本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

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経営のヒントになりそうに思ったこと

 日大アメフト部の存続問題から組織と個人を考える!

 日本大学のアメリカンフットボール部の廃部問題が毎日のようにニュースやワイドショーで取り上げれています。 日本大学の競技スポーツ運営委員会は廃部の方針を出しましたが、それに反対する声も多くあり、一度決めた廃部の方針がどうなるのか、注目が集まっています。 現在は最終決定を下す理事会で審議中という状態です。

 日大も当初は違法薬物問題で逮捕者を2人出したものの、何とかアメフト部の存続を模索していたそうですが、 さらに11月27日に、警視庁が新たに1人を逮捕ことで、これ以上アメフト部を支えることはできない、と判断したとのことです。
 日大アメフト部は、1940年に創部し、「フェニックス」(不死鳥)のチーム名で知られる強豪で、学生王者を決める甲子園ボウルで過去21回の優勝しています。 部員は8月時点で約120人。 実績もあり、日大の看板スポーツ部でもあり、本音は潰したくないというところでしょう。

 廃部は、部員以外の7万人の学生への影響、世間における不祥事に対する処分の妥当性を考えて決めたようです。 いくら伝統があり、実績がある名門のスポーツ部とはいえ、複数の部員が違法薬物に関与したことから鑑みて、 アメフト部という組織の体質自体に問題があったとして処分をすべきと判断したということなのでしょう。
 偶発的に起こった暴力事件と違い、違法薬物は突発的な一時的な事件ではなく、違法性を知りながら何度も法を犯すという常習性があります。 そういうものを許容する体質が組織に無ければ、このよな不祥事は起こらないだろうということかもしれません。 したがって、部という組織を無くすことで、憂いを断つことを決断したと見えます。
 このような厳しい対応をすることで、日大の違法薬物に対する厳しい姿勢が実感できます。 そして、大学にある程度自治が認められている理由が納得できるものなり、 大学に子供を預ける親の立場から見ると、こういう姿勢を示すことは子供を預ける安心材料になると思います。

 一方廃部に反対の人は、違法薬物に関与していない部員の未来を閉ざすことになり、かわいそうだという意見もあります。 確かに違法薬物について何も知らない、そういう部員との接触も無かった部員もいますが、だからその人達のために部を残すべきなのでしょうか? さらに言えば、自分はアメフト部に属しているが、組織に対する責任は全くないと言い切れるのでしょうか?
 ある組織に所属するというのは、その組織の構成員になることであり、組織が持つ様々な便益を受けことができると同時に、組織に対する責任を負うことになります。 コインの裏表の関係です。 それは1年であっても4年であっても同じです。 ゆえにどのような組織に属するのかということは、たいへん重要なことで、自身が希望して入部したのであれば、自己責任ということになるのはないでしょうか。
 また、違法薬物に対する指導ができていない大学側の指導の問題を言う人もいますが、違法薬物が悪いものだと知らないようなレベルの低い人が、日大に入ってきているとも思えません。 もちろん大学としては危機管理として、違法薬物に手を出さないような仕掛けや万一手を出した場合の早期発見などの仕組みは必要だとは思いますが、 だからと言って部を存続させる理由にはならないと思います。 逆にそういうこともできていないのなら、部の存続させるべきでないということにもなるのではないでしょうか。

 個人的には、大学の毅然とした態度で、最高学府としての社会的な存在意義を考えて、決断を下して欲しいと希望しています。 その決断を見て、今後学生自身が自らの行動について責任を持ち、社会の一員として甘い考えをしないようになればと願っています。 一個人が、組織に対してどれだけの影響を与えるのか、 また、組織のメンバーの違法な行為に無関心であることがそれだけ自分自身に降りかかってくるのかを考えるいいきっかけになっていると感じています。
 これは大学だけでなく、会社でも同じことです。 会社の理念や方針がしっかりしていても、一個人がそれに反する行いをすれば、その矛先は組織にも向かってくるということです。 私はきちんと会社の方針通りにやっているから、同僚が何をしようが問題ない、ということにはならないということです。
 この日大アメフト部の問題は最終的にどうなるかは分かりませんが、「さすが日大」というような結末を迎えて欲しいと願っています。

 

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 ノルウェー大使館のサーモンのPR戦略から学ぶ!

