本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

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経営のヒントになりそうに思ったこと

 □□□ 2021年12月の目次 □□□

 障害者に対する認識を一変させるカミ会話!

 先だってアニメを見ていて、このアニメの原作を書いた人は『頭が良い人』なんだろうと思いました。 テレビや本を読んで面白いと感じるものに、自分のモノの見方や考え方に新たな視点を与えてくれるものとの出会いがあります。 このアニメはこの部類に入るコンテンツだと思いました。

 アニメの名前は「王様ランキング」という名前です。 今年の秋から放送されており、この間11話目が放送されました。 この11話目を見ていて、この作者のモノの見方や考え方、気づきのさせ方は素晴らしいと感心しました。 この話は子供施設の支援や障害者支援をしたり、ユニバーサルデザインなどを取り入れ、 すべての人にやさしい店づくりをされている方に役立つと思うので、紹介したいと思います。

 このアニメの主人公は、第一王子なのですが、生まれた時から聾唖者(ろうあしゃ)で耳が聞こえず、腕の力が弱く、大きな鉄の剣を持つことができないという設定です。 第二王子は、健常者で努力家でもあり、剣術の腕をメキメキと上げています。 最初小さい頃は、二人仲良く遊んでいるのですが、成長するにつれて、第二王子の兄である第一王子に対する見方が、変化していきます。 弱者に対する軽蔑的な心が芽生え始めます。

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 ある日、第一王子の木刀で素振りをするだけという剣の練習を見ていた第二王子は、自分の剣指南役兼教育係(以降、教育係)に言います。
「兄上は、どこか弱者だからだと、甘えていないか?」
 教育係は驚いたように「ボッジ(第一王子)様が弱者ですか?」と聞き返します。
「なんだ、違うか?」と第二王子は言い放ちます。
 教育係はそれには直接答えす、第二王子を久しぶりに街へ出てみましょうと誘います。

 翌日ぐらいでしょうか、第二王子と教育係、それに王の補佐役の三人で街中を散歩します。 その時、教育係は、杖を突いて歩いている人を指さし、第二王子に声を掛けます。
「ダイダ(第二王子)様、あなたがおっしゃる弱者がいました。ボッジ(第一王子)様より、数段上の」
「兄上より?」 第二王子がその人物を見ると教育係は言います。
「あの男は耳が聞こえない上に、目も見えません」 それを聞いて第二王子は驚き、言います。
「なぜ、ああいった人間が存在するんだ。不公平だし、なによりもみじめだ。俺だったら、即自ら命を絶つ!」 と強い口調で言います。 第二王子の頭の中には、強者である自分は、”自ら命を絶つ勇気がある”という自負の念をあらわにします。
 それを聞いて教育係は、
「それは、”同じ境遇では生きていく自信がない”ということですか ?」
と第二王子にあえて問いかけます。そして、
「ならば、彼をそれを乗り越え今を生きている強者ですな」と畳みかけます。
そう言われて第二王子は「それは屁理屈だ!」と怒りますが、教育係はそれを無視して話を続けます。
「確かに彼自身、そんなこと(自分が強者)は考えてもいないでしょう」
 その時、王の補佐役が口をはさみます。
「彼が弱点を乗り越え、生きていける理由。それは、王様が強く、国がゆたかだからでしょうなぁ」 第二王子は王の補佐役をにらみます。
 教育係はその言葉の後に 「ダイダ様、あなたには”皆に希望を与える方”になってもらいたいのです」 と臣下の想いを伝えます。
 それを聞いて第二王子は素直になれず、うつむき、目が見えない聾唖者の男を見ます。 男は自分が王子の教材になっていることも知らず、嬉しそうに買い物をしています。
 アニメでは、この話を第二王子が思い出して、このころの自分に対して「俺はバカだ(ものの見方が浅い)」とつぶやきます。

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 話の内容は以上です。
 弱者と強者、視点を変えてみると、それは逆転していることが、良く分かります。 弱者を強者の立場からとらえて一方的にさげすみ、断定することが愚かな行為であることを教えてくれます。 逆に弱者と見ていた方の強さに気づき、尊敬することもできるのではないでしょうか。 そして、障害を持った人たちに対して、最も必要な支援とは、物理的経済的な支援だけではなく、「希望」を持てる社会を作り出すことだと示唆しさをしています。 それを3分弱の会話の中で表現しているのです。 良く考えられていると見ていて感動しました。

 みなさんの店舗の障害者や高齢者、社会的弱者と言われる人への対応はどうでしょうか? 強者から弱者への気配りとして、障害者対応をしているところもあれば、 しかたなく対応しているところもあります。 このアニメの中の教育係のように、困難に打ち勝っている強者と考え、障害を持っている人に敬意を払った対応をしているところもあるかもしれません。
 店舗コンセプトはいろいろあるので、どの対応が絶対正しいとは言いませんが、 いろいろな見方や考え方があることを知っておくことは、自分の望む店舗を作る時に役立ちます。 そういう意味で、自分が持っていないモノの見方や考え方を与えて、視野を広げてくれるものに触れることは意義があります。

 コミュニティホールを目指すということで言えば、お客様同士、お客様とスタッフの間は対等でないとコミュニティが形成できないので、 障害者を弱者として扱うことでなく、その内にある強者の部分に尊敬の念を持ち、お互いに認め合い、対等な立場に引き上げてくれる、 第二王子の教育係の考え方を持つことが正解ということになります。
 そして、店舗自体が障害がある人を含め、多くの人たちに「希望」をもたらすものとなれば、パチンコ店の社会的価値は上がるのではないでしょうか。

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 東急百貨店の高級スリッパの販売から学ぶ!

