本当の地域密着店の作り方(実践編)

コミュニティマネジメント研究所

アイデアのタマゴ

 アイデアを生み出すきっかけ作り

◆高機能新商品をコミュニティの仲間と検証する!

 飲料業界は、「ゼロ」から「プラス」へと方向転換をしています。
 皆さんの中には「ゼロ」から「プラス」?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんね。 「ゼロ」とは、カロリーゼロ、糖質ゼロ、プリン体ゼロ、アルコールゼロなど何でも削っていく商品開発戦略をさしています。 「プラス」とは、健康をはじめ何かに良い機能などを加えていくという戦略です。

 飲料業界は、だんだん削るものが無くなってきました。 そこで、これからは何かを付け加える高機能製品が開発されていくと予想されます。 メーカーは開発にあたり、いろんな研究をし、実証実験を行って、発売してきます。 しかし、それが本当に効果効用があるかは、別物です。

 そこで、ホールでいろんなメーカーが出してくる新製品を、お客様と検証するというスタンスで購入し、 お客様にその製品の効果効用を伝えながら、一緒に検証してみるのは悪くないと思います。

 今、オススメなのが、キリンの新商品です。

 今月(2018年11月15日)キリンが生産性を上げる乳酸菌の研究成果を発表しました。 磯崎功典社長自らが自信満々での発表です。 その乳酸菌の名前は『プラズマ乳酸菌』と言います。 これは出社しているにもかかわらず体調不良で能力が低下している状態(これを「プレゼンティーズム」といいます)に効くというものです。

 風邪でボーっとしている。 花粉症で花が詰まり仕事に集中できない。 寝不足の為についつい居眠りをしてしまう。 こんな状態は生産性が落ちているに決まっています。 こういう状態を改善する効果があるという乳酸菌ということです。

 キリンではヤフーの社員を対象に検証し、 医師が「プレゼンティーズム」に効果有りと報告しています。

■新規性を強調して、お客様の関心を引き出す!

 人は新規性、つまり新しいといわれるものに対して、興味を持ちます。
 新製品、初売り、世界初などどんなものか興味をついつい見たくなってしまうのではないでしょうか。 そして、どんなものか、美味しいのか美味しくないのか、これが機能付きであれば、それが本当かどうか確かめたくなるのもの人情です。

 この典型がダイエット食品などでしょう。 本当に食べただけで痩せるのか、そんなことはないと思いながら、期待してしまう。 その期待が膨らみ、買って帰って食べてみる。 しばらく試して結果は・・・。という感じですね。

 今回のキリンの『プラズマ乳酸菌』は結構面白いと思います。
 経営者が、社員の「プレゼンティーズム」状態を見るのは嫌でしょうし、社員も避けたいと思っているでしょう。 ということは、働いているお客様はすべて対象になるということになります。 もちろん高齢者の方も元気でいたいと思うので、すべてのお客様におススメできる商品です。
 こういう面白いものができたときは、みんなで検証することを提案するのは愉しいと思います。

☆アイデアタマゴ①

 新規性に関する心理はスタッフも同じなので、スタッフに試してみようと声を掛けて、試飲してみるのが一番です。 キリンの発表が本当なら、『プラズマ乳酸菌』を摂取することで、スタッフの欠勤や遅刻早退に効果が見込めるからです。

 キリンはヤフーの社員に11月から2月の4か月間飲んでもらい、データを取りました。 そこまでしなくても、これから冬になり体調を崩しやすい時期になります。 スタッフが継続的に飲むことで、健康になってくれるなら、ホール運営が予定通り行うことができ、 当日欠勤でバタバタすることもなりくなります。

 実際にやるにあたり、社内健康企画として稟議を書き、スタッフの健康促進として、 プラズマ乳酸菌飲料を福利厚生の一環として、飲んでもらう。 確実に飲むためには、チェック表を休憩室に大きく張り出し、飲み忘れをしないようにする仕組みが必要でしょう。

 参加者に対して、プラズマ乳酸菌飲料は会社が買って、安くスタッフに販売するのもありでしょう。 プラズマ乳酸菌飲料を支給しても、スタッフに所得税がかからないように、会社の経費として落ちるようなやり方が好ましいでしょう。
 そのために、データ記入と言うか、アンケート記入を義務付けなどを徹底し、景品企画の調査としても良いのかもしれません。 これでスタッフの「プレゼンティーズム」が改善すれば、会社としても助かります。 そして、試して良ければ、自信を持って、お客様に勧めることができます。

☆アイデアタマゴ②

 自社で新商品の効果が確認できれば、『一緒に新商品を試しませんか』というようなキャンペーンすれば面白いと思います。 お客様に新商品を紹介し、一緒に試してみませんかと声を掛ける。 今回の『プラズマ乳酸菌』は、健康キャンペーンとしてお客様と取り組むのに最適な商品のように思います。

 実際にスタッフが飲んで良かったものは、自信を持って勧めることができます。 もちろん、カフェで取り扱い、お客様に勧めても良いかもしれません。 いずれの場合にしても、『プラズマ乳酸菌』の効用をしっかり伝え、自分たちも実際試したことを伝えることが大切です。

 期間を決めて参加してもらい、最後に体調不良は減ったか、仕事の生産性は上がったか、風邪にかかったかなど、 アンケートに答えてもらい、結果を見えるように掲示すれば良いと思います。

 お客様を巻き込む効果としては、まず、毎日飲むことになるので、毎日来店する動機を作れます。 また、飲んでいるかどうか、会話のネタができるので、コミュニケーションがとりやすくなります。 『プラズマ乳酸菌』が効けば元気になるので、来店回数の増加や滞留時間の増加が見込めます。 健康クラブなどを作られているホールの方は、狙い目だと思うのですがいかがでしょうか。

■一言

 スタッフに『プラズマ乳酸菌』を飲ませなくても、お客様に勧めるという手もありますが、勧め方が弱くなります。 スタッフが信じなくて、お客様を信じさせるのは、結構大変です。 スタッフにストレスがかかるので、止めておいた方が良いでしょう。
 本当に良いものをお客様に提供する。 言行一致が信用作り、コミュニティホール作りの基本です。 これは対スタッフに対しても同じことです。 まず、スタッフに良さを実感してもらうことが大切です。

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