本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

おススメ

コミュニティ作りや店舗運営に役に立つと感じたもの

書籍:『日本一社員が辞めない会社』

                       著者:小池 修

 人手不足という中で、アルバイトスタッフをなかなか採用することができない。 採用しても、すぐにやめてしまうケースも多く、スタッフの定着化が進まないと嘆いている店舗も少なくありません。

 人が安定しないとお客様とスタッフの関係づくりはできません。 関係づくりができなければ、コミュニティ化はとても無理だということになります。

 第一スタッフがコロコロと変わるような会社は、一般的に良い会社であると思わないのが普通です。 スタッフが辞めることで、店舗の信頼がもしかしたら下がっているのかもしれません。 コミュニティ化を目指す企業にとっては大問題です。

 私がこのように言っても、これを問題と考えるかどうかは、意識の在り方によって大きく違ってきています。

 この業界で働く人はそんなものだ。これはどこも同じだ。と考えれば、現状とのギャップは生まれないので、問題とは思えないでしょう。

 しかし、たとえアルバイトでも職をどんどん変わっていきたいと思うはずがない。 本当は長い間働きたいと思って、うちに来てくれたのではないか。 この業界はこれくらいでやめるものだ、というような意識はないはずだ。 このように考える人は、現状のアルバイトの離職状態をみて、問題と感じるでしょう。

 実は、この本は後者の問題意識を感じる人が読むと、 改善のヒントをいろいろと掴めます。

 この本の社員が辞めない会社の所属している業界は介護業界で、結構離職する人が多い業界です。 その中で著者で社長の小池氏は、スタッフの離職が会社を倒産の危機に追い込むと、必死に定着が進むように努力してきた軌跡が書かれています。

 この本の内容は、成功した社長が自分の体験をもとに、他の社長に自分のやり方を紹介して書いているものです。 読みやすいですが、店長や役職者が読んだ場合、理念や昇進昇格について、何をどこまで、どのように店舗経営に落とし込むのか、ということを意識して読む必要があります。 そうでないと、これは”うちの社長に読ませたい本”と勝手に判断して、経営者向けの本と思い込み活用するまでに至らないかもしれません。

 もちろん、会社全体を考える人は、この本を基に社長との話し合いをもつ必要を感じるでしょう。 また、他の店舗との整合性をとるために、社長への提案書の作成の必要を感じるかもしれません。 いずれにしても、自分がどのようにこの内容を活かすべきか考える必要があります。

 この本に書かれている定着率を上げるステップは、奇をてらうものではなく、多くの優良企業が実践している内容です。 紹介されている定着化を促す制度も、弊社でもスタッフ研修などで取り上げているものが多く、ベーシックのものです。 だから、多くの企業で活かせるものだと思っています。

 定着率を上げるステップ
 1.理念
 2.体現
 3.信頼
 4.支援

 店舗のアルバイトスタッフの定着率について、もっと改善したいと考えている人に読んでもらえれば、十分活用できる書籍であると思います。

          更新日:

書籍:『「ほめちぎる教習所」のやる気の育て方』

                 著者:加藤光一 監修:坪田信貴

 コミュニティホールを実践する場合、スタッフがいかにやる気になるかが大切です。 スタッフにやる気があるだけで。会員募集が上手く行ったり、お客様とのコミュニケーションが上手く行ったり、 良いことがおこります。 しかし、やる気を出し続けてもらうというのは案外難しいものです。 この本は、そういうやる気を継続的の維持するのに役立つ本です。 そのうえ、職場の人間関係を良くしていく効果もあります。

 何を書いているかと言えば、タイトルの通り「ほめる」についてです。

「ほめる」という行為は、相手の気持ちを良くします。 ですからスタッフを褒めるとスタッフは気持ちが良くなり、やる気が出て来きます。 しかし、スタッフを育てるためには、厳しく指導しなければという考えを持つ人もいると思います。