 東急百貨店 本店で、世界に一つしかない一点ものスリッパが売られています。 一組3850円(税込み)もします。 同じものが無いのが魅力で、結構売れているようです。 ニュース番組WBSでも紹介されましたし、夕方のニュース番組でも取り上げられています。 百均でもスリッパは売られていますので、それに比べれば、35倍もの値段です。 東急百貨店で売られている高級スリッパは2000円弱のようなので、その倍の値段です。

 製造しているのは、行田市のスリッパ工場です。 行田市の南河原地区は、かつて日本一のスリッパ生産をしていたそうです。 その数は年間約3200万足も造っていました。 しかし、1990年代、中国などの低価格スリッパが日本に大量に流れ込み、衰退していったのです。 40社あったスリッパ製造工場も、今では10分の1の4社しか残っていません。 これまで培ってきたスリッパ製造の技術を活かし、起死回生の策として取り組んだのが、今回の「世界に一つしかないスリッパ」なのです。

 実はこの1点ものスリッパ、左右が非対称というか、別々なのです。 通常スリッパは、2つで一足として売ります。 それをあえて1つしか作らず、買う時に右足用と左足用をそれぞれ選んで2つにし、一足として販売しています。 片足自体が1点ものなので、それを二つ組合すと、まず世界に同じものは2つと無いということになるわけです。 もちろん造られているスリッパは、右足でも左足でもフィットするようにつくらっれています。

 でも、当初は反対があったようです。 左右が違う或いは非対称なスリッパは、これでも不良品として破棄してきました。 スリッパは2つ揃えて一足とするのが当たり前なので、職人自身も抵抗があり、販売する人も抵抗感があったようです。 すべて図柄がバラバラなスリッパがあったとして、あなたはそれを見てどう思いますか? ワゴンにあれば、不良品在庫セールではないかと思うのではないでしょうか。 今日日、そんな不良品はワゴンでも売らないようにも思います。 この企画を聞いてリスクを感じるのが正常ではないでしょうか。

 成功したポイントを番組では”希少性の効果”など、いろいろ解説していましたが、個人的には百貨店によるリフレーム効果だと考えています。 もし、普通の日用雑貨のお店で同じような販売をしても、上手くいかなかったのではないかと考えます。 百貨店の商品として、「世界に1つしかないスリッパ」ということなので、来店して人が納得して買っていくのだと思います。
 つまり、百貨店の商品目利きが確かなバイヤーが、 「片足づつ揃えるスリッパは素晴らしい」と従来の揃いで一足というスリッパの概念をリフレーム(作り直し)したことが最大のポイントです。 これなくして、世界に一つと言われても、それはただの不良品です。 唯一無二の不良品と言われて喜んで買う人はいないでしょう。 リフレームを上手くすることで、お客様の購買意欲を高め、高いお客様満足を得ることができる。 これは素晴らしいことではないでしょうか。

 このリフレームの手法はパチンコ業界でも十分使うことができます。
 例えば、もうすぐ外す撤去台を黙って外せばそれまでです。 しかし、撤去台であることをお客様に知らせ、”もうすぐ打てなくなる『希少台』です”とPRすることで、お客様の打ちたいという意欲を高めることができます。 これがリフレーム効果です。
 もちろん前提として、お客様とお店との信頼関係が必要です。 これまで撤去台は『ぼったくり台』としてきたホールで、そんなことを言えば、もちろん誰も寄り付きません。 お客様の頭の中のフレームには、”撤去”の二文字で、”ぼったくり=近づくな”と反応してしまうからです。
 逆にそうでないホールでは成功する可能性は高くなります。 これまで利益回収台としていても、撤去に際して『感謝台』とリフレームして、遊べる台にすれば稼働を上げることができます。 もちろん「感謝」に対するお客様との信頼関係があるのが前提です。 コミュニティホールとして、信頼関係を築いてきた店舗では、このリフレームの手法は有効ですので、活用してみてはいかがでしょうか。

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 食パンにも「コロンブスの卵」があった!?

 「くるりんサンドパン」ってご存知ですか? 大阪のクックハウスというパン屋さんで売られている変わった食パンです。 厚さは6mmですが、長さが37cmもあるパンです。 ニュース番組のWBSで紹介されていました。

 作っているのはダイヤという製パン所です。 通常食パンのスライスは”横スライス”です。 スライスしたパンをバターなどを塗って食べたり、サンドイッチにしたりして食べます。 もちろんスライスの厚さは様々で、好みや用途に応じて使い分けをします。 料理や人によっては、丸ごとスライスをしないで食べる人もいるでしょうが、 通常食パンを食べるとは、この横スライスを食べることを意味します。

 この「くるりんサンドパン」の凄さは当たり前を崩したところにあります。 横スライスだけではなく、縦スライスもできると言われれば、誰でも「そんことは言われるまでもなく、分かっている」と答えるでしょう。 誰でもが、分かっている、分かり切っていると思いながらやらないこと、やっていないことをすることが「コロンブスの卵」と言われるものです。
 これがこんな身近にあったことに私は驚きました。 この「くるりんサンドパン」の使い道は、名前のとおり具材を手巻き寿司のように、くるっと巻いてサンドイッチにするというものです。 厚さ6mmはそのための薄さなのです。

 ヒットしたのは、スライスの変更に加えて、新しい食パンの食べ方を提案したとことが良かったのだと思います。 家で手巻き寿司をすると、子供も喜びますし、大人も結構満足します。 新型コロナの影響で”おうち時間”を楽しく過ごしたいというニーズに合ったのも大きいと思います。 このパンは5枚1組で売られていて、価格は584円だそうです。
 みなさんの店舗に来られるお客様も、おうち時間の充実もあるでしょうし、奥様やお子様向けにお土産を探しているかもしれません。 WBSを見ながら、このパンをイベント的な景品企画として扱うと面白いのではないかと思いながら、見ていました。

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 大阪キタ新地の放火事件からお客様の安全を考える!

