本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

ブログ

経営のヒントになりそうに思ったこと

 □□□ 2020年2月の目次 □□□

 危機意識を持って、やるべきことに集中する!

 新型コロナの話題でもちきりです。 昔、こんなブラック・ジョーク?を読んだことを思い出します。 記憶が曖昧なので原文と違っていてもご容赦ください。

 ある日神父が大きなカマを持った旅人に出会います。
神父は恐る恐る聞きます。
「あなたは誰ですか?」
旅人は死神だと答えます。
すると神父は「あなたがあの町で1万人を殺した死神ですか?」
と詰問した。
 死神は答えます。
「俺がチフス菌で実際殺したのは3千人ほどに過ぎない」
「それでは、後の7千人はなぜ死んだんですか?」
神父はさらに問いかけます。
 死神は少し考えて
「恐らくそれは自らが作った『恐怖』というやつで死んだんだろう。 お蔭で俺は親方から予定以上に殺し過ぎだと怒られる羽目になった」
 そう言って旅人は去っていきます。

 正しい情報こそが無用な『恐怖』を押さえ、正しい判断を持つことができる、だから政府は正しい情報をこまめに開示するような話が出ます。 しかしながら何が正しい情報であるか政府もわからないのではないでしょうか。
 例えば新型コロナウイルスの感染状態は?と言われても、 なるべく感染を判断するウイルス検査をしないようになっているで、実態はわかりません。 韓国政府は、なるべく感染の実態を見極めるために、きわめて多くの人に検査を受けるように奨励しています。 日本政府よりかなり迅速に動いて、大規模な検査体制をとりました。 その結果、感染者がどんどん見つかり、世界から見ると新型コロナウイルス汚染国として認識され、他国から渡航の警戒レベルを上げられています。 かなり深刻に国民生活に影響を出しています。 ウイルス検査を徹底すること自体は正しいと思うのですが、それが正しく自国民を導くことになっているかは疑問がです。

 それに対して日本政府は意図的かどうかはわかりませんが、新型コロナの検査は簡単にできないようにしています。 その結果、新型コロナの汚染はしているとみなされていますが、韓国ほど世界から警戒はされていません。 日本の国民は、一部トイレットペーパーなどの買い占めもあるようですが、パニックにまではいってないようです。 感染者が増えていると言っても都道府県別にみると、ほとんどが1~3人ぐらいまでです。 感染が確認されていないところも結構あります。 『恐怖』に対するコントロールという点ではウイルス検査体制は悪くないと思います。

 現在、日本では重篤者を対象にウイルス検査をしているので、 新型コロナウイルスにかかると重症になり命が危ないようなイメージを持ってしまいがちです。 でも実際は、新型コロナにかかっても影響を受けず症状がでない人や影響があっても軽微な人もかなり多いと思います。 そういう感染者についての正しい情報を早く出してもらいたいものです。 そうすれば「むやみに怖がったりする」こともなく、インフルエンザのように冷静な対応ができるのではないでしょうか。

 ホールとしてはそうなるまで頑張って、ホールから感染者を出さないように気を配る必要があります。 『恐怖』を持つのではなく、正しい『危機意識』を持って頑張るしかありません。 政府の基本方針を遵守して、手洗いとうがいの徹底をお客様と一緒にやり切ることでしょう。 新型コロナと言い過ぎるとお客様に過度のプレッシャーを与えるので、 風邪やインフルエンザ対策に有効で、新型コロナ予防にも効くというような感じで、 健康キャンペーンを展開するのも悪くないと思います。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 世間の”おとな化”の流れを自店に取り入れる!

 最近、”おとな化”という言葉が流行しているようです。 みなさんは”おとな化”というキーワードをよく目にされていらっしゃいますか?

 18日の日本コカ・コーラは事業戦略発表会で、「ファンタ プレミアムグレープ」という新商品が紹介されました。 これは従来の子供向けファンタを”おとな化”した商品です。 ここでいう”おとな化”は、従来子供向けであった甘ったるいファンタを、大人の嗜好にあったものに改良して売り出すというものです。 取材をしていたニュース番組WBSのスタッフは、ブドウの甘みと渋みがしっかり出ており、炭酸も強くなっていたと試飲結果を報告していました。

 この”おとな化”はお菓子の業界では、すでに多くの企業で取り入れられ、いろんな製品が”おとな化”され、ヒットしているようです。 ザッと商品名を上げると、「トッポ」「アポロ」「ラムネ」「キットカット」「アーモンドチョコレート」などがあり、 味を大人用に改良したり、サイズを大きくしたりと工夫は様々ですが、共通しているのは、かつての定番商品と分かる色やデザインをしています。 つまり、買いう時に「そうそう、小さい頃、これあったよね」と懐かしさを思い出させるようにしています。 いわゆるノスタルジーマーケティングです。 ノスタルジー効果を誘って、思わず買わせてしまうマーケティング手法ですね。
 思わす買ってしまうが、小さいころに馴染んだ味であり、よく知っているので結構満足感があり、また買ってしまうようです。 森永製菓の「ラムネ」は中のラムネの大きさを1.5倍にして食べ応えを出し、従来から入っていたブドウ糖を強調することで、脳に良いというようなイメージを出しています。 発売して1か月弱で1年間の販売数量を売り切ってしまったそうです。

 こういうノスタルジー効果を活用している業界は、ゲームでもありますし、文具などあるようです。 昔使ったことがあるから使い易いというのは、消費者からすると受け入れ易いと思います。

 パチンコ業界でノスタルジー効果と言えば、すぐに「軍艦マーチ」を思い浮かべる人もいますが、それ以外でも何かあるのではないでしょうか。 何も思いつかないのであれば、”おとな化”商品を仕入れて、ポイント交換会をしたり、端玉景品にするのも悪くないと思います。 もう一工夫するなら、”おとな化”商品とそうでない子供商品の食べ比べをしてみるのも面白いかもしれません。

 ノスタルジーを利用するコミュニティ施策ということで、東京五輪とひっかけて、昔の東京オリンピックの頃の地域の写真を募集して展示するのも悪くないと思います。 懐かしい写真でお客様とスタッフ、お客様同士で盛り上げるかもしれません。 それと合わせて昔ながらのお菓子を、景品として期間限定で販売するというのも悪くないでしょう。 「あ、懐かしいね。昔、〇〇菓子って売りに来てたよね」 これだけで昔話に花が咲くかもしれませんね。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 悪玉コレステロールと脳梗塞から運営を考える!

 ニュース番組WBSは何かをテーマにシリーズ番組を作ります。 直近でやっていたのは「心筋梗塞と脳梗塞」についての最新の医療情報の提供でした。

 みなさんは「心筋梗塞と脳梗塞」になる原因をご存知でしたでしょうか? 私は悪玉コレステロールが原因だと思っていました。 多くの方がそうだと答えられるのではないでしょうか。 番組でも多くの人はそう思っているような説明をしていました。

 実際、心筋梗塞や脳梗塞になる人の血管の内側の壁には、びっしりと悪玉コレステロールがくっついており、 本来の血管の口径をかなり小さくしていました。 だから、悪玉コレステロールが原因だと多くの人が思っており、 医師自身も体の中の悪玉コレステロールを増やさないようにアドバイスをしています。 だから健康診断でも悪玉コレステロールがどれくらいあるのかを検査しているんですね。

 ところが、最近の研究で悪玉コレステロールが血管にくっつくのは、くっつける働きをしている物質があるからということが分かってきました。 WBSではそれを発見した信州大学の医学部分子病態学の沢村達也教授にインタビューし、悪玉コレステロールが血管に付くメカニズムを聞いていました。

 沢村教授によると『ロックス・ワン』と呼ばれる悪玉物質が、血管の壁と悪玉コレステロールをくっつかせる役割を果たしているとのことでした。 マスでの実験例を紹介していましたが、悪玉コレステロールがあって『ロックス・ワン』が無い状態のネズミと、 悪玉コレステロールがあって『ロックス・ワン』がある状態のネズミの比較をしていました。 『ロックス・ワン』が無い状態のネズミの血管にはほとんど悪玉コレステロールが付着していないのに対して、 『ロックス・ワン』がある状態のネズミの血管にはびっしりと悪玉コレステロールが付着していました。
 そして人間で検査した事例では、『ロックス・ワン』の数値がある一定以上高くなった人は、 心筋梗塞で2倍、脳梗塞では3倍ほどかかりやすくなっていることが分かっているとのことでした。