 ですが、このタイトルは「ほめちぎる」と書いてあるので、ひたすら「ほめる」を実践することを奨めています。 なぜかと言えば、この加藤光一さんは自動車学校のトップで、実際に自動車学校で実践して良い結果が出てからです。

 それは、生徒の運転マスターが早くなった。免許合格率が上がった。 加えて、これが重要なんですが、卒業者の普通自動車事故率が下がったのです。 厳しく指導するよりも、事故を起こさなくなったんですね。 これは素晴らしいことです。

 この本を見つけたのは偶然ですが、以前この自動車学校がテレビで紹介されていたことを知っていました。 そこで買って読むと、なるほど参考になることが書いてあります。 何と言って読みやすいです。 ちょっと読書速度が早い人は、1、2時間で読めてしまいます。

 内容は、もちろん「ほめる」を中心に書いていますが、 やっていることは難しくなく、少し工夫すれば、明日からでも朝礼や終礼で実践できます。 もちろん高いレベルを目指し、達人になろうとする人は、ある程度の忍耐と修練がいると思いますが、 店舗の仕組みとして行えば、それもできないことはないと思います。 本格的にやる場合は、会社や店舗の仕組みとして落とし込むことです。

 私もスタッフ研修では、アイスブレーキングとして、「ほめる」を参加者にしてもらうことがありますが。 この本を読んで、コミュニティホールの十分条件の10番目の強化とマインド醸成に取り入れたいと考えています。

 読んでいて何がしか参考にできるものが結構あります。 読まれて損はないと思います。

          更新日:

書籍:『仕事で数字を使うって、こういうことです』

                      著者:深沢真太郎

 今回おススメする書籍は、数字を扱う立場にある人で、 どうも数字を使って報告をしているが、何となくすっきりした思いになれない、 というように感じている人に最適な一冊かもしれません。

 とりあえず対話形式で書いてあるので、読みやすいと思っています。

 一般的にありそうな数字をみる状況を設定し、ボケとツッコミというような感じで進んでいきます。

 ボケ役は業界のベテランを自負している若手営業部員。 ツッコミ役は、コンサルティング会社から転職してきた数学女子という設定です。

 全体の流れは、経験と勘に頼り切っている会社の体質を変えたいと考えている社長が、 数学女子をヘッドハントし、会社を数字で語ることのできる体質へと変えていくお話しです。

 切り口も面白く、もって行き方も面白いので、楽しく読めると思います。

 例えば、こんなシーンがあります。

 会議で店舗の数字を並べて、業績を分析するシーンがあります。 営業スタッフのメンバーは、数字を見て、思い思いに分析?をして、 もっともらしいことを言います。

 それを、数学女子は冷ややかに見ています。

 みんながコメントした後、ボケ役のベテラン若手営業部員が、 数学女子に対して自分達以上の分析をして見せろと言わんばかりに、何がわかるか言ってみろと促します。

 そこで数学女子は答えます。 「この数字では何もわからない」

 面白いですね。数字に強くない人は、数字を見ると何かわかると勘違いしてしまう。 そこを思いっきりつくんですね。

 基本的な内容がほとんどですので、データ分析に十分自信のある方は、 「なんだ」と思われるかもしれませんが、読み物としては楽しめます。

 今はデータとあまり関係なくても、将来役職があがり関係が出て来ると思われる方、 また、基本的なデータの見方を知りたいと思われる方には、 よき友となる可能性が大です。

          更新日:

書籍:『山奥の小さなタクシー会社が届ける
                 幸せのサービス』

                      著者:宇都宮恒久

 この本を手にしたのは偶然でした。 時間が少しあると本屋に入り、めぼしい本を探します。 そこでたまたま目にしました。

 良いサービスに出会うことは、そんなに多くありません。 しかし、仕事上サービスの話をするので、サービスについての情報収集は欠かせません。 素晴らしいサービスを知らなければ、自分が目にするサービスの完成度が分からないからです。

 そこで体験を補うために、本やテレビなどでの情報収集は欠かせません。 情報収集をしていて思うのですが、自分の知らない所でも素晴らしい会社やサービスがあるというのは、結構ワクワクします。