 大阪のキタ新地で大きな火災があったことはみなさんもご存知と思います。 最初、27人が心肺停止で搬送されたという速報がテレビで流れました。 そして、24人の方の死亡報道。 年末に悲惨な事件です。

 人災も天災と同じでいつやってくるかはわかりません。 よく事件や事故に巻き込まれた人が、「私は悪いことは何もしていないのに、どうしてこんなめに遭うのだろう!」 あるいは「あんなに良い人が、どうしてこんなめに遭うのだろう!」と嘆く人がいます。 冷静に考えれば、災難に遭うのと善行や悪行との間には因果関係がないことは明らかです。 でも、ついそう言ってしまう心情は良く分かります。

 このことから災難に遭う確率を減らすために、社会貢献をして善行を積むというのは、一般の人にとっては現実的でありません。 災難に遭う確率を減らすためには、災難を起こす要因の除去と、災難発生に対する対処法を身につけることになります。 今回の大阪キタ新地の火災の場合、もし、自分が患者としてその場にいたら、どう行動すれば助かるのかを、 専門家の意見を参考にしながら、頭の中でシミュレーションをしておくしかないでしょう。 これが店舗の立場になると、どう避難を呼びかけるのか、事前に消防訓練をしておくことになります。

 2009年7月に大阪の此花区でパチンコ店放火殺人事件がありました。 2015年5月では秋田県でパチンコ店が放火され全焼しています。 2019年4月に北海道のパチンコ店の休憩室のソファに火を付けられました。 2020年3月に埼玉県のパチンコ店でトイレに放火。 ネットで少し検索するとパチンコ店での火災の事例は出てきます。
 消防庁の統計では、放火の件数は結構あり、住宅火災の原因として4番目の多さです。 年間645件ということは、1日約1.8件です。 放火は身近に起こると考えて、避難訓練をしておくことにこしたことはないと考えます。

 ホールの防火管理者になっている方は、消防計画を立て、訓練をされていると思います。 しかし、それで大丈夫でしょうか? 京都アニメーションや今回のようなガソリンを使った放火を想定した訓練になっているでしょうか。 消防署から言われるから訓練をやるというよりも、放火に対する危機意識を基にガソリン放火を想定した避難訓練をしておくのが正解だと考えます。
 もちろん、みなさんのホールに火災が万が一にも起こることはないと思います。 でも、確率はゼロではありません。 その時が来たら考える時間はなく、とっさに反応する必要があります。 反応を助けるものは、日頃の訓練です。 東京ディズニーランドのように防災訓練を年間180回とまではいかないにしても、 ホールスタッフが自らの判断でお客様を誘導できるくらいになる回数の訓練はしておきたいものです。

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 「Z世代」を読み解いて店舗変革のヒントを得る!

 回転寿司大手の「くら寿司」が、原宿に”Z世代”をターゲットにした店舗を、12月9日にオープンしました。 Z世代とは1990年半ば以降に生まれたデジタルネイティブ世代の若者です。

 くら寿司では、”世界一映える”すし屋を目指して、店舗をデザインしたようです。 普通の回転ずしの設備に加えて、スイーツ屋台のコーナーを作り、クレープなどを販売しています。 クレープもSNS映えを意識して、クレープの生地をカラフルにしています。 クレープ自体にも工夫が仕掛けてあり、クレープの中にカラッと揚げたシャリを入れて、お寿司をアレンジした「shshiクレープ」なども作っています。 また、店に来た若者が思わず背景として動画を撮りたくなるスポットも用意しています。

 ”Z世代”は今年注目されています。 日経MJが毎年ヒット商品番付を好評していますが、”Z世代”は、東京五輪を押さえて、東の横綱となっています。
 Z世代の特徴としては、
  1.ネットリテラシーが高い
  2.SNSで情報収集する
  3.保守的な金銭感覚
  4.ダイバーシティを重視する
  5.自分らしさを重視する
  6.社会運動に積極的
というような項目が上がっています。
 多くの企業がZ世代の消費行動が、未来の日本の消費トレンドになっていく可能性があると思っているようです。 くら寿司のZ世代ターゲットにした店舗というのは、大手外食チェーンでは初めてなので、近くならすぐにでも足を運んで見てみたいものです。

 パチンコ店では若者離れと言われていますが、このようにターゲットを若者に絞って店舗コンセプトを考えてつくり込んでいくのは面白いのではないでしょうか。 もちろんボリューム感と可処分所得の面では”Z世代”は見劣りしますが、都心店ではあってもおかしくないでしょう。 地方でも、若者が残っている地域では、Z世代を意識した仕掛けがあっても悪くないと思います。

 ネットで調べると”Z世代”向けのマーケティングに関してもいろいろと出てきます。 研究している人により諸説あると思いますが、自店ではどうなっているか考える時に役立つので、一例としてあげておきます。

  ① 実店舗とデジタルマーケティングの接続
  ② 本物志向を刺激する
  ③ 高級感よりも実用性やコストパフォーマンスを重視する
  ④ 多様性を意識したキャンペーン
  ⑤ モノより体験を重視

 ①は実店舗の運営にデジタルを通して、自分達の意見を店舗に反映させていくようなイメージですね。 ②は不自然なもの、加工されたものに飽きているので、原点に手ち帰るようなモノを好むという感じです。 ③は高級感より実用性重視の価値観。エコや社会性等を重視しているというものです。 ④は多様性なので、〇〇にちなんだ企画など、いろんな価値を重視している姿勢が受け入れられやすいようです。 ⑤は、Z世代が限られた費用で、より多くの充実した体験をしたいと考えているということです。だからなるべく自分に合った商品や遊びを教えて欲しいということに繋がります。
 もし、新台や出玉で若者が定着しないということであれば、運営自体を”Z世代”に近づけるという方法を試してはいかがでしょうか。

参考資料:Z世代とは? 背景、世代の特徴、重視する価値観について

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 美味しいパン屋さんを見つけて共生の仕組みをつくる!

