本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

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経営のヒントになりそうに思ったこと

 □□□ 2019年11月の目次 □□□

 自国の歴史を知らないと世界から信用されない?

 歴史から学ぶという話は良く聞きます。 歴史を学ぶことで、経営についていろいろなヒントをもらうことができるということで、経営者の方は歴史を勉強している人が多いと思います。 私の知っている社長も歴史に詳しい人がほとんどです。 国際的な仕事をしている人も、自国の歴史を知らないと外国の人から変な目で見られるので、歴史の知識はもたれていると思います。 みなさんは日本の歴史をどれくらい把握していますか?

 日本では自国の歴史を知らなくても恥ずかしい?という感じは無いように見えますが、 日本以外のほとんどの国の人、特に国際社会で活躍する人は、自国の歴史に詳しいのが当たり前と考えています。 だから、自国の歴史を知らないと言われると、本当に日本人?あるいはまともな教育を受けてきていない人?という感じになるようです。
 訪日外国人が増えたからと言って、急に外国人の知人ができるわかでもないので、問題ありませんが、 自分の子供や孫には日本の歴史は一応説明できるようになっておくことが、国際化が進む社会の中での必要条件であると教えておくことが無難でしょう。

 でも、なぜ外国の人は歴史好きなの?と思われるかもしれません。 実際のところ、歴史が好きだから覚えるという次元での覚えているわけではないのです。 自分自身がその国の国民である証として、自国の歴史は最低語ることができる必要があるのです。 言語を修得する感覚と同じですね。
『国民の証』とか大袈裟ではないかと思われるかもしれません。 日本人の感覚ではそうなりますが、外国ではそうならないのです。 その違いは、日本の歴史的背景にあります。

 日本は他民族に侵略を受け、支配されたことが無いという特殊な歴史を持っているからです。 他国から侵略を受け、独自の文化を否定され、強制的に他文化を押し付けられてことがない。 大陸と離れた孤島として、日本人は昔から日本人なので、意識して日本人である努力をする必要が無かった。
 それに対して、ほとんどの国は民族同士が争い、支配、支配され、国土大きさもいろいろな形を変えてきました。 その結果、いま自分がその国の人間であるためには、歴史を知り、今の国とは何かを理解する必要があるのです。 国の成り立ち、国同士の争い、民族間の闘争などそれらの背景があり、今その国民として存在している。 だから、そういう背景を踏まえて行動する必要があるからです。

 簡単に言えば、隣の家と仲が悪く、昔、その家のお爺さんを殺したことがある。 或いは、隣の家の住人が自分の家に押し入って、モノを盗んだり、火をつけたことがある。 というようなことがあったとしましょう。 だから、「今は隣の家との付き合いは、●●●ということにしている」と言えば、なるほどということになります。 過去のいきさつが歴史です。
 歴史を知らないと、なぜ今隣の家との付き合いが、「●●●ということになっている」か全然わからないということになってしまいます。 現状を認識できても、その背景にあるものが理解できないと、適切な行動をとることができません。 だから、外国の人は歴史を学ぶのは当たり前であり、生きるために必要な知識ということになります。 歴史をただの雑学知識と考えている日本人との大きな違いになります。
 もっともこのようなことは早い段階から義務教育の中で教えるべきことなのですが、 歴史を教えている先生自体も歴史を学ぶことの意義を意識していないのかもしれません。 日本の歴史を知ることとは何か、ということが理解できずにただ知識の切り売りをしているだけでは、生徒が歴史を雑学と認識してしまうのは仕方がないのかもしれませんね。

 これから東京五輪をまで、今まで以上に訪日外国人は増えると思います。 自国の歴史を知らないのは、世界から見れば非常識に見えます。 訪日外国人にパチンコを日本の文化として紹介し、外国の人と交流を持つつもりであれば、主な日本の歴史は頭の中に入れておく必要があるでしょう。 もちろん諸外国と日本との間で起こった出来事も含めてです。

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 航空会社の座先ランクから店舗の接客を考える!

 今週、外側を海カメの塗装をしているANAのエアバスA380のビジネスクラスの席に乗りました。 総二階建てで席数は520席、世界最大の旅客機です。 今年導入された飛行機なので中は新品同然でした。 ビジネスクラスは、横4列でスペースは十分あり、椅子のリクライニングを最大に倒すと横になって寝ることができます。 もちろんリクライニングは電動です。

 目の前のモニターも15インチぐらいあり、そこで映画からドラマ、電子書籍を見ることができ、ゲームもできます。 座席の上には簡易毛布と枕、敷パットが置かれ、その上に歯ブラシなどが入った洗面具一式、そしてスリッパが置かれていました。 さらにモニター用のヘッドホン(市販で2、3千円ぐらい?)も置いてあります。量的には結構あります。
 さっそくスリッパを開けてみると、中には靴ベラが入っていました。 ホールでスリッパサービスをしたときには、靴ベラを合わせて持って行くと、お客様から見たら気が利くと思われるから、 そうしたらどうかと指導先では話していましたが、航空会社では使い捨てスリッパの中に靴ベラをあらかじめ入れているのはさすがだなと思いました。 その靴ベラにはANAと書いてあるので、靴ベラを使用するたびに、ANAのことを思い出す狙いもあるのではないかと思い、感心して見ていました。

 搭乗してすぐにCAさんが挨拶にきて、すぐにスパークリングワインなどが出てきます。 食事も事前にメニューを渡され、飲み物や食事の選択ができます。 テーブルが広いので、食事はゆったりできました。 味も美味しかったと感じました。 心残りは希望で食後1時間以上経過したら”うどん”が頼めるようだったので、頼みたかったのですがあっと言う間に着陸時間となったので頼み損ねてしまってことです。 CAさんの接客は丁寧で、十分満足できるものでした。 ビジネスクラスのサービスは、また受けたいと心から思いました。
 エコノミークラスのCAさんは、人数が多いので接客というよりも作業をしている感じを強く受けますが、それとはだいぶ印象が違いました。 トータル的なサービスの高さから、ビジネスクラスの価値は十分ある。 価格に見合った接客サービスをしていると実感しました。 帰りの飛行機のビジネスクラスは一杯でエコノミークラスしか取れず、 なおのことビジネスクラスの良さが際立ちました。

