◆梅雨の困りごとを話題にして関係作り!
北海道以外は全国で梅雨があります。 梅雨のイメージとはどのようなものでしょうか? 梅雨の時期になるとワクワクするというような話をする人にはあまり出会いません。 どちらかと言うと、気分が憂鬱になる。 雨に降られて困る。 洗濯物が乾かない。 部屋が湿気ていやな感じがする。 雨で車の運転がしにくい、前が良く見えない。 など、マイナスは発言をする人が多いように思います。
梅雨は毎年来るので、梅雨の困りごとに対して、すべての人が万全を講じている、というわけではありません。 多くの人は梅雨が始まって、困った状態が出来てきて初めて、どうにかしようと思い始めます。 その理由は、困りごとのレベルとしては一刻を争うようような深刻なものではないからです。 では放っておいて気にならないかと言えば、微妙に気になります。
梅雨の困りごとは、ホールが意識させるとお客様は反応しますが、 意識させなければホールで思い出すことはないでしょう。 ではどうするのか? コミュニティホールを目指すなら、お客様に梅雨の困りごとを意識させて、会話につなげることをお奨めします。
なお、だめなパターンは、梅雨対策の景品をこっそり仕入れて、景品棚に置いておくだけというものです。 多くの人が気づかず、無駄になります。 梅雨対策景品企画しても成果が無いとボヤク店舗の多くはこんな感じです。
■今年の梅雨の情報を確認する
梅雨は毎年同じ日に梅雨入りするわけではありません。 しかし、過去の統計からだいたい何時頃に梅雨入りするかは分かっています。 いわゆる平年の梅雨入りですね。 それに対して、今年は早いか遅いかの予報が出ます。 そして、実際に梅雨になると気象庁が梅雨入り宣言をします。 最後に梅雨明け宣言をして、毎年の梅雨が終わります。 梅雨企画をする場合は、これくらいの情報は押さえておく必要があります。
そして、毎日の天気予報を確認し、梅雨の間はスタッフ全員が共有しておくことです。
■お天気の情報と業務をスタッフで共有する
梅雨に入ると、梅雨ネタで会話をすることが多くなるので、
スタッフ全員が、毎日の天気予報を朝礼で確認しておくことが大切です。
そして、天気の変化に伴う運営業務を事前にイメージし、即応できるようにしておく。
最後に、お客様と会話を通して、お客様の困りごとを理解し、解決方法を提案するなど、関係性を深めていきます。
□1.今日の一日のお天気の流れを確認している。
□2.天気の変化で、どのようなホール運営になるのかを確認する
□3.天気の変化で、どのような言葉を掛ければ気遣いになるか朝礼で確認する
□4.天気の状態で、どのような梅雨対策情報(景品)に興味を持つか確認する
1.今日一日のお天気の流れを確認する
お天気は一日の中でも目まぐるしく変化をすることがあります。 朝から雨が降っていても、昼からは晴れるかもしれません。 逆に今は晴れていても夕方からは雨が降るかもしれません。 それによりお客様に声を掛ける言葉が違ったり、ホールの運営に修正が生じたり、新たな仕事が発生したりします。
2.天気変化と運営業務を確認する
「うちのスタッフは雨が振り出してもすぐにノボリ旗をしまわない」などと言う前に、
事前に今日の天気の変化による発生業務を確認しておくことです。
「雨が降ってくれば、貸傘のご案内をする」
「雨に濡れた人がいるかもしれないので、おしぼりを持って行く」
「雨が上がれば、傘の忘れ物をしないように注意をする」
など、スタッフの事前に頭の中でシミュレーションをしておくと、行動が早くなります。
そして、変化する天気の情報をスタッフ全員で共有することです。 ホールという室内にいる人間はタイムリーに外の変化に気づきにくいものです。 窓があっても、外を注意して見てることはないので、天気の変化に気づいた人がインカム等で共有することが大切です。 天気の変化はお客様にとっても重要な情報なので、店内放送でスタッフとお客様に知らせるのもおススメです。
3.お天気を軸にしたお客様への気遣い
一日のお天気の変化を知っていると、お客様へ気遣いの言葉を掛けることができます。
例えば、今は晴れているけど、夕方から雨が降る場合なら、
「今日は夕方から雨になりそうなので、お気を付け下さい」などと声を掛けるができます。
反対に、今は雨が降っていて、夕方から晴れるなら、
「夕方には雨が止むようなので、傘などのお忘れものに注意して下さい」
というような会話ができます。
いずれにしてもお客様を気遣う言葉などを掛けることができるので、好感度は上がります。
スタッフの中には新人もいるかもしれません。
言わないと案外気づかないこともあります。
それを朝礼等で確認するのは意義のあることです。
なお、アルバイトスタッフの経験が浅い場合、事前に主任などがトークパターンをようにしておくと、良いでしょう。
慣れた頃に自分で考えさせると、スタッフの能力アップに繋がります。
4.梅雨期間と今日の天気からお客への梅雨対策の会話を考える
梅雨対策の情報や景品はいろいろあります。 だから梅雨の時期は何でもおススメすればよいというモノではありません。 梅雨対策情報(商品)とは何かと言えば、困りごとを解決するツールです。 困りごとが無ければ欲しいと思いません。 逆に困りごとを意識すれば、欲しいと感じます。 この当たり前のことを意識して、お客様が困っていそうなものを予想して、お天気の話から会話で確認し、困っていそうなら景品を勧めるというのが、一番おススメのパターンです。
具体的に言えばこんな感じですね。
梅雨に入って毎日雨が降っている。それも一週間近くもだらだらと降っている、としましょう。
スタッフ「いつもありがとうございます。
毎日、雨でうっとうしいですよね。
私なんか押入れの湿気が気になるのですが、そんなことはありませんか?」
単身赴任の人なら、奥さんがいないので、押し入れの湿気に気づかないかもしれない。
もし、イエスなら除湿グッズをおススメする。
「最近洗濯物が乾きにくいですよね」
と話をして賛同して、何とかしたいとなれば、乾燥機の情報を提供する。
「雨の夜の車の運転がしにくい」
と話して、賛同を得られてなら、車用のガラスコートをおススメする、というような感じですね。
基本スタンスはお客様の困りごとの解決ということになります。
そして、お客様が購入されたら、それを覚えておいて、困りごとが解決されたかを尋ねると関係作りになります。
☆アイデアタマゴ
梅雨対策に関係する商品はいろいろあります。 梅雨対策景品企画を考える時に、何を目的としてやるかを明確にしておくことで、仕入れる商品の種類と量が決まってきます。 もしかしたら、商品を仕入れることなく、商品の存在を教えるという情報提供で十分かもしれません。 冒頭にも書きましたが、お客様の意識を梅雨対策に向けさえる必要があるので、その演出を考えた商品の仕入れも考慮して下さい。
<梅雨対策グッズ>
□1.雨そのものの対策グッズ・・・傘、傘カバー、長靴 etc.