 みなさんは「全国パン共通券」というモノが出来たのをご存知でしょうか? パンフォーユーという会社が仕掛け人となって、日本でいろいろと進化している「パン」をギフトとしても贈れる仕組みをつくりました。

 パンフォーユーは、独自の冷凍技術を持ち、地域のパン屋さんが抱えるあらゆる課題を、ITなど利用して解決している企業です。 今回の「全国パン共通券」もネットで購入し、メールなどで送ることができるというITを利用した仕組みです。 代表の矢野健太さんによると、コロナで人が戻ってきていないので、共通券という仕組みを取り入れることで、 パン屋さんは今までにない新たな客層を狙うことができると考えいます。 現在、加盟店は神戸屋やPAVLなど全国350店舗で利用できるそうですが、3年以内に3000店舗を目指しているということです。

 矢野代表は、店主が店自身の魅力に気づいていないことが多く、この「全国パン共通券」を通じて、 多くの人に”個人店の魅力”を知ってもらえたら嬉しいとニュース番組WBSのインタビューで話していました。 街のパン屋さんの事情としては、コロナでオフィス街や商店街の人が少なくなってきているので、店頭の売り上げが少しでもアップできればという気持ちのようです。

 ここで面白いと思ったのは、「店主が店自身の魅力に気づいていない」という矢野代表の言葉です。 3年以内に3000店舗を開拓したいということなので、全国に魅力的な個人商店があるということなのでしょう。 もしかしたら、自ホールのある街に魅力的なパン屋さんがあるかもしれません。 コミュニティホールの十分条件の第9項目目に「地域との共生する仕組み」を取り上げています。 共生する相手としてパン屋さんは魅力的だとお思います。

 美味しいパン屋さんには常連さんがつきます。 もし定期的にパンを販売することができれば、ホールのお客様がそのパンの常連となり、定期的に足を運んでくれる可能性が出てきます。 例えば、隣の市のパン屋さんで美味しいパンがあるとすれば、お客様はわざわざそこまで行かなくても買えるというメリットができます。 もちろん、美味しいパン屋さんとして店舗で紹介しても良いのですが、出来れば自店で販売できると集客の助けになります。
 スタッフが食べに行って本当に美味しいと思うパン屋さんを見つけることが第一ですが、 それをクリアして、店主にパン販売の拡大意欲とコミュニティホール作りへの理解があれば、提携もできるのではないでしょうか。 スタッフで手分けして”魅力的な個人店”見つけてみてはどうでしょうか?

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 大谷選手の「先入観は可能を不可能にする」から学ぶ!

 NHKに視点・論点という番組があります。 その番組の中で、ベースボール・ジャーナリストの石田雄太さんが、大谷翔平の高校時代の言ったとして、 「先入観は可能を不可能にする」 という言葉を紹介されていました。

 ご存知のように大谷選手は、今年大リーグで活躍し、MVPを獲得します。 石田さんは、バッターで1番良い成績だったわけでもなく、ピッチャーで1番良い成績だったわけでもない大谷選手が何故MVPに選ばれたのか、 それはバッターとピッチャーに二刀流選手という分野のパイオニアだったからだと説明されていました。
 過去にベーブルースが、1918年に二桁勝利(13勝)、二桁ホームラン(11本)を達成していますが、 それはベーブルースが最初ピッチャーとして頭角を現し、後にホームランバッターへとシフトしていく過程でたまたま達成された記録だと、石田さんは説明しています。 要するにベーブルースがピッチャーからホームランバッターにチェンジする過程でたまたま発生した記録なんですね。 ベーブルースは二刀流を目指していたわけではないんです。 したがって、ピッチャーとバッターの二刀流を目指した選手というのは、大谷翔平が大リーグで初めてということになります。 だから、パイオニアとしての価値を全米が認め、MVPが贈られたのです。

 大谷翔平の言葉を借りれば、ベーブルースはピッチャーとホームランバッターを両立させようという意識は無かった。 ピッチャーかホームランバッターかどちらに絞り込まなければならないという先入観に捉われていということです。 もしかしたら、ベーブルースもピッチャーとホームランバターを同時にこなす才能があったかもしれません。 しかし、先入観があったためにバッターに絞り込んでしまった。 大谷翔平から言わせると、ベーブルースは正にこの先入観によって、二刀流になれたかもしれなかったのに、その可能性を閉ざしてしまったということになります。

 では、なぜ先入観があると不可能になるのでしょうか?
 いくつも理由を思いつく人もいるかもしれませんが、単純に言えば、”可能”とする行動をしなくなるということでしょう。 そうですよね。 ダメだと思っているのに頑張れませんよね。 むしろ、不作為によって、積極的に”不可能”という方向へもっていくのではないでしょうか。

 パチンコ業界で一番良く目についたのが、スタート回数を落とすと稼働が落ちる。 粗利を獲ると稼働が落ちるという先入観です。 そういう先入観のある店長は、不思議とそうなります。 もちろん、稼働が落ちると思っている店長が何もしません。 やっぱりと思い諦めるだけです。
 ところが、スタート回数を落としても稼働を下げることはないと思っている店長は、稼働を下げません。 また、下がると台の調整の仕方が悪いと考え、修正していきます。 そして、稼働を上げていきます。 大谷選手が言うように、不可能という先入観を持っていないか、注意する必要があると思います。

 先入観を打破する一つの方法が、ベンチマーキングと言われるものです。 ベンチマーキング とは、業界にとらわれず他社の優れた事例を指標として比較・分析し、改善すべき点を見出す手法のことです。 先ほどの稼働の話で言えば、スタート回数を落としても、稼働が減らない店舗を見つけて、比較・分析することです。 出来ている店舗があると、今の自分のやり方にどこか不適切なところがあると考えことができます。
 大谷選手の偉大さは、野球界でまだ誰も真の意味でベンチマークの対象となっていない二刀流という分野に、初めてなったことにあると言えるのではないでしょうか。

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 スタバの廃棄物削減の取り組みから学ぶ!