 考えて見れば、悪玉コレステロールが付着するから問題になるのであって、付着せず流れていれば問題はなくなります。 ということは、悪玉コレステロールはただの材料であり、それを使って血管の穴を小さくする働きをする物質こそが真の原因となります。 もちろん悪玉コレステロールが無ければ、『ロックス・ワン』があっても問題はありません。 逆に悪玉コレステロールがあっても、『ロックス・ワン』が無ければ、脳梗塞等のリスクがなく安心して暮らせます。

 これまで悪玉コレステロールがあっても心筋梗塞にならないのは運のいい人と思われてきましたが、 運良いのではなく『ロックス・ワン』をあまり持っていない、或いはそれが増えるのを上手く抑制していた人ということになります。 研究をすることで、運から明確な心筋梗塞や脳梗塞の抑制方法の努力へと自分がコントロールできるものになったということです。 ちなみに沢村教授は、『ロックス・ワン』を減らせるたべものの研究もされていたということで、それも紹介していました。 『りんご』です。1日に半個ほど皮ごと食べると良いそうです。 りんごの中のプロシアニジンが『ロックス・ワン』の働きを邪魔するとのことです。

 今まで要因が1つだけで決まると思っていたのが、2つの要因が無いと発生しないことが分かった。 パチンコ業界でもそんな思い違いが結構あったように思います。 その典型の一つが「スタートを回すと稼働が伸びる」というものですね。

 ホールの店長が、「俺も競合店と同じようにスタートを回しているけど、稼働が付かない」と嘆くパターンです。 稼働が付いている競合店は運が良く、稼働が伸びない自店には不思議現象が起きているような口ぶりをしていました。 スタートを回すことが稼働を上げる唯一の原因であれば、スタートを回せば稼働が上がらないといけないですよね。 それが上がらないということは、運が悪いのではなく、「何か別の要因を見落としている」と考えるのが正しい考え方だといえます。 その別の要因を見つけることで、パチンコ運営も運ではなく技術、ノウハウによって運営されていくということですね。

 医学もすべてが分かっているということではなく、新しい発見が日々あるようです。 パチンコ業界でもこれまで運に見えたことは、運ではなく本当の原因があるはずです。 そう考えることで、絶えず運営ノウハウを向上させていくことが出来るのではないでしょうか。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 新型コロナの第二フェーズを前提に運営を考える!

 連日新型コロナウイルスの話ばかりです。 厚生労働大臣の加藤さんは記者会見の場に臨み、 「(イベントの)開催の必要性を改めて検討していただくようお願いします。現時点で、政府として一律の自粛要請を行うものではありません」 と政府のコメントを出しました。

 必要性の無いイベントを中止することを求めているような発言です。 でも必要性のないイベントをやっている人や組織があるのでしょうか? そう思うと安倍政権が得意としている相手に忖度(そんたく)をさせて、自己の優位を導く作戦を展開しているように思います。 この背景には政府の一言で、国民生活に大きな混乱を与えることを避けたい、という基本的な考えがにじみ出ています。

 韓国問題でインバウンドの影響が日本経済に少し影を落とし、消費税の導入で消費が低迷して何とかい改善したいという中で、この新型コロナウイルス問題です。 ここでリスクを最大に見積り、アメリカやロシアのように中国の人を日本に来ないようにするとその影響は大きくなり、 せっかく観光業をテコに日本経済を活性化させようとした取り組みが水泡に帰してしまいます。 こういうことはしたくないというのが政府の考えであり、もしかしたら新型コロナが早期に収束すれば、 過剰な対応をしなかった日本政府はインバウンドに関係ある人や企業から感謝され、世界でも危機を冷静に乗り切った国となることでしょう。

 現実に中国は日本政府が中国人の渡航を禁止することなく、 中国政府の対応を信じているという姿勢を保っていますので、 珍しく中国の報道官から感謝されています。 もちろん、観光に携わっている日本の商店や企業も、政府の対応に満足していると思います。 新型コロナウイルスの完成がこれから収束していくことを切に願うものです。 家にあるマスクの残量が少なくなるにつれ、そういう思いで一杯です。

 しかし、これ以上事態が悪化すると日本は良くても外国が日本渡航を禁止するようになるでしょう。 現在日本への渡航を制限している国、渡航を要注意とする国は増えてきています。 世界が日本を新型コロナウイルス感染国と見なし始めている可能性があるということです。 それを懸念する外国人は、日本に行っているときに、自国が日本からの帰還を認めなく恐れが出てきていると日本への旅行や出張を止めています。
 外国の人から日本を見た場合、横浜港から政府チャーター機で自国民を回収しましたが、 その光景は日本が武漢から日本人を救出したものと同じに映っているのではないでしょうか。 汚染国の日本からの救出です。

 日本の新型コロナウイルス対策は不十分であることは、厚生労働省と内閣府の職員がクルーズ船内で感染したことから明白になりました。 多くのテレビなどでは、新型コロナ問題は第二フェースに入っており、患者が多数出てきた場合に、どのように対応するかをもっと議論すべきであり、その体制を整えることだと言っています。 この段階では、恐らくどこで感染したのか、どの場所が危ないのか、いろいろと詮索され、風評被害が出ると思います。 つまり、パチンコホールが濃厚接触の場であり、新型コロナの巣であるような言われ方をする可能性があるということです。

 そういう可能性を排除するために、ホールとして感染症対策にどれほど注力しているのかを、お客様に見せる必要があります。 見せることが大切です。 このホールは、感染症対策をここまでしているから、このホールで感染したとは考えにくいと思わせることが大切です。 風評被害を防ぐためにはも、これは業界を挙げて取り組むべきものだと思います。 「パチンコ業界ほどクリンリネスや衛生管理をしている業界はないよね」と言われるようになればしめたものです。 業界イメージの向上にも貢献します。

 恐らく長時間近くに人がいる状態になる業種や業界は、風評被害を避けるために見えない所でたいへんな努力をしているのではないでしょうか。
 タクシー業界はその典型です。 マスクが手に入らないので、自社でマスクを手作りして運転手に渡していました。 運転前と会社に帰ったときにはアルコールで除菌をする。 乗客が下りるとすぐに除菌スプレーを吹き付ける。 自分自身も感染のリスクがあるので、必死です。 そうなんです。 タクシー業界は高齢化業界なので、その危機感は相当強いですね。 でも、スタッフが感染するリスクはパチンコ業界も同じです。 家に帰れば、お父さんやお母さん、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんがいるかもしれません。

 新型コロナが第二フェーズに入ったと言われている今こそ、もう一度ウイルス感染対策を見直し、接客のオペレーション自身も変更する必要があるのかもしれません。 何かあった時、地域の人から「あのホールで感染したとは考えにく」と言われる体制にしておきたいものです。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 楽天の公取委調査から学ぶ、正しい判断と配慮!