 しかし、サービスに関する本はあふれていますので、 これは凄いというサービスや接客が書かれた本に出会う確率はそれほど多くありません。

 その中でこの本は、『当り』と思える内容でした。 著者は長野の中央タクシーの社長で、 社員がお客様に対して行ったサービスや接客を、 お客様のお礼の手紙や電話から知って、それを本にしてものです。

 紹介されているものは、会社が決めた接客ルールをして喜ばれたというものではなく、 社員一人ひとりが、自分でお客様のためにと判断し、行ったものの集積です。

 その判断基準となっている考え方が、『お客様が第一、利益は第二』という考え方です。 でも、「な~んだぁ。よくある考え方だね」と一蹴しないでください。 ここの凄さは、会社全体が実践しているとことです。

 この本の中で一番印象に残っているのでが、長野オリンピックの時のお話です。 長野でオリンピックが開かれるというので、 すべてのタクシー会社に世界中からタクシーの貸し切り予約が来ました。

 この中央タクシーも例外ではなく、予約がどんどん入って、 オリンピック期間中は全台予約で埋まったそうです。

 貸し切りは、通常営業の3倍以上稼げるので、宇都宮社長は喜び、 社員の給与も上がるので、さっそくそのことを社員に告げたそうです。

 すると社員から、
「いつも病院に送っている〇〇さんはどうするんですか?」
「買い物に行かれている△△さんはどうするんですか?」
という声が上がった。

 これは凄いですよね。売上が上がると社員の給与も上がるのですが、 それよりも日頃ご利用していただいているお客様のことを心配しているのですね。

 その瞬間社長は、『しまった!!!』と思ったそうです。

 日頃、『お客様が第一、利益は第二』と言いながら、俺は何をしているのかと。 これも凄いですね。この社長の本気度が分かります。

 すぐに予約を入れた会社に手分けをして、キャンセルの電話を掛けたそうです。 しかし、どこのタクシー会社も予約が一杯だったので、3分の1はどうしてもキャンセルできず、 しかたなくそのまま貸し切りにしたそうです。

 この長野の中央タクシーがどんな会社か、何となくお分かりいただけたと思います。 接客サービスを良くして、会社の利益に貢献するという枠を超えた会社です。 そういう意味では、一般的なサービスの次元を超えています。

 この中央タクシーの接客サービス事例は、私のOtO研修やスタッフ研修でも紹介しています。 こんなことをしていいの?というような話が出てきます。

 それで採算はとれるのか?

 それは実際に読んで確かめてください。 もしかしたら、会社経営についての見方が変わるかもしれません。 地域密着を目指す会社には特におススメです。

          更新日:

書籍:『USJのジェットコースターは、
             なぜ後ろ向きに走ったのか?』

                       著者:森岡 毅

 USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)は今では全国でも屈指のテーマパークとなっています。 16年度の来場者人数も1460万人と微減しているディズニーランドをしり目に、約5%の集客アップをしています。

 USJは2001年に大阪の地に誕生し、ハリウッド映画の専門テーマパークとして運営していました。 初年度は日本初ということもあり、1100万人の来場者を記録するのですが、 その後低迷していきます。 そして、2009年は750万人を割り込んでいきます。

 ところが、そこからV字回復を果たします。 その立役者がこの著者の森岡毅氏です。 この方は、P&G出身で、アミューズメント業界と違う業界から入ってきました。 だから、思い込みがなく、新しい手を打つことが出来たと思います。

 この人が再生の責任者としてまず最初にやったことが、「間違ったこだわり」の排除です。

 USJというブランドを、「映画の専門店」という妄想から、 「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」へと脱皮させること と書かれています。

「パチンコホール」から「コミュニティホール」への脱皮を提唱している私にとって、 共感するところが多く、発想を広げる触媒となるものでした。

 この本は現状の行き詰っている人に、脱出のヒントと勇気を与える内容になっています。 しかも精神論ではなく、マーケティング的アプローチの考え方を書いていますので、 勉強になる部分も多いと思います。