 スターバックス コーヒー ジャパンは11月22日、東京・丸の内エリアの10店舗で、「借りるカップ」と称した実証実験を開始しました。 期間は2021年11月22日から2022年5月31日までです。 注文時に「借りるカップ」でお願いしますと告げ、コーヒーなどの飲料をステンレス製容器に入れてもらい、 飲み終えたら容器は借りた店舗または近隣の店舗に3日以内に返却するというものです。 容器の洗浄は専門の業者が行うため、利用者にとって手間はかからないものになっています。 例えば、朝、出勤前にスタバで借りるカップでコーヒーを買って職場で飲み、帰りがけに店舗(実験に参加している他店でもOK!)に返すということができます。

 スタバは以前から廃棄物の削減のために「タンブラーを持ってきてもらう」という取り組みをしていました。 年間延べ700万人の方が店にタンブラーを持ってこられるそうです。
 みなさんは700万人と聞いてどう思われますでしょうか? 延べということは、実際に持ってこられるお客様の数は、それより少ないということになります。 恐らくスタバを良く利用されるでしょうから、最低でも、月に2~3回ぐらいは利用される人ではないでしょうか。 例えば月3回と仮定すると年に36回、実人数は約19.4万人です。 全国に1691店舗あるので、1店舗当たりの利用者は、115人。 115人が月3回利用するので、30日営業とすると1日11.5人ほどが利用するということになります。 朝9時から夜9時と短めに営業時間を12時間とすると、1時間で1人利用者がいるかどうかということになります。 スタバに1時間に何人来店するでしょうか? 10人以上は来店すると考えると、利用率は数パーセントということになります。

 実は、スタバは2020年1月21日に、2030年までに二酸化炭素の排出量や埋め立てごみの量を50%削減するとサステナビリティに関する新たな方針を発表しています。 この目標からすると、「タンブラー持ち込み作戦」だけでは十分ではないということが分かります。
 タンブラーの持ち込みが少ない原因を調査すると、タンブラーがカバンなどに入れるとかさばること、また、タンブラーを洗う場所がないということが分かりました。 考えて見ればもっともなことで、タンブラーはそれなりの大きさですし、飲み終わった後、トイレの洗面台でタンブラーを洗いたくないと思うのは普通の感覚です。 そこで今回の実証実験となったということです。 スタバとしては、利用状況や洗浄代などのコストを分析し、システムの本格展開や有料化を検討するということです。

 SDGsは今、多くの企業や店舗で行われています。 スタバの「タンブラー持ち込み作戦」だけでも、SDGsに取り組んでいると胸を張って言えると思います。 延べ700万人もの人が利用していますとPRすれば、「さすが、スタバは違うね!」と言われるかもしれません。 しかし、スタバはそれに満足しなかったということです。 スタバはSDGsにパフォーマンスで取り組んでいないことが、今回の取り組みを見ても良く分かります。 本気で地球の環境問題を考え、CO2の削減を考えているのです。 スタバは、信用できる企業であると改めて思いました。
 パチンコ業界の中でもSDGsに取り組んでいる企業は結構あると思います。 流行りなので猫も杓子(しゃくし)もSDGsです。 でも、これからは本気の取り組みかどうかが問われてくる時期に入ってくるように思います。 SDGsで信用を無くすことが、店舗自体の信用を落とすことになりかねません。 それは信用は不可分だからです。 運営のどこかで信用が落ちると運営全体に影響します。 このスタバの取り組み姿勢は、企業はもとより、業界としても学ぶべきではないでしょうか。

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 ゴーンさんの日産長期計画への批判から学ぶ!

 11月の末に日産自動車の内田誠社長が、2030年までの長期戦略を発表しました。 電気自動車(EV)の開発や生産に今後の5年間で2兆円の投資をするとし、 コンセプトカーを4種類公開して、車の新たな分野を作り出していくと説明していました。 また、EVのコアとなる電池についても、現在のリチウムイオン電池では大型の為、車体設計の制約が大きいとして、 小型化できる全固体のリチウムイオン電池を自社で開発し、EV業界のゲームチェンジャーになるとしています。 パイロット工場を2024年に、量産工場を2028年に完成させる計画です。 全固体電池の実用化を明言したのは日産が初めてで、その自信のほどがうかがえます。

 実は、日産はカルロス・ゴーンさんのもと、世界に先駆けて2010年に電気自動車(EV)を量産化した実績があります。 しかしながら現在のEVの販売状況は以下のような状況で、1位のテスラに大きく差をつけられ、とても満足できるような状況ではありません。

 1位 テスラ        47.9万台
 2位 上海汽車集団     24.4万台
 3位 フォルクスワーゲン  22.4万台
 4位 日産・ルノー・三菱  17.9万台
 5位 BYD        12.9万台