 旅行は基本的に目的地に行き、そこで様々のモノを見学したり、体験したりするというのがメインで、途中の乗り物は目的を達成するための手段にしかすぎません。 しかし、途中の乗り物の快適さは旅行そのものに大きな影響を与えます。 楽しい旅になるか、大変な旅になるか、その手段である乗り物が大きな影響を与えるように思います。
 パチンコ店で言えば、旅の目的にあたるのが遊技台での遊技です。 そして乗り物は、遊技環境と考えることもできるのではないでしょうか。 そう考えた場合、あなたのホールはエコノミークラスの遊技環境なのでしょうか? それともビジネスクラスの遊技環境なのでしょうか? あるいは、ファーストクラスの遊技環境を提供しているという店舗もあるかもしれません。

 エコノミークラスの店舗ではまさに作業中心で、言われたことをこなすスタッフが頑張っている。 ビジネスクラスの店舗では、お客様に対して気遣いをし、サービスを提供している。 ファーストクラスでは、おそらく常連様の顧客情報を収集し、その上でサービスを工夫し、店舗そのものに行くことを楽しんでもらっているかもしれません。 同じ負けるなら、大金を払っても悔いはないということになると、 最低でもビジネスクラスの接客サービスは必要になるのではないでしょうか。
 またビジネスクラスに乗りたい、そんなことを思いながら、帰りはエコノミ―で仮眠をとっていました。

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 成城石井のプロジェクトから遊技台強化を考える!

 成城石井とういうスーパーマーケットがあります。 全国に170店舗ほど展開しており、奈良にも近鉄奈良駅前に小型の成城石井があります。
 このスーパーの特徴は商品にこだわりを持っているとうところです。 少し高めですが、全世界からバイヤーが本当に良いと判断したものを厳選して仕入れています。 その成城石井がオリンピック2020に向けて、既存の食材や総菜を見直すプロジェクトを始めたとニュース番組WBSで報道していました。

 プロジェクト名は「オリンピック・パラリンピックプロジェクト」。 目的は、世界中に人が日本に集まるオリンピック・パラリンピックの時を利用して、世界中の人々に日本独自の素材や食材の良さをピーアールすることです。 そのために地方で埋もれている伝統的製法の国産素材や食材を再発見しようと、バイヤーが地方の知られざるこれは凄いと思う素材や食材を探し回り、 ジャパントラディショナルフーズとして、来年の夏を目処に総菜などにして商品化する予定です。
 ちなみにターゲットは、日本を良く知らない訪日外国人と日本の若者ということです。 日本の若者というところが面白いですね。

 さて、再発見のイメージですが、 例えば、「煎り酒いりざけ」という調味料があります。 あまり知られてはいませんが、「だし」「梅干し」「酒」などを煮込んだもので、江戸時代に醤油の代わりに使われていた調味料です。 日本の調味料のもとになっていたものですが、それを作っているところを探し出し、プラスアルファをして商品化する。 具体的には油と混ぜ合わせてドレッシングにしてみたり、だしがきいているのでお吸物したリする。 それを店頭で販売する、というような感じですね。

 この企画は成城石井にとって最重要戦略なのでしょう。 社長の原明彦さん自身が地方に飛び回り、日本独自の素材や食材の発掘をしている様子をWBSは取材していました。
 福岡のフードスタイル2019というイベントに行き、食べ歩いてました。 そして美味しいと思うものは、原材料は日本産かどうか尋ね、日本産と分かると材料や素材について、さらに詳しい話を聞いてました。 そして、次の日には福岡の南西部にある八女市に出向き、八女茶の話を聞きに行ってました。
 取材インタビューに答えた原社長は、 「直接こうやって来て、話をして生産者の思いに価値づけして販売しないと、なかなか作りても増えて行かないし、広がらない」 と話されていました。 見ただけで価値が分かりヒットするものは既に知られています。
 今は見ただけでは価値がるのに分かりにくく、まだヒットしていないものに焦点をあてて、ヒットを狙う時代なのかもしれません。 原社長はプロジェクト達成時期を重視されており、「オリンピックに合わせて、花開くような品揃えにしていきたい」と話されていました。

 成城石井さんの「もう一度見直して再発見をする」という考え方はたいへん参考になると思います。 ヒット機種が少ない中でもお客様に気持ち良く打ってもらうためには何が必要かと考えると、 台についての知識を増やしてもらい、そのことで今以上の面白さを感じてもらうというやり方は一つの方法です。 台の魅力を数式で表すと次のような考え方ができます。

●台の面白さ=スペックの面白さ×(大当り演出の面白さ+通常演出の面白さ)×コンテンツの面白さ

 スペックの面白さは規制の対象となりどんどん削られています。 そのために台の面白さが減少しています。 しかし、他の面白さもあります。 先ほどの再発見というやり方を考えると、まだ良く知られていない価値ある台の面白さを伝えるということなので、 本当に価値がある「大当り演出」「通常演出」「コンテンツ」を持っている台を選び、 お客様に対して、その面白さを伝えるということになります。 その時、生産者としてメーカーの開発者の思いをメーカーの担当営業マンから聞き出し、 知らなければ聞いてもらい、教えてもらってお客様に伝えることが再発見になると思います。 コミュニティホールの8番目の十分条件の強化です。

 台のおおよその魅力は導入3日間の会員アウトの高さで決まります。 例えばエムシックのAI-CISでは導入3日間の会員アウトの高さが管理されています。 そのようなデータを参考にし、ある程度面白さの見込の高い機種についてチョイスし、再発見ということでいろいろな面白さを調べ、お客様に伝えてはどうでしょう。 「バジリスク」などが外れている今こそ、スロットユーザ―のフォローとして成城石井のような再発見プロジェクトをしてみてはいかがでしょうか。

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 ホコリから店の信用、スタッフ教育を考える!

 朝、ホテルのファミリーレストランで遅めの朝食をとっていると、ふと目に留まったのが、柱に装飾として掛けてあるフライパンや片手鍋。 それを見ていて料理に力を入れているメッセージなのか?などと考えていました。 壁に掛けてあるフライパンや鍋は銅製で、シェフがきれいに磨き上げたような感じに見えています。 料理を作る道具に対するこだわりは、良い料理を連想させます。 このような装飾も悪くないと思って見ていました。

 そのファミレスではドリンクバーがあります。 ドリンクバーには、コーヒー豆から挽きたてのコーヒーを入れる機械が置いてあります。 台の上に置いてありますので、その機械の上部は高さが170㎝弱ぐらいになります。 ちょうど私の目の鷹さぐらいです。 そこを見るとホコリがのっかっている。 身長が低い人が掃除をしていたとしたらちょっと見えにくいところです。 コーヒーマシーンのコーヒーを入れる所はキレイになっているので、コーヒーにホコリが入ることはありませんし、 身長の低い人はそもそもマシーンの上のホコリは見えないので問題ない?でしょう。

 コーヒーを入れて自分の席に戻ってきて、改めてフライパンや片手鍋を見て思いました。 もし、装飾として飾っているフライパンや片手鍋にホコリがついていたらどうなるだろう。 ピカピカのフライパンや片手鍋が発するメッセージは、「料理にこだわりがあります。衛生的に料理を作っています」というようなメッセ―です。 しかし、ホコリのついたフライパンや片手鍋が発するメッセージは、「料理は適当にしています。衛生についてはあまり気にしていません」というなメッセージになります。 良かれと思ってした装飾が、全く逆効果のなっていまう。 そう思って、フライパンなどを改めて見たのですが、ホコリがついていなようで安心しました。

 みなさんは外食に行って、クリンリネスが気になったことはありませんでしょうか?

