本当の地域密着店の作り方(実践編)

コミュニティマネジメント研究所

アイデアのタマゴ

 アイデアを生み出すきっかけ作り

◆お客様のために熱中症対策企画

 近年の日本の暑さは警戒レベル(災害レベル)に達しています。 東京2020でも暑さ対策をそのようにするかで、試行錯誤をし、マラソンコースにあたるアスファルトには、暑さ対策を施したものを使用していたと思います。 この暑さレベルの上昇に伴い、熱中症問題が大きくなってきました。 そして、2020年の新型コロナで新たな局面を迎えています。
 熱中症問題は、高齢者にとっては特に深刻な問題です。もし、あなたのホールに高齢者の方が多いなら、熱中症対策の景品イベントをしてみるのも悪くないと思います。

   ◇エアコン未使用による熱中症死亡のリスクの増大 2020年8月26日追加
   ◇マスク着用による熱中症のリスクの増大 2020年6月6日追加
   ◇高齢者は熱中症のリスクが高い
   ◇定期的な水分補給
   ◇経口補水液

■熱中症の症状 2020年8月26日追加

 熱中症の程度は3段階に分けられます。

<Ⅰ度:現場で応急手当て>
・めまい
・立ち眩(くら)み
・生あくび
・大量の発汗
・筋肉痛
・こむら返り

<Ⅱ度:医療機関へ搬送>
・頭痛
・嘔吐(おうと)
・倦怠感(けんたいかん)
・虚脱感(きょだつかん)
・集中力低下

<Ⅲ度:入院が必要>
・意識障害
・痙攣(けいれん)

 熱中症はかかるとすぐにその場で症状が出るケースもありますが、 2、3日経って症状が出るケースもあるそうです。 お客様の中で、最近”めまい”がするとか、すぐ”大量に汗をかく”など、不調を感じておられたら、 一度熱中症を疑うことも必要です。

■マスク着用による熱中症のリスクの増大 2020年6月6日追加

 新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、マスクが必須のアイテムになってきました。 多くの施設でマスク着用を促し、航空会社でもマスクを着けない場合は、搭乗をお断りする場合もありますとなっています。 しかしながら、このマスクは人の体温を上昇させます。 それ以外にも夏の活動に不都合を発生させます。

 これ対して、2020年日本救急医学会などから、新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた熱中症予防に関する提言が発表されまた。 提言は以下のような内容です。

    マスクを着用していると呼吸の頻度や心拍数、
    体感体温が上昇して、身体に負担がかかるため、
      〇人と距離をとった上で、適宜マスクを外して休憩すること
      〇コマメな水分補給をすること

 こういう提言が出ているのであれば、お客様にしっかり伝える必要があるでしょう。

関連ブログ:今年の夏は熱中症を予防することが重要課題になる!

☆アイデアタマゴ①

 店舗としては、マスクが熱中症のリスクを上げるのであれば、それを減らす方向を考える必要があります。 2020年はワクチンもなく、やむなくマスクをしなければならない。 お客様にとってはたいへん不快なはずです。 マスクを外したいが、今は公衆エチケットとして外せない。 そのストレスは次第に大きくなっていくでしょう。 当然、快適なマスクが欲しいというニーズは大きく膨らんでいくことは安易に想像できます。 なので店舗としては、快適なマスクを見つけてお客様にお勧めする。

 ここまでは同じでも、頭を使うことでお客様の反応、店舗に対する評価は違ってきます。 もちろん、冬用にマスクを売れ残っているからと販売する店舗は論外です。 でも、夏用と書いてあるからと、自分で試すことなく景品とするのも今一つです。 このレベルで企画としては三流ですね。 だって、本当に快適かどうか確かめていないので、クレームが来ても「すみません。夏用と書いてあるので信じてました」という感じですね。 あなたはそんな店舗信用しますか? 小売店でそんなことを言ったら、この店はダメだと思いますよね。 信用を大切にするところのバイヤーはそんないい加減な取引はしません。

 少しましなのが、自分達で実際使ってみて、良いと判断したものをお勧めする店舗です。 人によって体感温度差はありますが、万一の時でも、自分たちが実際に試して良かったのでお勧めしたと言えます。 それに試しているので、クレームをもらうようなマズいものは販売してないはずです。 しかし、これだけでは優秀な小売店レベルの対応です。 だからとりあえず二流としておきましょう。

 パチンコ店はエンターテイメントを売りとしています。 ただ販売しているだけでは楽しくありません。 それにパチンコ店にモノを買いたいと来る人は少ないと思います。 それより楽しい体験をしたいと思っているはずです。 だから、本当に良い夏マスク或いはそれに変わるフェイスシールドなどを試用体験する企画をお客様に提案することです。 お客様と選ぶ「No.1夏マスク」を楽しく演出する。 カウンターで、お客様に夏マスクを景品(端玉景品)配り、アンケート評価表をお渡して協力をお願いするのも悪くないと思います。 お客様に負担をかけず、お客様が解決したいと思っていることを、一緒に解決していくことで、共感が生まれ、参加してくれます。 良かったとなれば、友人にも声をかけてくれる可能性がでてきます。 口コミですね。 「マスク」一つでここでできれば、企画としては一流ではないでしょうか。

 2020年の夏マスク市場は新市場なので、多くの企業の参入が期待できます。 アイリスオーヤマは、通常のマスクより顔の温度上昇を半分に抑えるマスクを2020年6月中旬から販売します。 ミズノやユニクロも参入を表明しています。
 個人的に注目しているのは寝具・メディカル事業を手がける株式会社オーシン(福井県越前市)のマスクです。 水で濡らして使用する「ウォーターマスク」を開発(2020年5月15日発売)しています。 テレビではレポーターが試していましたが、特殊な素材でマスクの内側は濡らしてもサラサラで違和感なく、水の蒸発効果でひんやりするみたいです。
 この他にも「接触冷感素材」を使用したマスクなど、少し探せばいろいろあることが分かります。

関連ブログ:「夏マスク」でウイズコロナを演出する!