 ちなみにジェットコースターが、後ろ向きに走った理由は、単純にお金が無かったからです。 お金が無かったから知恵が出たとも言えます。

 新しいホールや現状打破を目指す方が読まれると、得る者が必ずあると思います。

 なお、森岡氏は、今年の初めにUSJを離れましたが、その思想は今も継承されてるように思います。

          更新日:

書籍:『なぜ、スターバックスは日本で成功できたか』

                     著者:草地 真

 私の生まれは鳥取県です。 一時期、鳥取県を有名にした言葉があります。鳥取県の平井知事の言葉です。 「鳥取にはスタバはないけど大きな砂場がある!」

 現在は、鳥取県にもスタバはでき、ネットで調べると今は4件にもなっています。

 スタバは、ただコーヒーを売るところではなく、 お客様とのふれあいやコミュニティも大切にしていると言われ、 以前から注目をしていました。

 そのうち北海道の札幌で下宿をしている息子が、 スタバでアルバイトをし始めました。 私はこれ幸いにと、スタッフ教育をどのようにやっているのか、 実際の現場教育はどうなっているのか、 札幌に行った時にはいろいろと聞いていました。

 息子の話を聞くと、アルバイトに対して、毎週レクチャーを行い、スタバの考え方を丁寧に指導する。 指導する人も、とりあえず社員とか先輩とかということではなく、 会社の指導資格検定のようなも合格した人が、指導をする。スタッフ教育に力を入れている。 厳しく指導しているというよりも、あたたかく育てていくようなイメージでした。

 1年2年と重ねていくと、テキストが増え、アルバイトでもダンダン上級の資格のようなものを取っていく。 スタバの考え方や店舗の在り方、組織の在り方などを体系的に教えていく仕組みが整っているのです。

 私は、スタバでしっかりアルバイトをすれば、社会に出る前に、 一定の考え方が身に付くと感じました。 実際、スタバのバイトの先輩は、JALやANAなど、 接客サービスにうるさい企業に就職をしています。

 今回おススメする本は、スタバの考え方や、スタッフ教育の姿勢などを 上手く伝えていると思っています。

 「コミュニティ」や「居場所」という言葉がよく出てくるので、コミュニティホールを目指す方にとっては、 参考となる考え方が多く含まれ、同じサービス関係の本でも、ディズニーランド関係の書籍とは一味違います。

 もちろん、スタッフ指導の時の参考にもなります。 例えば、「本当のOJTとは何か」などという小見出しが出てきたりまします。 OJTという言葉は知っているが、具体的にどういうことなのだろうか。 自分の指導と何か違いがあるのだろうか。などど読んでいただくと、 いろいろとヒントが掴めると思います。

          更新日:

書籍:『「就職率100%」工業高校の秘密』

                   著者:久保田 憲司

 奈良県には以前『ガイヤの夜明け』で取り上げられた工業高校があります。高専ではなく、工業高校です。

 番組は数年前で、ちょうど大学生の就職氷河期の時代でした。 大阪大学や一橋大学、早稲田の学生が、希望の企業になかなか就職できないという、 厳しい現状を伝えていました。

 それと対比して紹介されたのがこの奈良県立王寺工業高校でした。 この高校が100%の就職をしている。 大学卒と高校卒では、同じ100%と言っても、入る企業に違いがあるので、 100%ということに意味は無いと思って見ていました。

 阪大や一橋、早稲田の学生も、高い希望を言わなければ、就職はどこでもできたはずです。 しかし、彼らは自分が就職したい企業にこだわっただけ、 その結果、なかなか就職できないという状況になったので、 100%と言って引き合い出すのはいかがなものかと思ってみていました。

 ところが番組で紹介していたこの工業高校生の就職先は、三菱重工、マツダや本田技研など、 一部上場の一流と言われる会社、しかも工場部門ではなく、研究部門に就職する学生が多いとのことでした。