 私は何度かありますが、特に印象に残っているのが、大阪の難波のM社というハンバーガーショップに入った時のことです。 ハンバーガーを買って、千日前筋が見えるカウンター席でハンバーガーを食べようとした瞬間、 ちょうど座った目の高さに幅が狭いガラスで作った棚があり、その棚の上にホコリが積もっていたのが見えたのです。
 カウンターテーブルはキレイなのにどうしてだろうと考えてみると、立って掃除をした場合、そのガラスの棚のすぐ上の幅が広い木の棚が邪魔になって、 ガラスの棚が見えないことに気づきました。 『なるほど、これなら見過ごすのは無理もない』と思いました。
 そのカウンターで座って食べると、ガラスの棚のホコリが目に入ります。 ホコリを見ながら食事をするのは、あまり気持ちの良いものではありません。 満席で移動ができないので、ガラスの棚を見ないようにして、そうそうにハンバーグを胃袋の中に押し込み、お店を後にしました。

 もし、M社のクルーがお客様と同じように座ることがあれば、当然気づくことができるでしょう。 よく「接客などでお客様の立場に立って」などという言葉を使いますが、 お客様の立ち場に立つ身近な方法は、お客様になって自分のお店の体験をすることでしょう。 そうすれば、お客様の視線の先にホコリだらけの棚があることに気づいたと思います。 お客様をイメージするよりも本当の気づきが得られると思います。

 みなさんは自店のパチンコ台の前に座って、どんな感じになっているか体験したことがどれだけあるでしょうか。 クリンリネスの徹底は良く言われることなので、見た目のはキレイだとは思いますが、実際に座ってみないと見えてこないこともあるかもしれません。
 だいたいイタズラをする客は、見えないところにガムをくっつけたりして出ていったります。 困りますよね。

 改めて言うまでもなく、クリンリネスはとても強力なメッセージにもなります。 それはクリンリネスを徹底することで、このホールは頑張って営業しているという印象をお客様に与えることができるからです。 キレイな台がそういうメッセージをお客様に発するんですね。 そして、人は無意識にメッセージを拡大して解釈していきます。 キレイからキチンとしたことをしているホール、騙したりしない正直経営をしているホールなどというように拡大解釈します。

 ちなみにクリンリネスのレベルを分かるとすると、
 三流のクリンリネスは、見えているところにホコリや汚れがある
 二流のクリンリネスは、見えているとことにはホコリや汚れが無い。
 一流のクリンリネスは、見えているところはもちろん、見えないところにも
 ホコリや汚れが無い。
というようになると考えています。

 なぜ見えないところのクリンリネスが大切かと言えば、見えないからです。 信用や安心は見えないところにまで徹底されて初めて生まれます。 そうですよね。 信用できる部下とは、自分がいない(見ていない)時でも、しっかり店舗運営をしてくれる人ですよね。 これと同じです。 見えないところに本質があります。

 みなさんのホール、見えない自販機に上に手をやるとホコリがたまっているようなことはありませんか? もし、見えないところは手を抜いても大丈夫という考えで掃除をしていないのであれば、スタッフはお客様の見えないところをいい加減なことをする癖がつくでしょう。 もし、今まで気づいてないということであれば、お客様に対して表面的な対応しかしない習慣がスタッフにつくかもしれません。
 これでは地域の人が安心して来れるコミュニティホールはできません。 見えないところのクリンリネスの徹底を通して、信用の本質を教えることで、スタッフのレベルが上がり、ホールの業績に貢献すると私は考えています。

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 ユニ・チャームのオムツからお客様メッセージを考える!

 ユニ・チャームからメッセージ付き赤ちゃん用のオムツがでました。 商品名は「ナチュラルムーニー」で値段は1280円前後です。 このオムツには、尿に含まれるアルカリイオンに反応する㏗試験紙が仕込まれています。 それを感知してメッセージを出します。 メッセージは「ありがとう」と「だいすき」の2種類です。 赤ちゃんがオシッコをしたことが分かるサインになっています。

 みなさんはこの商品の話を聞いてどう思われましたか?
「それが何?」という方もいるかもしれません。 一方「これは面白い。良い情報だ!」と直感的に感じる方もいると思いもいます。 あなたはどちらでしょうか? これに大いに反応する方は、人の気持ちが良くわかっている人だと思います。

 この商品は、生後6か月ぐらいの赤ちゃんを持つ親をターゲットに開発されました。 ニュース番組WBSの「トレたまコーナー」で、これを開発したユニ・チャームのグローバルベビーケア事業部の佐々木裕子さんは、 「育児は不安だったり、自信が無くなったりすることが凄く多い。 そんなパパ、ママの心を交換で支えたい」という話をしていました。

 そして番組で、まだこの商品を知らないお母さんにこのオムツを使ってもらい、 赤ちゃんのオムツからこのメッセージが現れたときの感想を聞いていました。 お母さんはメッセージを見て、 「言葉がしゃべれないので、こういう文字が出て来ると(赤ちゃんとの会話ができたみたいで)うれしい」 と喜んでいました。

 人はメッセージを見て、相手の思いを感じるということですね。 しかもこの場合、赤ちゃん自身がメッセージを作ったわけではないのですが、 赤ちゃんの行為(おしっこ)がメッセージを出す引き金になっているというところがミソですよね。 赤ちゃんが自分(親)に向けている思い伝えようとしていると感じて(想像して)しまうようです。
 ちょっとしたメッセージがあるだけで、不安な気持ちや面倒な気持ちが解消され、元気が出るんですね。