■高齢者は熱中症のリスクが高い

 高齢者の方はのどの渇きや暑さを感じにくく、気づかないうちに脱水症になってしまうリスクが高いと言われています。 大切なお客様がそうなっては大変です。

 総務省消防庁よると、2017年の5月から9月の熱中症による救急搬送者は、52,984人で、そのうち49人が無くなっています。 その搬送者の約半分の49%が、65歳以上の高齢の方なのです。 そして、どこで気分が悪くなり運ばれたかというと、自分の家等からの搬送が最も多く37%にもなっています。 そうなんです。外出先ではないんですね。 家にいると直接日光に当たってないからと勝手に安心してしまうようですね。 そのために対応が遅くなる。

■エアコン未使用による熱中症死亡のリスクの増大 2020年8月26日追加

 東京の熱中症による死亡が大幅に増加。 そのうち8割がエアコンを使用しないために死亡したと推定されています。 熱帯夜等の時には、積極的にエアコンをつけて、熱中症リスクを下げることが推奨されています。

<熱帯夜で使用するエアコン活用のポイント>
1.28度以下で設定し、自分が適度と定める温度にする。
 適度とは、夜中目覚めない、朝がだるくない温度を適度といいます。
2.エアコンは途中で切らない。
 基本的にエアコンは朝までつけておくこと。 エアコンは、設定温度以下には下がらないので、どんどん冷えて冷えすぎてしまうことはありません。
3.エアコンの風は体に直接当てない。
 エアコンの風で直接冷やすと、体の熱が放出され、血液循環が悪化する。風邪や下痢などになることもあり、体に良くない。 特にお腹や首はダメ。
4.寝姿(特に冷房が苦手な人)
 エアコンをかけて寝るときは、風が当たらないように長袖長ズボンが好ましい。 (エアコンの風量は弱くする) 寒い場合は冬の掛け布団などを用意する。

※エアコンを浴びるのではなく、吸い込むものとして考える。

 済生会横浜市東部病院 患者支援センター長 谷口英喜医師:羽鳥慎一モーニングショーで説明

 エアコンが苦手な人もいるが、本質的にはエアコンによる寒暖差が良くないので、 上記のことを守って規則正し生活をすることで、自律神経の乱れを防ぎ、熱中症を予防できる。

 朝起きるのがだるい人は、以下のようなマイナスのスパイラルにハマっていないか要注意。

☆アイデアタマゴ③

 熱中症はすぐに症状が出るとは限りません。2、3日後に出ることあります。 お客様と話をしていて、最近夏バテ気味で調子が悪いというような話がでたら、 熱中症の可能性もあるのです。 熱中症で救急搬送される何倍もの人が軽い熱中症である可能性は高く、お客様の夏の体調管理はホールにとっても大切なことです。 だから、夏になり猛暑日がつづく時は、アンケートで体に不調がないか調べましょう。 それを基に、夏の健康フェアを行い、経口補水液や塩飴などを仕入て、お客様の熱中症対策を支援するというのは、悪くないと思います。 また、エアコンについては、手書きのチラシなどで、アンケートで夜中エアコンを付けない人用に対して。配布してみるのも悪くないと思います。

■定期的な水分補給

 対策としては何と言ってもこまめな水分補給と言うことになります。 「起床後」「午前10時」「午後3時」「入浴前後」など、時間を決めて水分補給をすると良いようです。 1回の目安は150ミリぐらいで、カフェイン入りのお茶やコーヒーは、利尿作用があるので避けた方がよいようです。

☆アイデアタマゴ②

 お客様向けに定期的に熱中症対策として、定時になると小さなカップでお水などを提供するサービスをしてはどうでしょうか。 そして塩飴などを配布するのも良いかもしれません。 ワゴンに売上を気にするよりも、お客様の健康を気にする方が価値があるのではないでしょうか。 実際に試験的にやってみて、本当に落ちるのか検証データをとりましょう。

■経口補水液

 脱水が疑われる場合は、経口補水液を摂取すると効果があるようです。 経口補水液には、水分や塩分、糖分、電解質がバランス良く入っているので、補給がスムーズに行われます。 但し、経口補水液は、通常の清涼飲料よりナトリウムを多く含むので、一度の大量に飲むことは避けたほうが良いようです。 高血圧の方や糖尿病の方は、事前にかかりつけ医に相談した方が良いようです。

☆アイデアタマゴ③

 店舗としては、その効果を理解してもらい、経口補水液を家に置いてもらう提案をするのも一つです。 そのために景品として仕入れたり、ポイント交換用として仕入れて、お客様に目につくようにするのも良いと思います。 もちろん、屋外で労働される方にも必要なので、効果と効能を詳しく案内するのは価値があります。

 大塚製薬:「オーエスワン」シリーズ
 日本コカ・コーラ:「アクエリアス 経口補水液」
 明治:「アクアサポート」
 そのほかいろんなメーカーから出されています。

☆アイデアタマゴ③

 お客様の中には屋外に出た時のことを心配される人もいると思います。 そういう人が手軽にペットボトルを持ち運べるものも開発されています。 そう言う人にペットボトルホルダーを仕入て提案するのも有りでしょう。

 岩田産業:アルミ製のペットホルダー「ゴックリー」2980円税込み

■一言

これから暑い日は続きます。 お客様にいつまでも健康でいて欲しい。 それを気遣いサービスを開発をしていく。 コミュニティを目指すためには必要なことだと考えています。

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