 11月29日はいい肉の日ですが、ノルウェー大使館が11月28日から「第4の肉」をPRしています。 肉と言えば、牛、豚、鶏ですが、それに加えて第4の肉として、「ノルウェー産サーモン(鮭)」を推しています。 「脂がのったとろける味わい、ノルウェーサーモンは、美味しいだけでなく、美容と健康にうれしい栄養がいっぱい」と強気です。 イベント期間は11月28日から12月2日までで、期間中にサーモンのステーキやカツなどを無料で配布しました。

 サーモンと言えば「鮭」なので、肉ではなく、魚です。 しかしそれをノルウェーはあえて肉としてPRしているところが面白いところです。 大使館の水産部が渋谷センタービル1階に「さも、肉屋」という名前の店舗をオープンし、 ノルウェーサーモンを使ったサモテキ(サーモンステーキ)、サモカツ(サーモンかつ)、サモタル(サーモン南蛮) など、いずれも肉のように加熱した料理を来店者に配布しました。 ニュース番組WBSでその様子を取材していましたが、 料理を食べた人は、「サクサクでボリューミー、豚肉に本当に変わるな・・・」とか、 「魚と言われなければ気が付かない、肉にも引けを取らない」など好評でした。

 ノルウェーは何故、サーモンを魚ではなく、肉として売り出したのでしょうか? 現在ノルウェーはサーモンはお寿司のネタとして使用されてます。 もちろん、生が主流です。 ノルウェーが消費者に「サーモンを買ってくれ」と言えば、刺身で食べるか、手巻き寿司のネタ、 もしかしたら煮たり、焼いたりするかもしれませんが、食べる発想は「魚料理」の範疇でしょう。 それでは、日本産の鮭や鯖などとの差別化はできませんし、第一インパクトがありません。
 ところが”肉”として打ち出せば、日本産の魚との違いを強烈に与えることができます。 そして言っていることが本当なのか、肉好きな人も、魚好きな人も確かめたくなります。 必然的に味や食感が本当に肉に似ているのか、意識して食べます。 WBSのインテビューを見る限りでは、手ごたえがあったように思います。

 同じものでも、枠組み、フレームワークを変えると、人はその枠を通して考えるので、インパクトを与えることができます。 これはどの業界でも同じです。 例えば、海のお客様向けにクジラッキーのぬいぐるみを仕入れたとしましょう。 仕入れて、ただ景品コーナーに置いてもあまり売れないし、それを海客が喜んで、海物語を長時間打つとは考えられません。
 しかし、「今回、大漁大当たりの祈って、クジラッキーを仕入れました!」というPOPをつけると、 クジラッキーのぬいぐるみは、ラッキーアイテムということになります。 ただの景品というものから、ラッキーアイテムに変わったことで、共感する人は、いつもより海物語を長めに打ってくれるかもしれません。 また、縁起がいいからとクジラッキーのぬいぐるみを買って帰る可能性は高まると思います。 余談ですが、もし関西なら「阪神タイガースの優勝にあやかり、クジラッキーを仕入れました!」という方が受けるかもしれませんね。

 自店で売ってるもの、サービスでも同じです。 それについて何も言わなければ、お客様は自分の中のイメージ(フレーム)の中で、商品やサービスの価値づけをしてしまいます。 それが自分の意図したものなら問題はないのですが、そうでは無い場合、積極的にフレームワークをお客様に与えて、 自分の意図する方向へ、導くことが必要です。
 今回のノルウェーのサーモンのPRはよく考えられているので、日本での消費拡大は間違いなのではないでしょうか。 大使館員のヨハン・クアルハイムさんは、 「ノルウェーサーモンが世界に広まったのは、日本の寿司職人がいたからこそ! 日本の食文化と合わせてもっと広めていただきたい」 とWBSの取材に答えていました。

 

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 「蛙化現象」からホールの運営を考える!

 1日発表された新語・流行語の中に「蛙化現象」という言葉があります。 この言葉は、「Z総研」というZ世代を研究するシンクタンクが6月に発表した「Z世代が選ぶ2023年上半期トレンドランキング」で1位になった言葉です。 みなさんもこの「蛙化現象」という言葉を、聞かれたことがあるのではないでしょうか。 実はこの言葉、2年前から本来の使われ方と違う意味で使われ始め、それが流行語になったという、 正に言葉は時代とともに変化するというお手本のような言葉なんです。

 もともと「蛙化現象(かえるかげんしょう)」という言葉は、心理学で使われていたようで、ネットで引くと 「好きな人が自分に好意を持っていることがわかると、その人に嫌悪感を持つようになる現象」というように解説が出てきます。 ところがこの「蛙化現象」という言葉は、2020年代に入って「恋愛感情や好意を抱いている相手のささいな言動が気になり、気持ちが急速に冷めてしまう」という意味で使われようになります。
 これは個人的な憶測ですが、おそらく誰かが、友人などの恋愛話で、好きな人を嫌になったという話を聞いて、「それって蛙化じゃない」と言ったのではないでしょうか。 グリム童話に「かえるの王さま」の話があるので、 小さいころのあやふやな記憶から素敵な王子が蛙になったという童話があったとなり、 蛙=嫌なモノから、好きな人が嫌になったのは、好きな人が蛙になったという風に連想して、嫌いになったのは好きな人が蛙になったからだ、つまり蛙化したというように発展していったのではないでしょうか。 そしてそれを誰かが、心理学用語の『蛙化現象』という言葉とドッキングさせたように推察しています。