 メッセージの効果というモノが分かったところで、あなたのホールではメッセージを適切に発信していますか? いくらお客様のことを思ってしたことでも、メッセージが無ければ思いはなかなか伝わりません。
 例えば、お客様の為に貸し傘を用意したとしましょう。
午前中、雨がパラついてきた、風除室があり貸し傘が置いてある。
⓪メッセージ無し
❶「どうぞ、ご自由にお使いください」
❷「今日は一日中雨のようです。よろしければお使いください」
❸「雨の中、ご来店ありがとうございました。今日は一日中雨のようです。よろしければお使いください」
 メッセージの有無、またメッセージ有でも書く内容で、感じるものは違ってくると思います。
 ❶は使って良いということがわかります。 ❷は車までの傘というより、今日1日雨なので、他のシーンでの傘の気遣いが出ています。 また、お客様の為に天気予報を確認していることが分かります。 ❸はさらに感謝の気持ちを伝えています。 メッセージの内容は、自分がお客様であったら、どれが一番いいと感じるかで決まると思います。
 また、書き方や書体も見ている人に影響を与えます。❸の場合は手書きの方が、こころが伝わりやすいかもしれません。
 いずれにしてもポイントは、ホールの立場で書くのではなく、お客様が見たらどう感じるか想像しながら書くことです。

 話はユニ・チャームのオムツに戻りますが、このオムツのメッセージは2つに1つの割合で入っているそうです。 担当の佐々木さんによると、特別感を出すためだそうです。 要するに同じメッセージが毎回出て来ると当たり前になって、赤ちゃんがメッセージをくれたと思えなくなるからだそうです。
 先ほどの貸し傘のメッセージで言えば、毎回❶のメッセージを出されていると、当たり前になり、メッセージに込めた思いは伝わり難くくなるということなんですね。 みなさんのホールでは、同じメッセージを出しっぱなしにしてるようなことはありませんか?

 この機会に自店のメッセージを見直してみてはいかがでしょうか。

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 中国アリババの『独身の日』から集客を考える!

 11月11日、日本ではポッキー&プリッツの日などと言われていますが、 中国では『独身の日』として広く知られ、ネットでの買い物が集中して行われます。 この『独身の日』を企画したのが中国のネット通販大手のアリババです。 今年の『独身の日』の売上は4兆1000億円に達しました。 去年の売上は3兆3000億円だったので、売上の伸び率は約24%です。 これだけ巨大な売上を1年でさらに24%も伸ばすということは、凄いことですよね。

 売上の巨大さということでは、日本のネット系通販の最大手の楽天の18年度の売上は1兆1014億円です。 ちなみに今年ヤフーに買収されたZOZOの売上は1184億円、買収したヤフーは9457億円です。 アリババの1日に売上と日本の大手の年間売上を比べてみると、話にならないぐらい歴然とした違いがあります。 みなさんがそれならと思う会社と言えば、アマゾンではないでしょうか。 ではアマゾンの昨年の売上はというと25兆2216億円で、これならアリババと比較対象として遜色ないと思われるのではないでしょうか。 この1社で、パチンコ業界全体の売上を凌駕しています。 さすが、世界的企業アマゾンですね。

 アマゾンは別格としても、アリババがいかに凄いかはご理解いただけたと思います。 日本企業としては、中国の消費者に自社製品を売り込む販路として、このアリババが魅力的に映るのは当然と思います。 多くの企業がアリババのサイトを通じて売上を伸ばしています。 ニュース番組WBSではその様子を紹介していました。

 まず化粧品業界の最大手資生堂です。 資生堂はアリババとタッグを組むことで、中国人向けの商品開発を行い、中国市場を開拓していく計画です。 そのためにアリババ本社と車で5分という場所に「戦略提携オフィス」を構え、毎日のようにアリババ担当者と打合せをしているとのことです。
 資生堂が魅力を感じているのが、中国人のビッグデータです。 性別、年齢、趣味や職業の基本情報が分かり、それが商品と紐づけされている。 そこからどのような商品を欲しがっているのかを読み解くことができるのです。 WBSで紹介されたものは、頭皮用と髪用に作られたそれぞれ専用のシャンプーでした。 中国の女性は毎日髪を洗う習慣はなく、そのかわり洗わなくても髪を清潔に保つことができるものに関心がある。 そのニーズを満たすために開発したということです。

 次に紹介されたのが、社員20人の化粧品会社で、おもにヒアルロン酸の原液を売っている成和インターナショナルさんです。 売上の4割が中国市場ということで、マーケティングに強い中国人女性を採用し、中国開拓に取り組んでいました。 特に『独身の日』は力を入れているということで、事前にSNSなどを使い、中国人人気のインフルエンサーに自社商品の使用体験などの投稿をしてもらって、関心を高めています。 そして、『独身の日』にはライブ配信でインフルエンサーが良さをピーアールしていました。

 アリババ自体も昨年の売上を抜くために相当力を入れおり、 なんと100万点にのぼる新商品や限定商品を揃え、『独身の日』を盛んにPRしました。 結果として、冒頭に書きましたように、昨年を大きく上回り過去最高の4兆円以上の売上を上げました。

 ここで注目したいのは、『独身の日』の当日というよりも、 それを盛り上げるために仕掛けた多くの施策ですね。 アリババからすると資生堂との商品の共同開発もその一環です。 メーカーに自社の情報をフィードバックをし、より魅力的な商品を作ってもらうことで、『独身の日』を盛り上げている。 資生堂と同じような提携をしている会社は、数多くあることは容易に推察できます。 また、成和インターナショナルのように、商品の魅力を発しし続けて、商品を自社サイトに乗せてくれるのも、『独身の日』を盛り上げる好ましい行為として映っているでしょう。 こういう事前の施策が『独身の日』の売上を約8000億円も伸ばしたのです。

 WBSの解説をしている早稲田の入山章江教授は、『独身の日』は実は「20日間」あると言われていました。 実際、『独身の日』は11月11日だけですが、買いたい商品を決めるという行為は20日前から始まっている。 ネットビジネスの特徴として、購入を決めて「買い物カゴ」と呼ばれる購入予定リストに登録する。 しかし、登録と購入は同時である必要はなく、購入日を安くなる11日にしている例が多いと指摘していました。
 つまり、20日前から買いたいものをどんどん「買い物カゴ」に入れ、11日を待っている。 だから、『独身の日』の売上を上げたければ、購入を登録し始める20日前からが『独身の日』の始まりだと言うのですね。 全く、理にかなっています。 だから、『独身の日』当日に自社製品を買わせようと頑張ってもしれているということですね。 そのころにはもう勝負がついてしまっているからです。 実際、資生堂なども20日ぐらい前からキャンペーンを始めています。 類似商品のAとB、既にAと決めてる人にとっては、当日Bをアピールしても見ようともしないからですよね。

