本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

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経営のヒントになりそうに思ったこと

 □□□ 2022年6月の目次 □□□

 土用の丑の日の取り組みを海に活かす!

 今年の土用の丑の日は7月の23日です。 イオンではウナギの蒲焼販売の特設コーナーを1か月前の6月23日に作りました。 今年は猛暑により、夏バテを心配する人も多く、夏バテ防止にウナギを食べようとする人が増えるのではないでしょうか。 イオンでは金額ベースで昨年より106%~108%のアップを目指しているということです。

 さて、イオンのウナギ販売ですが、もし、23日の丑の日1日にだけ特設コーナーを出したらどうなるでしょうか? それまでは、通常の販売形態で、丑の日だけ特別ブースで販売する。 売上はどうでなるでしょうか? 23日まで普通に打っているので、ウナギを食べたいという人は買って帰るでしょう。 23日は多くの人が丑の日ということで、意識して買って帰るでしょう。 では、1か月前から特設コーナーを作った場合と同じ売り上げを上げられるでしょうか? 多くの人は、特設コーナーを1か月前から作っている方が売れると思ったのではないでしょうか。

 23日は土用の丑の日なので、ウナギを買って帰る人は多いでしょうが、夏バテ防止という意味では、23日にこだわる必要はないからです。 猛暑の中、23日までに夏バテをされる方もいるでしょう。 主婦の方もお子さんやご主人の様子を見て、23日までにウナギを食べさせたいと思う人もいるでしょう。 そう言う人は特設ブースを見ると、今日は奮発して買ってみようと思うのではないでしょうか。 当然、丑の日の予約についても、特設コーナーがある方が、予約する気になると思います。

 イオンは7月23日の効果を最大化するために、1か月前から特設コーナーを作り、お客様に絶えず”土用の丑の日””夏バテ防止”を意識させているのです。

 それではみなさんに質問です。 7月18日の海の日に、海物語の稼働を大きく上げたいと思った場合、いつごろから海の日(海物語)のPRをすべきだと思いますか? 7月18日当日に「今日は海の日なので、海物語を打ってください」と案内すれば十分なのでしょうか?

 土用の丑の日は、世間様がウナギについて関心を持ち、それを提供していくという流れです。 世間様の流れに沿って、ウナギをいっきに販売します。 世間様の流れがあるので、大量販売が可能だとも言えます。 海の日についても同じです。 海に関する関心が世間で高くなります。 パチンコをする人は海物語を連想するはずです。 この流れを活かすことは、少ない労力で大きな成果を期待できます。 もちろん、当日だけでも海物語の稼働が上がる可能性は高くなると思いますが、1日で終わります。 それを良しとしないのであれば、そろそろ手を打っておいた方が良いのではないでしょうか。

 なお、店内掲示が1週間前では、週1回以上のお客様にしかメッセージは届きません。 1か月以上前に掲示しておくと、ひと月に1回しか来ないお客様にも、メッセージを届けることができます。 それとウナギの販売と同じよう18日当日以前から台が打てるので、 18日を意識させつつ、打たせる仕掛けをする必要があります。 仕掛けが良ければ、海稼働は週単位で500~1000づつアップするでしょう。 言うまでもありませんが、仕掛けが悪いと反応はありませんので、悪しからず。

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 知らぬ間にハマる思い込みの罠とは!

 東大の渡辺研究室が、商品の値段が10%上がったら、あなたはそのお店で買い続けるか、 それとも他の店にチェンジするかというアンケート調査を結果を公表しています。 今月のはじめ、ニュース番組WBSで紹介していました。

<2021年8月>
        同じ店    別の店
〇イギリス    62%     38%
〇アメリカ    68%     32%
〇日本      43%     57%

 この結果を見て、あなたはどう思いましたか?
「やっぱり日本人は価格にうるさい」 「日本人は値上げをすると敏感に反応して、他の店に移動してしまう」 と多くの方は感じたのではないでしょうか。

 日本人は昔から価格と数量は反比例の関係になると教えられてきたので、そうなると信じ込んでいる人が結構します。 だから、数量を多く売ろうとすると価格は絶対に挙上げてはダメ。 逆に安くして販売数量を稼いで全体的に儲けなければならない。 という発想になりがちです。 このアンケート見る限り、「そうだろうな、お客さん減るよね」と思ったのではないでしょうか。

 パチンコ業界も基本発想は同じで、出玉をすれば稼働が上がる。 出玉をしなければ稼働は上がらないと思っている人が多いのではないでしょうか。 なぜそう思うのかと言えば、自分が検証して確かめたというより、昔から学校でそんなことを教えられていたからではないでしょうか。 お偉い大学の経済の先生も、もっともらしくそんなことを言っていると思います。

 しかしながら、パチンコ業界で長く社長をしている人の話を聞くと、たびたび「〇〇は、利益を凄く取ったのに稼働が全然落ちなかったね」などと言う話をよく聞きます。 価格と販売数量の関係は、大枠では、理論ではそうかもしれませんが、ここでは違う様相を見せます。 それに気づいた社長は、価格と数量の一般的関係に捉われず、凄く利益を出しています。 実際は、価格と数量の関係はある特定条件で有効となるものなのでしょう。 逆に言えば別条件を揃えると、価格と数量の関係に捉われる必要がないということです。

 話を渡辺研究室に戻します。 実は上記の調査の続きを2022年4月にしています。

<2022年4月>
        同じ店    別の店
〇イギリス    54%     46%
〇アメリカ    64%     36%
〇日本      56%     44%

 直近では日本人も価格が10%上昇したくらいでは他の店にチェンジせず、今の店を利用し続ける人が56%と多くなっています。 これは言うまでも無く、価格に敏感で無くなったからではなく、別の店でも早晩価格は上がるのではないかという深層心理が働いているのではないでしょうか。 日本の価格上昇は地域や業界を問わずどこでも起こっています。 そんな中で、自分が通っている店が10%を上がったらどうしますか?と訊かれても、早晩他の店舗も上がるので別に変える必要がないと思うのは当然だと思います。

 企業が値段を上がられないと思うのは、上がれば販売数量が下がると条件反射的に思っているからです。 その思い込みが日本の物価上昇を抑え、賃金を抑えてしまっているのです。
 よくテレビで経済に詳しい人?がコメントします。 「日本人は、もっと付加価値を付ける仕事をしなければならない。生産性が低い」 単純に価格が上がらないのは、付加価値を付かないからと言い張ります。

