◆映像を会話のきっかけにする!
世の中には映像があふれています。 それも個人の映像です。
昔はフィルムを使ったアナログカメラが唯一の個人映像保存のツールでした。 フィルムも36枚撮りのものを買って写真を撮っても当り前ですが36枚です。 それも撮ったときには上手く撮れているかどうかわかりません。 写真店に出して、数日待って現像された写真を見て一喜一憂する。 だから、写真を撮るときも慎重に選んで撮っていました。
現在は、スマホ、デジカメ、ビデオ、携帯電話、タブレットと様々なツールがあります。 そして、撮ったものは出来栄えをその場で確認でき、気に入ったものはすぐに共有ができる。 アナログと違いデジタルは失敗すれば消せばいいですし、枚数制限も36枚どころか何千枚でも撮ることができます。 記念に残す映像から、記録としての映像、コミュニケーション手段としての映像に変わりました。 そして、その数量はアナログ時代では考えられない映像枚数を個人で所有することになります。
何かあれば映像を撮る。 みんなが映像を持っている時代です。 ホールとしてはこれをコミュニケーションに活用すること考えてみるというのが今回のテーマです。
■テーマを設定して、お客様の関心を引き出す!
個人で映像を沢山持っていますが、それを見せる機会があるでしょうか? 家族や友人に一回見せてそれで終わりぐらいなものです。 撮った映像の99%は活用されないのではないでしょうか。
そこでホールの機能を使って行ることは、映像の展示ができます。 もちろん、ホールの作りや大きさ、休憩室や多目的スペースの有無でやり方は異なると思います。 大型モニターの有無やデジタルサイネージの有無でも見せ方が工夫できると思います。 最低でも、コミュニケーションボードを作るスペースがあれば、出来る企画です。
前提としては、スタッフとお客様の距離が近いことが必要でしょう。 スタッフがお客様に「写真を持ってきませんか」と声をかけても、心理的距離が遠いとお客様は反応しません。 逆に近いと1枚と言っても何枚ももってこられます。
☆アイデアタマゴ①
何となく写真コンテストと言っても、参加する人はどのような映像を持って来れば良いのかわからないので、参加意欲がわきません。 そこでテーマを決めてコンテストをすることです。
テーマとしては、四季を意識するためのものにする。 例えば、以下のような感じです。
〇1月 雪、初詣
〇3~4月 桜
〇7月 海、山
〇10~11月 もみじ
上記の紅葉の写真は、先だって家族で宇治の平等院に行った時に撮った写真です。 インスタ映えが流行しているように、日本人は写真映えするものに敏感になっています。 家族や恋人と出かけた時に撮れるものを取り上げるとよいのではないでしょうか。
写真や映像データを渡してもらった時に、「これはどこで撮られたんですか」などと会話をするれば、 スタッフとお客様の距離はさらに近くなるでしょう。
身近なものをテーマにするとすれば、以下のようなものが考えられます。
〇ペット
〇植物、花
郷土愛を呼び起すものとしては、次のようなものでどうでしょう。
〇自分の好きな〇〇市(町)の風景
〇思い出に残る街の風景
〇未来に残したい郷土の風景、建物
ポイントは、映像コンテストの案内や写真やデータに受け渡しで、簡単な会話をして、 いつもと違うコミュニケーションをとることです。
☆アイデアタマゴ②
コミュニティホールをされている方は、お客様の中に写真ファンが多ければ、 写真クラブをつくることに挑戦してみるのも悪くないと思います。 その際、出来れば地域の写真館などを巻き込むのも一つの方法です。 うまく行けば、写真クラブのカメラ指導をお願いできるかもしれません。 お客様の中にカメラ店の方がいればラッキーと思います。
写真クラブの雰囲気が良ければ、 店休日などを利用して、桜の名所や紅葉の名所にお客様と行くのは悪くないと思います。 バスなどを手配すると大掛かりになるので、現地集合でやるのが無難でしょう。 写真クラブのお客様から一緒に行こうと言われるのがベストです。 そうでなければ、近所の名所をネット探して、紹介するだけでもOKでしょう。
写真を撮りに行くことも大切いですが、 撮った写真を見せ合うことで、会話が生まれます。 ホールに大型のモニターが休憩室にあれば、 写真クラブが〇時から〇時まで使用するとして、写真クラブのメンバーが集まるのも良いと思います。
はじめはお膳立てをするとして、お客様の中から部長のような人が出てくれば、成功でしょう。 なお、写真クラブには、ホールからもクラブメンバーを出すことが大切です。 それにより、ホールでクラブをしている意味が出てきます。 ちなみにクラブ員の連絡は、ホールの会員システムが使えるなら使って行うようにすれば、会員システムも活きるというものです。
■一言
コンテストの始まりから完結まで、シミュレーションをしてから実施してください。
募集期間、募集方法、コンテストの掲示方法、掲示期間、参加へのお礼のやり方、結果発表と受賞者へのコンタクト方法など
いろいろ考えておくことがあります。
企画書にまとめておくと、定期的な開催の時に役に立ちます。
とりあえずやると、後手になり中途半端な企画になるので、気を付けて下さい。
そして最後に何のためにやるのか、その趣旨をスタッフ全員に浸透させる必要あります。
そうでなければ、ただ大変だったということになってしまいますので、くれぐれもご注意下さい。
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