 先週、楽天に公正取引委員会の調査が入りました。 公正取引委員会は調査に入ったのは、楽天が打ち出した「3980円以上購入した場合は、出店者の負担で一律に送料を無料にする」というものが、 独占禁止法に抵触するのではなかと疑ったからです。

 今回の楽天の送料一律無料化に対して、楽天出店者の中から一方的に送料負担を押し付けるものであり、納得できないという反発がありました。 その後、楽天のやり方に反発する出店者が集まり、これは優越的地位の乱用にあたり独禁法に違反していると、公正取引委員会に訴えました。 これを受けて公正取引委員会が楽天の調査を行ったという流れです。

 公取委調査のうわさが流れると三木谷浩史はすぐに反発し、ツイッターに次のような書き込みをしています。 「わかりやすい送料はお客様のニーズ、消費者保護の観点、店舗維持成長のためにはこれしかないと思ってやってます」 「楽天も多額の投資を行い物流面で支援をしている。弊社が一方的に儲けるものではないことは、当局(公取委)も理解してもらいたいです」 そして公取委の調査が行われてすぐの記者会見で、 「価格をわれわれの裁量でコントロールしているつもりはない。 優先的地位の乱用にはあたらない」とし、 「公取委が消費者行動まで理解し、判断しているか疑問を抱いている」 と付け加えています。
 そして予定通り3月18日から『送料無料化』を行うとしています。

 楽天が独禁法に違反しているかどうかは、公取委が決めることなので、何とも言えませんが、 今回の楽天の三木谷浩史氏の対応に少し違和感を感じました。 楽天はネット通販の大手ですが、楽天が競争しているのは、アマゾンという巨人です。 だから、アマゾンに潰されないために、いろいろな手を打つのは当たり前のことです。 ですから、競合他社に対抗するため一律送料無料をすべきであるという今回の考えは理解できます。 しかし、それが誰でも納得できるものであるかは別物です。

 送料は楽天出店者が個別に宅配業者と契約しています。 事業者が強ければ、全国一律の料金で配送できますが、そうでない場合送る地域によって大きな違いがでます。 その場合、価格に送料を込みにしようとした場合、いくらにすれば良いのかということになると難し問題となります。 利益を減らしたくなければ、遠方の送料とすることになりますが、近くの人からは取り過ぎることになります。 逆に近くの送料を基本にすると、遠方のお客様に打っても利益が出ないというケースも発生します。 単純に送料の平均をとってもそれを基本料とはできません。 加重平均にすれば妥当性は高くなりますが、今後の販売の地域比率が同じであり続けるとは限らないので、それが適正であるかは不明です。

 そして、何よりも怖いのが、商品の値上げとユーザーから見なされたら、買い控えや競合他社へ行ってしまう可能性があるといことです。 そうなると嫌なので、送料を自社で負担することになり、利益が減少します。 楽天としては4000円近く売上る場合に限るので、送料を負担しても大丈夫でしょうと短絡的に思っているのかもしれません。 しかし、業界や業態によって粗利の割合は大きく違います。 例えば本屋さんは基本2割の利益です。 4000円の本を売ると800円儲かる。 しかし、送料が高いと利益は出ないどころか、赤字になります。 例えば力がない個人事業者が奈良県から北海道にちょっとした商品を送ると送料は1000円を超えます。 これでは利益が出ないどころか赤字になり話になりません。 他方、化粧品業界では、メーカーの原価は1割で粗利9割などと言われます。 4000円売れば3600円の粗利、これなら送料負担は十分できるでしょう。

 通常個人事業者の力が弱いところほど、仕入れ値が高くなります。 つまり、1個当たりの利益が小さい。 その中で送料を負担するとなると、先ほどの本屋さんのように商売にならないケースが出て来ます。 1個当たりの利益の低いものは、販売量が多くなっても儲かりません。 かといって送料を価格に転嫁してしまうと、価格を比較されてやはり売れない。 だからこれまで通り、価格は他の店と同じだから納得できる、送料は実費だから仕方がないとお客様に思ってもらう。 このやり方がベストということになります。

 この辺の事情は楽天も良くわかっていると思います。 楽天の発展とは、楽天に出店している個々のお店が繁盛することです。 だとすればこのジレンマを解消する施策の打ち出しをしないと、反発は当り前です。 それを一方的な通知で実施するのは、価格競争力がない弱小商店は撤退してもらって、 楽天全体の価格競争力を上げたいという意図があるような気がします。

 楽天は高い、というイメージができると、多くの人は安いサイトから検索をすることになるので、 楽天全体の売上はマイナスになります。 このような傾向が出ると、楽天そのものの価値がが下がり、楽天の存続が脅かされる事態になります。 だから三木谷浩史氏が3980円以上購入すると一律送料を無料にしようという決断は、今後の楽天のためには正しいものと思われます。

 でも理屈が正しければ、みんなが納得できるかということになるとそうではないということです。 やむなく撤退をせざるを得ない人もいるわけなので、そういう人への配慮を欠くと感情的に収まらないということになります。 公取委に訴える人が出て来るのは当然と言えるでしょう。

 公取委の調査に対して三木谷氏が「公取委が消費者の行動まで理解し、判断しているか疑問を抱いている」と批判をしています。 しかし、公取委の目的は、企業の戦略戦術が消費行動に即して判断しているのかをチェックする組織ではありません。 あくまでも取引が公平公正に行われているかということをチャックするところなので、 三木谷氏の批判には違和感をお覚えました。

 おそらく公取委としては、公平公正な取引をする努力をどこまでしたか、強者が弱者を一方的に虐げるような行為をしていないかを問題にするのではないかと思います。 もし、三木谷氏が弱者に配慮して、理解を求める努力を十分にしているのであれば、公取委の調査は恐れることはないと思います。 逆に調査をしてもらうことで、いかに自分たちが弱小出店者に配慮した対応をしてきたかが明らかになると胸を張って、歓迎すると言えばよいのではないかと考えます。

 長々と書きましたが、何かをする場合人への配慮、思いやりを欠くとトラブルになりやすいということです。 お客様に対してももちろんですが、自分の組織、取引業者に対しても同じと思います。 例えば、お客様に来てもらうために接客レベルを上げるということで、ある日突然、一方的にスタッフに笑顔を出せと言っても反発を招くということです。 取引業者に一方的に値段を下げろと言ってもやはり反発を招くということです。
 経営環境が厳しくなり、苦渋の決断もあるかと思います。 しかし、そのような時には配慮、思いやりが必要だと思います。 当然思っていてもそれを表に出すことをしなければ、無いのと同じです。 何かをするにあたり配慮や思いやりを欠くとトラブルが発生しやすい。 楽天の騒動はそれを改めて教えてくれているのでは無いかと思います。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 OYO(オヨ)のトラブルからAI(人工知能)を考える!

 ソフトバンクグループの2019年10~12月期の決算が発表され、純利益が約550億円と前期に比べ大幅に減益となりました。 代表の孫正義会長兼社長は、利益が約9割も減少したのですが、強気の姿勢を崩していません。 潮目が変わったという表現をされていましたが、経営に浮き沈みはあるので、あまり気にしてない?ように見えました。

 大幅減益となった要因は、ビジョンファンドの投資先の業績が振るわないというものです。 業績が良くなかった投資先をニュース番組WBSで3つあげていましたが、その3つとはUber(ウーバー)とWeWork(ウイワーク)とOyo rooms(オヨ・ルームズ)です。 ウーバーは大手配車アプリの会社、ウイワークは起業家向けのコワーキングスペースを提供するアメリカの企業、そしてオヨはインド発のホテル宿泊予約サービス会社です。 ウーバーやウイワークスの業績不振は、時々ニュースで流れていたので、ある程度知っていました。 でも、ここまでソフトバンクの業績が落ち込むとは思いませんでした。 ビックリです。 この三社の中で私があまり知らなかったのがオヨです。 WBSはオヨについて何が起こっているのか、現状を取材していましたので、興味を持って見ていました。

 オヨは世界80か国に展開し、総客室は100万室以上あるホテルグループです。 ホテルという建物を所有するのではなく、ホテル運営者と契約し、集客を請け負うというものです。 イメージとしては、配車サービスのホテル版みたいな感じです。

 ではただ客を集めるだけかというとそうではなく、宿泊料金もオヨが決めます。 宿泊料の決め方が特徴的で、AI(人工知能)が決めるとのことです。 AIはホテルの予約状況や実績により、料金を変動させていきます。 そして、最大稼働になるように誘導していくというものです。

 ご存知かもしれませんが、ホテルの価格は一律一定額とは限りません。 最近の稼働の良いホテルは、利用状況に応じて価格を上げたり、下げたりします。 また、販路というか取り扱い代理店によっても違えたりまします。 ネットの価格比較サイトが人気なのもこの影響です。

 稼働を上げ下げする要因は、予約状況や価格以外にもあると思いますが、 とりあえず主要なこれらの要素を押さえておけば、稼働はコントロールできると考えているようです。

 番組では熊本県玉名市の「立願寺温泉ホテル」を取材していました。 最近オヨとトラブルがあり、契約を解除しようとしているとこのとです。 理由は何かというと、最低保証金額に納得できないということと、 収益が改善するイメージが持てないというものです。