 私は、びっくりしました。なぜなら奈良の地方企業に勤めると思っていたのが、全然違ったからです。 この就職先で100%なら、この時期、大卒と比較するのは意味があると思いました。

 番組の中で、4年間漫然と過ごした学生と、3年間自分のやりたいことを決め、 そのために必死で取り組んできた人間の違いというように言っていたと思います。

 それに加えて、この王寺工業の生徒は礼儀正しく、清掃活動を積極的に行うなど、 人間的評価もかなり高いものがあります。

 この近所に娘が結婚して住んでいますが、彼らは道ですれ違うと挨拶をするし、 横断歩道をきちっと渡る。電車でも、マナーをしっかり守る非常に素晴らしい学生ばかりと言っていました。 そうです、一人ふたりが守るのではなく、みんなが守っているというのです。

(余談ですが、近くに、東大や京大の合格を合わせて75人ほど出している進学校のN学園がありますが、 ここは対照的にマナーが悪く、歩道をだらだら歩き、電車でも人が降りるのを待たずに乗り込み、席を確保するなど最低です。 こんな人間を作っている?N学園は、日本を潰そうと思っているのかと邪推したくもなります。 もちろんそんなことは無いと思いますが・・・)

 私は奈良に住んでいるので、昔の王寺工業高校の評判は知っています。 偏差値も50以下で、はっきり言って良くなかった。 しかし、その工業高校が全国から評価されるようになった秘密を知りたいと思いました。 その時出会ったのが、この本です。

 アルバイトスタッフは高卒や中卒の方もいらっしゃいます。そして若い。 多くのホールは、若い方を育てる立場にあると思います。 この本を参考にすることで、スタッフ教育のヒントがつかめると考えます。 是非、読んでみられてはいかがでしょうか?

          更新日:

書籍:『本気の教育でなければ子供は変わらない』

                   著者:原田 隆史

 コミュニティホールを実践するためには、 アルバイトスタッフの積極的な参加が必要です。 やらされ感で仕事をしていては、お客様の感情を動かし、 ホールのファンにすることはできません。

 仕事に対して前向きで、頑張っているスタッフばかりであれば、全く問題はありませんが、 中にはそうでないスタッフの意識を変えるとことからやらないとダメだ、 という方もいらっしゃるかもしれません。

 もし、なかなかスタッフ教育が進まないと言う方は、この本がお勧めです。

 この本は、指導する人間はどうあるべきかという気づきを与えてくれる本です。 お子さんがいらっしゃる方は、教育のヒントにもなります。

 原田隆史は荒れた公立中学校を本気の指導で立て直し、 その学校の陸上部を7年間で13回の日本一に導いた元カリスマ教師です。

 原田氏は、大学を卒業し、授業を楽しくするテクニックを学び、 日本一面白い楽しい授業をする人気教師になるつもりで、 中学校の体育の先生になります。しかし、早々に挫折します。
 何故かと言えば、生徒の質が自分の思っていたものと、かなり違っていました。 どんな生徒かというと、「夢が無く」「自分に自信も無く」「言葉づかいや態度も悪い」「気に食わなければ暴れる」 全く人生を斜に構えているという感じです。

 こんな生徒たちに「夢を与え」「自信を持たせ」「努力の大切さ」を教えていく。 同時に「礼儀正しさ」「マナー」も身に付けさせる、ということをやり遂げた凄い人です。

 この原田氏の凄い所は、まず自らを変えていくことで、 生徒を変えていったということです。

 「鏡の法則」でもありませんが、スタッフの態度は、自分の姿が映っているようなものです。 アルバイトスタッフが悪いからと言って、いくら取り替えても、何も変わりません。 自分が変わらなければ、人を変えることができない。主体変容。 これが原田氏の基本信念です。