 でも、本当でしょうか? 電気自動車を製造しているテスラは、車の値段を突然大きく値上げします。 イーロンマスク氏が、OKと判断すれば、全く同じ車の値段を上げているのです。 これって付加価値を付けたから? 関係ないですよね。
 一方日本の自動車会社は、モデルチェンジをしないと値段を上げません。 経済学者の指摘するように何某か手を加えて、「付加価値」なるものを付けたとして値段を上げているのです。 そう言えば今月17日に「マツダと三菱自動車が新車価格を何も変えてないの上げた!」としてニュースになっていました。 原材料の高騰で仕方なく上げたのですが異例なので即ニュースですね。
 さて、テスラの売り方と日本の自動車会社の売り方を見て、経済学者の言っていること(付加価値必要論)が納得できますか? 私としては、眉毛に唾をつけて、聞いておいた方が良いと思っています。

 ここまでダラダラと書いてしまいましたが、昔からの思い込みや専門家という人の意見より、 自分の頭で考え、理論武装をしていくことが大切だということです。 知っていると思い込んでいることは多々ありますが、それは本当なのでしょうか? あるホールで、チラシが有効なのかどうか、チラシを撒いた日に、お客様人ひとりにチラシを持って回り尋ねた人がいました。 その結果、その日に来店している人は誰一人見ていないことが分かったと言っていました。 その後の彼の取った行動は想像が付くと思います。
 さて、あなたの知っている業界の常識や自社の常識は、自分でどれくらいデータに基づいて検証したものでしょうか? もし、現状の打開策が見つからないなら、・・・・・。

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 やっぱり暑いから熱中症対策でお客様に注意喚起!

 6月17日東京都狛江市の狛江第三小学校で、体力測定を体育館でしていた5年生の児童6人が、熱中症の症状を訴え、4ンンが緊急搬送されました。 当時児童はマスクを外し、気温はまだ24.7℃だったそうです。 先生方は、それほど気温が高くなかったのに、熱中症にかかったということで、ショックを受けていました。
 今年は、暑さが厳しくなり、熱中症に係る人が多くなると予想されています。 実際今年の5月1日~6月19日までの消防庁の統計データを見てみると、昨年よりも救急搬送をされる人が増えています。

 上記の表を見てもらうとほとんどの地域で、昨年よりも救急搬送が増えているのが分かります。 昨年のこの期間の合計人数が4796人なのに対し、今年は5479人と約14%増加しています。 テレビのワイドショーなどでも熱中症については盛んに取り上げ、警戒を呼び掛けています。

 下のグラフは6月13日から19日までの直近のものです。 熱中症に係る場所の1位は屋外ではなく、住居となっています。 電気代が寝上がっているので、クーラーを倹約し、熱中症にかかり人がさらに増えるかもしれません。

 こういう状況なので、熱中症対策のイベント企画を組み、お客様に熱中症防止の提案をしてはいかがでしょうか。 別にモノを売らなくても、熱中症対策情報をコミュニティ掲示板に掲載しても良いと思います。

 お年寄りは熱中症にかかりやすいので、総付け商品で「塩分補給のアメ」などを一袋」配っても良いと思います。 上記のグラフによると”住居”で熱中症になりやすいので、持って帰ってもらい、家で食べてもらうことを提案します。 その時、ただ塩飴を一袋渡すだけでは芸が無いので、「熱中症に気を付けて下さい」というメッセージカードをくっつけて渡します。 或いは、カードの代わりに、そうのようなシールを作って、袋に貼るのも悪くないと思います。 コミュニティホールを目指す方は、気持ちが伝わるように、文言を良く考えて作ってください。 なぜなら、お客様がそれを見続け、家の人がそれを見るからです。

 ニュース番組WBSではロフトの熱中症対策グッズを紹介していました。 面白いと思ったのは、「COOLOOP アイスネックリング」3278円で、あのNASAが開発した新素材で、28℃以下になると凍ってしまう首につけるリングです。 2時間ぐらい持つようで、28℃以下にすればすぐ凍るので、28℃以下のところを見つけて、置いておけばまた使えるようになります。 その他にも冷却ゲルの噴射スプレーやシャツに吹きかけるミストなど紹介されていました。 自店で仕入れるより、熱中症に力を入れているお店を紹介するのもありでしょう。

 いずれにしても、お客様が熱中症になって倒れるようなことがあれば、店舗にとっても大きな機会損失になります。 既に熱中症企画や熱中症防止キャンペーンなどをされているところもあるかもしれませんが、 まだされていないなら、今年は早めに提案する方がよさそうですね。

参考資料:総務省消防庁の熱中症救急搬送速報
関連資料:お客様のために熱中症対策企画

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 毎日が忙しくただ流されていく危険を考える!

 暑い日が多くなってきました。 季節はどんどん移り変わっています。 夏至はもう過ぎてしまいました。 これからは日に日に日が短くなってきます。 気が付くと秋になっているかもしれません。 毎日忙しく、業務に追われている日が続いているかもしれません。 こんな中で大切なのが、中長期視点で見た仕掛けです。

 目先のことに追われていると、現在のヒト、モノ、カネの強みを発揮させて活かしきることはできません。 それぞれがバラバラに力を発揮する状態では、ヒト、モノ、カネが豊富なところが有利に決まっています。
 例えば、何もしなければ、通常の接客接遇になり、現在のスタッフの持っている能力の積算がその店舗のヒトパワーとなります。 そして、その積算と最低接客力によって、ヒトによるお客様を引き付ける力が決まってきます。 モノというと遊技台ですね。 どんな台が何台あるかで、店の遊技台の品揃え評価が決まってしまいます。 カネは遊技台などいろんなものに絡みますが、単純に出玉とすると、 大さっぱですが、出玉をした量で評価が決まると考えることができます。

 しかしながら、単純にヒト、モノ、カネで決まらないのは、 それぞれを組み合わせて、それぞれ以上の効果を引き出す工夫をするので、お客様に与える影響は、1+1が2でなく、3にも4にすることができるからです。
 昔、中国で”赤壁の戦い”という合戦がありました。 三国志を知っているかたなら、よく知っている戦いです。 曹操率いる魏軍が15万人とも70万人ともいわれ、それに対抗する蜀と呉の軍隊は3万から4万人でした。 結果としては、魏軍が大敗、曹操は命からがら逃げ帰ります。 戦力差があったのに蜀と呉の連合軍が勝ったのは、計略(作戦)があったからです。 最近、BS12チャンネルで司馬懿仲達(三国志終盤の人物、諸葛孔明のライバル)のドラマをみているので、 ”赤壁の戦い”を引き合いに出しましたが、言いたいことは、単純な力比べでは、力の弱いものは強いものに勝てない。 しかし、計略(作戦:計画)を使えば、逆転することができるということです。

