あなたの店舗は出てくるのでしょうか?

 もし、「一番近いパチンコ店を教えて」 と近所の人が”AIスピーカー”に向かって言った時に、 自分のお店より離れている近隣競合店を答えたらどうしますか?

 ”AIスピーカー”に認識してもらえないと、 あなたの店は無いものとなってしまう可能性があるということです。 運悪くこの”AIスピーカー”が普及するとかなりマズイですよね。

 これをチャンスととらえるホールは、 どうしたら”AIスピーカー”に選んでもらえるかを研究し、 新台入替を問われたら、まず、自分の店舗が紹介されるようにすると思いませんか?

「グーグルホーム」は今日から発売です。 幸い日本での普及はこれからです。 『先んずれば人を制す』です。 さっそく購入し研究することは、たいへん価値があるように思えますが、いかがでしょうか?

 関連:音声認識技術が、多くの企業を窮地に追い込む!?

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 スタッフの幸福度が分かるセンサーが出た?!

 10月3日から『シーテック・ジャパン2017』が千葉県の幕張メッセで始まっています。

 「シーテック」は大規模な家電見本市として知られてきますたが、 「日の丸家電」の勢いが衰えてきたので、昨年からIT色を全面的に打ち出す方針に転換したそうです。 IoTを目玉に、異業種が加わることで「脱家電見本市」路線が鮮明になってきています。

 667社は出店していますが、その中で興味を引いたのが、 日立製作所が出しているカード型ウエアブル端末です。

 カードを首にかけておくだけで、 社員が何をしているのかを判断し、スマホに表示をしてくれます。 カードの中にいろいろなセンサーが組み込まれていて、 その状態をAIが解析し、 「仕事」「休憩」「会話」など分類をしてくれます。

 スタッフの仕事の改善を図りたいというときには、作業分析をしますが、 そのとき作業時間などを本人に記録してもらうのですが、 これがあると便利です。 何にどれくらい時間を費やしているのか分かります。

 おそらく、玉の上げ下げなど、特定の動作についても、 AIを活用しているので、その回数などを検知することができるのではないでしょうか。

 役職者や店長の仕事改善を考える時にも、 何にどれくらいの時間を費やしているのかわかるので、 現場改革にも役立つように思います。

 そう思った理由は、よくある社長の指示が実行されないということがあるからです。 その良くある社長の指示は、「店長は現場に出ろ!」というものです。 社長はそう言いますが、なかなか実行されてないという現場をよく見ているからです。 もちろん実行されたないのではなくて、実行できないのかもしれません。

 いずれにしても、現場の実態を把握しておかないと、 この間の日産のリコールのような原因を作ることになりかねません。 現場の状況を把握して、そのギャップを明らかにして改善を目指す。 これが改善の基本だと思います。

 したがって、自分の言ったことが実際行われていいないと、 すぐ頭に血が上るタイプの社長の方には、話し合いにならず会社の雰囲気を悪くするだけなので、 おススメできないかもしれません。

 こういうウエアブル端末の導入は、従業員と会社との信頼関係が無いと、 監視になり、会社の雰囲気が悪くなります。 従業員の幸福度が下がります。

 従業員の幸福度?が下がる? 実は、この日立のカード型ウエアブル端末には、幸福度を測る機能が付いています。 「ハピネス度」が、98と106とか数値で出てきます。

 人間の体は、自分では動いていないと思っていても、実は微妙な揺れが出ているそうで、 その揺れをAIで分析することで、幸福度を数値化しているのです。

 この機能は面白いと思いませんか?

 ホールで「おもてなし」をするためには、スタッフの幸福度が高くないと十分できません。 不幸な人が幸せな接客をすることはなかなかできませんし、 不幸な人に接客をされても、接客をされる方もハッピーにはなれません。 ということで、接客サービスを向上させるために、これでスタッフの幸福度を日々チェックをするのは悪くないと思います。

 また、このセンサーで働き方改革をすると、それがスタッフの役に立っているか、 会社が無理強いしているだけなのかがわかります。 また、どういう役職者のもとで働くと、スタッフの幸福度が高いのかをみることができます。 新卒者を止めさせたくないと思っている社長や人事担当者は、 これを使うと離職予防ができるかもしれません。

 もちろん、どこまでハピネス度が確かなものかは、確かめる必要はあると思いますが、発想は広がります。

 シーテックの情報はテレビでもインターネットでも紹介されています。 本当は、実際に見に行きたいのですが、今回は見に行けないのが残念です。 実際に見ると近い未来が見えるような気がしますので、 近くにお住いの方は見に行かれることをお勧めします。

 もしかしたら、画期的な経営改善のヒントが見つかるかもしませんよ。

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 仮説を立てて、未来を取りに行く!!