 それではこれをパチンコ業界に当てはめるとどうなるでしょう。 新台入替を例にとると分かり易いと思います。 当日の集客を上げようと、当日いくら頑張っても大きく集客を伸ばすことができないのと同じです。 新台入替について事前にどのような手を打つかで、ユーザーの集まり具合に違いがでてくるからです。 これは出玉でも、何かの面白イベント企画の集客でも同じです。

 アリババの『独身の日』の大幅売上アップから学ぶとすれば、特定日の盛り上げ方ですね。 お客様が来店をしようと思うプロセスを考えて、来店意思を固めるための事前施策の必要性です。 もし、特定日に人を今以上に集めたいと考えるなら、まず今まで事前施策をどれだけしていたか、検証してみることから初めてみてはいかがでしょうか。

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 参議院議員の舩後靖彦さんの委員会質問から考える!

 れいわ新鮮組で参議院議員をしている舩後靖彦さんをご存知でしょうか。 筋萎縮性側索硬化症(ALS)という病を患っている国会議員さんです。 全身の筋肉がコントロールできない病気で、現在目は動かすことは出来ますが、声を出すことができません。 ほとんど寝たきり、車椅子での生活です。 7月の参議院選挙で当選して話題になったので、ご記憶のある方も多いと思います。

 11月7日(2019年)参議院文教科学委員会で初めての質問をされました。 話すことができない国会議員は前例がないので、 同委員会では、舩後議員が円滑に質問できるように柔軟に対応したようです。 委員会室に介助者などが入ることや、パソコンなどの持ち込みが認められたほか、 法案の賛否を舩後さんの代わりに介助者が表明することや質問を秘書などが代読することも認めました。 また、質問をし直す場合には、舩後さんと秘書などが調整する時間を確保するため、委員長の判断で議事の進行を止めるという措置も取りました。 その結果、25分の質問時間が、実質的には約45分とかなりの延長となりました。 政府としては1億総活躍社会を標榜しているので、それを絵にかいたような光景だったと思います。

 こういう難病の方のために、なぜこれほど周囲の人が協力し、質問をさせてあげようとしたのかでしょうか?

 この日の質問は4つでした。 この4つの質問を舩後さんは自分で作っています。 船後さんが質問を作っている様子は、テレビで紹介されていました。 手足が不自由で口もまともに動きません。 唯一動かせる顎の筋肉を使って、チューブを口にくわえ、一文字づつパソコンの画面を見ながら打ち込み作っていきます。 かなり集中力と忍耐が要る仕事だと思いました。

 船後さんが作った4つの質問にかかった日数は10日です。 たった4つの質問に10日です。 10日間、一日中費やしていたかどうかはわかりません。 でもかなりの時間を費やしていたのはたしかです。 文字の打ち間違いもあったでしょうし、文章を推敲して修正もあったでしょう。 10日間、たった4つの質問を考えに考え抜いたことは間違いありません。
 この4つの質問に対する船後さんの想いの強さを想像してみてください。 この4つの質問に込めている想いが相当強いものがあることは、容易に想像できると思います。 私はこの強い想いが、周囲を動かし、多くの特例を可能にしたのだと思います。

 これはどんなことにも当てはまると思います。
「〇月×日に〇〇の企画をしました。お客様の反応はあまり良くありませんでした。以上」
 会議でこんな報告を聞くことはたまにあります。 まるで他人ごとです。 報告に想いが入っていないのでよく分かります。 こんな報告を聞くと大丈夫かなと思うことがあります。 こんなことをやっていてはせっかく企画の実行を任されたのに経験を積むことができません。 ただ店に来て、何のしていないのと変わりません。 報告をしている担当者はどれだけの想いを持って、その企画を成功させたいと考えていたのだろうか? その担当者から感じる想いは、鳥の羽のような重さ(軽さ)です。 そんな重さで回りの人やお客様が動く人のでしょうか? 挑戦的な企画が成功するのでしょうか? 絶対しません。
 本気で何かを成功させたいと思っている人は想いの重さが違います。 想いの重さ(深さ)から気づきが生まれます。 だから工夫が生まれます。 それを見ている回りの人は応援したいと思うようになります。

 私だって考えています。 私だって想いを持っています。 ではそのレベルはどれくらいなのか。 周囲を動かすレベルとはどれくらいなのか。 船後さんの質問の重さ、想いの重さを感じることで、見えてくるものがあるのではないでしょうか。

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 高速バスのチケット販売対応から接客を振り返る!

 今朝、高速バスに乗ったのですが、高速バスチケットの販売員の対応が良かったと感じました。 仕事で高速バスに乗ることが多く、毎回大阪駅のJR西日本バスのチケットセンターで切符を購入します。 その時、見るとはなしにチケット販売員の対応をチェックしてしまいます。

 今回、良いですねと書いたということは、日頃あまり良くない印象を持っているからだと気づかれた方もいるのではないでしょうか。 アバウトな経験での確率ですが、良いスタッフに出会うのは、5回に1回ぐらいです。 逆にこれはダメだと思うのも5回に1回ぐらいですね。 これはダメだと思うスタッフは、対応されなくてもダメオーラが出ているので、 並んでいるとき順番がきて、そのスタッフに当たることが分かると、今日の厄落としはこれでできたと思うようにしています。

 対応の良いスタッフは、笑顔があり、声に温かみがあります。 そして話す言葉も配慮が見受けられます。
「ご希望の席はございますか?」
「横が開いてるなら7のBでお願いします」
「あいにく7Aの予約の方がおられます。前後の6Bか8Bなら、横の席が空いていますが・・・」と言ってこちらの顔を見てくる。
「それじゃ、8のBでお願いします」
「かしこまりました」
というような感じですね。 こちらの思いを汲み取って対応しています。

 ダメなスタッフは無表情でいきなり言います。
「窓側の席でいいですか?」
実は窓側の席は足元のスペースが狭くなっており、窮屈なのです。
「窓側ではなく、通路側でお願いします。 横が開いているなら、B7でお願いします」
「横は予約が入っています。・・・・(沈黙)」
「横が開いている席はどこですか?」
「6と8です」
「では8のBでお願いします」
「・・・・(返事なし)」
こんな感じですね。言いたいことを言うだけ。言われないと対応しない。返事もしない。