 このホテルの稼働は契約してから約95%ぐらいあるらしいのですが、 収益は契約前の3分の1に落ち込んだのです。 理由は価格設定で、多くの部屋が1泊3000~2000円ぐらいの低価格で売り出されている。 中にはこれまで1泊3人で4万円弱の露天風呂付で、ワイン飲み放題の部屋が2000円というケースもあります。 泊まったお客さんが「大丈夫ですか?間違いではないですか?」と気を遣ってくれるというのです。 忙しさは倍になって、収益は3分の1。おそらく従業員にボーナスなどは出せないでしょう。
 いよいよ我慢できなくなって、北村和則社長はオヨに契約解除を申し入れ、営業利益に対する損害賠償の訴訟をおこすようです。 このようなホテルは他に何店舗もあるらしく、共同訴訟をするようです。

 孫正義さんは、決算会見の時にオヨのトラブルについて質問されましたが、 「オヨは約2万ものホテルや旅館と契約しているので、数百件程度のトラブルがあっても不思議ではない。 全体から見れば数%の話なので、徐々にコンセンサスをとり、トラブルを解消していけば問題ない」 といつもの強気でした。 この時、ZOZOの前澤社長が、ミキハウスなどが撤退した時、同じように数%だから問題ないと言われていたのが思い出されました。

 何が言いたいかというと、最近AI(人工知能)がもてはやされているので、AIを導入していれば、なんでも正しい判断と錯覚してしまう恐れがあるのではないかということです。 オヨのAIが本当にダメかどうかはわかりません。 傍から見ると、稼働の上がらないパチンコ店が、無理な玉出しをして無理に稼働をあげたものの、収益が大幅にダメになったとしか見えません。 みなさんは「立願寺温泉ホテル」の事例をどうみられますか?

 オヨのAIが有効でなかったのは、熊本県という特殊事情にあるように思います。 このホテルは熊本地震の影響を受け復興していった、そういう経緯を過去データとして取り込み、そこから通常営業の成功の法則を導き出すことができるでしょうか? 現在、東京2020に向かいホテルなどがどんどん立って行く中でデータを蓄積していくようですが、五輪終了後のホテル過剰という新たな前提条件下で、ホテルの成功の法則を導き出すことができるでしょうか? AIは学習データがすべてです。 良くない学習データしかないところで、AIはまともな判断はできないでしょう。
 また、「おもてなしサービス」で差別化をしていくことが多い日本の小さな旅館やホテルで、価格中心のAI構築で大丈夫でしょうか? 先ほどの「立願寺温泉ホテル」ですが、利用者からどのようなホテルと認識されるのかというと、ただの格安ホテルです。 値段を上げて行くと格安ホテルが好きな人は、他の格安に行く可能性が高いでしょう。 これは出玉で集めた客は、出玉をしなくなったとたんに来なくなるというのと同じです。

 何でもAIに頼れば良くなる。 オヨのトラブルは、そんな安直な考えに警鐘を鳴らす事例ではないかと思いながら番組を見ていました。
 ではAIは役に立たないか? そんなことはないと思います。 AIの活用はパチンコ業界でも重要になると思います。 私も4月に東京で行われるAIの展示会には最新の情報を実際に見るために行く予定を組んでいます。 今は新型コロナウイルスの影響で中止にならないことを願うばかりです。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 感染症防止を演出して、お客様に安心を与える!

 連日TVニュースでは新型コロナウイルスの話を一番に取り上げています。 そして、2、3日前から日本は新しいフェーズに入ったと言って危機感を募らせています。 日本各地で新型コロナウイルス感染者が見つかったからです。

 このような状況に対してどう対応するのか。 この地域では新型コロナの感染者はいないので気にする必要はないとして、何もしないというホールもあるでしょう。 しかし、顧客心理としてはより安全に遊技をしたいと思うものです。 もしパチンコユーザーに「徹底的に除菌対策をしているホール」と「特に何も対策をしていないホール」があるとして、 その他の条件が同じならどちらのホールで遊技をしたいのかを尋ねると明らかだと思います。

 そこで今回の新型コロナウイルスをチャンスと考えて、地域で一番クリンリネスを徹底しているホールを目指して頑張るというのはどうでしょう。 もちろんこのクリンリネスには除菌、抗菌に加えて、それを徹底することを意味します。 そう考えると、今までただ布巾で拭いてた台を除菌スプレーなどを使ってキレイにするというように変わると思います。 お客様が手に触れそうなところは徹底して除菌する。

 それから、おしぼりも抗菌や除菌のあるものに変えるのも良いかもしれません。 ニュース番組のWBSでは、抗菌おしぼりでお客様に対して安心感の演出をしている東京の飲食店を紹介していました。 この抗菌おしぼりは常在菌の99%以上を除去できるというもので、FSX社と東京工業大学、慶応義塾大学の合同ベンチャーとの共同で開発され、 その理論については、スイスの薬理学雑誌に論文が採用されているとこのとです。 新型肺炎が発表されて以降、中国をはじめ多くの国から引き合いが来ているとのことです。 要するにおしぼりの抗菌機能は、これまであった方が良い機能から無くてはならない機能へと格上げされたということでしょう。

 もし、おしぼりをサービスとしてホールに置いたり配っているなら、抗菌仕様にすることで、お客様への気遣いを演出できます。 もちろん、コソット抗菌に変えるのではお客様に安心は届きませんので、抗菌に変えたことを掲示や案内をすることが必要でしょう。 もし、これまでも抗菌おしぼりを使っているのであれば、改めて自店では抗菌を使用していますとPRするのがお客様に安心を与えるので良いと思います。 このFSX社以外にも抗菌おしぼりはあります。 いろいろ比較研究して他社よりも先に導入するのが正解でしょう。

 店内のおしぼり配布を一歩進めて、地域によりますが、問題が無ければ、お客様の新型コロナへの対策として、 車内でお使いいただく用の使い捨てタイプの抗菌用おしぼりをお渡しするのも喜ばれると思います。 何と言ってお客様が新型コロナにかかるのが一番のリスクです。 だから、お客様の感染症防止のお手伝いをしたいところですね。

 新型コロナ影響で手洗いやうがいをする人が増えて、インフルエンザがこれまでになく抑えられているようです。 感染症予防を徹底する習慣を身に付けるということでは、今回の事件は大いに利用すべきと考えます。 まずはスタッフの手洗いやうがいのの徹底からかもしれません。 でもそれをすることで、スタッフがインフルエンザで来れなくなるリスクが減るので、店舗としては大いに助かるのではないでしょうか。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 バレンタインの新しい潮流から企画のヒントをもらう!

 ニュース番組WBSを見て、「へーっ」と認識を新たにしたことがあります。 バレンタインデーは、世界で一番花束を送る人が多い日らしいのです。

 ネットで調べてみると確かにそのようです。 日本におけるバレンタインデーは、 「女性から男性へチョコレートで愛を伝える日」とされたいますが、 世界におけるバレンタインデーは、 男女がお互いに愛や感謝の気持ちを伝えあう日なのだそうです。 だから欧米では、メッセージカードを交換し、その時に花を送るということです。 どんな花が最も送られるのかというと「赤いバラ」のようです。

 WBSでは品川駅にある花屋さん、東京23区だけでも38店舗を出店している青山フラワーマーケットを取材していました。 通常、店舗のお客様は女性が多いのですが、バレンタインデーはなんと4割が男性客だそうです。 バレンタインデーの売上は毎年110%~120%の伸びており、店舗によっては200%の伸びを出しているところもあるそうです。 番組を見ていると比較的若い方が購入されていて、「世界では相手に気持ちを伝える日なので、花を贈ることにしています」などと答えていました。

 このバレンタインの新しい動きをブックオフは察知していて、ハナネというフラワーギフトショップと組んで、 産直の生け花を1本100円で14日から16日まで販売するとのことです。 「普段は花を手に持ったことが無い人が、花を持つ機会になれば」と言われていましたが、 1本100円と価格を安く設定しています。 実はこの安さはある工夫して実現されたものでした。

 それは花の廃棄問題の対策とリンクさせていました。 農園が花を作るとすべて規格を満たし出荷ができるのかというとそうではなく、 収穫した花の約1割ほどは規格外として廃棄処分になるようです。 花が小ぶりであったり、背丈が足らないという理由で処分してしまう。 でも花として鑑賞できないのかというと、十分鑑賞できるものが多い。 それならそういう花を人と花の接触機会を増やすことに役立てようと企画したようです。 上手い考えですね。
 生産している農園も廃棄費用をかけるどころか売れるので助かる。 流通を手がけた人は儲かる。 販売に携わった人も面白い企画をしているということで、店舗の販促に役立つ。 消費者も安く花を手に入れることが出来て助かり、その花を贈られた人もハッピーになる。 すべてがウィンウィンになる企画です。

 野菜の廃棄、食品ロス、衣料品の廃棄など、廃棄ロス問題はいたるところになります。 何かのイベントにそういう社会問題対策を織り込むこのやり方は、 地域密着の店舗を目指すホールにとっては参考になると思います。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 新型フィットの開発からホール改善のヒントをもらう!

