新型コロナ運営対策コーナー

コミュニティマネジメント研究所

店舗の新型コロナウイルス感染防止

 感染防止を具体的に考える視点を持つ

店舗運営者が考える新型コロナウイルス感染防止

 店舗として新型コロナウイルス対策をして行く場合、 取り合えずできることをして頑張るでは、お客様の信頼を得ることはできません。 どのような考え方で新型コロナ感染防止対策を考えうべきかをこのページでは説明していきます。
 コミュニティを作る大前提は安心して来店できる店づくりであり、それはウイルスが相手でもかわりありません。 アプローチ手法はいくつかあると思いますが、ここでは関係式を用いた新型コロナウイルス感染防止対策をお話します。 対策は新型コロナについての基本的な知識を前提としています。

<<関係式で感染を考える>>

新型コロナウイルス感染を関係式で表すと次のようになります。 「+」で結んでいるのは、飛沫感染か接触感染をすれば、新型コロナウイルスに感染するという意味です。 店舗の取り組みは両方ゼロにすることとなります。

 ①新型コロナウイルス感染 = ②飛沫感染 + ③接触感染 

 店舗としてはこの2つからのルートからの感染を同時に防ぐことが求められます。 もちろん、新型コロナは進化する可能性があるので、これ以外の感染方法が見つかった場合は、さらに「+」が増えることになり、 その感染の仕組みを調べて対策を打つことになります。

 店舗において2つの感染の仕組みを考えた場合、「飛沫感染」と「接触感染」は次のような関係式で表すことができます。

 ②飛沫感染 = ④感染力保持者 × ⑤飛沫量 × ⑥飛沫吸収

 ③接触感染 = ⑦汚染された手等 × ⑧共有接触面数 × ⑨自身接触行為

「×」を入れているのは、それそれの要素が独立をしてないことをあわらします。 つまり、どれかの要素がゼロであれば、感染リスクはゼロになるということです。

 ②式で説明すると、活性した新型コロナウイルスを持っている人が店に来て、店で飛沫を放出し、それを他のお客様が吸い込んだときに感染することを表しています。 逆にいくらホールに人がいても、④の感染力を持ってる人がいなければ感染は起こらず、クラスターは発生しないということになります。 この1点を徹底できれば、⑤や⑥はどうでもよいということになります。 しかし、実際はPCR検査で瞬時に感染者を見分けることができないので、⑥や⑦のリスクを押さえて対応することになります。

 ③式も同じです。ウイルスを手や服に付着している状態で、多くの人が接触場所に触れることで、そのウイルスが他のお客様の手や服に移っていくということです。 そして、それを何かの拍子で目や口、鼻などの粘膜に触ってしまうことで、ウイルスが体内に貼り込むことを表しています。 これも掛け算になっていますので、どこかで完全にゼロにできれば、感染はしません。

 以上のように「感染」自体の仕組みを考え、そのプロセスを関係式で表すことで、業界や店舗に応じた感染対策を考えることができます。 都道府県や市町村からガイドラインが出ているかもしれませんが、それが自業界でうまく当てはまるか関係式に照らして検証することもできます。 基本的にクラスターが発生した場合、県のガイドラインに沿っていたから休業の要請をされないということではありません。 念には念を入れるために、この考え方を活用していただけたらと考えています。

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<<飛沫感染の関係式>>

 まず飛沫感染の関係式から見ていきます。飛沫感染の関係式を次のように表しています。
 関係式は各構成要素を数式で表しますが、その構成要素をさらに分解することが出来ます。 分解することで、さらに細かな仕組みが分かっていきます。

 ②飛沫感染 = ④感染力保持者 × ⑤飛沫量 × ⑥飛沫吸収

②式の各構成要素の定義を見ていきながら、さらに関係式を作っていきます。

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④感染力保持者

 感染者ではなく、他者に感染することができる活性化されてウイルスを持っている人のことです。 最近の研究で、感染者が一律に感染させることが出来るウイルスを持っているわけではありません。 感染力を持った人が感染力保有者です。 コロナの厄介な点は、発症してない人の中にも感染力保持者が多いことです。 そのために無意識にウイルスをバラまいてしまうことです。

