◆◇◆ 第96話 会員獲得と社会的信用! ◆◇◆
むかしむかし、あるところにパチンコ店でアルバイトをしている学生がいました。 ある日、店長から本部からの指示ということで、会員の獲得に力を入れるように言われ、 さらに、会員になってもらった人には、DMを出せるように、 お客様から承諾をもらうように言われました。
学生は頑張りましたが、なかなかうまく会員獲得ができません。 やっと取れた会員も、すべてDMはダメと言われ、店長から言われたことができません。 生真面目な学生は困ってしまいました。
◇
学食で食事をしていると同じ高校出身の先輩に出会いました。
「先輩、お久しぶりです」
学生は、先輩がパチンコ店で働いていることを聞いて、
自分も割が良い仕事をしたいとパチンコ店でアルバイトをしたのでした。
先輩に、会員募集について何かヒントになればと思い、相談してみました。
先輩は、会員募集はそれほど大変でもなく、DMを大半はOKしてくれるので、
困ったことはないので、よく分からないと言われました。
学生は肩を落としました。
先輩はその様子を見ていて言いました。
「もしかしたら、俺の店とキミの店の社会的ポイジョンが違うんじゃないかな。
思い当たるとしたらそれくらいかな」
学生はキョトンとしました。
「社会的ポジション???」
「俺の店は地域との連携を盛んにしている。
交通安全も地域と一緒に取り組んでいるし、救急救命の講習会もしている。
お客様とのコミュニケーションも盛んだ」
「要するに社会的な信用があるといことですか?」
「そういう言い方もできる。
お客様が信用してくれているから、会員になってくれ、DMもOKしてくれるんじゃないかな」
学生は少しムッとなりました。
学生は今働いているパチンコ店が気に入っています。
「先輩、それならうちの店舗の方が社会的信用はあると思いますよ。
店舗も先輩の働いているパチンコ店よりかなり大きいし、
最新の設備もあり、お客様のために新台も積極的にいれかえています。
それにグループ店舗数も多く、知名度もあります」
先輩は学生の反撃にびっくりしました。
「先輩の話を聞いてわかりました。
うちのパチンコ店は信用があります。
だから、私の頑張りが足りなかったんです。
働くことを甘く見ていたことがわかりました」
そういうと学生は食器を持って立ち上がった。
学生は自分の働いている店舗を、何となくバカにされたように感じたので不快でした。
学生は下宿への帰り道、明日から滅茶苦茶頑張ぞ!先輩には負けない!と心に誓うのでした。
その後、しつこい入会案内に、お客様からクレームが出て、 学生は、店長から熱心さは評価するが、少し自重するように言われたのでした。
<解説>
社会的ポジションは、業界の信用と個々の会社あるいは店舗の信用の合計で築かれます。
社会的ポジションが高い店舗からの会員案内は抵抗なく、メリットがあれば受けやすく、
DMも基本的にはOKとなります。
逆に社会的ポジションが高くない業界は、個々の会社の信用をかなり高めていく必要があります。
特にDMの承諾に、その傾向は顕著に表れます。
念のために言えば、フィジカルキャピタル(物的資本)の大きさが社会的信用に直結するのは、
業界の信用が高い場合に限られます。
社会的信用が高くない業界は、フィジカルキャピタルではなく、
個々の会社(店舗)の※リレーションキャピタル(関係資本)の蓄積の有無で、評価が分かれます。
つまり、規模で劣る中小規模店舗が勝ち残るカギがここにあると言えます。
関連資料:リレーションキャピタル
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