コミュニティマネジメント研究所

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パチンコ寓話

パチンコ・イノベーションを促進させる短編寓話集

◆◇◆ 第80話 地域密着と施策 ◆◇◆

 むかしむかしあるところにパチンコ店を経営している会社がありました。
 市場が縮小傾向にあり、勝ち残るためにどのようにすべきか社長は迷っていました。
 お正月、近くの神社に初詣に出かけました。
「どうか神様。会社の方向性に何かヒントをお与えください」社長は祈りました。
 そして、お賽銭箱に1万円札を投げ入れました。

     ◇

 その夜、社長は夢を見ました。
 夢の中で泥沼にはまり、なかなか抜け出せません。 
 すると誰も乗っていないボートが流れてきました。
 中を見ると『地域密着型店舗』と書いてあります。
 社長は、ピンときました。これは神様の啓示に違いない。
 しかし、社長は失望しました。そして、天に向かって叫びました。
「神様。申し訳けありませんが、『地域密着型店舗』は前から取り組んでいます」

     ◇

 すると夢の中で場面が急に変わりました。
 何故か、レストランで注文を待っています。
 するとウエイターが「タコの姿焼です」と言って、イカの姿焼をもってきました。
 社長はとっさに文句を言いました。
「きみ、これはタコじゃなくて、イカじゃないか。足が8本じゃなくて、10本だよ」
 するとウエイターはニッコっと笑って言いました。
「心配いりません。足2本は無料のサービスです」
 社長はあっけにとられました。
 そして、よく見るとそのウエイターの顔が自分の顔であることに気づきました。

     ◇

 また場面が変わり、前の泥沼の中でした。
 気が付くと少し遠くに『地域密着型店舗』というイカのマークが入ったノボリ旗を店舗の数だけ立てたボートが、泥だらけになり沈みかけています。 その中には自社の店長が乗り込み、一生懸命にボートを漕いでいます。
 社長は店長たちを助けようとボートに乗り込もうとしました。改めて置いてあった『地域密着型店舗』のノボリ旗をよく見ると、タコのマークが入っていました。

     ◇

 社長は目が覚めました。
 社長は店長任せにしていた、地域密着の施策を点検することにしました。

寓話

      

 

<解説>

 地域密着店舗になるための施策を打たないと、似たような手を打っても地域の人たちには響かない。

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