 これは次のような式で表すことができます。

 ④感染力保持者 = 集客人数 × 地域感染力保持者率 × 感染力保持者発見退去

 感染力保持者は集客した人の中で、一定の人が該当するはずです。 そういう人を素早く見つけて、入店をお断りする。 しかし、そうはいっても退去に漏れが生じるという関係式になっています。
 それではその項目ごとに解説します。

<集客人数>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 この式で考えると、集客することがリスクを発生することになります。 当り前ですが集客する人がゼロなら感染保持者はゼロになります。 でもこんなことを考える人はいないでしょう。 ただ混みあうと不味いということで、コンビニでは混んでる時間帯を円グラフで告知したり、店舗での入場制限をしたりします。

<地域感染力保持者率>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これがゼロなら新型コロナがいなくなったことになり、新型コロナを撲滅したときです。 又は、政府が感染者の完全隔離に成功したときです。
 しかし、現在のところ確率は小さいですがゼロではありません。 では「地域感染力保持者率」は実際にわかるのかと言えば不明です。 大規模なPCR検査をしない限りわからないでしょう。 しかし、高いか低いかはわかります。 それはその地域の感染者数の多さから推定できます。 感染者が多い、東京から人が来るとこの「地域感染力保持者率」が上がります。 だから、可能性の問題として感染者が多い地域から人が来るのを嫌がります。 県外者の入場制限は、この感染力保持者率を下げるための施策ということになります。

<感染力保持者発見退去>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これは地域感染力保持者がいてもそれを発見して退去してもらうことが出来れば、店舗の感染リスクは無くなります。 しかし、これも今のところ100%とは言えません。 100%になれば(1-100%=0)となり、完全対策ができるのですが、現実には症状の出ない感染力保持者がいるので、発見できないという状態です。 でも多くの店舗では、検温などをして感染力保持者をなるべく多く発見し、入店しないようにお願いをしたりしています。

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⑤飛沫量

 いくら「感染力保有者」がいたとしても飛沫を出さなければ問題ありません。 飛沫量を関係式で表すと次のようになります。

 ②飛沫量  = (感染力保持者の)飛沫放出量 × 飛沫との距離 × 飛沫の飛散&除去

 つまり飛沫を出す量がどれだけあるか、そしてそれをどれだけ遠くに届けるかで、リスクが左右されるということになります。

<(感染力保持者の)飛沫放出量>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 文字通り感染力保持者がどれだけ飛沫を出すかということです。 店内に入ってきて、何もしゃべらず、くしゃみも咳もしなければ、飛沫は放出されません。 ということは飛沫感染リスクはゼロになりますが、現実にはありえません。 この部分でリスクをコントロールするということは、基本的に口や鼻から息を出す量で決まります。 つまり会話を少なくする、大きな声を出さないなどでもリスクを下げることが出来るということです。 店内接客でお客様にどうアプローチするかでも、この部分のコントロールはできます。

<飛沫との距離>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 飛沫との距離は、感染力保持者が出した飛沫と第三者(他のお客様やスタッフ)の距離の近さのことです。 いわゆるソーシャルディスタンスは、飛沫との距離をとることを意味します。 会話による飛沫が届く範囲は、1m~2mと言われています。 したがってソーシャルディスタンスを2mと言われているのです。 しかし、根本は飛沫を第三者に近づけないことなので、飛沫と第三者の間に遮蔽版を置いても、距離をとるのと同じ効果が期待できるということになります。 もちろん、感染力保持者がマスクをすれば、飛沫の放出量を抑えるだけでなく、マスクから勢いよく飛沫が飛び出すこともないので、かなりのリスクを下げることができます。

<飛沫の飛散&除去>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 飛沫の飛散&除去とは、その場所に漂っている飛沫をどこかに飛ばして飛沫の濃度を薄める、 或いは飛沫についたウイルスを滅菌や除菌などをすることです。 飛散させるについては、「換気」ということで盛んに言われています。 また除菌や滅菌については、紫外線や光触媒、感染者発生の場合は消毒薬の空中散布なども考えられます。 なお、注意が呼びかけられているのが、クーラーです。換気機能がないモノが多く、飛沫を吸い込み密室で拡散して、感染を高める怖れが指摘されています。