 結果だけ見れば、どちらも撮れる席は「8B」で同じです。 しかし、気分は天地の開きがあります。

 ダメな接客対応はスタッフへの不快感だけにとどまらず、お客様同士の関係にも影響を与えます。 先だってこんなことがありました。
 私はバス出発の30分以上前に予約チケットを購入します。 横が開いているのを確認して購入するのですが、後から来た人が窓側ということで、 私の横の席に予約を入れることは良くあります。
 先だってことです。バスが来たので乗り込み、奥の自分の席に行くと私の席に荷物を置き、足を広げてくつろいでいる男性がいます。 私の予約が通路側の席であることを告げるとビックリしていました。 恐らく、ダメスタッフが「窓側でいいですか?」とだけ訊いて、何も告げづに予約チケットを渡したのだと思います。 ですから、その男性は勝手に隣がいない良い席が取れたと思ってくつろいでいたのでしょう。 発車時間ギリギリに予約チケットを買ったので、まさか後から横に人が来るとは思ってみなかったという感じでした。
 もし、チケット販売スタッフが、「横の席は予約が入っていますが、よろしいですか?」と声を掛けておれば、 そんなにびっくりして、慌てて荷物を棚に乗せることも無かったと思います。

 ちょっとした気遣いや配慮がお客様の旅を快適にしたり不快にしたりします。 交通手段は、高速バスが時間的にも金額的にも一番良いので、これからもJR西日本バスを私は使い続けるでしょう。 だから見た目のお客様は減りません。 競合が無い商売の強みです。

 会社としてはきっちとしたサービスやモノを提供することが第一です。 しかし、そこに到達するまでのプロセスが良くなければ、こころの満足は得られません。 競合が無い西日本JRバスなら問題ない?でしょうが、競合がいる商売ではこれが重要なファクターとなってきます。 気遣いのある接客をしている店舗は稼働が安定し、繁盛していきます。 逆に気遣いのない接客をしている店舗は、稼働が不安定になり、ダンダンさびれていきます。。

 気遣いの無い接客をしている店舗の常連客は実質的に一元客の可能性が高く、何かあれば離れていきます。 気遣いの有る接客をしている店舗のライトユーザーは、来店頻度が少なくても、固定客になっている可能性が高く、長期の安定が見込めます。 実際会員管理をしていると、繁盛店では安定してやってくるライトユーザーが数多くいてることが確認できると思います。
 お客様との関係づくりを掲げて頑張っているのに、お客様との関係づくりがあまり進まないと感じるなら、 接客のプロセスに問題があるのかもしれません。 一度接客のプロセス分析をして精査してみると、改善のヒントが見えてくるのではないでしょうか。

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 「避難所にやってきた」を参考に掲示板のレベルアップ!

「避難所にやってきた」というマンガをご存知ですか? ツイッターで話題のマンガということで、ニュース番組WBSで紹介していました。

 これはイラストレーターの「つかはらゆき」さんが書かれたもので、 台風19号で実際に初めて避難所に避難した経験を基に、 避難所に行くためのノウハウというか注意点をイラストにまとめた短編マンガです。

 つかはらさんは生まれて初めて避難所に行かれ、「ああ、こうしておけば良かった」「こんなモノを持って避難所に行くべきだった」などいろいろと気づいたそうです。
 例えば、リックサックを用意していたが防水ではなく、暴風雨の中で避難してリックサックがずぶぬれになり、中に沁みてしまった。残念!!とか。 同じく暴風雨の中を歩いたため服が濡れてしまったが、着替えを用意していなくて、濡れた服のまま長時間過ごすことになり、不快な思いをした。 また、避難所に行けば食べるものも何とかなると勝手に思い込み行ったが食事がなく、おにぎりを持ってきていた家族を見てお腹が余計に減ったなど、 まさに実体験を書いているので、面白いし参考になると評判になっているとのことです。

 避難のための準備物リストなどのパンフレットは、結構あると思います。 それはそれで価値があり大切なんですが、多くの場合事務的なリスト、悪く言えば冷たいリストになっています。 これはあくまでも作成者が、避難する人に必要最低限のものを持ってきて欲しいという思いからです。 したがって、余計なものは載せません。 でも、それでは『快適』というワードが抜けてしまいがちになります。 ですから、つかはらさんのような視点で書かれていると、見た人は嬉しくなります。

 コミュニティ掲示板があるホールでは、情報をお客様に掲示していると思います。 もし、皆さんがお客様、特に高齢のお客様になり切って、その掲示板を見た時に、分かり易いモノになっているでしょうか。
 何も手を加えず、ただ掲示しているのは最低レベルの掲示です。 線を引いたり、蛍光マーカーで印をつける。 拡大コピーをして、見やすくる。 これぐらいはしたいものです。 これだけでも、このホールは高齢者に配慮していると分かります。
 さらには、このつかはらさんのように、イラストにして分かり易くしたり、吹き出しをつけて解説やコメントを入れたりするレベル。 ここまですると、店舗の温かさが伝わってきます。 加えて、スタッフの笑顔が素晴らしければ、お客様が店舗のファンになる可能性は高いと言えます。
 「つかはらゆき」さんはプロなので、同じようなことは出来ませんが、 つかはらさんのマンガから、お客様に是非見て欲しい掲示物を分かり易くし、読んでもらうヒントをもらえると思います。

「避難所にやってきた」というマンガは良く出来ていると思います。 今年はもう豪雨はないと思いますが、来年豪雨の季節になれば、このマンガを紹介することで、 お客様に喜ばれると思います。 コミュニティ掲示板のレベルアップと来年の豪雨対策ツールの確認ということで、 一度見ておくことをオススメします。

参考資料:「避難所にやってきた」が見れるサイト

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 築地本願寺の取り組みから自店の在り方を考える!

