本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

地元密着化やコミュニティ化の参考になる企業

地元密着推進やコミュニティ推進にリンクできる参考事例

 地元密着やコミュニティ作りの成功事例は、 至るところに存在しています。 それを意識して、真似る、或いは学ぶことは、 地元密着店舗やコミュニティホールを効率よく進めることが出来ます。これを『リンク』と言います。 また、成功事例を知っていることで、自信を持った取り組みが出来るようになります。
 但し、このコーナーでは、パチンコ業界のものは取り上げません。 個人的に二番煎じ(『パクリ』)は基本的に好きではないからです。

■■千葉の大里綜合管理■■

 カンブリア宮殿で紹介された企業です(2015/11/5 大阪テレビで放映)

 これは不動産業界の事例です。この会社の凄いところは、地域活動の量が多く、 質的にも高いものがあります。 本気の姿勢が地域の人に伝わり、地域の人からは絶大な信頼を得ている会社です。
 十分条件の⑦の交流会の企画や⑨の地域貢献の企画に行き詰っているときは、ヒントになります。 この会社は前から取り上げたいと思っていました。

〇会社概要
  従業員:50人
  売上高:4億4500万円(2015年)

〇事業内容:
  賃貸物件の紹介(自社物件での賃貸も行う)
  住宅建築・販売、土地の管理

〇地域貢献の活動の場は、本社と街
  本社の1階:事務所と大きな多目的スペース
  本社の2階:会議室、多目的スペース

■地域活動283種類(TV放送当時)
1.駅前活動:大網駅前の交通整理&バス誘導
       (バス運行の遅れを防ぐため朝6:30より行う)、
       大網駅を花でいっぱいにする会、大網駅前掃除等
       ※駅の清掃は近隣駅数か所を行っている。
2.美化清掃:大網白里海岸清掃、学校トイレ清掃、大網病院の早朝清掃、
       粗大ごみ片付けプレジェクト、あじさいロード作り、
       大里クリスマスイルミネーション等
       ※海岸などは時間を30分などと決めて、範囲を限定して、
        集中的に行う。
3.町作り支援:町のえき、災害支援等
4.交 流 会:高齢社会を美しく生きる会、農業を楽しむ会、
       農業を考える会、元気かい等
5.イベント:朝市、元気かい、ぐるっと●●30Kmウォーク、
       大里寄席、フリーマーケット、エコバスツアー等
       ※野菜の販売:いろんな種類の野菜を格安で販売
6.音楽活動:昼休みコンサート、力試しコンサート、ジャズコンサート、
       歌声広場、「第九」歌う会等
7.カルチャー教室:地球塾、ヨガ、笑いヨガ、エアロビクス、太極拳、
       ボイストレーニング、フラワーアレンジメント等
       ※地域の人材発掘:地球塾はスキルを持った高齢者を講師
        として招き、各種教室開講
8.レストラン関連:コミュニティダイニング大里、手打ちそば、
       そば祭り、そば打ち教室、米粉パン作り等
       ※昼食の提供:ランチバイキング 1200円で食べ放題

〇野老真理子社長いわく
「販促としてイベントをやるがどこも嘘くさい」
 それは、「売るためにしている」「買わせるためにしている」
というように目的が商売となっているからそう思われる。
 この会社は、そういう目的で行っていない!!!

 売上は業務を通じて、人の「役に立つこと」をしないと上がらない。 売上を上げるための努力は、別途欠かさない。

◇清掃活動の意義 → 「気づく力」を養うため
 ・真剣に清掃をすることで、気づく力が付く
 ・街の清掃:コンクリートに生えた草引き → 砂の放置
 ・砂を取り除く作業までするようになる。
 ・トイレ掃除:素手で便器の見えない部分まで掃除

◇地域活動の意義 → 「ありがとう」の早期体験
 ・本業で「ありがとう」を言われるまでのは、何年かかかる。
 ・地域活動をすると、地域の人から、すぐ「あるがとう」をもらえる。
 ・「ありがとう」が人をやる気にさせ、人を育てる。
 ・地域活動が研修の一環でもある。

◇本当の地域貢献 → 「継続」、やり続けること

■本業も人との関係づくりを重視
 ・土地管理に際し、草刈りをし、スイセンの球根を植える。
  → それを社員にとり、地主に報告の手紙。
 ・施主に上棟式を勧め、その際に近所の人に声を掛け、お餅や菓子や
  縁起物のお金を蒔く。
  → 施主に地元の人との関係づくりのきっかけを作る。


【コメント】この会社の素晴らしいところは、本当に地域を良くするために 社長が中心となり、社員全員が取り組んでいるところです。
 そのお陰で、地域の人が千葉県で一番地域貢献をしている会社と言うくらい、 必要条件の⑶番目の「誇れるもの」を確立しています。
 地域活動は多いですが、それは地域の人の声を聴き、 自分達で出来ることはさせてもらう、という考えで取り組んでいった結果だそうです。
 原点は、業務中に「気づき」の力が弱く、 バイクに乗った大学生を死亡させてしまったということからきています。 危険を予測できなかったのはなぜか、それは「気づく力」が足りなかったからだという反省です。 それが清掃活動になり、清掃活動で養った「気づく力」で、 地域の声に気づき、いろんな活動に取り組んでいく。
 自然な形で地域貢献をしていく典型的な事例です。

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