 この本のお話は、マインド醸成の前段階のスタッフの心の準備をさせる内容で、 スタッフの指導がなかなか難しいと考えれている方には、おススメの一冊です。

 なお、スタッフ指導が上手く行っている方が読まれても、かなり参考になり、 今以上の成果を上げやすくなります。 特に日本一のコミュニティホールを目指される方は、大いに参考になります。

          更新日:

書籍:『トヨタ流「最強の社員」はこう育つ』

                   著者:若松 義人 

 「働き方改革」という言葉を安倍総理が盛んに言っています。 働き方を変えるというのは、正規雇用や非正規雇用、就業時間や残業、 給与や休日日数などいろいろあります。

 その中の一つに『生産性の向上』が取り上げられています。 これまで生産性の改善は、製造業を中心に行われてきました。 そのお陰で日本の製造業の生産性は向上し、世界のトップクラスになったことは、 みなさんもよくご存知と思います。

 この生産性向上のノウハウを、サービス業などに積極的に広めていき、 製造業以外の生産性を高めて、会社を良くし、 働く人のお給与が上がるようにしていく、 そういう流れを作ろうとしています。

 ここでいう生産性とはいろいろな意味で使われています。 小売りにおいて一人当たりの販売量が増えるのは生産性の向上です。 飲食において一人当たりの作れる料理量が増えるのも生産性の向上です。 また、ホール業務で以前と同じ人数で、よりたくさんのお客様をこなせるのも生産性の向上です。 同じ料理を短時間で作れるようになるのも生産性の向上です。 そして、同じ品質の料理を以前より短時間で机るのも生産性の向上です。

 生産性向上の取り組みは、同じ経営という観点で見れば、当り前の話です。 それではパチンコホール業界もすぐに取り組めば良いと思いますが、 そのためには、改善ノウハウ導入以前に取り組むべきものがあります。 これが無いと100%失敗します。要するに効果が出ず挫折します。

 それは何かと言えば、従来持っていた仕事の基本的考え方を1%変えるということです。

 もちろん、すでに1%を変えている方もいらっしゃいますが、 まだ多くの方が、その1%が変わっていません。 だからそれを変える必要があります。

 具体的にどうするのかと言われると、 おそらく今回ご紹介するこの本を、納得するまで、幹部、役職者、スタッフが読み込めば、 1%を変えられると思います。

 読んでいて、なるほどと思うことがいくつも出てきます。 みなさんのなるほどが多ければ多いほど、 ホールの生産性改善の準備ができていきます。

 実は、これが出来るとコミュニティホールの施策の精度が格段に向上していきます。

 著者の若松義人さんはトヨタに関する本をこれ以外にも多く出されているので、 興味があれば、いろいろ読むと良いでしょう。どの本も面白いですよ。 「Book off」にぶらりと行くと、見つかる確率は高いと思います。 実際、私も「Book off」のお世話になっています。

          更新日:

テレビ番組:『楽ラク ワンポイント介護 認知症』

                   NHK Eテレで放送 

 日本の高齢化と共に、認知症問題は避けて通れないことは、周知のこととなっています。

 地域密着の店舗として、コミュニティホールを目指す場合、 スタッフに対して認知症に対する知識を持たせ、 理解をさせておきたいところですが、 現実に勉強時間をとるとなると、 中々難しいところがあります。

 そこでお勧めなのが、NHKのEテレで放送している 『楽ラク ワンポイント介護』の視聴です。

 1回5分という短い時間で、認知症の人に対する対応ポイントを説いています。 時間が短く入門には最適です。

 本を読めと言っても読まないスタッフに対しても、 これなら大丈夫です。

 録画をしておいて休憩時間に見るのも良いですし、 インターネットでも今なら動画が公開されています。

 http://www.nhk.or.jp/heart-net/one_kaigo/calendar/index.html

 近年、認知症による行方不明の方が1万人を超えています。
 近所にそういう方がいらっしゃるかもしれません。 また、そういう方が、ぶらっとホールに迷い込んで来られるかもしれません。

 認知症に対する知識は、遠からずサービス業において、 必要な基本知識となってくると、私は個人的に感じています。

『避けられないなら、早めに取り組んで、地域の役に立つ』

ということで、皆さんにこの番組をおススメします。

          更新日:

書籍:『生涯健康脳』

         著者:瀧 靖之(東北大学加齢医学研究所 教授)

 基本的なことですけど、
    『認知症は、脳の老化とは違う』
ということはご存知じでしかた?