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⑤飛沫吸収

 最後は第三者(他のお客様やスタッフ)自分自身がどれだけ防御しているかです。 いくら飛沫が周囲にたくさんあったとしても、吸い込まなければ新型コロナウイルスに感染しません。 これも関係式をで表す次のようになります。

 ③飛沫吸収  = 飛沫吸収予防 × 飛沫吸収量 × 吸収軽減行為

ポイントは自分自身で飛沫感染を防ぐ工夫をしているかどうかできまります。各構成要素を見ていきます。

<飛沫吸収予防>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 他人の飛沫の吸収を予防する手立てとして思い浮かぶのが「マスク」です。 しかし、「マスク」で他人の飛沫を吸収しないようにすることは無理だと言われています。 ですから、一般的な「マスク」によるリスクの軽減は無理だと考えておく方が無難です。 後は、ゴーグルやフェイスシールドなどを身につけるのは、モノによりますがある程度、目などを感染から遮断してくれるので悪くないと思います。 レベルを上げて行くと医療用の防護用具ということになります。

<飛沫吸収量>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 これは息の吸い方、数量です。 飛沫がある中で、大きく息を吸う行為はリスクが高いと言えます。 特に深呼吸などは、大量の空気を肺の奥にまで吸い込むので、ウイルスのついた飛沫が一気に肺に到達してしまいます。 だから激しい運動などを行い、大きく息を吸い込んだりするスポーツジムの感染リスクが高いということになります。

<吸収軽減行為>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 これは飛沫を吸収しても、その量を減らす行為をすることで、感染症まで至らないようにする行為です。 現在、国はコロナ対策としてうがいは推奨してません。 理由は効果が期待できないからです。 喉にウイルスが吸着してから細胞内に侵入するのにかかる時間は、数分~20分といわれています。 つまり、ウイルスが喉に入り込んでから数分以内にうがいをすれば洗い流すことができますが、それ以上たってからでは遅いのです。 現実には、ここでウイルスを防ぐことはいつでもうがいができる特殊な環境以外は無理となります。

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 以上から考えると、自分でコントロールできないものは、「感染力保持者」と「飛沫量」ということになります。 お店に入ってまさか、他のお客さんを追い出してくれとか、アイツに咳をさせるな、大きな声を上げさすなとも言えません。 それは、店舗がコントロールしてくれないと何ともなりません。 だから、そういう対策をしてくれている店舗が選ばれるということになります。

 この式を見ただけで、なぜスポーツジムがでクラスターが発生するか、それは運動により呼吸が大きくなり飛沫の飛ぶ量が増えるからです。 ライブハウスなどもみんなが大声を上げるので、飛沫の量が増すので感染が起こりやすくなります。 スナックやナイトクラブは、お客様とスタッフとの距離が違いので、どちらというと飛沫吸収のリスクが高いのではないでしょうか。 病院の場合は、「感染力保持者」が集まり「飛沫量」も多いので、「感染吸収」をいかにゼロにするかということが課題となります。

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<<接触感染の関係式>>

 それでは今度は店舗における接触感染の関係式をみていきます。 ウイルスで汚染された手や服などで、何かを触ることにより、

 ③接触感染 = ⑦汚染された手等 × ⑧共有接触面数 × ⑨自身接触行為

それが先ほど同じように各構成要素の定義を見ていきます。

⑦汚染された手等

 汚染された手等というのは、新型コロナウイルスがついた手、衣服などのことです。 唾液の場合は感染力保持者だけですが、手や服の場合は感染力保持者だけとは限りません。 非感染力保持者の人でも、店舗に来るまでに手や服などにウイルスを付けて、店舗に訪れる可能性があります。 関係式で表すと以下のようになります。

 ⑦汚染された手等 = ④感染力保持者 ×(唾液等 × 除菌 + 汚染手等 × 手等の除菌)
              + ⑩非感染力保持者 × 汚染手等 × 手等の除菌

 ④感染力保持者  = 集客人数 × 地域感染力保持者率 × 感染力保持者発見退去

 ⑩非感染力保持者 = 集客人数 × (1- 地域感染力保持者率 )

