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経営のヒントになりそうに思ったこと
中国のレアアースの切り札化の躊躇から考える!
ニュース番組WBSで、G20の最大に注目は、中国とアメリカの首脳会談であると話していました。 実際、米中の貿易戦争の行方は世界に大きな影響を与えます。 WBSは、米中貿易戦争の中国側の影響ということで、レアアースの採掘現場にいき、 レアアースを採掘している会社の影響を訊いていました。
朝日新聞掲載「キーワード」の解説によると、レアメタルの一種で17種類の元素(希土類)の総称して使われています。
ジスプロシウムはエコカーの小型モーター、セリウムはパソコン部品の研磨剤などに使用されるなど、先端技術製品の製造に不可欠で「産業のビタミン」と呼ばれているそうです。
レアアースの埋蔵量の多くは中国にあり、世界の90%の埋蔵量を占めていると言われています。
当然、アメリカ国内でもニーズが高く、中国はこのカードを政治的な持ち札として、貿易戦争に活用しようという動きがあるとのことです。
アメリカは中国に頼っているので、万一中国が輸出をしないと言い出すと、かなり影響を受けることになります。 しかし、中国政府はこの手をあまり使いたくないとのことでした。 理由は、現在使用しているレアアースを使わない技術の開発を促す恐れがあるからだそうです。 実際、トランプ大統領も中国の影響を受けないように、現在使用しているレアアースを使わない代替技術の開発を奨励しています。 現実にレアアースが長期間手に入らないと、この代替技術のニースは大きく高まり、開発されてしまう確率は高いでしょう。 こうなると中国は逆にアメリカに対する影響力を失うことになるのです。
これらのことから言えるのは、〇〇がないと絶対ダメということは無い。 諦めなければ、人はいづれ代替案を考え出すということです。 また逆に言えば、〇〇があるから絶対大丈夫ということは無い。 いずれは、その〇〇が無効化されるということです。
パチンコ業界で言えば、新台入替や出玉が無いと絶対ダメということは無い。 諦めなければ集客できる別の手法を考え出すということです。 同じように1000台を超える大型店だから絶対大丈夫ということは無い。 いずれは1000台規模の優位性を無効化する運営法は開発されるということです。
そんなことは無いという方もいるかもしれません。
でもそういう事例は回りを見渡すと数多くあります。
昔、音楽を聴くのは、レコードが主でしたが、テープからCD、HD、webとどんどん変化しています。
テレビも昔はブラウン管でしたが液晶、LEDなどと変わっていきました。
技術だけではなく、価値観も同じです。
これまで白だったものが灰色になり黒になる事例はいたるところにあります。
飲酒問題もそうでしたし、喫煙問題もそうでした。
他業界で起こっていることは、時間と形を変えて自業界でも起こるのです。
人は何があってもいずれ問題を解決していくだろう、その時強みが弱みに変わる可能性があるという捉え方の良い所は、世の中には絶対が無いと思えることです。
そう考えることで、健全な危機感を持つことができ、自身を向上していけると思います。
中国のレアアースという手札が切られるかどうかはわかりませんが、
中国政府に逡巡があるということからそんなことを考えていました。
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ノンアルビールの進化からP業界の未来を推察する!
みなさんは、ノンアルコールビール(ノンアルビール)を飲まれますか?