 忙しくて毎日の業務に追われているのは、よくあることですが、 その中で計略(作戦;計画)を立てなければ、単純な力比べになり、力の弱いものは勝てないということです。 忙しい中でも自店の課題を考えて、作戦(計画)を立てて行かないとジリ貧になってしまいます。

 私としては、1つのことを上手く生かせるためには仕掛けを始めるのに最低でも2週間、通常4週間はかかるように思います。 準備期間を入れると、6週間前くらいから準備し始めて間に合うような感覚です。
 例えば、海物語の稼働を向上させたいと思い、「海の日」(7月18日月曜日)を利用するなら、 そろそろ仕掛け始める必要があるということです。 1週間前になり、来週「海の日」だからといって、急に海企画をして成功するのは、ヒト、モノ、カネの十分ある店舗や企業です。 力のない店舗がそれを見て、追っかけても到底負けます。 ヒト、モノ、カネが無いところでは、それが無い分「知恵を出す」ことが求められます。 ヒト、モノ、カネも無いのに知恵も無い、これで勝ったところはあるでしょうか? おそらく日本のプロ野球でもアメリカの大リーグでもないのではないでしょうか。

 急に大リーグの話になり申し訳けありませんが、どんな業界でも知恵無き弱者は負けてしまうということです。 これを読まれている読者の中には、ヒト、モノ、カネを豊富に持たれているとこともあると思います。 そのポジションにいる人は知恵を出すと効果は大きいのではないでしょうか。 そういう店舗の方は、是非とも業界を活性化させる手を打ってもらいたいと思います。 小さな現在の市場をとるより、市場そのものを活性化する方が効果も大きいのではないでしょうか。 15万から70万の魏軍に、諸葛孔明が知恵を与えるなものなので、大勝利間違いない!?と思います。

 最後に、早目に計画して、告知物を早くから出すと、期待感が膨らみます。 告知物を見るたびに、どんなものか気になる人は想像力を膨らまします。 映画でも、公開のだいぶ前から話題になると期待感が増しますよね。 あれと同じです。
 暑い中、毎日があわただしく過ぎていきますが、くれぐれも何も計略を立てることなく、流されてしまわないように気を付けてください。 老婆心ですが・・・。

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 宇宙一面白い公共交通機関を目指すプロジェクト!

 先週、ニュース番組のWBSで岡山の両備グループの取り組みを紹介していました。 岡山の両備グループは結構有名で、カンブリア宮殿やガイヤの夜明けなどでも取り上げらえていたと思います。 主体はバス会社なのですが、ユニークな経営手法で、公共交通機関の立て直しも請け負ったりしています。

 私が印象に残っているのは、買収したバス会社の運転手の運転技術の向上を徹底的に行うための研修でした。 私のような素人目から見るとバスの運転手の技量は皆同じように思えるのですが、 テレビで紹介された研修の状況を見て、かなりの違いがあることが分かりました。
 例えば、急なコーナーがあった場合、買収された運転手は1回で曲がりきることができません。 何度もやり直しをしますが、両備のバスの運転手が行うと1回の切り返しで急なコーナーを曲がってしまいます。 研修に参加している運転手さんも感心してその様子を見ていました。 路線バスの第一次品質管理の対象は「快適な移動」です。 それが良くないと、どんな販売促進策を行っても、お客様は増えることはありません。 その基本を意識して徹底しているところが凄いと思いました。

 パチンコ店で言えば、台の整備技術というところですね。 基本はあくまでもお客様に快適に遊技をしてもらうことなので、これが第一品質管理の対象ということです。 優秀な企業は、この品質を良くすための努力を継続的にされているのではないでしょうか。

 管理の基本は、基準設定(レベル設定)とデータ収集(基準に対する現状の測定)です。 品質管理が出来ている企業かどうかは、この2つができているかどうかで判断すると分かります。 両備グループは、基準を明確にし、それを満たすレベルに引き上げるという地道な努力をされています。

 この研修以外に印象に残っているいるのが、「猫の駅長さん」です。 地方の鉄道再建のために駅に居ついた野良猫?を「駅長」として売り出したことでしょうか。 テレビではユニークな出来事としてニュースで紹介し、その猫の駅長姿(駅長帽子をかぶった猫)が可愛らしいということで、 多くの観光客が電車を利用して駅を訪れるようになったというものです。

 以上はコロナ前の話であり、両備グループは頑張っていたのですが、そこに新型コロナが打撃を与えます。 コロナ前に比べ、乗客数は3割減少。 2021年のバス事業部門は約14億円の赤字に転落。

 これに対して3年前に社長に就任した松田敏之さんは、
「”宇宙一面白い”くらいのことを考えて、本気でサービスを展開していく」
として経営に取り組んでいます。 この様子をWBSで取り上げていました。

 『乗って残そう公共交通』ということで、
”瀬戸(内)ぎわの公共交通を救え、今、正念場ッス!”
というラッピングバスを走らせています。

 取り組みとして参考にしたいと思ったのが、 「宇宙一面白い公共交通機関を目指すプロジェクト」で、 月に1度の割合で季節などのテーマに沿って内装を変えるプロジェクトです。

 第一弾は今年の1月夜間限定の「幸運のプラネタリュームバス」で、 バスの外に星っぽくLEDを付け、バスの内側天井には、プラネタリュームで星が光るというものです。 親子連れがわざわざ乗りに来るなど乗客数が4割アップしました。

 第二弾は2月で、「宇宙一アートな路線バス」ということで、 瀬戸内海ゆかりのアーティストの作品をバスの中に展示、乗りながら鑑賞ができるとうものです。 そして作品の中で気に入ったんのは、QRコードを読み込んで買うこともできます。

 直近は第六弾で、「TO YOU、梅雨、つゆ、ツーユー、あなたに向き合いバス」です。 梅雨や雨から連想して、装飾やサービスを考えています。
 例えば、雨の後、虹を見ると爽やかな気持ちになるということで、車内にあざやな色の虹のカーテンを装飾。 そして、近所に幼稚園児に作ってもらった”テルテル坊主”を吊るします。 サービスとしては、使い捨てフェイスタオルの無料提供。 急な雨降りに対応できる販売用傘と傘袋の用意。 雨にひっかけて”アメ”をメッセージと一緒に一つずつ袋に入れて無料で提供。 というような感じです。 雨が降って乗客が増える。その時ホスピタリティを発揮してリピーターを増やす作戦です。

 あの小さなバスで、これだけ色々なことをしているのです。 そう考えると、店舗でももっとユニークな装飾やサービスができるのではないでしょうか。 また、自店で雨企画や梅雨企画をされる場合の参考になると思います。

関連資料:お客様が喜ぶ「雨の日企画」を検討してみる。
関連資料:梅雨の困りごとを話題にして関係作り!
関連資料:絞り込み雨対策企画『雨用防水スプレー!』

 両備グループは単なる移動手段と思われている路線バスに、楽しさと快適さを加えることで、 プラスαの価値を生み出し、地域にとって欠くことができない公共交通機関を目指しています。 注目していきたい企業(ベンチマーク企業)の一つではないでしょか。

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 季節や話題性に基づく企画について考える!