 昔、「花さか爺さん」の話をどれだけ知っているか、会社の後輩や周囲の人に聞いたことがありますが、 正確に答えられた人はほとんどいませんでした。 ココ掘れワンワンのポチは知っていても、そこからお爺さんがサクラの花を咲かせるまでのストリーは知らないという感じですね。 人の記憶というのは曖昧なものです。 だから、「それって蛙化じゃない。昔、そんな童話を読んだことがある」と言われると「そうなんだ」となったと推察しています。 もちろん「蛙化」という響きが、まさに自分が相手を嫌う理由を的確に言い当ててくれていると感じたので、 それを聞いた人がいたるところで使いだしたのではないでしょうか。 特にSNSで拡散されると広がりは早いと思います。 多くの人がそういう使い方をすると、それが真実として定着してしまいます。 ある意味怖い話です。

 この「蛙化現象」という言葉は、「好きな人が」というように「人」に対して使っていますが、 そのうちブランドや店舗にも使われるようになるのではないでしょうか。 「推し」という言葉が流行りましたが、この「蛙化現象」はそれと真逆の言葉で、 「推し」を何故やめたのか、という理由に使えそうな言葉だと思います。 「私は○○を推していたがそれを止める。なぜなら、△△のようなことがあったから・・・。一言で言えば『蛙化現象』かな」 というような感じですね。

 Z世代の若い人は、一部が良ければ良しとせず、すべてが良いことを求めると言われています。 本物志向、完璧志向です。 もしかしたらSDGsや環境問題等の教育で、 一部だけ良ければそれでいいという考えは、地球にやさしくないというようなイメージを持っているのかもしれません。
 考えすぎかもしれませんが、パチンコ業界がZ世代から支持されるには、 あらゆるところでいい企業になる必要があるのではないでしょうか。 少し地域密着をやっている、少しお客様との関係づくりに取り組んでいるというような感じでは、 逆にできていないところが目について、「あざとい」と思われて、「蛙化」の烙印を押されてしまう恐れがあるかもしれません。 考えすぎかもしれませんが、お客様が見て不快に思うようなことは、すべて無くす努力が求められているのではないでしょうか。
 毎日のように来ていた常連さんが突然来なくなる! もしかしたら店舗に対する「蛙化現象」が起こっているのかしれませんよ。

 

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 新語・流行語大賞になった「アレ」を運営に取り入れる!

 1日に今年の新語・流行語大賞が発表されました。 年間大賞には、プロ野球で日本一に輝いた阪神の岡田彰布監督の言葉が選ばれました。 「アレ(A.R.E.)」という言葉で、岡田監督が優勝を表現した言葉です。 阪神を38年ぶり日本一に導いたという点と、その合言葉が日本中に浸透したということが評価されたということです。

 岡田監督の合言葉を作って、自分たちの使命や目標を徹底するというやり方は、うまいやり方だと思うのですが、いかがでしょうか?
 会社の経営理念や年間目標もあると思いますが、四六時中社員やスタッフ全員がそれを気に留めているかというとそうでもありません。 たいていは記憶の奥底に漂っている状態ではないでしょうか。 経営幹部になると、記憶の底から取り出す機会は多いと思いますが、一般社員やアルバイトスタッフになると、なかなか意識するという機会は少ないと思います。 それでも店舗は日々運営され、大きな支障は何も発生しません。

 では日々の活動に、使命や目標は無くてもいいものなのでしょうか?
 例えば、接客5原則と言われるものがあります。 挨拶や笑顔の接客における基本的事項ですね。 もし、使命や目的が無ければどうなるでしょう。 ただ、挨拶をする。 ただ、笑顔をつくる。 ということになります。 ロボットの表情作り、挨拶言葉と変わりません。 もし、あなたがお客様の立場なら、そのロボットを見てどう思いますか? 最初は物珍しく、よくできている、きっちりしていると評価するでしょうが、数回もその対応を受けると関心を持たなくなるのではないでしょうか。
 同じように挨拶や笑顔を作っている場合でも、スタッフが来店してくるお客様に楽しんでもらいたい、気持ちよく遊技をしてもらいたいという思いや目的意識がある場合はどうでしょう。 毎回そのように思いながら、挨拶や笑顔を作ってくれるなら、その行為に対しては、人は心地良さを感じるのではないでしょうか。

 阪神選手もバッターボックスに立つたびに、或は守備につくたびに、「アレ」のためにしているという意識があると、 単なるプレーではなく、優勝のためのプレーを意識するようになり、 試合の反省にしても、自分は優勝するにふさわしいバッティングをしてのか、優勝するにふさわしい守備をしたのかと、 高いレベルでの反省ができたのではないでしょうか。

 日々の活動が未来を創っていきます。 日々自分達の使命や目標を思い出すことで、 日々の自分の行動が少しでも良くなる可能性が上がります。 その積み重ねが自分達の未来をを高い目標へといざなってくくれるということですね。 そう考えると、自分達の目標を岡田監督のように短い言葉に集約して、組織で共有するというやり方は、真似をする価値があると思います。
 アルバイトスタッフに自社や自店の使命や目標を尋ねて、即答できないようであれば、 この岡田監督が実践した合言葉による意識づけは実践してみる価値があるのではないでしょうか。

 

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