 日産は、2030年までにEV15車種を市場に投入する予定です。 内田社長の一気に巻き返したいという思いが伝わるような発表内容でした。 傍から見ると電気自動車(EV)市場でトップに成れるかどうかはわかりませんが、日産は今後巻き返しをはかり、躍進するのではないかという印象を持ちます。

 この日産の発表に対して、日本の外国人特派員協会が主催で、カルロス・ゴーンさんに対して、インタビューをしています。 その様子をニュース番組WBSで報道していました。 ゴーンさんはこの日産の電動化計画の発表を見て、「巨額の投資をするなら、何を止めるか説明をしなければならない」と言い、批判的でした。
「新しい技術に投資するとき、最も困難なのは決断することではない。 問題は何のプロジェクトを止めるかだ。 どの自動車の生産・技術・計画を止めるか、重要なのは新しい投資計画の信憑性しんぴょうせいを高めるための”捨てる決断”だ。 投資資金を得るためには、何かを切り捨てなければならない」

 みなさんはゴーンさんの主張を聞いてどう思われたでしょうか?
 日産は”技術の日産”として昔から技術力には定評がありました。 しかし、日産はゴーンさんをトップに迎えなければ再生できないほど、衰退していきます。 その原因は、ゴーンさんが指摘したそのものにあります。 ゴーンさんが日産に就任した当初、日産の元トップが言っていたことは、ゴーンさんが立てた再生計画の立案は自分達でも十分出来た。 しかしながら、そのために大きな出血を覚悟する決断が必要であったが、日本人の我々ではできなかった。 だから、ゴーンさんに日産を託した、と。
 日本人はしがらみを切り捨てて前に進むことが不得意な民族と言われています。 今まで頑張ってきたから、過去の功績があるから、ここまで準備をしたのに今さらやめられない、 いろいろな理由を付けて、『止める』ということができません。 そのために計画が進まなくなる。 良くある話ではないでしょうか。

 これはパチンコ業界においても同じです。 資金を時間に置き換えると、日常の運営に置き換えることができ、分かりやすいと思います。
 スタッフの時間は限りがあります。 その中で、接客サービスで何か大切か優先順位がついているでしょうか。 それに従って、最優先の接客サービスを行い、場合によっては今までの接客サービスを中止する必要が出てくるかもしれません。 時間という資源をどこに配分するのかという問題です。
 店長でも同じです。 店長の時間を何に配分するのか。 遊技機の新台選定に大きな時間を配分している店長もいれば、新台運用に大きな時間を費やしている店長もいます。 釘に時間を最大にしている店長もいれば、お客様満足に最大の時間を使っている店長もいます。 何かに時間を使うということは、何かに時間を使わないと同義語です。

 カルロス・ゴーンさんのコメントは、かつて日産を再生させた人だけに説得力があります。 人材でも、技術でも、資金でも、時間でも限りある資源です。 あなたの会社や店舗は、ゴーンさんが言う、良くすための”捨てる決断”ができているでしょうか?

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 年末年始のお客様の予定を訊く!

 お客様の年末年始はどのような予定になっているか、もう把握されていますか? ニュース番組WBSでは、都内の人にインタビューをして年末年始の予定を確認していました。 結果は以下のような感じです。

  〇旅行   6人
  〇帰省   9人
  〇自宅   35人

 自宅で年末年始を過ごし人が70%いということです。 今年の年末は旅行に行く人が増えるのではないかと思われていましたが、 オミクロン株の出現で、状況が不透明になっています。

 年末年始の営業は、お客様の動向を見ながら、営業をされるホールも多いのではないかと思います。 年末年始は自宅で過ごす人は、パチンコホールに何を求めるのでしょうか、 また、旅行に行く人、里帰りをしようとする人、 地元に帰ってくる子供や孫を楽しみにしている人、そういうお客様は何をパチンコホールに求めるのでしょうか。 恐らくみんな同じではないと思います。

 自宅で過ごす人は、憂さ晴らしに来るかもしれません。 地元に帰ってくる子供や孫の顔を見るのが楽しみな人は、一緒に飲み食いができる景品が有難いと思っているかもしれません。 旅行に行けなかった人は、行きたかった地方の特産品を欲しいと思っているかもしれません。 お客様の満足度を高めるために、正月営業をいろいろと考えているなら、来店しているお客様の年末年始がどのような動きをされるか、 把握しておくことは大切です。
 方法はいろいろありますが、お客様との会話の中で情報を収集するのも一つでしょうし、 平日と土日をそれそれ1日使ってアンケートをとるのも一つでしょう。

 お客様の行動予定情報は。お客様の欲しがっているモノだけでなく、理由を推測できるので価値があります。 例えば、お客様が沖縄の特産品が欲しがっていたのは、”沖縄旅行に行きたかったから”というのが分かれば、お客様との会話の質も違ってきます。 情報があると、企画の立案や企画のPRを工夫でき、顧客満足のヒット確率を上げることができます。 コミュニティホールをされている方は、もうすでにされているとは思いますが、 工夫しだいでお客様とのシンパ度を上げることができます。
 自店の稼動を上がるため、パチンコ人口を回復させるためにお客様の情報を収集してはいかがでしょうか。

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 京都のグルメタクシーから店舗紹介のヒントをもらう!