 地元密着のコミュニティホールを目指されているホールの方で、 地域の問題として認知症などに取り組まれている方も多いと思います。

 高齢者の認知症の割合は多く、すべての産業で直接的か間接的かの違いはあれど、 いずれ取り組まなければならない問題です。 それならば早めに取り組んで、地域の信頼を得るに越したことはありません。

 私も認知症に対する知識を収集するために本を読んだり、TVで情報収集をしています。

 今回おススメするこの書籍は、高齢者の脳をテーマとした本で、 認知症についても分かりやすく解説しています。

 読みやすく、基礎的な知識を学ぶのにもってこいの本ではないかと考えています。

 実際、考えてみると、認知症という言葉はよく聞きますが、 では認知機能とは何を指すのかと聞かれると、答えられない人が多いのではないでしょうか。 そんな基本的な話が、「なるほどね」と理解しやすく書かれています。

 そしてこの本は、「アンチエイジング」という言葉に対して、 「スマートエイジング」という考え方を持っています。

 何かといえば、「アンチエイジング」は、「アンチ」ですから、 年を取ることを否定するというもので、加齢を老化と考えネガティブ、後ろ向きに捉えるものです。
 それにに対し、 「スマートエイジング」は、「スマート」つまり賢いですから、 加齢を「知的に成熟する人生の発展」とポジティブに考えるものです。

 パチンコホールに遊びに来られているメインユーザーは、高齢者の方ではないでしょうか。 ホールに来ていただき、パチンコをしたり、会話を楽しんだり、コミュニティ活動をしたり 元気に充実した人生を過ごしてもらう。
 そうあっていただきたいと思われている方には、 この「スマートエイジング」という考え方は、共感を持っていただけると思います。

 コミュニティホールの十分条件の第3項目の「努力」の布石として、 自主勉強会をされているなら、この本を使用しての勉強会はいかがでしょうか? スタッフが認知症を学ぶ入門書のひとつとして、お勧めの一冊です。

          更新日:

書籍:『どんな仕事も楽しくなる3つの物語』

                     著者:福島 正伸

 この書籍は、スタッフの仕事に対する取り組み姿勢について、多くの気づきを与えてくれる本です。 この本も出版されてからだいぶ経ちますので、ご存知の人も多いと思います。 それでもおススメする価値がある本です。

 この本は、物語になっているので読みやすく、読書が苦手なひとでも、読みこなせると思います。 また、短編で一話一話が独立していますので、一話だけ読んでも役に立ちます。 忙しいホールスタッフに読んでもらうのにピッタリです。

 まだ読まれていない方に、簡単に内容を紹介します。
 私が、一番感動したのは、「人であるれた駐車場」の話です。 なんの変哲へんてつもない駐車場の管理人さんの話です。

 その管理人さんの仕事に取り組む姿勢が、 私たちのほとんどが、そんなものだろうと思う管理人とは全く違うんですね。 それに多くの人が感銘を受け、 その管理人さんに感謝に気持ちを伝えたいと集まってくる。

 このお話を読みながら、ホールスタッフの取り組み姿勢が、 この管理人さんのようになったらどうなるだろうと想像してみました。 おそらく、ホールスタッフはパチンコホールで働けて、 本当に良かったと感謝し、 お客様のためにいろんなことを自らしたくなる。

 コミュニティホールは、お客様との信用、信頼を築くことが不可欠です。 そのためにまず、ホールスタッフの仕事をする取り組み姿勢を、 好ましいものとすることが必要です。それに役立ちます。

 私もスタッフ研修の時にこの本を活用してます。
 シンプルなので、商売の原点に返ることが出来るかもしれません。経営者の方にも、お勧めできる一冊です。

          更新日:

