本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

本のキーになる言葉

理解してもらうと、本がもっと面白くなるかもしれない

 このコーナーは、本の中で是非こころに止めていただきたい、 と思っている文章を取り上げて解説をしています。

「機種の安心」 P.86

 本の86ページの3行目から「機種の安心」について、北条真由美が訊いていきます。 その時、翔太は自分の打ちたい台がなければ来店しないことを 「海物語」のファンを例にあげて答えます。

 実際、第一次品質の中でも、機種揃えは一番に重要な項目です。 それは本の中でも語っています。

 これに関連するお話として聞いて下さい。

 実際ホールに来店して、何も打たずにホールを出ていく人は、 どれくらいいると思いますか?  もちろん、駅前店や街中店では、それなりに多いと思います。

 それでは、郊外店ではどうでしょうか?

 郊外店は、わざわざお客様が駐車場に入り、ホールに立ち寄るわけです。 打つ気がないのに、見学だけで立ち寄る人は少ないと思います。 答えは次の図表です。

退店者

 上のグラフは、500台以上の中規模クラスの店舗の平日データで、 来店してどの台にも座ることなく出ていった人をグラフ化したものです。 右の縦軸は人数で、横軸は入店から退店までの時間です。 データは動線管理システムでとったものです。 数値は1週間の平均値となっています。
 スーパーマーケットなどの店舗との複合施設ではなく、単独店舗です。 わざわざ立ち寄ったことは間違いありません。

 見ていただくと30秒以内に退店する人が88人と最も多く、 店舗の盛況感や機種揃え、打ちたい機種の空き状況で即断し、 退店していったと推察されます。 時間が経過するにつれて、機種揃えや打ちたい機種の空き状況から台の整備状況などを見て、 退店されている方が多くなってきているように思います。

 全退店者の8割の方が、5分までにホールを後にしています。 最終的にこのホールでは、421人の方が、遊技をせずにホールを後にしたということになります。

 この数値を多いと感じるか少ないと感じるかは、皆さんのホールの状況により違うと思います。

 私の感想としては、結構多いと思っています。 もし、この人数の何割かでも取り込めれば、稼働は確実に上がります。もったいと感じます。
 でも実際、集客に工夫するホールは多いですが、 来店したお客様を逃さない工夫をしているホールは案外少ないものです。 それは、実態を知らないからではないでしょうか? あなたは、1日421人の取り逃がしは多いと思いませんか?

 これを取り込むには、まず機種揃えの充実です。 もちろん、お客様目線です。次にレイアウトの最適化。 そして、スタッフのお客様に対する台への誘導力の強化ということになります。

 店長の中には、いろんな種類を揃えればお客様は満足してくれるだろうということで、 とにかく機種数にこだわる人もいますが、それで充実を図っていると言えるでしょうか?

 メーカーや小売業界では、種類を増やすことにより、全体の販売が減少する事例が 豊富にあることは良く知られています。

 もし、自店の機種揃えが気になるなら、本書をヒントに再考されてはいかがでしょうか?

          作成日:

inserted by FC2 system