 パナソニックは2019年に100周年を迎えるということで、 2019年3月の決算では、営業利益を4500億円にしようとしています。

 しかしながら、2017年の決算では2767億円と昨年よりダウンしています。 パナソニックの津賀一宏社長は、「既存の領域、発想だけで生き残ろうとしても限界がある」 と発言し、成長を目指すなら変化を積極的に受け入れていかないといけないと言っています。

 まあ、これはどこの経営者も似たようなことを言っているので、目新しさはないと思います。 実際の話、そうは言ってもなかなか変化を起こせない、というところではないでしょうか。

 では、そのためにパナソニックは何をしているのかというと、外部からの人材を積極的に採用しています。 家電業界以外の人を、一般社員として募集をするというのではありません。 幹部ですね、役員クラスを採用し、部門のトップに据えるということをしています。

 従来と違うやり方をするために人を採用するなら、そう有るべきでしょう。 でも一般的には古参管理職や社員の反発に合い、なかなかうまく行かないのが普通です。

 でもパナソニックではうまく行っているようです。 それはなぜでしょうか?

 そうですね。優秀な人材の確保とこともありますが、会社というか社員全員に『健全な危機意識』があるからですね。 「健全な」と言われると、「不健全」もあるのかと尋ねられそうですが、あります。

 『健全な危機意識』とは、危機に対して、このままではダメだ、何とかして乗り切ろう、 そのために改革しようという意識です。 一方、『不健全な危機意識』とは、危機に対して、このままではダメだと思い、次の職場を探す必要があると考え、 次の職場に転職するためには、何をすれば良いのだろうか考える、という意識です。

 変化に対応するためには、経営者や店舗のトップである店長は、 『健全な危機意識』を社員やスタッフに持たせないといけないということなります。

 いくら外部の人材をスカウトしても、これが無いと上手く行きません。 もし、健全な危機意識を醸成することなくして、外部の優秀な人材を入れても、 改革に時間がかかったり、頓挫することになります。

 目先に見える人材のスカウトだけが気になるなら、『時そば』の話を思い出していただければと思います。
 

 それで話を続けます。 このパナソニックに幹部として招かれた元証券アナリストの片山栄一氏が、WBSという報道番組のインタビューで、興味深いことを言ってました。

 これまでの企業研究から学んだ大切なことがある。それは、 「出てきた実績に対して、防錆策を打っていくケースは、だいたい失敗する。 逆に、未来に対して仮説を立て、積極的に未来を取りに行く戦略は失敗が少なく、失敗しても被害が少ない」 と言っています。

 要約すると、仮説を立てて、先手を打てと言っています。 孫子が好きな方は、孫子の兵法の虚実編に、同じようなことが出てると連想されたかもしれませんね。

 こういう抽象概念を如何に具体的にしていけるかが、能力を問われる部分です。 抽象概念を具体化できる能力を、私は具体化思考と呼んでいます。

 ではこの片山氏は具体的に何をしているのかというと、 現在、パナソニックの自転車事業部門を任されているそうです。 その中で、これらの自転車業界を考え、スポーツ自転車が伸びると仮説を立てていると言われていました。

 その根拠を推測すると、健康は世の中の流れなので、健康意識が高まる。 自転車は、健康器具としての要素をもっている。 とすれば手軽な健康促進スポーツとして、自転車の機能が注目される。 高齢化に伴い、高齢者が積極的にスポーツ自転車を使うようになるだろう。

 そして高齢者は、のぼり坂などは無理をしてペダルを踏むより、その負荷をコントロールしたいと考えるだろう。 そうなれば、高齢者向きのカッコイイ電動アシスト付のスポーツ自転車が求められるだろう。

 という一連の仮説を元に、スポーツ用の電動自転車を販売し、約14万円という価格ですが、 2か月で年間計画数値を達成したということです。

 市場の動きを先読みして、次の一手を打っていく。 今のところ当たっているので問題はないのでしょう。 でも、万一外れたとしても、仮説を立てているので、どこを修正すれば良いのかわかるので、 軌道修正は容易に行えることになります。
 

 仮説を立てて次の一手を考える。 ここで、自業界ではどうなるのか、ということを考えてもらうと、 考え方を実際に吸収できると思います。

 どうするのか?
 例えば、29日に発表された依存症の発表を受けて、どういう顧客層が伸びるのか。あるいは減っていくのか。 あるいは、ユーザーやその家族の反応はどういうもで、何が問題となるのか。 またそれに対する対策として、そういうことをしておくべきか。 実際に文書化して残しておくことですね。

 仮説を明確にせずに施策に取り組んでも、状況が変わるとなぜそんな手を打ったのか反省ができません。 そうなると、この片山氏が言っている「出てきた実績の後追い防衛」になってしまいます。

 そうは言っても、文章(記録)を書いている暇がない? でも、傍から見ると、文章(記録)を書かないから暇が作れない、と見えているかもしれませんよ。

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