本当の地域密着店の作り方(実践編)

コミュニティマネジメント研究所

アイデアのタマゴ

 アイデアを生み出すきっかけ作り

◆健康情報を活用してコミュニケーション!

 高齢者の方が一番気にする情報は健康情報です。 年を重ねてくるとあちこちに体の不具合が出てきます。 今まで苦もなく出来ていたことが、急に負担になるということは良くあることです。 そんなとき、自分の身体は大丈夫なのだろうかと不安がよぎります。

 人間の最大の苦痛は病気になることです。 長生きも健康が大前提です。 ほとんどの人は寝たきりでも長生きしたいとはあまり思いません。 俗に言われる『ピンピンコロリ』が理想です。

 もちろん若い方でも、健康に関心のある方は多いので、 健康情報を会話のネタとして持っておくことは、 コミュニケーションの強力な武器となります。

■健康情報をスタッフで共有する

 健康に関する情報は、毎日のようにどこかのテレビ局や新聞に載っています。 その中で、多くの人が関心のありそうなものや、 知っておくべきことは朝礼で共有し、必要に応じてコミュニティ掲示板に掲示しておくと、 このホールはお客様の健康について関心が高いと思ってもらえ、好感を持たれる確率が高まります。

<基本情報源>
厚生労働省のホームページ
〇市役所や役場の健康に関する告知
〇「県民だより」や「市民だより」
〇各局のニュース、インターネットニュースなど

※市役所や役場等の行政機関に定期的に訪問し、お客様へのインフォメーションを通して、 行政の情報浸透に協力するという立場を明確にしておくことは、 コミュニティホールを理解してもらう意味では重要です。 近くにあるなら、足を運ぶようにしましょう。

☆アイデアタマゴ

 同じ健康情報でも、その提供のし方でお客様の印象は変わります。 一番お勧めしたいのが、店舗に設置している健康関連の設備やグッズと一緒に情報提供することです。
 例えば、入り口に手を殺菌するためのアルコール消毒液が置かれているだけでは、ただの風景になってしまいます。 もちろん見れば何かは分かりますが、消毒を促す文章などがあると、お客様はホールの意図をより汲み取り、好感度がアップします。

 健康に対して気を使っているホールということで、 血圧計などを置いているホールもたまに見かけます。 計測のやり方については書いてありますが、それ以外の工夫も無く、勝手に測って下さいとばかりに放置してあるように見える所も結構あります。 血圧計もただ置いてあるだけでは、ホールの健康に対する意識はそんなに高いとは感じません。 だからお客様も最初は物珍しく利用したとしても、しばらく経つと飽きてきてあまり利用しないんですね。

 店舗の健康意識の高さは、それを利用することを促進するための工夫や情報提供をこまめに行うことで判断されます。
 例えば、日本高血圧学会が4月に改訂する予定の『高血圧治療ガイドライン2019』中で、降圧目標値(治療指針)が『上130/下80』未満までに引き下げられる方針、 というのが分かったと3月18日のヤフーニュースで知ったとしたら、それを手書きで良いので書いて、血圧計の横に掲示をしておく。 このようなことをしていると、いつもの血圧計と通り過ぎた人が、自分の血圧に関心を持ち測ってみようかと思うきっかけになります。 そして、このホールは本気でお客様の健康に関心をもっているのではないかと思います。

 実際ホールを見ると、設備の導入で終わり、導入以降はほとんど何もしていないところも結構あります。 それではせっかくの設備が死んでいるのと同じです。 これではお客様に対して店舗は感心を持ってないと宣言しているのと同じです。 情報で命を吹き込み、お客様との会話のネタにする努力は、コミュニティホールをしていく上ではとても重要なことですので、 たいへんでも頑張って取り組む必要があります。

■一言

 どんなに良いハードを入れても、それに付随する情報の提供を継続的に行われなければ、 『昔は関心があったけど、今はそうでない』という無言のメッセージを出しているのと同じです。 そういうようなモノがないか定期的にチェックすることが必要です。 結構大変ですが、お客様はそういうところを見ながら、ホールの誠意を判断していると考えてください。

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