 今日は何の日でしょうか? そうです。 父の日です。 ほぼ例外なくイエス様を除いて、自分の父親は存在します。 対象者が多いので、商業関係者というか消費者を相手にしている多くの小売業やサービス業で、 父の日にちなんだ何かをしています。 当然、テレビでも父の日にちなんだ番組や特集をします。 その結果、多くの人が「父の日」という意識を持ちます。 もちろん、自分のお父さんにプレゼントなどをするかどうかは全く別です。

 何が言いたいかと言うと、この時期「父の日」というキーワードが溢れるということです。 そんな中で、「沖縄物産展」をしているパチンコ店と「父の日企画、お父さんにオススメ沖縄物産展」をしているパチンコ店のどちらに行きやすいでしょうか? どちらも同規模で機種構成も同じ、稼働も同じであったとすると、 父の日企画をしている店舗に行く人が多くなると思います。

 それは「父の日」だからということもありますが、 巷(ちまた)で「父の日」という言葉を聞くたびに、 父の日企画をしている店舗を思い出す割合が高くなるからです。 人間は同じ言葉を何度も聞くと、その言葉に馴染んでいきます。 もし、その時、店舗で「父の日企画、お父さんにオススメ沖縄物産展」の内容を見て、少しで「いいかも」と思ったなら、 好感度は「父の日」という言葉を聞く度に上がっていきます。
 その結果、今日はどこのパチンコ店に打ちに行こうかな、と思った瞬間に、好感をもった「父の日企画」があるホールを思い出します。 人は強い目的意識を持たない限り、最初に浮かんだ店舗に足を運んでしまいます。

 多くの企業が、世の中の人が関心を持つもの取り入れて企画をするのは、その言葉が巷に溢れるからです。 溢れた言葉は、多くにユーザーの頭に残り、何かを思い出させるトリガーになります。 ただパチンコ店に行こうとしたとしても、「父の日」という言葉を聞いて、そう言えばA店では「父の日企画」をしていたなと連想し、 そう言えば気になる〇〇を景品にしていたなと考え、せっかくだからA店舗へ足を運んでしまいます。 100人が100人とも行くわけではないのですが、今まで100人中50人の来店が、100人中60人が来るようになればOKです。

 別にホール独自の企画を否定するわけではありませんが、 集客効率を上げようと思った場合、 キーワードが世の中にあふれてるほうが、自店を思い出してもらいやすく、来てもらい易いということです。
 ただ、あくまでも企画自体の好感を持たれるものでなければダメです。 好感を持たれた企画のキーワードを聞いた場合のみ来店を促します。 逆に「嫌だ」と思われた企画の場合は、キーワードを聞くほど行きたくなくなるので要注意です。 あくまでも、基本は企画の内容が第一です。ここで挙げた例で言うと「父の日企画、お父さんにオススメ沖縄物産展」が魅力的であるのが大前提ということですね。

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 参議院選挙をイベント化してお客様と接触する!

 15日午後に臨時閣議で参院選の日程が「6月22日公示、7月10日投開票」と決まりました。
 ところで、みなさんは選挙に行かれていますか? 多くの方は「行く」と答えるかもしれませんが、 中には「行かない」と言う方もいるかもしれません。 選挙権は主権者としての国民の権利ということになっていますが、 実感している人は少ないかもしれません。

 選挙に興味が湧かないのは、やはり選挙では何も変わらない、あまり変わらないと思っているからではないでしょうか。 自分の行為が具体的にどのような成果をもたらすか分からない場合、やる気が失われます。 成果どころか無意味な行為と思ってしまうと、その行為をすること自体が苦痛になります。 いわゆる拷問ですね。

 昔、第二次世界大戦の時、ナチが強制収容所の人達に行った拷問があります。 それは”穴掘り”です。 ただの穴掘りではありません。 どういうものかというと、まず、全員に一定時間できるだけ穴を掘るように命令します。 怠けていると罰を受けます。 そして時間が来ると終了しますが、次に命令されるのは、その穴を”埋めろ!”という命令です。 それを埋め終わると、また、”穴を掘れ!”という命令です。 これを繰り返していきます。 収容所の人達はみるみる衰弱していったと言います。 中には発狂する人も出てきました。

 同じ穴掘りでも、河川を整備する上下水道をつくるためなど、意味のある労働はまだ耐えられるのですが、 ”穴を埋めるために穴を掘る”というような無意味な労働は耐えられないそうです。 無意味な行為は面白くないですよね。 人は面白くないことに我慢が出来きないのです。 面白くない台を打ち続けている人を見たことがないのは、そういうことです。

 さて、面白くないことに関心を持たないのは当然のことです。 しかし、選挙が面白くないからと言って、選挙に対して関心が薄れると、おかしな指導者が出た時に困ります。 また、地方を良くしようとした場合、政治の影響をかなり受けます。 したがって、地域密着で地域を良くしようと考えているなら、選挙自体に関心が無いというのは問題です。 社会の一員として社会貢献などを考えているホールとしては、 世の中を良くする一つの機会として、なるべく多くの人が選挙に行くように促すことは大切なことだと思います。

 店内のポスターでいきなり「選挙に行きましょう」と書いても良いのですが、面白くないと思っている人は行きません。 そこで、参院選をイベントと考え、店舗として面白くする方法を考えてみてはどうでしょか。
 例えば、簡単な予想です。 与党が議席を増やすかどうか。 増やすなら何議席なのか。 減るのも同様に何議席なのか予想をするというものです。 お客様に1人1回予測をしてもらい、毎日の集計結果を貼り出す。 7月10日は結果がでますので、 7月11日から1週間、予想が当たった人はカウンターに行ってもらい、記念として何かを渡す。 金目のものはダメなので、縁起物として小さな「大当」や「的中」シール等をつくり配布するはどうでしょう。 低額のマスクなどのコロナ対策グッズも悪くないと思います。