 ニュース番組WBSで、行列ができるお寺ということで、築地本願寺を取り上げていました。 供養をしてもらうために行列が出来ているわけではありません。 実は、築地本願寺にはレストランがあり、そのレストランの朝ごはんが人気で行列ができるというのです。

 築地本願寺は、1617年に建てられた浄土真宗本願寺派のお寺です。 昭和に入ってインド風の建物に建て替え、その建物は国の重要文化財に指定されています。 観光名所にもなっているので、みなさんの中には行かれたかたもいらっしゃるかもしれません。

 この築地本願寺が、2017年11月に「カフェTsumugi」をオープンし、朝の法要に来られる方のために朝食を提供していたのですが、 それが評判となり、朝食を食べるために参拝する人が増えてきているのです。 運営は、お寺のお坊さんではなく、プロントコーポレーションという専門の業者が行っていますが、 メニューはお寺の意向を反映したものになっています。

 一番の人気メニューが「18品の朝ごはん」ですが、御粥とお味噌汁、それに精進料理風のオカズが16品付いています。 御粥は食べ放題なので、オカズを味わいながら、ゆっくりと朝食をいただくことができる。 都会の喧騒を忘れてゆったりとした気分になれるようです。 メニューに「18」の文字をわざわざ入れているのは、阿弥陀如来様が48の願をたてられたのですが、その中で18番目の願いが特に重要だということで、 18という文字が入るように品数を18にしているとのことです。 ちなみに18番目の願いとは、「全てのものを浄土に生まれさせる。あなたを決して見捨てない」というものです。

 実はこの築地本願寺ですが、カフェだけでなく、仏教関連品やオリジナルグッズを販売しているオフィシャルショップを持っています。 さらに仏教関係の知識を広げるための書店も経営しています。 なぜ、いろいろなことをしているのかというと『開かれたお寺』を作るためということです。

 このお寺のトップは安永雄玄という方で、宗務長をされています。 この方はこう言われています。
『墓と葬儀をするのがお寺の仕事』なんて言っているところはアウト。 寺が好きなことだけやっていい時代ではもうない!」
 旧態然としたお寺の在り方はもうだめだ、現代におけるお寺の在り方、存在意義を見出さなければならないと言われているのです。 お寺業界のイノベーターなんですね。

 さらに、「我々の方から新しい顧客層にアプローチをしていく、その人達が来やすい環境を作っていく。 仏様の雰囲気を感じるだけでも、こころが落ち着く時が持てる。 是非、気軽に来てもらってお寺に馴染んでももらいたい」 と言われてました。

 パチンコ業界で言えば、パチンコに馴染んでももらいやすいように、 あるいは店舗に来たもらいやすいように工夫するのは当然ですよね。 そのためにいろんな挑戦をしているんですよ、ということですよね。

 時代の変化と共にいろんな業界でイノベーションが求められており、宗教界でもそれは同じということです。 元々、浄土真宗は浄土宗のイノベーターである親鸞が起こした宗教です。 浄土宗自身も、これまでの浄土教では世の中の人を救うことができない、と法然がイノベーションを起こした宗教です。

 もともと浄土への信仰はあったのですが、源信さんが中国から直に浄土に行くノウハウを持ち込みました。 それは『観想念仏かんそうねんぶつ』というもので、極楽浄土に行くためには絶えず極楽をイメージすることが大切というモノです。 今でいえば、成功するためにはイメージ映像を頭に描くことと似ていますね。 その瞑想する場所としてお寺があったわけです。 ですから極楽をイメージしやすいように仏像や仏様を描き、金箔を貼り豪華なつくりにしました。 これは趣味と言うより、素晴らしい極楽をイメージをしやすいような工夫をした結果だと思います。 誰もが知っている「宇治の平等院」はその典型ですね。 こんなことができるのは貴族だったので、必然的に宗教は貴族のものでした。

 これを見ていて法然さんはこれでは庶民は極楽浄土に行くことはできないと思います。 なぜなら当時のお寺は一般公開されているわけではなく中を見ることはできません。 ですから庶民は極楽浄土のイメージを持つことができないのです。 そいう人に『観想念仏』を説いても実践できないんですね。
 法然さんは現世で苦しい思いをしている庶民こそ行くべきという考えを持たれていたのではないかと思います。 そこで法然さんは極楽浄土をイメージをしなくても、『南無阿弥陀仏』と何回も唱えると極楽に行けるという、新しい極楽浄土へ行くノウハウをつくりあげ、大衆に教えました。 これが『唱名念仏しょうみょうねんぶつ』です。 『観想念仏』から『唱名念仏』への大改革です。 多くの人はこれなら自分たちもできるということで、全国津々浦々に浄土宗が広まりました。

 しかし、四六時中『南無阿弥陀仏』と唱えるのはたいへんです。 毎日忙しくてついつい唱えるのを忘れてします。 その中には自戒の念に駆られて浄土への道を諦める人も出てきたと思います。 そんな状況を見ていた法然の弟子であった親鸞さんが量ではない、質だと言い始めます。 つまり、唱える時の信心の強さで極楽に行けるかどうかは決まると言い出します。
 親鸞さんは強い想いで阿弥陀如来様に頼れば、回数は少なくても極楽浄土に行けるという新しいノウハウを打ち立てたんですね。 それを聞いて、四六時中唱えることは無理とあきらめていた人が、それならできるということで浄土真宗も全国に広まってきます。 その浄土真宗のお寺の一つが築地本願寺ということですね。 大衆の状況に合わせて、極楽浄土へのノウハウにイノベーションを起こしていくんですね。
 同時に親鸞さんは、これまでお坊さんは妻を持つことが禁止されていたのですが、それができるという大改革をします。 これは驚愕のイノベーションで、他の宗教すべてを敵にまわしたと思います。 これを断行することで、浄土真宗では世襲が認められることになり、浄土真宗の営業マンであるお坊さんを獲得しやすくなり、地域密着の経営ができます。 親鸞は、大衆に提供するノウハウと営業力強化の両面でイノベーションを起こしたことになります。
 このように考えると宗教界の変革志向のDNAはすでにあったのかもしれません。 実際、どの業界でも生き残り繁栄していくのは、時代に合わせて変革していくとことなのです。

 そう考えるとコミュニティホールを目指し業界のイノベーションに取り組むというのは、特殊なことではなく、 新たな成長を目指す企業にとっては、当然の取り組みであり、粛々と進めていくものと考えるのが良いのではないでしょうか。 当然の取り組みと考えると過去の成功体験にとらわれることなく、前向きになれると思います。 そんなことを考えながら、安永宗務長さんのお話を聞いていました。、

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 『誠品選書コーナー』』から本業基軸を再確認する!