<感染力保持者><非感染力保持者>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 感染力保持者は、集客したお客様の中で、新型コロナウイルスに感染した人しており、しかも第三者に感染させる活性化したコロナウイルスを持った人です。 その中で、検温なので発見できなかった人をさします。いわゆる隠れコロナ患者です。 非感染力保持者は、集客したお客様の中で新型コロナウイルスに感染していない人です。
 関係式が示すように集客人数が多ければ感染リスクは上がり、少なければ下がります。 集客地域の感染者が多ければリスクは上がり、少なければリスクは下がります。 そして、何らかの方法で感染者を発見して入店をお断りすれば、リスクは下がることが分かります。 

<唾液等 × 唾液消毒>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 感染者の唾液に新型コロナウイルスが含まていることは、香港大学の研究で明らかになっています。 その唾液がモノに付くとそれに触れた人の手に移ります。 唾液による接触感染です。 唾液にウイルスを減らすのはうがいです。 またうがい薬の中には殺菌力のあるポビドンヨードを使っているもののあります。 しかしながら、殺菌したからといっても唾液はどんどん作られるので、一定時間経つと感染者の唾液には新型コロナウイルスが含まれる状態になります。 歯医者などでは、治療などの前にうがい薬で口の中の消毒をしているところもあります。

<汚染手等 × 手等の除菌>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 手が新型コロナウイルスで汚染されている確率は、感染力保持者だけではなく、非感染力保持者も当てはまります。 感染力保持者の場合は、自分自身の飛沫や唾液などからの汚染及び何かに触ることでの汚染する場合が考えられます。 非感染力保持者の場合は、汚染された何かに触れたことで手や衣服が汚染される場合です。 感染力保持者がお客様の中に混じっているとき、入店時に手や衣服を消毒しても本人から絶えずウイルスが出るので、店内で絶えず手をキレイに除菌してもらう機会を設ける必要があります。 実際、感染力保持者を特定できない以上、感染リスクを下げるためには、来店中のお客様全員にコマメな消毒行為はお願いすることになります。

                 ◇   ◇   ◇

⑤共有接触面数

 次の接触面数ですが、いくらウイルスがついている手を持っている人がいても、触るものが無ければ、接触は起こりません。 逆に触るものが多ければ多いほど、みんなが触りますので感染リスクは拡大します。 関係式は次のようになります。

 ⑧共有接触面数  = (唾液等の付着回数+手等の接触回数)
                  × 共有接触モノ数 × 接触面の除菌

 新型コロナウイルスで汚染されたモノの表面は、感染力保持者の唾液が付着する時と汚染された手で触れる時に作られます。 触るものが少なければそれだけ感染リスクは減りますし、こまめにモノを消毒することで積極感染リスクを減らすことができます。

<唾液等の付着回数>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 勢いよくしゃべり唾を飛ばす人がします。 そう言う人だけが唾を飛ばすのかといえばそうではありません。 通常の会話でも唾液は小さな粒子になって口の外に出ていきます。 飛沫と言われるものです。 感染している人の唾液には新型コロナウイルスがいますので、それが何かに付くとそこにウイルスが留まり続けます。 唾液が飛び散る可能性があるところにモノがあると汚染確率は高まり、その頻度が多くなるほど、その表面は汚染されます。 マスクをすることはこの部分のリスクを抑えるので、入店時にマスクのお願いは効果的と言えます。

<手等の接触回数>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 新型コロナウイルスが手に付いた状態でモノを触れば触るほど、その表面は新型コロナウイルスが留まりやすくなります。 逆にいくら手が汚染されていても、モノに触ることがなければ、新型コロナウイルスを表目に付着させることはありません。 武漢でエレベーターの押しボタンをつまようじで押していたというのは、接触回数を減らす一つのアイデアです。

<共有接触モノ数 × 接触面の除菌>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 第三者と接触するモノがなければ接触感染はおきません。 自動ドアの店舗では誰もドアを触らないので、ドアによる接触感染は起こりません。 要するにお客様が共通に触れるものを少なくすることは、感染リスクを押し下げることになります。 飲食店でお客様が共通で使う七味やコショーなどの調味料を無くしたり、カラオケ店でマイクを1人に1本用意して、共有を禁止するのも、 接触モノ数を押さえることで接触感染リスクを減らす直接的な感染対策と言えます。