 もう少し選挙を真面目に考えてもらうということでは、 参院選で重視する政策についてお客様に尋ねてみるのはどうでしょう。 やり方としては、重要政策の一覧表を掲示して、お客様自身が一番関心の高いものにシールを貼ってもらう方法。 お客様にアンケートを取るという方法もあります。 集計結果を店内に掲示しておけば、お客様が選挙演説を聴くときの参考になるかもしれません。 ニュース番組のWBSでは次のように9つに分類していました。

<参院選で争点となる重要政策一覧表>

 1.景気・物価高対策
 2.外交・安全保障・防衛費
 3.脱炭素・エネルギー
 4.財政再建
 5.年金・医療。介護
 6.子育て・少子化対策
 7.新型コロナ対策
 8.憲法改正
 9.その他

 お客様の関心事も分かりますし、会話のきっかけや今後の店舗運営の参考になるかもしれません。

 いずれにしても、参院選の投票への関心を率先して高めることは、 パチンコ店も社会的な存在であることを印象付けるチャンスとなります。 みなさんの店舗でも取り組んでみてはいかがでしょうか? ちなみにスタッフに対しても、選挙前投票などを勧めて、スタッフの投票率を高めておくことは大前提だと思います。

参考資料:時事問題の簡易アンケートでみんなの考えを共有する!

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 現在のサービス業の人手不足から考える!

 最近、サービス業の人手不足というニュースが多くなってきています。 訪日観光客の受け入れが本格化する中で、コロナによる閉塞的経営から、コロナ前の運営体制へと企業や商店が動き始めています。 一斉に動き出しているので、人を集めるのに苦労しているという状況です。

 人材サービスの「ディップ」は5月求人が前年比の1.6倍になり、 5月のアルバイト平均時給が過去最高の1222円になったとニュース番組WBSのインタビューに答えていました。 特にフード、飲食系の募集が大きく伸びて、5月は前年対比で3倍に増えたそうです。

 この背景にはコロナで外国人労働者が少なくなっているとうものがあります。 現在、入国制限が緩和されたと言え入国者の上限は1日2万人です。 コロナ前は1日約14万人が日本に来ていたことを思うと、コロナ前の状態に戻るのはまだ先のようです。 日本はG7の中で唯一入国制限をしている国ですが、岸田総理が参議院議員選挙前にコロナが拡大して、 支持率を落とすことを気にしているので制限をしているという見方があります。 だとすれば参議院議員選挙後は、制限が撤廃される可能性があるかもしれません。

 現状でも人手不足ということで、アルバイト賃金が上昇していますが、 入国上限の撤廃が行われると、さらなる人手不足が起こり、人材争奪戦は激しくなると予想されます。 この余波はパチンコ業界にも影響を与えますので、せっかく育てた人材が流出しないように、対策を考えておくことが必要です。
 人材確保のポイントについて、先ほどの「ディップ」の部長さんは、WBSの中で「待遇改善を前面に押し出した募集をするのが一番の改善策と考えている」と言っていました。 アルバイトスタッフも直接的な時給のメリットだけでなく、店舗の総合的なメリットを勘案して働き先を決めているということですね。

 これはアルバイトに応募しようという人だけでなく、今のアルバイトスタッフもそう考えている可能性が高いと思います。 彼らも、交通費や食事の補助、福利厚生などを職場評価の対象にしている可能性が高いと思います。
 であれば、一度自店の待遇改善についてチェックをしてみてどうでしょうか。 今であればコロナ対策支援としてマスクの支給や補助が必要かもしれません。 女性スタッフ向けに景品試食も兼ねて、おやつやドリンクなどの支給もありかもしれませんね。
 それと働く楽しさもチェックしてみましょう。 仕事の楽しさは現場のトップの工夫で改善ができます。 例えば、社内イベントはしているでしょうか? 毎日、黙々と働くより、仕事の取り組みをゲーム感覚で行う工夫などをして、仕事を楽しめるようにすることはできます。 待遇が良く、仕事が楽しめる職場なら辞めるスタッフも少なくなのではないでしょうか。

(注意)仕事を”楽しませる”と”楽(ラク)をさせる”は全く違うことなので、老婆心ながら書いておきます。 仕事を楽しませる職場は人を育てますが、ラクをさせる職場は人をダメにします。 ダメになったスタッフも転職はしませんが、店舗に害をもたらします。 気を付けて下さい。

 なお、スタッフが辞め始めてから待遇改善を行うと、店舗側の意図を見透かされるので、あまり好ましい結果を招くとは思えません。 アルバイトスタッフが、他店にとられたくないから良くしてくれると感じるのと、 自分達を仲間として大切にしてくれていると感じるのとでは、会社や店舗に対するロイヤリティは大きく違ってくるはずです。 もし待遇改善に取り組むなら、なるべく早目が良いでしょう。

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 スシローおとり広告から業界の慣習について考える?

 みなさんはスシローに行かれますか? 私は他の回転ずしよりネタが良いと感じているので、時々利用します。 そのスシローがおとり広告をしていたということで、消費者庁から再発防止の命令を受けました。

 問題となったのは、次の2つのキャンペーンでです。
  ①「新物!濃厚うみ包み」   2021年 9月 8日~ 9月20日
  ②「冬の味覚!豪華カニづくし」2021年11月26日~12月12日

 ①に関しては期間の途中で品切れを起こし、販売できないと分かっていたにもかかわらずテレビやホームページでCMを出し続けた、ということで、 景品表示法違反の「おとり広告」にあたるとされました。
 ポスターなどでは、右下に小さく「売り切れ御免」とかかれていたので、これで許されると考えていたのでしょう。 これまでの寿司屋の慣習から言えば、鮮魚の仕入れはバラツキがあって当然なので、売り切れる時もあるとお客様も承知しているはず。 それをあえておとりと言われるのはスシローとしては不本意であったかもしれません。
 消費者庁はスシローの各店舗でキャンペーン商品についてどのような提供の仕方になっていたか詳しく実態調査しています。 ①のケースでは、14日~17日までの4日間は、583店舗で提供されなかったとしています。

 ②に関してはさらに品切れ状態が酷く、583店舗で商品提供が行われなかった。 この中には1日も販売していない店舗もあったとしています。 これはちょっと酷いですね。 仕入の量から考えて、とても全国で販売するというものではなく、適正な仕入れをしていないこと自体が問題とされています。