 ホンダから新型フィットが発売されます。 日本発の世界戦略車という位置づけをしているとのことです。 走行燃費は29.4kmとかなり良く、ホンダはこの車に相当力を入れているようです。

 フィットは2001年に登場し、世界で累計770万台販売された大ヒット自動車です。 2002年には、33年連続の販売台数首位のトヨタカローラを抜いて、販売台数トップになりました。 しかしながら、最近は人気にSUVなどに押され、存在感が薄くなっていました。

 そこで巻き返しを図るために、ホンダは5年間かけて開発した新手法で、今回のフィットを作ったそうです。 この新手法の一端をニュース番組WBSで紹介していました。

 この新手法で何を追求していたかというと車の「心地よさ」だというのです。 そのために人間の「五感」を徹底的に研究していったそうです。
 例えば、聴覚では何が気持ち良いと感じるのかを追求するために、いろいろな音を実際に聞いて、 心地よいと感じる音とそうでない音を選び出し、その違いを研究する。 もちろん男女差や年齢差もあるので、そういうものも考慮しながら徹底的に聴覚からの「心地よさ」を研究する。 視覚ではどのような風景やものを心地よいと感じるのか、見比べる。見方や見え方などでも「心地よさ」を追求する。 嗅覚、触覚、味覚なども徹底研究する。

 「五感」を研究することで、人間の潜在的なニーズを探っていき、それを満たすように車を作っていくのです。 ホンダアクセス商品企画部の浜田周平さんは、お客様に満足してもらうために「見えないものを見る」ことが必要であり、これが新しい価値を生むと言われてました。 新型フィットは数値化できない「心地よさ」の追求の成果を活かした車ということです。

 ここでピント来られる方は、この「心地よさ」の追求はホール運営でも活かせると思われたのではないでしょうか。 或いはコミュニティホールの作り方の参考になると感じられたと思います。

 ちなみにWBSでは、新型フットが追求した「心地よさ」の結果として、フロントの柱を可能な限り細くして広い視野を確保しているフロントのデザインとか、 運転席と自分の体との密着感や、走行時のスムーズな車の加速感などを紹介していました。

 要するにホンダの研究は、物理的量の追求から質への追求に変えたということです。 先ほどの例で言えば、フロントが見えるというのは、視野の確保や明るさの確保になりますが、 「心地よく」見えているかという基準を持ってくると、改良の余地が出てきます。
 運転時の加速にしても、ただあスピードが出るということではなく、どのような加速にすると「心地よい」と感じるかを研究しているのです。 加速時の踏み心地、加速の音、加速時の体への圧量のかかり方、すべてにおいてどうすれば人が「心地よく」感じるかを追求しているようです。 同じ加速ができるとして、「心地よい」と感じる加速ができる車と、そうではない車、あなたはどちらを選びますか? 同じ加速なら「心地よい」と感じる車ですよね。

 ホンダは数値ではなかなか測れないが、それが差別化要因になると考えています。 凄いと思いませんか?

 この考え方をホールに当てはめるとホール強化につながることは容易に想像できると思います。 同じおしぼりを配るにしても、どうすれば「心地よい」と感じてくれるのか。 渡す時の表情(視覚)、渡すときの声(聴覚)、相手に渡すときの圧のかかり方(触覚)、おしぼりから出る香り(嗅覚)など研究する余地はかなりあります。 競合店でおしぼりを出されても「心地よくない」が、このホールでは「心地よく感じる」こうなれば占めたものです。

 「心地よさ」はお客様の遊技時間を延ばします。 ホンダを見習って、ホール運営の質への追求を始めて見てはいかがでしょうか。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 野村元監督の名言にホール再生のヒントがある!

 野村克也元監督が2月11日に84歳で亡くなれました。 有名人で日本で知らない人は無いと思います。 私の野村元監督の選手としての印象は、非常に優秀な選手であったが、同じ時期に長島さんと王さんがいたので、それほど人気が出なかった選手というものです。 それと非常に考える力がある人で、目標を達成するためにあらゆることを考え抜いて試していく、超一流のやり手というものです。

 この日ニュース番組WBSで野村元監督の訃報と名言を紹介していました。

 「失敗と書いて成長と読む」
 「選手を育てることは、自信を育てること」
 「先入観は罪、固定観念は悪」
 「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すを上とする」

 上の2つは優秀な人に見られる言葉の再定義です。 言葉の概念を操って、自分の中でプラスに変換したり、具体的に判断や行動の指針とするものです。 読んでいて「なるほどこのような再定義をすれば、失敗を恐れている部下を勇気づけられる」とか、 失敗した部下に「お前は成長しているから成功に向かっているよ。クヨクヨせず再度チャレンジしろ」ということができます。 一流の経営者に言われる人は、この能力(コンセプチャルスキル)を豊富に持っているので、名言が生まれやすいのです。

 下の2つは定義づけ、価値づけです。 これまでの経験や体験を含めいろいろな考察をした結果、このように捉えることが成功への指針となるとしたものです。 そういう視点で見ると成功例をいろいろ見つけることができます。
 例えば、先週WBSで豊橋市の「おでんしゃ」を紹介していました。 これは電車を改良し、おでんを食べれる居酒屋電車として、豊橋駅を基点として80分の運行しているものです。 このように電車は移動手段という固定観念にとらわれず、非日常を味わえる移動空間と考えて成功している事例です。 WBSではこのような事例を他のテレビ局に先駆けて紹介しているように思います。

 このように「先入観は罪、固定観念は悪」というキーワードを軸と考えてみることで、 ビジネスの成功と失敗の構造が逆に見えてきたりもします。 おそらく名言を覚えることよりも、いくつかの名言を徹底して活用することで新たな視野を開くことが出来るように思います。

 そして、WBSで野村元監督が好んだ言葉として、肥前国第9代平戸藩主の松浦清の言葉を紹介していました。

 「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

 これを野村元監督はつねづね口にしていたそうです。 多くの人は「負けに不思議な負けあり」と考えているのではないでしょうか。 だからPDCAサイクルを回さない。 いや回せない。 「不思議な負け」とは分析できない、原因が特定できない、天災のような負けです。 こいうものがあると潜在的に思っているので、負けた分析をしても意味が無いと潜在意識が考え、顕在意識に業績が上がらなかった分析をさせないのではないでしょうか。 そして、同じ現象(負け)に何回も繰り返すことで、もともと成功できないという先入観を持ったり、固定観念を持ってしまうのではないでしょうか。 これでは「失敗と書いて退化と読む」以外のなにものでもないような気がします。

 「負けに不思議な負けなし」

 野村監督はこの言葉を胸に負けの要因を徹底的に分析し、 勝つための法則を導き出していかれたように思います。 この機会の改めて野村元監督の本を読んでみたいと思いました。 野村元監督のご冥福をお祈り申し上げます。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 文化人類学の先生の体験談をヒントにサービス改善を考える!