書籍:「奇跡の職場」新幹線清掃チームの働く誇り

                   著者:矢部 輝夫

 この書籍は、経営者向きの本です。 3年ほど前に出た本なので、読まれている方も多いとは思います。 特に、パチンコ業界に働く自社の社員に、 誇りを持たせたいと考えている経営者には、たいへん参考になる本と思います。

 この本に書かれている株式会社JR東日本テクノハートTESSEIは、 JR東日本の100%子会社です。

 この会社は、ハーバード・ビジネススクールのケーススタディでも取り上げられ、 その授業は人気授業となっています。

 その理由は、他の国ではこのような事例がないからだそうです。

 それは、誰もが初めからダメだと思っていた組織が活性化された、 その特殊性にあるようです。

 これまでのケースは、優秀な人が入ってきているのに、 組織運営が悪くダメになった会社を、立て直すパターンです。
 その典型例が、弱いプロチームを強いプロチームにする監督の話です。 その前提は、優秀な人が暗黙の前提です。 プロになるほどの人なので、ダメということはないはずです。 最初は、やる気や誇りをもっていた人のはずです。 そういう組織改革の事例は多かったように思います。

 この会社の業務内容は、新幹線の駅折返し清掃や、 駅ホーム・コンコースの清掃を専門としています。 従業員の平均年齢は50歳、おばちゃん、おじちゃんたちが働く会社です。
 彼らは好きでこの会社に入ってきたかと言えば、そうではなかったのです。 何故かと言えば、「清掃」というのは、ランクに低い職業に見られがちだからです。 同じJR東日本グループの中でもそういうような扱いであったようです。 だから、夢や希望を持って入ってきている人は、ほとんどいなかった。

 それが、矢部さんが経営者として入ってから変わっていく。 従業員のやる気、仕事に対する誇りが出来ていく。 これを読むと、自分の会社も良い会社にしたいという気持ちが湧いてきます。

 コミュニティホールにするためには、 そこで働くスタッフの一人一人が、お客様のお役に立っているという パチンコ店に対する自信と誇りが必要になります。 それを作るヒントを掴めると思います。 ご一読をお勧めします。

          更新日:

書籍:「サービスが伝説となる時」

                 著者:ベッツィ・サンダース

 この書籍は、本の中(P.117)で、北条真由美が関根翔太に紹介しています。
 北条真由美がサービスレベルの話をP.115でしています。 その時は、サービスのレベルの分け方として、0から4まで分けていますが、 この本の中の素敵なサービスや賞賛されるサービスなどを参考しています。
 アマゾン.comで本書を買った人が、他にどのような本を買っているか紹介していますが、 その時、この「サービスが伝説となる時」を買われていました。 北条真由美の話を参考にしていただいた方が、結構いらっしゃるのではと、嬉しく思っていました。

 ところで、この書籍を読まれた方は、どこが一番印象に残りましたか?

 私は、この書籍に出てくる話で、一番印象に残っているのが、 『ノードストロームによる福音』という話で、最初に読んだときにはとても感動したものです。
 私は店舗支援の一環として、One-to-Oneマーケティングの基本講座をしていました。 その中でサービスの認識を、店舗内で共有化する必要性ということで、 サービスのレベルの話をし、そして参考になる企業として、ノードストロームを紹介していました。 その時にこの『ノードストロームによる福音』の話を良くしていました。

 このお話は、サービスとは何か、また、お客様を接客するというのは、 何を意識して行うかで、非常に素晴らしいやりがいのあるものになる、 ということを知ってもらうインパクトの強いものです。
 アルバイトスタッフのマインド研修でも良く話しました。 感性が豊かなアルバイトの方は、結構目を輝かせて聞いています。

 もし、この本を読まれて同じように感動されたなら、 是非、店舗にスタッフの方と共有してください。 コミュニティ作りに必要なマインドの醸成に役立ちます。

          更新日:

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