◆◇◆ 第60話 原因を見つけて辛抱する ◆◇◆
むかしむかしあるところにパチンコ店の店長Aがいました。
最近、お客様が少なくなってきました。
どうも競合店にお客様を取られているようです。
月の上旬の成績が思わしくなりません。
店長は早速競合店の調査に行きました。
そして、稼働低下の原因を突き止めました。
◇
月初の店長会議で社長がA店長に質問しました。
「先月の業績がだいぶ落ちているじゃないか。どうなっている?」
「それにつきましては、原因を調査しています。
競合店のBとCが、今人気が出ている遊技機をそれぞれ8台導入しているので、その機種を打ちたい人が、B店やC店へ流れて行っているようです」
「それで?」
「現在、その遊技台を手配しようとしていますが、高額になり過ぎているので、導入が2、3か月先になりそうです」
「それで?」
「遊技台の魅力という点では、客観的に見て、うちの店舗は競合店より見劣りします。
お客様から見て、競合店の遊技台の魅力度は1.5倍ぐらい高いと思います。
したがって、ある程度のお客様の流出は仕方が無いと考えています」
「で、!」
「もちろん、接客の強化や景品イベント引き続き行いますが、しばらくは苦しい展開となると考えます」
「それで?」
「それで?と言われましても、・・・・」
「店長、あなたは、その人気台が補充されるまで、何をするの?」
「先ほども申しましたように、人気の機種が入るまで辛抱づよく待ちたいと思います」
「・・・・・・・」
◇
2か月後、ようやく人気機種を4台導入することが出来ました。
しかし、稼働は思わしくありません。
店長Aが調査にいくと、自店に入っていない新たな人気遊技台が8台あることがわかりました。
月初の店長会議に出た店長Aは、社長に言われました。
「A店長、A店長が言っていた人気機種を導入したのに、稼働は回復しないじゃないか」
「すみません。でも、それの原因は分かっています。新たに別の人気機種が出ましたので、それが入っていないからです」
「・・・・・・」
◇
翌日、店長Aは降格となり、別店舗に移動しました。
新しい店長に社長は言いました。
「稼働減少の原因を探して我慢するのではなく、問題点を探してすぐに対処するようにしてくれ」
<解説>
問題を解決するためには、自分が対処できない原因をみつけるのではなく、 自分が対処できる原因(問題点)を見つけなkればならない。
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