『繁盛している店の当たり前をする』
本の中でコミュニティホールを作るための必要条件を3つあげています。 P.76ページから、この話をミーティング形式で行っています。
コミュニティ化する前に、商売の基本としてなすべきこと
本の中でコミュニティホールを作るための必要条件を3つあげています。 P.76ページから、この話をミーティング形式で行っています。
第一は”安心”です。これは店舗に対する不安の排除ということです。
毎回でも利用できる店は、不安材料がないということが特徴です。
パチンコホールの場合、具体的には、①機種揃えの不安、
②台整備の不安、③接客の不安、そして④客質の不安です。
北条真由美が例として取り上げているのが、ラーメン店の話です。
どんなにラーメン店の店長と親しくても、どんなに素敵な女性スタッフがいたとしても、
自分の食べたいと思うラーメンが、メニューになければ、食べに行く気はしなくなります。
また、メニューがあっても、不味いラーメンを無理して食べに行く人は、少ないのではないでしょうか。
これが①の機種揃え(メニュー)と②の台整備(味)の話です。
そして、店に行ったけれど、失礼なスタッフがいて不快になる。 あるいは、自分に迷惑をかける恐いお兄さんがいる。 これが③の接客と④の客質の不安です。
以上のような不安のある店に行きたいと思いますか?
あなたの大切な家族や彼女を誘えますか?
誘えないですよね。
だから、商売をしている基本として、コミュニティ化の前に、
これらの不安を取り除き、”安心”をお客様に提供する必要があるということです。
この中で特に大切なのが、①の機種揃えです。 セミナーや講座の中でも、この品揃えの重要性を詳しく説明しています。 その理由は、お客様がこれに不安を覚えると、 お客様が店舗を思い出す確率を、大きく下げるからです。
つまり、お客様から忘れ去られるということです。
そんなことはない? それでは、あなたは近くにあるのに、 長い間行ったことがないお店(例えば小さな紳士服店)はないのでしょうか?
2つ目が”コミュニケーション”です。 本の中で、北条真由美が、「コミュニケーションは意識交流」と言っています。 これは、お店がお客様を歓迎していることを伝えている、 ということに置き換えることが出来ます。 お客様は歓迎されているから、また来たいと思う。
例えば、ラーメン店に行って、店長やスタッフが笑顔でいらっしゃいと言ってくれる。 これで、この店は悪くはないと思いますよね。 また、店長やスタッフと会話をすれば、何となく親近感がわき、 なおさら来ようと思うのではないでしょうか。
繁盛し続ける店は、コミュニケーションが上手ですね。
これは「コミュニティホール基本講座」で詳しめに話をしているのですが、 コミュニケーションは、言語と非言語に分けることが出来ます。 言語は、「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございます」など、 わかりやすいと思います。 非言語は、言葉は使いませんが、相手の思いを感じさせます。 例えば、店員がニッコリ笑ってくれるのを見ると、 歓迎してると解釈します。
それでは、次のケースではどう感じますか?
『駐車場にゴミの落ちている店舗』
『トイレが汚い店舗』
歓迎されているように感じますか?
そうは思えないですよね。
これらも非言語コミュニケーションの一つなのです。
こういう視点で見るとクリンリネスの問題は、単なるお掃除の問題ではなく、
お客様とのコミュニケーションの問題ということもできます。
コミュニケーションの種類やレベルもいろいろあるので、 研究して損はありません。 うちは一所懸命にコミュニケーションをとっているのに、 どうもうまく行かないということでしたら、 何か問題を見落としてるかもしれませんね。
3つ目が”誇れるもの”です。本ではP.148からこの話をしています。 この”誇れるもの”は、お客様から見て誇れるものという意味です。 別の言葉で言えば、お客様が家族や友達に対して、 敢えてこの店舗をお奨めする理由が、存在しているかどうかです。
具体的な話をしましょう。 あなたが、知り合いから、わざわざあるお店に誘われたと考えてください。 その時、『なぜ、そのお店に誘うのだろう?』とは考えませんか?
それに対して、「このお店は、北海道からその日に獲れた魚を直送していて、 とても活きがよいお刺身をたべられるんだ」 というような明確な理由があれば、なるほど思うのではないでしょうか。
今度は、誘う場合も同じことが言えます。 お客様に、知り合いを誘ってきて、自店に来て欲しいと思っても、 お客様にその理由がなければ、そういうことはしないでしょう。
あなたも、そうではありませんか?
◇今までに食べたことのないような美味しいものを食べた。
◇今まで見たこともないような接客・サービスを受けた。
◇この店舗の考え方に、非常に共感が持てる。
もし、以上のような体験をすれば、あなたも、誰かに話し、 「一度行ってみませんか?」と言うのではないでしょうか。
たまに「うちの店舗に、口コミで人が来るようにしたい」と言われるところがあります。 その答えは、この3つ目の必要条件です。
本の中のジャック大滝店では、まず店舗スタッフ全員が、 救急救命士の資格をとるという取り組みから始めようとしています。 これはまだ他がしていない店舗の考え方に、共感してもらうというものです。 考えればアイデアはいくつも思い浮かぶと思います。 こういう取り組みを真剣に行うと、思った以上の効果が生まれます。
繁盛し続けるお店は、社長や社員が頑張って、’誇れるもの’を作っています。
※注意点:誰もがやれば、’誇れるもの’ではなく、当たり前になります。 救急救命士の資格も、どのホールも全スタッフがとっているということになれば、 誇れるものにはなりません。新しい誇れるものに取り組む必要があるということです。
店舗に不安がなくて、そのお店とのコミュニケーションが良好であり、 なおかつ、周囲の人にそのお店をお勧めする理由があれば、 繁盛するのではないでしょうか? この必要条件を確実に磨くだけでも、十分魅力的な店舗ができると思います。
そんなことしなくても、コミュニティ化すれば何とかなる! ということは、絶対ありません。
あくまでも、必要条件は充実していく必要があります。 その際の品質管理強化の視点を、本の中で北条真由美が語っているので参考にして下さい。