 ホールの接客サービスを向上したいと思っているが、なかなか上がってこない。 その要因の一つにアルバイトスタッフ同士の仲が良くないというモノがあります。 アルバイト同士で協力し合うという意識があまり無く、接客サービスは個人プレーでしているという感覚になっており、チームとして接客している意識が薄くなっている。 或いは、アルバイト同士で派閥が出来ていたりして、コミュニケーションが派閥に偏り、ホール全体として接客サービスをしているという雰囲気がなく。 最悪の場合、アイツと一緒に働いても面白くないというような状態が発生している。 このような状態では個々のスキルがあったとしても、ホールの接客サービスレベルは上がりません。 これは”100-1=0”というサービスの法則を知っておられる方は、当り前と思われるのではないでしょうか。

 接客サービスは、「頭脳労働」でも「肉体労働」でもなく「感情労働」と言われています。 お客様に対して、愉しい感情、嬉しい感情、感謝の感情などプラスの感情を伝えることが仕事なのです。 にもかかわらず、職場の仲間の中でマイナスの感情が発生していては、プラスの感情を作り出すことは難しくなります。

 表情は笑顔と言われても、職場が愉しくないので無理に笑顔を作り出すという作り笑いを強いられます。 作り笑いをするのは結構大変ですよね。 脳の指令で顔の筋肉が動いているので、面白くないときは面白くない顔をするのが自然です。 それを意識で無理やり表情筋の電気信号を変えるので、少しでも気が緩むと楽しくない顔になってしまう。 だから、絶えず意識して笑顔を無理やり続ける。 するとストレスが溜まってしまって、さらに笑顔を作るための意識を持たなとダメになる。 頑張れば頑張るほどつらくなる。 こういう職場を放置しているのは、アルバイトの責任というより、それを管理する人の責任いうことになるでしょう。

 そういう人に限って言うのが、「仲良くするように言っても聞かないんですよ」という言葉ですね。 言ってきかないのは、仲良くするのが良いことであるくらい知っていて、その上で仲良くできないから困っているんですね。 アルコール中毒の人に「酒を飲むな」と説教だけをして、これが治療だという医者を見たらどう思いますか? ちょっとピントがズレていると思いますよね。 ということは、「仲良くしろ」と説教をするより、仲良く出来ない根本の原因を探し出して解消しないことには、店舗として質の高い接客サービスを提供するチーム作りはできません。

 仲良く出来ない原因の一つにアルバイトスタッフが持っている個々人の会社に対する価値観や世界観が違う場合があります。 この話をするためにまず放送大学の番組で見た文化人類学の先生の体験談の話をしたいと思います。 文化人類学の研究者はフィールドワークとして、未開の村などに行って、その村の生活習慣や文化を調べます。 その時の体験談が、この価値観や世界観の違いの説明にちょうど良いと思ったので簡単に説明します。

 文化人類学者である立教大学教授の奥野克巳さんが、ボルネオ島のプナンというところでフィールドワークをされていた時の体験です。 奥野教授は、プナンの長期調査するために食糧などを買い込み村で暮らしていると、プナンの人が食糧やお金を借りに来るんですね。 教授は気安くそれに応じて貸すのですが、ほとんど返しにこない。 それどころかまた貸してくれと平気な顔でやってくる。 それが続くとこの村の人の道徳観はどうなっているんだと疑い、気まずさを感じていたとのことです。 『借りたものは返す』これが出来ないと日本では生きていけません。 教授としても返して欲しいのですが、村に居られなくなると研究ができないので、我慢していたと思います。

 ところがプナンの人と仲良くなって、ある日森に狩りに一緒に連れて行ってもらったことで、すべてが腑に落ちてしまうのですね。 プナンの人は昔から森で狩りをして暮らす狩猟民族だったのです。 狩りに行くと、取った猪などをすぐに解体して、狩りに参加した人間すべてがお腹一杯になるまで食べます。 その後は、村の人々が見ている前で残りの肉を均等に分けて村のみんなに配ります。 これを見ていて奥野教授は、食糧というものは自分が食べるだけ食べた後は、村に配るという文化があることに気づきます。 つまり、プナンの人は食糧の調達方法に関係なく、個人が消費しきれない食糧は村の共有財産になるというルールがあるのです。 そのため自分の家の食糧が無くなったら、余裕がある家に行って食糧を分けてもらうのは当たり前だったのです。 だから、プナンの人は奥野教授の家に食糧を分けてもらいに来たのです。 食糧は村の共有財産なので、貸し借りは発生しないのです。 お金についても、同じように村の共有の財産という考え方が定着していました。

 それからは、奥野教授は食糧が無くなると食糧のある家に行き、食べさせてもらったりしたそうです。 これが慣れてくると、村の生活は結構快適なものとなったそうです。 生活習慣や文化は、生きていくための知恵として形成されていきます。 だから、自分が持っている生活習慣や文化、価値観などがみんな同じと考えてしまうと、この教授が味わったような居心地の悪さを感じるということになります。 この時、プナンの人が持っている価値観を無視して、食糧を返せと言っても食糧は帰ってこず、関係はもっとひどくなっただけで終わったでしょう。

 ここで話を戻すと、まず社員やアルバイトスタッフのすべての根底に流れている価値観や世界観が同じと考えていると話が通じないということです。 だからどうするのかというと、店舗が持つべき価値観や世界観を明確にすべてのスタッフに提示するということです。 ここで働くためには、こういう考えを理解して行動しないとダメだと伝えることです。 そして、その具体的行動について伝えると同時にスタッフ自身に考えさせることです。

 店舗の接客サービスの向上にはチームワークが大切です。 だから、スタッフ同士が信頼し合えるように、思いやりのある対応をスタッフ同士で行う必要があります。 なぜチームワークが必要なのか、思いやりとは具体的にどういうことをすることなのか、信頼し合えるためには何が必要なのか、 スタッフと一緒に考えていくとで、店舗や会社の好ましい価値観や世界観が作られていくと思います。 そして、新しく採用するスタッフには事前にそういう価値観や世界観をもって働くように説明しておくことです。

 もし、スタッフのまとまりが中々できないということであれば、みさなんが考えている価値観や世界観と一度スタッフの背景にある価値観と世界観の違いに着目してみてはいかがでしょうか。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 イギリスの孤独問題対策から交流のヒントを学ぶ!

 イギリスに『孤独問題担当国務大臣』という大臣職があります。 初めてこの名前を聞くという人も多いのではないでしょうか。 イギリスでは近年、高齢化社会や社会不適合などで「孤独に困っている人間」が急増していることが社会問題化しているのです。 推定で約900万人の人が孤独状態にあるとされ、人口の1割を超えています。

 では「孤独」とはどういうものを言うのでしょうか。 「孤独」という言葉は単純に「ひとり」という意味ではなく、英語でいう「ロンリネス(Loneliness)」にあたる「孤独」です。 「孤児」のように、誰も頼る人がおらず、「不安で寂しい」という主観的な気持ちを表しています。 「ソリチュード(Solitude)」も孤独と訳せますが、これは誰にもわずらわされず、1人の時間を楽しむという意味があり、かなりニアンスが異なります。 「孤独」は、未婚であるとか、物理的に1人であるとかといったことは一切関係がなく、自分が理想とする人間関係と、 現実の人間関係との間に大きな乖離かいりがあるかどうかを判断基準にしています。 要するに「孤独」とはその人が求める質と量の人間関係が築けていない状態ということになります。

 ジョーコックス孤独委員会が提出したリポートによると「孤独は1日15本のタバコを吸うより体に悪い」と報告しています。 そして、イギリス全体で4兆5000億円の経済的損失を与えているとしています。 これに対し、イギリス政府は担当大臣(孤独問題担当国務大臣)を置き、約30億円のファンドを設立し、孤独解消に取り組む団体に資金を提供しています。

 WBSでは孤独解消のために取り組みを紹介していました。
 まず、50歳以上の男女を対象とした様々な体験会を催し、参加者が協力して一緒の体験する企画を立てて、 参加者間の会話を促しているブローカルスという団体。
 次に、街のカフェに協力してもらい、カフェに「知らない人どうしでも声を掛けてください」という小さな立て札をテーブルに置けるようにして、 見知らぬ人同士が気軽に声を掛けるような仕組みを作っているブライトンという町の紹介。
 そして、ロンドンの公園などのベンチに、「幸せにしゃべれるベンチ」という札を取り付けて、そのベンチに座っている人に声を掛けるきっかけを与える取り組み。 「魔法のベンチ」と言われて、このやり方は既にアメリカやオーストラリア、ウクライナなどでも行われているとのことです。 発起人のアシュリー・ジョーンズさんは、「人々と会話をするために少し背中を押すだけ。これが孤独を無くす」とインタビューの答えていました。