 もし、スシローへ行く動機が「キャンペーン自体」ならば、行っても目的のものありません。 しかし、せっかく来たのに他に行くのが面倒となると、スシローで食べることになります。 見せかけのエサに飛びつく魚のような感じですね。 まさに囮と言っても過言ではないでしょう。 囮でなければ、あまりにもお客様に対する配慮を欠いた運営ということになるのでしょうか。
 この消費者庁の指導を受けて、スシローがお詫び文を公開しています。

 飲食企業関係を中心に弁護士活動をしている専門家は、 今回消費者庁がスシローに対して徹底調査して公表したのは、 飲食業界の不透明な慣習を改善したいという意思が働いていると語っていました。 回転ずし業界の最大手の不始末ということで、インパクトもあり、 自分達の業界の常識が世間から見ると法律に触れるものとなっていることを知らしめる目的があったようです。

 スシローは全飲食業界の中でも最先端のDX(デジタル トランスフォーメーション)をしている企業です。 お客様がテーブルに座るとすぐに注文予測をし、無駄な解凍や解凍遅れによる売上ロスを発生させない仕組みを構築し、 全店データをリアルにクラウド上で管理している企業です。 売り切れが予測できなかったとは考えにくいと個人的には思っています。 だからこそ、消費者庁はスシローに対して、飲食業界の囮的な広告を改善して、最大手として業界のあるべき姿を示して欲しいと考えたのかもしれません。

 業界の当り前も時代とともに変わっていきます。 パチンコ業界も昔の当たり前が、当たり前で無くなっていることがあります。 他者から見て、自業界の慣習は適切なものとなっているのか、チェックはしておいた方が良いように思います。 特にお客様への配慮を欠くやり方は、なるべく控えるべきでしょう。 くれぐれもやり過ぎてお客様が消費者庁に訴えるようなことがないようにしたいものです。

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 万引きをあらかじめ予測するカメラとは?

 防犯カメラも進化しているようです。 ニュース番組WBSで『万引きを事前予測する防犯カメラ』を紹介していました。

 防犯カメラの情報をAIが解析し、万引きをする可能性をパーセント(数値)で表示します。 具体的には、まずカメラで人物を年齢や性別・持ち物などからカテゴライズ(分類)します。 そして、対象の行動分析をします。 AIには万引きをする人の行動を事前学習してあり、その特徴を100項目近く抽出しています。 その特徴に該当した行動を取っているかどうかをAIが判断し、リアルタイムで数値化していきます。 例えば店員を探す、きょろよろする、などで万引きパーセントが上がっていきます。

 監視対象者が本当に万引きした場合は、瞬時に100%数字が表示され赤くなります。 そして、万引きの瞬間の映像をすぐに管理モニターに転送します。 ビデオを遡って再生し、探すという手間が不要になります。 実際に導入した小売店では、万引きが8割減少したそうです。 万引きを捕まえたという話ではないので、万引き確率の高い人には、数値に基づいて何らかの警告メッセージを店側が出しているのでしょう。

 パチンコ店ではゴト師や置き引きなどの発見に役立ちそうです。 もちろんゴト師の行動は万引きとは違うので、事前にゴト師や置き引き犯の行動を数多くAIに学習させる必要があります。 自社開発をするとなると自店舗にそういう怪しい人が多くいないとできないので、 別途現役のゴト師等と組んで開発する必要がありそうです。 でもことわざに、「狡兎死して走狗烹らる(こうとししてそうくにらる)」というものがあります。 うさぎが死ぬと、猟犬も不要になり煮て食われるという意味なので、ゴト師は協力はしてくれないかもしれません。

 現在、政府の骨太方針で、IT人材の育成が盛り込まれています。 それならいっそのこと、そういうゴトをする人が、ITを学び防止側に転職?をしてもらうと良いかもしれませんね。 犯罪者の心理を知っているだけに、AIの精度も高くなるのではないでしょうか。 という冗談はさておき、AIの防犯活用の進化はパチンコ業界でも期待できそうです。

 WBSで紹介していた防犯カメラの会社は「VAAK」というところでした。 カメラ1台で月額5000円だそうです。 小売店では、万引きするエリアが特定できるそうなので、そこだけカメラを設置するだけでも、効果は高いということです。 いずれにしても、AIの防犯活用に対する情報は、継続的に収集しておきたい分野ですね。

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 シャトレーゼの値上げしない挑戦を見て考える?

 いろいろなものが値上げされています。 6月も食品だけで1500品目の値上げが予定されています。 こうした流れの中で、あえて値上げをしない宣言をしている企業があります。 「シャトレーゼ」です。 シャトレーゼは山梨県に本社があり、ケーキやアイスクリームなどをはじめいろいろなお菓子を製造販売し、全国展開をしている企業です。 値段が手ごろなので、私も年に数回利用します。 このシャトレーゼが”値上げをしない挑戦をしている”ということで、ニュース番組WBSが紹介していました。

 店頭や店内に次のような看板が掲げられています。

 値上げしないことへの挑戦

 お客様の安心のため、価格維持に挑戦しております。
 シャトレーゼは自社努力で無駄を省き、
 原材料高騰による商品価格の値上げをしておりません。
 お客様がいつでも安心して、これまで通りの価格にて、
 ご利用できるように努めて参ります。
                       店主

 取材に対してシャトレーゼの齋藤寛会長は 「”皆さまの立場に立って考えないと”と言うのが我々の考え方。 自分たちが何の努力もしないで、お客様に負担をさせるのは、私は非常にけしからんと思う!」 と話されていました。

 現在取り組んでいるのは、徹底したコスト削減ということです。 商品の包装や物流器具の見直しをしているとのことです。 番組の中では齋藤会長の部屋のクーラーもなるべくスイッチを入れないようにしているということです。 1つ1つの削減額は小さくとも、それが集積すると大きな額となるということで、 年間2億円超のコスト削減を見込んでいます。

 この話を聞いて皆さんはどう思われるでしょうか?
 私がまず思ったのは、「コスト削減戦略」と聞いて、削減すべき対象がきっちり選ばれているかどうかが気になりました。 コスト削減自体は難しくは無いのですが、 経営の品質を落とさずにコスト削減することは、難しいということです。
 パチンコ店で言えば、コスト削減と聞いて、単純に遊技台の購入を減らせば削減になりますが、 その削減は売上や稼働にどう影響するかを予測し、影響の出ないような購入削減となると難しいことは皆さんもよくお分かりと思います。 人件費の削減でも同じことです。 人を雇わない、解雇するのは簡単ですが、運営の影響が出ないように工夫をしないと、 売上や稼働が下がってしまいます。 コストを削減しても、売上や稼働が落ちては、コスト削減戦略ではなく、ただの撤退になってしまうということです。

