コミュニティマネジメント研究所

社会的存在価値を高める企業のドラマづくりを応援する

パチンコ寓話

パチンコ・イノベーションを促進させる短編寓話集

◆◇◆ 第62話 甲子園の応援企画 ◆◇◆

 むかしむかしあるところにパチンコ店がありました。 夏の高校野球のシーズンとなり、店舗では夏の甲子園のトーナメント表を貼り出しました。 そして、トーナメントの横に「頑張れ!○○高校」「みんなで地元高校を応援しませんか?」と書かれていました。

 朝やってきた近所のお客様に新人のホールスタッフが声を掛けました。
「明日から甲子園です。一緒に応援しましょう」
 声を掛けられて、トーナメントを見たお客様は尋ねました。
「今年は、甲子園応援するんだ」
 新人スタッフはニコニコして答えました。
「もちろんです。このホールは地元密着のお店です。 地元の応援をするのは当然ですよ」

寓話

 新人スタッフの顔をマジマジと見たお客様は言いました。
「あんた、新人さんだね」
「そうですが・・・」
「去年は応援しなかったぞ」
「そうなんですか・・・・、すまいません、昨年のことはよく知らないので・・・」
「前から地元密着と言って、甲子園を応援したり、地元の行事に参加したりしているけど、毎年じゃないよね。 この店は本当に地元を応援したいと思っているの?地元愛をがある?」
「そうだと思いますけど・・・・」
「本当に地元を応援しているなら、毎年応援するのが本当じゃない? たまに応援して、地元を愛してますなんて言われて、誰が信用するの? これはただ集客したいだけの方便じゃないの? あんたに言っても仕方がないけどさ!」
 そう言ってお客様は、海コーナーへと姿を消しました。

 その様子を見ていた先輩が新人に声を掛けました。
「だから、甲子園企画に熱くなるなと言っただろう」
「このことは主任に報告しないと」
「やめといた方が良いよ。何も変化がないから」
「でも、店長は地元密着型の店舗として、地元高校を応援するように、お客様といっしょに応援するように言われたじゃやないですか」
「いつものことさ。今年はたぶん店長会議かなにかで、社長から言われたんじゃないかな。 本当に地元好きなら、あのお客様が言うように、毎年甲子園企画をしているさ」
「・・・・・・」
新人のアルバイトは、店長の言うことをすべて真に受けてはダメだと思った。 その後は、見てる人を見かけても、とくに声は掛けなかった。 もちろん、終礼ではトーナメント表を見ている人に挨拶したことだけは報告した。

     ◇ 

 8月の終わりに店長会議があった。
「社長、報告します。社長からご指示をいただいた甲子園企画は、ばっちりでした。 今年は地元高校が初めてベスト4に進んだので、企画は盛り上がりました。 店舗の地元密着というイメージはダンダン定着してきていると思います」
「ホールスタッフとお客様のコミュニケーションはどうだ?」
「もちろん、上手く行ってます」
 店長は自信満々に発言した。
 社長は満足そうに頷いた。

 

<解説>

 店舗の本気度は、企画内容と継続性で判断されます。 言っていることと、やっていることが矛盾すると、人(大人)は行為に真実があるとみなすので、気を付けましょう。

★・・・他の寓話も見る

               掲載日:

inserted by FC2 system