□2.車の雨対策グッズ・・・・・・ガラスコート、車用傘カバー etc.
□3.湿気対策グッズ・・・・・・・玄関、靴、室内、ふとん、押し入れ etc.
□4.洗濯物対策グッズ・・・・・・洗濯物乾燥機、消臭洗剤 etc.
□5.その他対策グッズ・・・・・・てるてる坊主 etc.
1.雨そのものの対策グッズ
雨そのものを防ぐグッズです。典型的なモノが傘ですね。
傘もいろいろなものがあり、新製品も毎年あると思います。
機能性で選ぶという方法と、使用シーンで選ぶ方法あります。
地域にもよりますが、風が強い地域なら、風で傘が壊れない傘のニーズがあるでしょう。
交通機関が発達しているところなら、軽量な折りたたみ傘が重宝されるでしょう。
雨除けとしては、カッパや長靴、防水スプレーもニーズがありそうです。
2.車の雨対策グッズ
クルマ利用者が梅雨対策として必要となるのは、一番はガラスコート類でしょう。
クルマを使用する人間は傘を車内に置いておくことが考えられるので、
傘そのものより、傘の置き場所のニーズがあるので、車で使える傘カバーなどがお奨めかもしれません。
関係が築けていれば、カー用品の販売会社と連携するのもありでしょう。
3.湿気対策グッズ
梅雨で湿気るとカビが発生したりするので、湿気対策のニーズは高いと思います。
しかし、どのような状態になるとカビるのかを知っている人が少ないので、カビが発生するまで危機感が生まれません。
したがって、カビ発生の情報を与えて、危機意識を持ってもらうことが大切です。
湿気をとる一番有力なものはクーラーということになります。
室内用ではその他にも除湿器というモノがあります。
その他に布団乾燥機やくつ乾燥機も一万円以内であります。
機械以外でも乾燥剤があります。これも玄関用、押し入れ用、靴用、カメラなどの精密機械用など、いろいろです。
また、床の上などに直接寝る場合、敷布団の下に敷き、布団が湿気るのを防ぐ「除湿シート」というものあります。
4.洗濯物対策グッズ
梅雨になり部屋干しをしていると、なかなか乾かない、或いは臭いが気になるという問題が出てきます。
主婦や一人暮らしに慣れている人は大丈夫でしょうが、単身赴任をしている方は、気になる問題だと思います。
お客様の中で単身赴任者などが多い地域では、対策グッズを押してあげると喜ばれると思います。
具体的には衣類乾燥機や部屋干し用洗濯洗剤などですね。
どの世帯でも対策はしているので、優れた新商品が開発された場合は、最新の情報提供をしても悪くないと思います。
もちろん景品として扱う方法もありますが、地域のドラッグストアーや家電量販店への紹介などでも悪くないと思います。
5.その他対策グッズ
1~4以外にもいろいろと考えられるとは思います。 個人的には、通販で”てるてる坊主”を見たので、面白いと思ったので紹介しておきます。
参考資料:おすすめ梅雨対策グッズ50選
■梅雨対策商品の良い売り方
コミニュケーションを目的とした一番良い売り方は、実際に販売する商品を自分で使って納得したものを売ることです。
幸いパチンコ店は一般景品の販売が収益の柱ではありません。
品揃えを多くして、お客様を呼び込む必要はありません。
したがって本当に良いモノだけを売ることができるのです。
つまり、社内で試用し、評価し、良いと思うものだけを厳選して押すことができるということです。
これは、他の小売業ではなかなか真似ができないことです。
スタッフが使用者や試用者であれば、購入する方も安心できます。
これは大きなアドバンテージになります。
「梅雨対策グッズをお探しなら、是非うちに来てください」
とお客様に言えると思います。
したがって、販売するときには、事前にスタッフに試用させ、使用者としての説明をさせると良いでしょう。 もちろん、スタッフが梅雨対対策グッズとして使っている商品を景品として販売するのもありです。、 なお、スタッフの商品使用分は、販促費という位置づけになると思います。
最後に、最悪の売り方は、『景品を仕入れて、ただ販売するだけ』というものです。 それだけなら、品物が豊富で、商品知識がある小売店の方が、お客様にとってメリットが大きいのではないでしょうか。
■一言
梅雨は毎年来ますが、その内容にバラツキがあります。 「カラ梅雨」になるとこの企画は使えません。 あまり早くに仕入れるとリスクがあるので、ご注意下さい。
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