 WBSで紹介されたものは無駄の排除的なものでした。 アイスクリームの包装の変更も、恐らくその影響をチェックした上ではないかと勝手に思っています。 会長室のクーラーについては、コスト削減の意味合いより、従業員に率先垂範する姿を見せる為というように見えました。

 次に気になったのが、「値上げをしないことへの挑戦」を店頭や店内に掲示して周知をするという行為です。 企業や店舗の考えを告知し、お客様に知らせることは大変意義のあることだと思っています。 しかし、一方ではリスクもあります。 それは、企業の取り組みやスタッフの取り組みが告知した内容と同じであるかどうか、チェックをされるという点です。 コスト削減と言いながら、無駄をしていると思われると、マイナスイメージになるからです。
 スタッフ一人ひとりが、告知された内容を理解し、それに沿った行動をとるという自信がないとなかなかできない行為です。 それだけ、シャトレーゼの理念が共有されてるのではないかと感じました。
 コミュニティホールづくりで、よく店舗の方針をお客様に告知し、理解してもらうことが大切だという話をしますが、 それに見合った人材の成長が不可欠であることを改めて強調しておきたいと思います。

 最後に、この告知が本当の意味でお客様の心に響くかどうかは、まだ先になると思っています。
 現在、値上げラッシュが続く時に、「値上げしない挑戦」は評価されると思います。 しかし、いずれは値上げをする時期が来ると思います。 その時、シャトレーゼは「値上げしないことへの挑戦」と頑張ってくれていたが、とうとう値上げをせざるを得ないのかとお客様が考えてくれるのか。 「やっぱり、シャトレーゼも値上げか」と思われるか。 最悪、「もう誰も値上げしないのに、シャトレ―ゼだけが値上げするの?」という可能性もあるということです。
 値上げをしない限界が、他の企業が値上げをしない時に来る可能性もあるからです。 1社だけ値上げをすると目立ちます。 木を隠すなら森の中と言われるように、値上げを隠すなら値上げラッシュの中という考え方もあります。 みんなが値上げをするので、今値上げしてもそれほど気にされない、という考え方です。

 企業や店舗が打った手は、すぐに評価が決まるものばかりとは限りません。 その後の店舗やスタッフの取り組みが大きく評価を決めるものもあります。 シャトレーゼはどう評価されていくか、店舗に行った時にスタッフの動きに注目してみてはいかがでしょうか。

参考資料:ホール(店舗)の考え方を知ってもらう仕組み

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 コロナ交付金の無駄遣いの意味するモノとは?

 朝、テレビをつけるとモーニングショー(羽鳥慎一)で「コロナ交付金の無駄遣い」をテーマとしていました。 「無駄遣い」は国会でも問題となっているようで、一例として、ある地方自治体がコロナ交付金で”自治体幹部用の公用車”として、国産の高級車約400万円を購入したと紹介していました。 購入の申請理由として、「感染リスク軽減のため」ということだそうです。

 皆さんはこういう話を聞いてどう思われるでしょうか?
「けしからん。無駄遣いだ」と思う人もいるでしょうが、 「地方によっては何か特別な事情があるかもしれず、一概に無駄遣いとは言えないのでは」という人もいるのではないでしょうか。
 実際、地方自治体の幹部がコロナに感染するとコロナ対策が遅れるかもしれません。 高級車と言いますが、公用車に複数のる場合、軽自動車に相乗りするより、大きな車の方が車内空間が広く、感染リスクを抑えられるのも事実です。 こじつけかもしれせんが、一概に悪意のある無駄遣いとは言えないというのも一理ありそうです。

 ただこういうことは言えるのではないでしょうか。

 ”何も考えていない人にお金を与えて「使っても良いですよ」というと、たいていは無駄遣いをしてしまう”

 これは単純な話で、何も考えていないというの「何かをする」という具体的な目的や目標を考えていないので、 お金を使うことが目的になりがちだということです。 お金を使うためにお金を使う。
 無駄遣いとは、目的に対する貢献度の問題と考えることができます。 そうすると、お金を使う目的で、お金を使うというのは、目的を100%達成しているように見えます。 確かにそのとおりです。 でも、やっぱり無駄遣いと思うのは、「目的」の意義あるいは有用性がなければ、ダメだということになります。 それと使ったお金のパフォーマンスも必要です。 スタッフがデザインすればすむレベルの仕事を、広告代理店の発注しているなどを思い浮かべればイメージしやすいと思います。
 無駄遣いは判断するポイントは、目的の妥当性、目的達成率、達成のためのパフォーマンスをチェックすることと言えるでしょう。

 この無駄遣いを発生させないためにはどうすればよいか? 簡単な方法としては、日頃何も考えていない人間にお金を出さないということです。 何も考えていない人間、しっかりとした考えが無い人間にいきなりお金を出すという行為を止めることです。 効果は出ないし、腹が立つ、しかも失敗が活かせない、という三重苦に陥ります。
 具体的には、お金がないので何もできない、良いアイデアが考えられないという人物は要注意です。 お金があったらどうでするの?具体的に話してくれ!と尋ねると大抵何も出てきません。 お金が実際に出たら考えると言います。 モノを考えるというのは習慣なので、すぐに高いレベルのモノを考えることはできません。 なので具体的な考えない人にお金を渡す、予算をつけると、この回のテーマである「無駄遣い」を発生させます。

 今回のコロナ交付金等の問題も、最初にお金(予算)をつかけたことに端を発しています。 知恵のない人間にお金を与えるのは、「無駄遣い」と同じ意味と考えた方が良いのかもしれませんね。

参考資料:みんなで調べよう「交付金の使い道」

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 日産・三菱のEV軽自動車の販売強化活動をヒントにする!