 しかし、共通で接触るものを全く取り除くことはできません。 共通するモノやその可能性があるモノをそのまま汚染状態にしておくとリスクが高まります。 特に入店時の除菌を徹底をしていない場合、人が多く触るもの(高頻度接触面)ほど新型コロナウイルスが付着する可能性が高くなります。 それを防止するために接触面をコマメに除菌する必要があります。

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⑥自身接触行為

 接触感染が起こる根本原因は、非感染者が自分自身の手や衣服、ハンカチ等にウイルスが付いたこを意識ぜず、その汚染されたモノて、自分の目や鼻や口を触ってしまうことで起きます。 手にウイルスが付いただけでは感染しません。顔に手が触れるまでに除菌してしまえば感染は起きません。 詳しいことは分かっていませんが、新型コロナウイルスに感染するために、ある程度の量が必要のようです。 そうなると顔に触れる回数も感染の要因になります。 関係式は次のようになります。

 ⑥自身接触行為 = 汚染表面接触回数 × 手等の除菌 × 顔に触れる回数

<汚染表面接触回数>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 店舗の中が至る所新型コロナウイルスが付着していたとしても触らなければ接触感染は起きません。 人が触る必要のない工夫をすることで感染リスクを下げることが出来ます。 エレベーターのボタンをつまようじで押す行為は、非感染者から見ると接触回数を減らす行為になります。  また、いろいろな非接触グッズも市販されています。 ただ、一箇所だけ非接触にするだけでは、少しは感染リスクが下がるかもしれませんが、不十分となります。

<手等の除菌>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 お客様が顔を触る前に自分自身の手等を除菌してもらえば接触感染は防げます。 一つの方法は、何かを触ったら手を除菌するというやり方です。 潔癖症の方は可能かもしれませんが、そんなに頻繁に手洗いなどお客様にお願いするのは無理です。 も一つに方法はしかし、実際顔を無意識に触ってしまうことはままあるので、顔を触る前に必ず除菌をするのも難しいでしょう。 しかし、完全に除菌は出来ませんが、この段階で手等を除菌することは、感染リスクをかなり減らせるのは確実です。 そう考えると来店中に手の除菌ができるようにアルコール消毒液などをいたるところに置いておくのは有効です。

<顔に触れる回数>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 接触感染の根本原因は顔(目、口、鼻)に触れることにより起こります。 触れなければ、手がどんなに汚れていても関係ありません。 手が顔に触れないためのツールはいろいろあります。 ヘルメット、ゴーグル、フェイスシールド、マスク等です。 お客様に付けてもらうと考えると、業種にもよりますが限られてくると思います。 どのような業種、業界でも身に着けてもらえそうなのが「マスク」です。 「マスク」は飛沫の吸収は防げませんが、汚染された手を口や鼻に近づけないという効果は期待できます。 もちろん、無意識マスクを触り、マスクをずらして鼻や口を触ってします方は別です。 こういう方の感染リスクを減らるためには、店舗自体の接触感染防止のための対策強化しかないでしょう。

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 以上感染対策の関係式を見ていきましたが、感染を防ぐためには、お店の努力だけは足りず、お客様の協力も必要です。 お客様との良好な関係を作り、お客様の快い協力を引き出すことを意識する必要があります。

参考資料:マスクの疑問あれこれ解決!正しいマスクの使い方

■一言

 人は思考するやり方をかえると、新たな気づきが出来てきます。 これまで関係式を考えるという習慣が無ければ、関係式を書くことで、改めて見えてくるものがあるのではあるのではないでしょうか。 関係式を書くことで、バラバラに見えていたし施策の繫がりが見えてきます。 関係式の構成要素すべてに対応できるかは、業種や店舗の業態で違ってきます。 このページは店舗が感染防止を考えるという発想で書いたものです。 個人の新型コロナウイルスの感染防止という視点からは、安全性の高い店舗を見つけるのに役立つかもしれません。

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