コミュニティマネジメント研究所

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パチンコ寓話

パチンコ・イノベーションを促進させる短編寓話集

◆◇◆ 第29話 コロナ禍をねずみが走る ◆◇◆

 むかしむかしあるところにパチンコ店がありました。
 新しく着任した店長Aは、会員管理システムを活かして店舗運営をしようと、今までロクな活動もしていなかった会員募集を強化することにしました。
 1年目はそれなりに集まりましが、2年目3年目になると集めるのに苦労します。
 それでも店長Aは主任やスタッフを励まし、会員を獲得していきました。
 それと同時に店長Aは接客が好きだったので、会員向けの色々なイベントをやり、再来店をしてもらう工夫をしました。
 4年目になり店長Aは転勤で店長Bのいた店舗に行き、店長Bは店長Aの店に代わりに行くことになりました。

 店長Bは着任すると積極的な会員募集は手間がかかるので中止し、その分不要になるスタッフを減らしました。
 それと前後して新型コロナウイルスが全国に流行し、緊急事態宣言が出されました。
 社長は、稼働が下がる中、人件費を減らして利益を確保しているとして、店長Bを店長会議で褒(ほ)めました。
 店長Bは「たまたまです」と言いましたが嬉しそうす。

寓話
 
 店長Bは緊急事態宣言終了後、閉店していたのでチラシでも出そうかとも思いましたが、社長からストップがかかりました。
 店長Bは仕方がないので、会員向けにDMを出すことにしました。 DM枚数が多く、もったいないと思いましたがチラシより安いと思い、全部出すことにしました。 すると会員の戻りが早く、稼働の回復スピードは、グループ店の中で一番でした。
 緊急事態後の会議で、社長は店長Bを褒めました。
 「たいしたことではありません。持っている資源(会員システム)を有効利用しただけです」と店長Bは謙遜して答えましたが、嬉しさを隠しきれません。

 店長会議の最後に社長は言いました。
 「A店長もB店長を見習って頑張ってくれ!」
 店長Bは勝ち誇ったような店長Aを見ました。

 

 

(コメント)
 地道な努力をしている人を評価することが大切ですというお話です。
 B店長ようなタイプを「ねずみ型人間」または「ねずみ男」と呼んでいます。
 干支の順番を決める時、ネズミが牛の上に乗っかり、最後の最後で飛び出して1位になります。 そこから、人の苦労の上を踏み台にして、利益を得る人を指します。 また、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる、楽をして得をしようと奮闘する「ねずみ男」に由来します。 「ねずみ型人間」「ねずみ男」が多くなると会社は・・・・・です。

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