 一昨日、ガイヤの夜明けで紹介されていた『誠品生活』を見に行きました。 『誠品生活』は10月にブログで取り上げた台湾の人気の書店です。 場所は東京日本橋にある「コレド室町テラス」の2階です。 3連休でもあり多くの人が訪れていました。

 正面のエスカレーターを上がると『誠品生活』という看板が目につきます。 そしていろいろな小物や雑貨が置いてあります。 ディスプレイもありますが、誠品生活の中に雑貨店があるという感じです。 そしてその雑貨店内では、置いてある小物や雑貨を手作りする体験スペースがあり、 多くの人がショッピングをする中で、作業に没頭しているという感じです。
 少し歩くと、テレビで紹介されていたガラス工芸を作るガラス張りの体験コーナーがありました。 私が見た時には女性が1人ガラス工芸の挑戦していました。 多くの人が物珍しそうにその様子をみています。 さらに歩くと日本では昭和のころに流行ったような台所用品や雑貨があり、 電気調理器なども置いてあります。 見ているだけでも楽しく、とても本屋に来ているとは思えません。 それを通り抜けると本が置いてある区画になり、もろに本屋さんという感じでした。

 一見すると書店に人を呼ぶために、多角化を進めており、 集客になりふり構わないような感じを受けます。 しかし、書店コーナーの中に入り、その中の選書コーナーまで来ると、ここはやはり本を基軸とした店舗であり、 書店が業態を変化させたものであると実感します。 そう感じるのは、選書の想いを通じて、書店運営者が本に対してゆるぎない価値を感じ、 健全な人間生活に必要であると考えていることが分かるからです。

 以下の写真は、コレド室町テラスにある『誠品生活』の選書コーナーの写真です。 写真では小さくて見にくいですが、「選書にあたって」の横に書いてある文字は次のようなものです。

「誠品選書」は、誠品書店と皆様をつなぐ架け橋です。
〇1982年の開業から今年で30周年を迎える誠品書店、この30周年の代表作を選定し、提案していきます。
〇日本の出版界との対話の一環として、多種多様な日本の出版物の中から、話題性や独創性の高い作品を選りすぐり、月に一度紹介します。
〇台湾店の最新の「誠品選書」も、台湾と日本で同時に発表します。言語の違いを超えて、誠品書店ならではの読書体験をお楽しみください。

 本を並べて、後は勝手に選んでください、というモノではなく、本を通じて豊かな生活を送って欲しいというような感じを受けます。 そして一緒に読書文化を作っていきたいという想いを感じます。 端的に言えば、誠品生活の本に対する愛情ですね。 これがあって『誠品生活』はなるほど面白い書店業態を作っていると言えるのではないでしょうか。

 この誠品選書コーナーを見ながら、パチンコ店で「是非この機種を楽しんでもらいたい」というようなおススメをしている店舗がどれだけあるだろうかと思いました。 パチンコやスロットの面白さを愛し、お客様と一緒にその喜びを共有したいという思いは、コミュニティホールをしていくうえで必要です。 これは来店しているお客様に、パチンコやスロットという本業にもちゃんと力を入れている店舗であるという安心感を与えるものとなります。
 お客様と共有できる価値(パチンコ)の上にコミュニティを作っていくことで、いろんなイベントやコミュニティ活動をしても、最終的にパチンコやスロットの稼働に貢献していくものになります。 だからコミュニティホールはパチンコ業界のイノベーションになるのです。
 老婆心ながら、本業であるパチンコやスロットに対する愛情をお客様に示している店舗はどれだけあるのだろうか、 誠品選書コーナーで、そんな思いが湧いてきました。

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 『フレイル健診』から店舗の新サービスを考える!

 フレイル健診が来年度から導入されます。 75歳以上の高齢者を対象とした健康診断です。 先月10月29日に新聞やニュースで取り上げられました。

 ところで「フレイル」という単語をご存知ですか? フレイルとは、筋力などの身体機能が低下し、心身ともに弱ってきた状態を言います。 虚弱を意味する英単語「frailty(フレイルティ)」を基にした造語で、日本老年医学会が2014年に提唱したものです。(読売新聞参照)

 要するにフレイル健診は、弱った後期高齢者を発見するためのもので、 後期高齢者がフレイル(弱った)状態にあることがわかると、 診断結果に応じて改善のためのアドバイスを行うことになっています。 そしてフレイル状態から健康状態へ、少なくともこれ以上悪化しないようにしていこうという国を挙げての取り組みです。 政府は今年6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」で、 健康寿命を伸ばすことを重点項目に介護予防とフレイル対策を柱の一つに位置付けています。

 高齢者が、食べる量が減り、足腰の筋力が落ち、家に閉じこもりがちになる、という悪循環が続くと、 寝たきりになるリスクが高まることは容易に想像できます。 それを放置しておくと入院や死亡のリスクも同時に高まります。 こうなると本人も困りますが国が困る、つまりみんなが困ることになります。

 それは莫大なお金が要るからです。 莫大な社会保障費です。 試算によると2040年の社会保障給付費の推計は約190兆円となるそうです。 2018年度の1.6倍ですよね。 日本の国家予算は100兆円を昨年度初めて超えました。 ということはこのまま放置していると国の財政はもたないということですね。 これは国の問題と言うより、国民及び日本のインフラの提供を受けているすべての企業の問題と考える必要がある問題です。

 今回の取り組みは、病気を治すというモノではなく、弱った状態から健康にということなので、 人の健康に貢献できる企業は、その趣旨をくみ取り、国民がフレイル状態にならないような取り組みを考えることができます。
 もちろんパチンコ店も健康ということに積極的に取り組むことで、地域の人がフレイル状態にならない工夫をすることができます。 これはパチンコ店の新たな価値づくりになります。

 「フレイル健診」で使う質問票は以下のようなものです。

 ※厚生労働省のフレイル参考資料

 店舗にもよりますが、高齢者が多いホールもあると思います。 今後高齢化が進むにつれて、フレイル健診の対象者は増えていきます。 そういう方が、フレイルとならないように取り組むべきヒントは、質問票の中にあります。 特にコミュニティホールを指向している店舗は、質問の13や14は自信を持てる項目ではないでしょうか。 フレイル健診の質問票に書かれたすべてをホールで対応することはできませんが、 多くの部分でコミュニケーションのネタにしたり、サービスの一つとすることもできます。

 国民としてもこのフレイル健診の内容を早く知り、60歳を過ぎたぐらいから、 自己チェックをして改善が必要な事項については、自主的に改善しておくことが望ましいと思います。
 ですから、まずお客様に「フレイル健診」について知らせることが第一です。 知らない方もいらっると思いいますので、コミュニティ掲示板に是非分かり易く告知をしてください。 掲示板を見て話題をふられた時困らないように、スタッフにも『フレイル健診』について説明しておきましょう。
 そして、これを一つの道しるべとして、生活習慣を改め、健康管理を促すきっかけにすべきではないでしょうか。 そういうお手伝いをホールがするということで、『健康サービス』という概念をつくり、お客様や地域の方の健康支援をしてはいかがでしょうか。

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