 この「孤独問題」は日本ではどうなのでしょうか? 2015年の調査では、1842万人が一人暮らしをしており、これは全人口の14.5%にあたります。 65歳以上の人の1人暮らしは、男性約192万人、女性約400万人で合わせると約592万人にもなります。 みずほ情報総研の予測では、2025年には単身世帯が1996万世と加速していく「ソロ社会」化になると警鐘をならしています。 もちろん、単身者イコール孤独ではありません。 しかし、物理的接触が減少することは事実なので、その分孤独のリスクは高まっていくと考えられます。 それを裏付けるように孤独死をされる人が増えています。 今日1月7日の朝日新聞デジタルのニュースによると「1日に1体以上、死後1カ月あまりが経過した遺体が見つかる――。」と大阪府警の調査結果を報道していました。

 このような現状に対して政府は、地域での支え合いの強化が必要としています。 身寄りのない1人暮らし高齢者であっても、住み慣れた地域で安心して自立した生活を送れるように、 政府は、医療・介護・生活支援などの供給者が地域ぐるみで高齢者を支える「地域包括ケアシステム」の構築を進めています。 一方、供給者サイドのネットワークだけでなく「住民サイドのネットワーク」の構築も重要であるとし、 地域の住民同士で交流し、支え合える関係をどのように築いていくのか模索しています。 特に、今後75歳以上の高齢単身者が増えていくのは大都市圏では問題が深刻化しています。 大都市圏の大規模団地やマンションなどでは、隣近所と人間関係が築かれていないことも珍しくなく、どのように住民ネットワークを築いていくのかは大きな課題となっています。

 孤独から始まって日本の単身者世帯の増加と孤独死を取り上げたのは、コミュニティホールの重要性を再確認して。頑張ってもらいたいからです。 パチンコは一人で遊べるレジャーです。 その中には単身者世帯の人もいると思います。 また、そうでなくても「孤独」を感じている人もいるかもしれません。 そういう人がホールで知り合いになり、共通の趣味やボランティアなどを学校のクラブ活動のような感じで行える居場所を作ることは、大きく社会問題の解決に貢献することになります。

 このようにホールで気軽に知り合いになるためには、良い人が集う場所にならないと、お互い安心して知り合いになれません。 だから良いことをして、それに共感してくれる人をホールに集めるということになります。 これを具体化したのがホールの信用作り活動です。 そのために地域との交流やAED講習会などに取り組んでいらっしゃると思います。 そうして信用を付けられたホールは、本格的に人と人との交流作りに取り組んでもらたいと思っています。 この段階までくると正真正銘の『コミュニティホール』になります。 まだ途上のホールも多いと思いますが、取り組みの意義の重要性を信じて、頑張っていただきたいと思っています。

 今回取り上げたイギリスの取り組みは、一つのヒントになると思います。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 ビックカメラと三越百貨店のコラボから学ぶ!

 ビックカメラと言えば家電量販店ですが、そのビッグカメラが百貨店の1フロアーをすべて借りて出店するとニュース番組WBSで紹介していました。

 みなさんはいかがでしょうか、百貨店と家電量販店の組み合わせは、あまりイメージがそぐわないのではないでしょうか。 百貨店と言えば高級品、安さを売りにする業態ではありません。 一方、家電量販店は安さを武器に成長していった業態です。

 番組の中で街頭インタビューをしていましたが、 百貨店は百貨店らしくあって欲しいという声が多いようでした。 百貨店を好む人は、その雰囲気が好きなんですね。 ある階に行くといきなり、「ビーック、ビックビック、ビックカメラ!」などの音楽が流れてきたら、と想像するだけで違和感を感じるようでした。

 百貨店業界はご存知のように毎年縮小しています。 根強いファンはいるのですが、新しい客層を取り込めないでいるのです。 このままではジリ貧は確実なので、新しい百貨店の在り方を作っていかないと、将来は暗いものになってしまいます。 そこでこれまで百貨店とは異質の業態を取り入れることで、イノベーションを起こそうとしているのです。 この新しい取り組みをしたのは、大手老舗の三越百貨店です。 ただ単純にビックカメラが入るのなら、百貨店のイメージが崩れ、マイナス影響が大きいのではと思って番組を見ていると、 さすがは三越です、ビックカメラと協同して新しい家電量販店の業謡開発をしていました。

 「ビックカメラ日本橋三越」というのがお店の名前です。 それでは何が違うのか。 まず、制服が違うんですね。 ビックカメラは、ロゴの入ったベストを全スタッフが来ていますが、ここではベストを着用しません。 スタッフの制服は、男女とも全員スーツです。 商売をしているという雰囲気ではなく、接客をしているという雰囲気ですね。 そして、店内音楽もあのビックカメラを連呼するBGMでなく、ジャズ調のピアノ曲が流れています。 応接セットが置かれているラウンジコーナーもあり、お客様が腰を掛けてゆっくりスタッフの説明を聞くコーナーを作っています。 そこには360万円程する88インチの大型テレビや40万円もする空気清浄機が置かれています。 リッチな感じですよね。 でも、ここだけがリッチではなく、品揃えもリッチな感じになっています。 どういうことかというと、各家電メーカーの最上位機種を揃えているのです。

 家電商品はいろんなユーザー取り込むために松竹梅のように上中下という品揃えをしています。 その上位機種だけを揃えているのです。 メーカーが出している一番良いものだけを取り揃えている。 高級な感じがしますよね。 三越のビックカメラで買ったと言えば、誰もがメーカーの最上位機種を買っているというのが分かるということです。 わざわざ近所の人や友達に「私、一番いいものを買った」と告げる必要がないということです。 もし「ビックカメラ日本橋三越」の包装がしてある商品が贈り物で届けば、一番良いものを送ってもらったと受け取った人が感じるということです。
 これは三越というブランドイメージを活かすうまいやり方だと思いました。 みなさんもそうおもいませんか? 同じ製品でも、普通のビックカメラの包装紙ならなんだと思いますが、三越のマークが入っているだけで、一番いいものを送ってくれたと感じますよね。 まさに従来の百貨店効果、ブランド効果が発揮されます。 要するに百貨店のブランドの本質は、最高品質の保証ということなんですね。

 ちなみに、価格はというと同じ製品なら他のビックカメラと同じだそうです。 つまりそれなりに安い値段になっているということです。 もし、あなたが友人へのプレゼントとして高級家電を送るなら、どこで送りますか? そうですよね。 「ビックカメラ日本橋三越」で送るだけで、君にために一番良い家電を送ったという心遣いが伝わるので、ここで送りますよね。

 そして買う側の価値を高めるのが、スタッフの対応です。 家電コンシェルジュがラウンジで詳しい説明をしてくれたり、相談にのってくれるのです。 高級家電を納得して買え、大切に扱ってもらえることで、自分自身の重要感がまします。 買うという体験を通して、リッチな気分を味わうことができます。 お金を持っている高齢者にとっては、お金を使う価値があると認識させてくれます。 百貨店好きの人は、リッチな体験を望む人が多いと思いますが、まさにそれを叶えてくれる接客設計となっています。 ちなみにこのお店のビックカメラのスタッフは三越と同じ接客接遇研修を受けるとのことです。 もちろん売場自体も三越本店の1階の化粧品売場を参考して、商品棚なども白を基調とした清潔感あふれるものとなっており、商品は高級品らしく、詰め込まないように間隔を空けて置いています。 まさにトータル的に百貨店仕様の家電売場ですよね。 この売り場は、ビックカメラと三越のスタッフが知恵を出し合って作ったそうですが、良く出来ていると思います。 この業態が当たるのかどうか、実際にオープンしてみないと分かりませんが、私としては百貨店ファンを取り込めるのではないかとみています。

 百貨店に合う家電量販店とはどういうものか。 百貨店の強みを生かす家電量販店とのどのようなものなのか。 そういう問いかけをすることで、新しい売り場が出来ていったと思います。 そういう問いを発して、思考を練ることが今まで気がつかなったものを気づくのかもしれません。 こういう問いかけは使えると思います。 例えば「今の店舗は、トータル的にお客様をワクワクさせる仕様になっていますか?」と問いかければ、 何年も放置している売れない景品を置いてあることがマズイと気づくのではないでしょうか。 あなたが望む店にするために、ビックカメラの業謡開発は参考になると思います。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 バレンタインのチョコレート企画を少しだけ工夫する!