 日産自動車と三菱自動車が5月(2022年)に共同で開発した新型「軽EV」を初公開しました。 日産の車名は「サクラ」、三菱の車名は「ek クロスEV」、EV軽自動車の先駆けとして軽自動車市場を席巻していく考えです。
 発表会には両社の社長が出席し、その意気込みを語っていました。 日本の自動車市場では、軽自動車の販売数が全体の約4割を占めており、シェア獲得においては非常に重要な位置づけとなっています。 パチンコ業界の低玉貸しと同じような位置づけと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

 三菱の「ek クロスEV」は1回の充電で約180km走ります。 EVの普通車で400km以上走るので、ちょっと走行距離が短いのでは?と思うかもしれませんが、 軽自動車を利用しているユーザーの8割が1日の走行は50km未満ということなので、 利用途中に電池切れは発生しないので問題はないという設計思想です。
 EV車のネックになるリチュームイオン電池は、薄型にして車底に取り付けているので、室内空間を圧迫せず、 軽の中ではトップクラスの広さに仕上がっています。 価格は239万8000円からと高めですが、国からのEV補助で約85万円に、たとえば都の補助金を加えるとさらに下がり約140万円ぐらいになるようです。 価格的にはガソリン車と変わらなくなるので、両社はガソリン価格が高騰している今をチャンスと考えているようです。

 では販売店にパンフレット置き、新車を納入すれば売れるのかといえばそう単純なものではありません。 やはりEVとのどのようなものか、軽のEVの乗り心地、運転のし易さなど、気になる点はいろいろあると思います。 そこで両社が力を入れるのが、販売員の商品知識の強化です。 商品知識も段階があり、知らないから知っている段階。 知っているから理解している段階。 理解から納得。 納得からファンになる段階とレベルがあります。
 お客様に説明し、喜んで購入してもらうのは、社員自身がファンになる必要があります。 そのために新車発表に先立ち、軽EVをサーキット場に持ち込み、各店舗の販売員を集めて体験試乗会を開催しています。 実際にサーキットコースを運転をし、助手席に座り、後部座席に座り、あらゆる機能を試して、商品知識に自信を深める努力をしていました。
 EVの未経験者が大多数を占める日本では、販売のキーになるのはやなり人なのです。 お客様に新車(軽EV)の良さ説明をすると同時に、自らの体験を語り、共感をしてもらうことで、お客様が納得のいく販売を目指しています。

 日産と三菱が新車販売に対して特別なことをしているかと言えばそうではないと思います。 自動車業界全般で、同じような取り組みをしていると思います。 自動車業界だけではなく、他の業界でも新製品を出すときは、実際にお客様と接触するスタッフに対して、 販売を支援させるために商品知識を与え、試食や試用体験をさせています。
 なぜそんなことをするんか? その方がたくさん売れるからに決まっています。 ではパチンコ業界ではどうでしょうか? 店舗によっては、世の中の当り前の中に稼働を上げるヒントがあるかもしれませんね。

参考資料:遊技機(商品)の情報を提供する仕組み

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 工場見学に学ぶファンと信頼の作り方!

 みなさんは工場見学に行かれたことはありますでしょうか? だいぶ昔になりますが、私は家族で北海道旅行に行った時に「白い恋人」というお菓子を作っている「白い恋人パーク」に行ったことがあります。 工場をテーマパーク化した観光名所でした。

 工場見学というイベントは結構人気があったようで、コロナ前はどこも盛況だったらしいのですが、コロナ以降は相次いで見学中止になったそうです。 その工場見学が、新型コロナの規制緩和に伴い、相次いでリニューアルオープンし始めているということで、 ニュース番組のWBSが紹介していました。

 紹介していたのは、「アサヒビールミュージアム(吹田市)」と「ロッテ 浦和工場(さいたま市)」の2か所で、 両方ともデジタル技術を駆使し、五感体験を重視したものでした。 特に面白いと思ったのは、「アサヒビールミュージアム」です。 コロナ前は年間約15万人が見学に来ていたという人気工場見学でした。 4月25日(2022年)にリニューアルオープンされ、1日5回制(1回10人程度)で運用しています。

 詳しくはWBSのアーカイブなどを見ていただくとよいと思いますが、 入り口にはデジタルサイネージが並び、工場見学というより、普通のミュージアムに来たような設計となっています。 担当者いわく、お客様が歩きながら、「この先には何があるのだろう?」というようなワクワク感がでるような演出を心掛けた、と言っていたのでその取り組みは本格的です。
 そして最大の見せ場が、巨大スクリーンに映し出されるスパードライの製造工程の映像です。 それは「自分自身が小さくなって、スパードライの上に乗って工場を見ている」という感じで作られていて、 本当に缶ビールの上に乗って見学をしているような錯覚にとらわれるようなものとなっています。 見学後は、お決まりの出来立て生ビールが待ってます。 所要時間は70分。 参加費無料です。 番組を見ながら、是非行きたいと思いました。

 ここで質問です。 なぜ、企業はこのような工場見学をするのでしょうか?

 理由は、ざっくりと2つ考えることができます。
 一つはお客様に自社を良く知ってもらい、ファンになってもらうためです。 豊富な情報を与えられると、人はそのものをよく理解します。 つまり、知っている状態になります。 それに”好き”という好意が加わるとファンになります。 好意があると知識が増え、知識があると好意が深まります。 阪神ファンは、阪神タイガースについての知識を豊富に持っています。 工場も嫌いな製品を作っているところを見学に行く人はいないと思います。 何らかの好意を持っている。 そこに豊富な情報があるとファン化していくことになります。

 もう一つは、社員のモチベーションの向上です。 お客様との直に接することで、自分たちが作っている製品が、お客様にどのように喜ばれているかが分かるので、 会社や自分の仕事の存在意義を理解し、頑張る気持ちを醸成します。 また、工場で自分の仕事ぶりを見られていることが緊張感を生み、気持ちの引き締めにもなります。

 工場見学はお客様にとっても、企業や働くスタッフにとっても有意義なものということです。

 さて、ここから何を学ぶのか? 私としては、店舗の事務所見学ツアーを企画することをお奨めします。 パチンコされるお客様にとっては興味がある場所です。 中には「遠隔している場所」などと思っている方もいるでしょう。 店舗の清廉さを示すためにも事務所や休憩室、社員食堂などのバックヤードを見てもらう。 店舗責任者である店長が、事務所を説明しながら案内し、自店に対する理解を深めてもらう。 もちろん、セキュリティー面を考えて、見せるモノ見せないモノをセレクトする必要がありますが、 丁寧に説明すれば、お客様も結構理解してくれると思います。

 うちの事務所や休憩室は汚いからダメという人は発想を変え、だからキレイにする必要があるということで、 バックヤードのクリンリネスを徹底しましょう。 スタッフも見られることを意識して、休憩室もキレイに使うかもしれません。 また、うちのパチンコ店はやましいことが無いから見学をしていると、アルバイトスタッフの店舗に対する信頼が向上するかもしれません。
 コロナでパチンコユーザーが減った今こそ、新しい手を打ち、呼び戻すことを考える好機ではないでしょうか。

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