新型コロナウイルスに対するマスクの効果
新型コロナウイルスの感染を防ぐために、マスクは欠くことのできないアイテムです。 マスクについては有効である、あまり効果がないなどいろいろと言われました。
難しいことはさておいて、とりあえず着けている人も多いかもしれません。 職場として付けるにあたっては、正しい知識を基に、マスクを着用を勧めないと、 惰性となり気の緩みが出る可能性があります。
そこで、マスクに対して行われた実験を記憶して、スタッフと共有しておくことをお勧めします。 社員やアルバイトスタッフ全員が、その必要性を理解することで、自主的にマスクを付けてくれる可能性が高いからです。 また、知識を得ることで、家族や他の人に対しても、自信を持ってマスクを付けるべきという話ができます。
『ウイズコロナ時代』の基本は、コロナ関係の正しい知識をしっかり持つことです。 残念ながら多くの人は、みんながやっているからするという状態です。 理由も分からずただ行動するだけの人間では、思考力が育ちません。 社員の能力アップの観点からも、考えてコロナ対策をするという習慣作りが大切です。
マスクに関連した情報情報
◇研究発表:マスク使用時の素材別効果測定
◇研究発表:香港大学の研究チームのマスク効果実験
<<マスク使用時の素材別効果測定>>
世界一のスーパーコンピュータ富岳を使用したマスクの種類別の飛沫拡散シミュレーション実験が発表されました。 マスクの素材により、かなりの違いが出ています。
新型コロナウイルスの感染が収束せず、マスクによる肌荒れや耳の痛みなど、弊害も出てきている中、
さまざまなマスク等が開発されています。
感染リスクを避けるためには、素材の特性を知り、場所や密の状況を考えて、マスクを着けることが求められています。
最近(2021年1月)、「マスク警察」よりもっと細かい「ウレタンマスク警察」が出てきているとモーニングシューなどで報道しています。
基本的なマスク情報を押さえて、適切なマスクを選択することで、トラブルを避けましょう。
また、店舗においてもお客様同士のトラブルを避けるためにも、マスク等についての知識を持ちましょう。
理研、豊橋技術科学大、神戸大の研究チームは、マスクの素材ごとのフィルター性能と通気性を実験で計測し、 実験結果を基に、人がマスクを着用したとき、飛沫を外に漏らさない「捕集効果」(=性能)をマスク別でシミュレーションしています。
表を見ていただくと素材別の効果が記載されています。
まず、吐き出し飛沫量の割合を見ていただくと、「不織布」は20%とマスクを通して飛沫が前に出る量がかなり抑えられています。
「布」製のものは布の種類に差があり、バラついていますが、通しにくいもので18%、通しやすいもので34%です。
これはあくまでも実験に使用した「布」となり、実際はもっとバラつきが多い可能性もあります。
それに対して「ウレタン:は50%と飛沫の半分が前に放出されてしまいます。
実験の結果、布やウレタンで作られたマスクに比べて、「不織布」のマスクが飛沫の飛散を抑えるので、
万一自分が感染していた場合、周囲の人に新型コロナをうつさない効果が安定して高いことが分かります。
吸い込み飛沫量に関しては、吸い込み量が一番少ないのが「不織布」で30%ほどに対し、「布」マスクは55~65%、同様に「ウレタン」マスクでも60%~70%とかなり多くなっています。
自分自身がコロナにかかるリスクを減らすという観点からも「不織布」マスクが一番ということになります。
布マスクは、不織布やウレタンに比べて通気性が良く、性能も比較的良かったのですが、
おしゃれさが人気のウレタン製マスクは、不織布マスクと比べて性能が劣っていると言えます。
このことから新型コロナウイルスを体内入れないためには「不織布」が一番良いということになります。
以上のことから人が集まる密になりやすいところでは、不織布マスクの使用が推奨ということになります。
ジョギングや自転車に乗っている場合は、密ではないので呼吸のしやすいウレタンマスクでも大丈夫ではないかと専門家は使い分けを推奨しています。
ここで問題です。
お客様の中には、ウレタンマスクをして来られる人もいるかもしれません。
あなたはどのように対応しますか?
あるネイルサロンではそんなお客様に不織布マスクを無料で渡し、感染防止のための協力をお願し、渡したマスクを付けてもらっています。
フェイスシールドだけ、マススシールドだけという人は巷にいないと思いますが、 そういう方が万一入ってきた場合、新型コロナウイルスに対してノーガードとほぼ同じなので、先ほどのネイルサロンの事例が参考になると思います。
※参考資料:NHKの朝のニュース(1月21日)
<<香港大学の研究チームのマスク効果実験>>
5月17日、香港大学(Hong Kong University)の研究チームは、 ハムスターを使ったマスクの効果実験を行い、多くの人がマスクを着用すれば、 新型コロナウイルス感染拡大抑制につながるという結果が得られたと発表しました。
<実験内容>
新型コロナウイルスに感染したハムスターを使い、健康なハムスターのどれだけ感染するかを調べました。 感染したハムスターと健康なハムスターをそれぞれケージ(檻カゴ)に入れ、その二つのケージの中間にファンをおき、 感染したハムスターから健康なハムスターに飛沫が飛ぶようにし、 1週間後に健康なハムスターがどれだけの割合で感染しているか調べました。
<実験①> マスクを全く着けなかった場合
まず、感染したハムスターと健康なハムスターのケージの間に何も置かずファンで空気をただ流してどれだけ感染するかを調べました。 これは、人が全くマスクを付けない状態に相当します。 1週間後に調べるとハムスターの66.6%が新型コロナウイルスに感染していまいた。
<実験②> 感染者だけがマスク着けた場合
次に、感染したハムスターの前に医療用マスクを取り付け、ファンで健康なハムスターのケージに空気を送った場合にどれだけ感染するかを調べました。 これは新型コロナ感染者がマスクをして、マスクをしていない健康な人と同席している状態に相当します。 1週間後に調べると感染していたハムスターは16.7%とかなり減りました。
<実験③> 健康は人だけがマスクを着けた場合
そして、健康なハムスターのケージにマスクを取り付け、、感染したハムスターからの空気を送った場合にどれだけ感染するかを調べました。 これは健康な人だけがマスクをして、感染者がマスクをしていない状態で同席している状態に相当します。 1週間後に調べると感染していたハムスターは33.3%とでした。
<実験結果報告>
研究チームを率いた袁国勇(Yuen Kwok-yung)教授氏は17日、記者団に対し、 「特に無症状の場合は──症状がある場合でもそうだが──感染者がマスクを着用すれば効果があるのは明白だ。これが何よりも重要なことだ」 と述べています。
実験によるとマスクを全くしていない場合の感染を1とすると、
〇感染者だけがマスクを着ける場合 :1 ⇒ 4分の1
〇健康な人だけがマスクを着ける場合:1 ⇒ 2分の1
といようように感染を抑えることができるということになります。
※参考資料:AFP BB ニュース & 「林修の今でしょ!講座」を参考にしています。
■一言
実際に実験して検証したものは、覚えやすいと思います。 実験は自分にとっては疑似体験と同じです。 体験などは記憶し易いので、覚えておくことをお勧めします。 このような実験は雑談にも使え、お客様からの信用力もアップします。
個人的にはこの実験をもう一歩進めて、感染はハムスターと健康ハムスターの両方にマスクを付けた状態ではどうなるかを試してもらいたかったと思っています。 この実験から推察すると4分の1かける2分の1で、8分の1の感染割合になるとは思いますが、実際に試してもらいたかったですね。
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