 2月に入るとバレンタイン商戦がいよいよ本格化します。 みなさんのホールでも総付け景品にチョコレートを考えている方も多いのではないでしょうか。

 高級チョコレートと言われると真っ先に思い浮かぶのが『ゴディバ』ではないでしょうか。 カンブリア宮殿も1月30日の放送では、「ゴディバ・ジャパン」のジェローム・シュシャン社長を取り上げていました。 シュシャン社長が社長に就任したのが2010年で、その頃と比べると売上を約3倍伸ばし、427億円になっているとのことでした。 日本のチョコレート市場全体も伸びており、国民に根強い人気のあるお菓子と言えます。

 人気のある理由の一つとして、カカオが健康に良いということが挙げられます。 チョコレートはメキシコの古代文明では薬として飲まれていました。 チョコレートには大量のポリフェノールが入っており、抗酸化作用をもたらし、病気の予防効果があるとされています。 NHKの美と若さの新常識という番組で、①心疾患、②脳梗塞、③糖尿病、④認知症、⑤ガンなどの予防効果があると紹介していました。 番組内で、3人の女性に高カカオチョコレートを3週間、毎日25g~30g食べてもらって、どのような変化があるかを実験していました。 実験の結果、便通が良くなる、口臭が無くなる(カカオの抗菌作用)、冷え性が改善された、高血圧が下がったなどと報告をしていました。

 健康に効果があると言われるのは高カカオチョコで、チョコレートはカカオの含有量で次のように分類できます。
  〇ミルクチョコレート  20%~40%
  〇ビターチョコレート  40%~70%
  ⦿高カカオチョコレート 70%以上

 インテージ全国消費者パネル調査〈SCI〉によると、高カカオチョコレートは60代の購入金額が最も高いとなっています。 健康というキーワードで反応しているようです。 ただ単にバレンタインだからチョコレートを配るというよりも、お客様の健康を考えてバレンタインにちなんでチョコレートを配るという方が、お客様に寄り添っていると言えるかもしれません。

 どうせ健康を打ち出すならもっと本格的にしたい場合、端玉景品に高カカオチョコレートを用意して、 『チョコレート健康企画』として、お客様と一緒に高カカオチョコレートを食べて、血圧を測ったりするのも悪くないかもしれませんね。 ちなみにチョコレートで太るというのは、砂糖を大量にまぜるからで、カカオ自体では太りませんので、安心して食べることができます。

 総付け景品、せっかくバレンタインだからということで、明治や森永でなく、『ゴディバ』のチョコレートを配られるかもしれません。 もし、そうであればカンブリア宮殿で紹介されていた『ゴディバ』の命名についてのエピソードを知ってお話をすると楽しいかもしれません。 そのエピソードを象徴しているのが、『ゴディバ』のロゴで、ロゴは「馬に乗った裸の婦人」が書かれています。 人を思いやる良い話なので、豆知識としてチェックしておくと奥さんや彼女の尊敬を得られるかもしれません。

参考資料:ゴディバエピソード

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は反面教師?

 新型コロナウイルスの対応をめぐり、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長への不信感が広がっています。

 テドロス氏が30日、新型コロナウイルスに関し「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した記者会見で、 大部分の時間を割いて「中国政府は感染拡大阻止に並外れた措置を取った」と中国賛辞を繰り返しました。

 テドロス氏は、会見で中国外での感染者は98人と「比較的少ない」と述べ、 さらに中国以外では死者はゼロだと強調しました。
 こうした状況について「中国政府の努力がなければ、国外感染はもっと増え、死者も出ていたかもしれない」とあくまでも中国を持ち上げました。 さらに「中国は感染封じ込めで新たな基準を作った。誇張ではない」と述べ、他国も見習うべきだと褒めたたえました。 まさに絶賛に近いものがあります。

 なぜ、中国の対応に対して賛辞を繰り返すのか? 中国が早期対応し、中国以外の国で新型コロナウイルスの感染者が発生していないのであれば、その賛辞に多くの国が賛同したと思います。 しかしながら、他の国に感染が拡大しています。

 そして、31日に武漢市のトップが初期対応の遅れを認めたというニュースが伝わってきました。 WHOはテドロス氏の賛辞とは何だったのかと思います。 テドロス氏の感染防止に対する見識が低く、中国の対応レベルが高いと見えたのかもしれません。 そうではなく、本当に中国政府としては異例の最速対応をしたので、それを賛辞したのかもしれません。 でも多くの人は、テドロス氏が中国政府に対して忖度(そんたく)したとみています。

 そう考えるのは、テドロス氏がエチオピア出身であり、同国の保健相や外相を歴任していた政府要人だったからです。 エチオピアは中国政府から巨額の投資や援助を受けています。 中国政府がそれを打ち切るということになれば、恐らくエチオピアは大混乱になるのではないでしょうか。
 新型の感染ウイルスを出している中国政府は、世界からの非難を受けるのは避けたいと思っているのは誰でもわかります。 その中国にWHOが対応に問題があったと言えば、一気に中国への非難が起こります。 米中貿易摩擦で疲弊し、経済が減速している中国にとっては、大きな痛手となります。 だから、テドロス氏自身が、「感染拡大で中国政府を免責」や「対中渡航・貿易制限に反対」を主張して、中国政府の国際的立場を良くすることで、 中国政府がエチオピアに対して好意を持ち続けることを期待しているのではないかと疑われているのです。

 2017年にテドロス氏がWHO事務局長に就任した理由は、エチオピアの人だったからだと時事通信では言っています。 それは先進国からの目線ではなく、エボラ出血熱などに苦しむ途上国の視点から、新たなWHOの役割が開拓されることが期待された人事だからです。 それが期待に反して援助される国の視点、借金をしている国の視点で、WHOの役割を恣意的に歪めてしまったのかもしれません。 これらは、憶測で真相はどうかわかりません。 テドロス氏は真に公明正大に判断した結果の賛辞かもしれません。

 ことわざに『李下に冠を正さず』というものはあります。 この意味は「瓜の畑の中で靴を履き直すと、瓜を盗むと疑われる。 また、 李(すもも)の木の下で冠を被り直せば、李を盗むと疑われる」というものです。 真実はどうあろうと、そういう場でそういうことをすれば、そう見えてしまうというものです。

 ここに信用を積み重なるための教訓があると思います。 正しいことをしているから信用されるのではなく、正しくしていると信用してもらえる状態に身を置くことが大切なのです。 それが冤罪を防ぐ基本的な心掛けと言えます。
 あるホールで信用を築くために、社会ルールを徹底して守ろうとスタッフに指導している店長がいました。 例えば、横断歩道をしっかり渡る。 面倒くさいと言って近くに横断歩道があるのに無視して渡っている姿を見た地元に人は、ホールの人を評価するか考えようと言われてました。 その背景には、横断歩道を平気で無視するのだから、遠隔ぐらいやっていてもおかしくないだろう、という世間の厳しい目に対しする警戒心です。 同時に、わざわざ遠回りでも横断歩道を渡るくらい社会ルールに厳格だから、遠隔などやるはずはないだろう、信用できるホールではなかというイメージづくりです。
 ことわざのケースとは違いますが、予断や偏見を防ぐということでは参考になると思い書きました。

 テドロス氏の真実は分かりません。 世間は見えるものがすべてです。 傍から見て、李下に冠を正すような行為はやらないことが無難ですね。

                          ・・・ 👆目次

          作成日:

inserted by FC2 system