 京都にグルメタクシーがあります。 岩間孝志という方のタクシーです。 京都の美味しいお店を教えてくれるというのです。 京料理と言えば、上品で高級で美味しいというイメージを持つ人もいます。 しかし、どのお店が本当に美味しいのか、それを見つけ出すのは難しいのではないでしょうか。

 夕食にテレビを見ていると、この岩間さんのグルメタクシーが紹介され、その中で失敗談の話がありました。 この失敗談から学んだ岩間さんは、名実ともに京都の美味しい店を紹介する第一人者となりました。 その失敗談とは、当初、岩間さんがお客様のために良かれと思って、京都のお店を紹介し始めた時に起こりました。
 京都に頻繁に来る人は別として、京都に滅多に来ない人にとっては、美味しい店を探すのは大変です。 だから旅行に来た人の中には、タクシーの運転手がもしかしたら評判の美味しい店を知っているかもしれないと考え、 タクシーの運転手に、「美味しい店を知ってたら連れて行ってくれなか」というような声を掛けます。 私も出張で知らない所に行った時には、タクシーに運転手さんに、あれこれ訊いたりします。 特に愛想の良いタクシー運転手には、聞いてしまいがちです。

 岩間さんは根が真面目なんでしょうね。 そういうお客様の為にいろいろとグルメ情報を雑誌やネットなどから集め、お客様の要望に合うお店に連れていったそうです。 ところがある時、連れて行ったお客様から大変お叱りを受けたのです。 雑誌などで評判と書かれていた老舗に連れて行ったところ、 料理は作り置きをしたものであり、冷たく全然美味しくなかったそうです。 お客様は、「あなたを信用して頼んだのに、いい加減な紹介をした」と非難されたそうです。 雑誌の中には宣伝用にと店舗にお金を要求して記事を書く出版社もあるので、そういう雑誌の情報だったのかもしれません。 いずれにしてもお客様に不快な思いをさせたので失敗です。

 岩間さんは自分がお客様に良かれと思ってやったことで、お客様の京都の旅を台無しにしたことを悔やみます。 そして考え行きついた結論が、自分が実際その店で食べて、良かったものしか紹介してはダメだというものです。 自分が実際食べて見れば、美味しいかどうか分かる、いい加減な料理をしていなかどうかも確かめることができる。 その体験をもとにした紹介なら、自信を持って紹介できると考えそれを実行していきます。
 番組の中で言っていましたが、そのために訪問した料理店等が約4500軒にもなるそうです。 訪問した料理店で実際料理を注文し、食べ、その店の料理人からなぜ美味しいのか、その工夫などを聞いてメモしています。 そして納得がいった店は自分の紹介リストに加えるそうです。
 お店の中には、「お客様を連れて来てくれたらバックフィーを渡す」と言われることもあるそうですが、すべて断っているとのことです。 お金が嫌いというのではなく、料理に対する正しい判断が出来なくなるのが嫌だということだそうです。 自信を持って、「このお店」と言うためには、利害関係は邪魔なのです。

 パチンコ店の中には、地域のお店を紹介しているところがあります。 それは何為なのでしょうか。 地域のお店を紹介して、お客様が食事を選びやすいようにしているという店舗もあります。 しかし、そのお店の中に不味いお店があったらどうなのでしょうか? また、人を不快にさせる接客をするような店があったらどうなのでしょうか?
 コミュニティホールを目指している店舗には、地域のお店を積極的に紹介したりすることを推奨しています。 しかし、「紹介する」とはどういうことか、深く考えて紹介しなけばならないことを研修では話します。 最低限、必要なのは紹介に値する店を紹介するということです。 そう言う意味では、岩間さんがされている食べ歩きは当然の行為といえます。 岩間さんは信用を築き上げ、現在、京都府文化観光大使をされているようです。 もし、ホールで近隣の飲食店や商店を紹介されているなら、岩間さんの話は参考になると思います。

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 業務の作業化が業務の目的を台無しにする!

 みなさんは非常ベルを押したことがあるでしょうか? 非常ベルを止めるには、非常ベルの押しボタンの上に四角い開口部を開けて、簡単な操作をすることはご存知でしょうか? 先だって、マンションの消防点検に立ち合い点検業者の方から、非常ベルの鳴らし方や止め方等を聞きました。 普段見慣れていモノでも、触ったことがないと緊急時に使えるかどうか分かりません。 そこで、実際に押してみて、こういうモノか、という体験をしました。 備えあれば憂い無しなので、非常時の備えは必要です。

 続いて非常ベルが鳴った時に、どのようなことが起こるか話を聞いてみました。 マンションは大手の〇コムさんと契約しているので、非常ベルがなると〇コムさんが駆けつけます。 それと同時に消防署へも連絡が入り、消防車が駆けつけることになっています。
 本当に火事であれば問題はないのですが、万一火災報知器の誤動作やいたずらで非常ベルが押された時に消防車まで来ると大事になります。 それを防止するために〇コムは、管理人室に電話をすることになっているのです。 〇コムは電話で確認し、電話に出れば、本当に火災かどうか確認してもらい、連絡を受けて消防に連絡することになっています。 そして、もし、電話に出ない場合は確認ができないので、その時点で消防に連絡します。

 だいたいこのパターンのようですが、 一昨年からマンションに住み込みの管理人がいなくなり、夜と土日は管理人室は留守になります。 つまり、夜と土日は、非常ベルが鳴ると誰も電話にでないので、必ず〇コムから消防に連絡がいくことになります。
 消防点検をしてもらっている業者の方が、 実際に誤動作やいたずらが起こったことはないのですが、 万一、非常ベルが鳴った場合、マンションの管理組合の誰かが電話を受けて確認するなどの処置が必要か〇コムに確認しておいた方が良いですよ。 消防車が来た場合、対応は管理組合にも関係が出てくる可能性がありますから、ということでした。
 実際に確認ができるかどうかは分かりませんが、マンションの住民の安全安心を考えると、 夜間いきなり消防車を呼ばれるより、確認というアクションを入れた方が良いのは当然です。 実際、〇コムさんも常駐管理人がいなくなったことを知らない可能性もあるので、 マンションとして確認体制がいるのか電話をかけて訊くことにしました。

 最初、女性が出てきたので、常駐管理人がいない場合の対応を聞くと、私ではわかりませんということで、折り返しの電話になりました。 しばらく時間が経って男性から電話がかかってくると、いきなり「要件を最初から言ってもらえませんか」というトークから始まりました。
 契約した当初と現在の管理人体制が違っており、以前と違い夜と土日には管理人が不在なので、非常ベルが鳴って電話を掛けても誰もでないことを告げました。 そして、マンション側で確認をするための体制を取る必要があるか尋ねると「不要です」という回答でした。 そうなると夜と土日は、非常ベルが鳴った場合、絶対電話にでないので、消防車を呼ぶことになりますよ、というと「構わない」ということです。
 そこで再度、「夜と土日に非常ベルが鳴った場合、管理人室に電話をしますか?」と聞くと電話をすると答えます。 何のため?と聞くと「確認のため」と答えます。 絶対不在電話となっているところに、何を確認するのでしょうか? 恐らく〇コムのマニュアルでそうなっているのでしょう。 確認したけれど、電話に出なかったので消防署に連絡しましたという事実を作りたいだけではないか? それとも、ただの作業になっていて、マンション住民の迷惑や消防車のカラ出動に対する配慮というものは考えないのか、などと思いました。 電話することが目的化しているのです。 以前、〇コムの創業者の伝記を読んで凄い理念を持った人だと感動したいたので、余計にがっかりしました。
 この〇コムさん、電話をするというプロセス自体は正しいとは思いますが、ただの作業となっているので、そこには顧客の安全安心を守るというような気概は感じることはできませんでした。

 業務を作業化するとその作業を受けた人はに何も感じなくなっていきます。 例えば、総付け景品を、渡すのが目的化して、ただ作業として商品を渡しているだけでは、お客様は何とも思わないでしょう。 お客様も気分を害さないよに作業として受け取るからです。 それどころか渡し方が悪いとか、この商品はもう一つだな、などと不平不満がでないとも限りません。 何かをすることで、お客様の好感を上げるつもりなら、何を目的とした業務なのかスタッフにも意識をさせて行う必要があると思います。
 ちなみにこの〇コムさんですが、ここに任せておいて大丈夫かな?という思いがしてきたので、防火担当者として理事会への報告を思案中です。

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 ヘラルボニーの良いものを普及させる力に学ぶ!

 みなさんは、障害者の方が書いた絵を見たことがありますでしょうか? 素晴らしいを思える絵から、私には良く分からない絵もあります。 あまり目にしませんが、「障害者の方が書かれた」と書かれていると、 障害者の方が書いた絵が発表される機会があることは良いことだ、と思う程度です。 先月、東大寺に行った時に見た障害者の方が書いた絵を見た時もそうでした。 これは、私の中に「絵」の価値をまったく気にしていないことに気づきました。

 このきっかけは、ニュース番組WBSの若きゲームチャンジャーという特集で、「ヘラルボニー」という会社の活動を見たことです。
 この会社は、障害者のアートをプロデュースし、デザインを活かした商品企画やJR花巻駅の駅舎のラッピングや高輪ゲートウェイ駅のフェンスのペイントなどを手掛けています。 要するに、この会社は、障害者のアートを正しく理解評価し、アートやデザインを必要とする企業にその素晴らしさを伝えているということです。 この会社を始めた経営者である松田崇弥さんと松田文登さんはまだ若く30歳です。
 始めた時の思いは、
「障碍者の中には素晴らしい感性を持った人もいることを社会に知って欲しい。 この事実が社会に認識される状況を作りたい」
というものです。 現在、全国153人の障害のある作家と契約し、作品をもとに商品等を作っています。

 この会社の素晴らしさは、障害のある人の能力価値を正しく評価し、社会活動の中でその価値を確立させ、自立への道を作っていることです。 障害のある方の就労と言えば、お手伝いというイメージではないでしょうか。
 私の中では、障害のある方が、バリバリ仕事をするというイメージではりません。 通常の人の働きの何分の1かの仕事をして、小遣いをもらうようなイメージです。 実際、障害者の就労継続支援B型では、平均の給与?が月1万6188円だそうです。 これで自立した人生を送れるのかというと、難しい金額です。 国の様々な支援もありますが、それはあくまでも支援で、障害を持たれている方の自立とは少し違うように思います。
 しかしながら、このヘラルボニーと契約している障害者の方は、毎月変動はしますが、アート使用料などで月50万円を稼ぐ方もいるそうです。 これは凄いことだと思います。 ヘラルボニーの松田社長は、ライセンスフィーでお金を稼ぐビジネスモデルは、重度の知的障害のある人には相性の良いビジネスだと思うと言われてました。
 良い作品であれば、障害者が作った作品であっても、企業が健常者の作品と同じように取り入れ、商売に活かし、正当な対価を払ってくれる。 考えれば当たり前ですが、今までそれが無かったということです。 この当たり前を実践したヘラルボニーの発想は、まさにコロンブスの卵ではないでしょうか。

 この話でキーになる部分は、自分の眼力を信じ、対象となる人やモノの価値を正しく評価し、売り込んでいく(伝える)という姿勢です。 結果として、世間の常識にとらわれず、障害者のアート作品を健常者のものと同じ土俵で勝負をしています。
 もし、この姿勢をパチンコ店に持ち込むとしたらどうなるでしょう。 私は、遊技台とスタッフに置き換えて考えることができるのではないかと思います。 良い遊技台は自分で価値づけして育てていく、光るものを持ったスタッフは価値づけして、その活躍の場を与えていく、 こういうことを積み重なることで、遊技台にファンができ、スタッフにファンができるのではないでしょうか。

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