昔はノンアルビールは、あまり美味しいものではなく、積極的に飲む人は少なかったように思います。
しかし、最近はビール各社が味を改良し美味しくなってきました。
それに加えて、飲酒運転問題がけっこう取り上げられ、世間の目も厳しくなってきており、
車を運転する人は、あえてリスクを冒してまで飲もうとする人は少なくなってきました。
この間法事で親戚が集まったのですが、ビールなどのお酒を飲む人は少数で、
大人の飲み物のメインはノンアルビールになっていました。
さて、そのノンアルビールですがビール会社がかなり力を入れているようです。 キーワードは、『超高機能性』です。 サントリーの新商品は、オールフリー初の機能性表示食品ということで、「内臓脂肪を減らす」などの直接的な表現をしています。 ローズヒップ由来のティリロサイドを配合しており、これが内臓脂肪を減らす働きがあるこということです。 もちろんこれまでもそういう機能を付加したノンアルはあったのですが、 表現は「脂肪の吸収を抑える」とか、「糖の吸収をおだやかにする」などの穏やかな表現でした。 要するに位置づけとしては、ノンアルビールに付加したプラスα的なものにすぎませんでした。 ところが、サントリーはその機能を強化し、ノンアルビールの主要要素として消費者に訴えたところが、大きな特徴です。 ターゲットも「健康を気にし始めたビール好きの男性」としています。
実はこの動きは他のビールメーカーも同じで、キリンも熟成ホップエキスを使い、熟成ホップ由来の苦味酸が脂肪を減らす効果をもつということで、 それを使用した「脂肪を減らすノンアルビール」を開発し、近々新商品を出すようです。 サッポロビールも準備中とニュース番組WBSのインタビューで答えていました。 各社とも世の中の健康志向の流れのに乗るために、かなり以前から研究開発をしてきているようでした。
ビールというお酒は「美味しさ」と「酔い」というもので飲まれていたのが、 時代の流れの中で「酔い」の部分が外されて、ノンアルビールとして進化しました。 しかし、「酔い」の部分を外したことで、「美味しさ」はビールに劣っていると長い間思われてきましたが、 近年は味の改良も進み、普通のビールとあまり変わらない程度の味を実現してきました。 この時点までは、ビールの代替商品だったと思います。
私はあまり酔わないので、ビールでもノンアルノールでも食事の時に美味しく飲めるなら、どっちでも良いと思っています。
しかし、最近、スマートウォッチで睡眠の深さを計測していると、アルコールが入ると深い睡眠がとりにくくなるので、ノンアルビールをメインにしようと考え始めていました。
そこへこの『超機能性』が付加されるということであれば、ノンアルビールを積極的に選びたいと考えるようになっています。
つまり、『高機能性』を付加することで、ビールの代替品という位置づけから、
食事中に飲む健康飲料という位置づけになっていくのではないかと感じています。
従来からノンアルビールはあるが、これ(維)からは新たな食事時の飲料になるということなので、まさにノンアルビールの『維新』と言えるのではないでしょうか。。
従来からあるものでも、それを消費する目的を大幅に変えることで、新たな需要を作り出すことができます。 これはパチンコ業界でも同じです。 パチンコも昔から一貫してユーザーに同じ利用目的を提供していたわけではありません。 初期の頃のパチンコをする目的は、気晴らし程度で一攫千金的な要素は少なかったと思います。 ところがフィーバーの出現により、パチンコ目的が儲けるためという要素が強くなっていきました。 しかし、高射幸性が賭博的であるということから、それがダンダン抑えられていっています。 なんとなくアルコールの高いビールからノンアルビールへの動きに似ていると思いませんか?
現在、パチンコはノンアルとまではいきませんが、低アルコールビールになってきています。 これでは酔えないとお客様がビールを飲むのを止めてきていると考えると、ビール業界とパチンコ業界は重なってくるのではないでしょうか。 パチンコで『高機能性』ということでは、例えば健康パチンコなどを提唱する等がこれにあたります。 ユーザーは健康についての関心が高まっている。 同じパチンコをするなら健康に力を入れているホールに来てくれるはずだというものです。
コミュニティホールはパチンコに『超高機能性』を付加したものと考えています。
それは健康を強化するものはジムなどいろいろありますが、コミュニティの作りの有力な仕組みがないからです。
コミュニティ作りという『超高機能性』を付加することで、
認知症の予防やコミュニティ、人との交流に関心のある人が、是非そういう場所に行ってみたいと思ってもらうことを目的としています。
今までノンアルビールに関心の無かった人に、そういう機能があるなら今後はノンアルビールにしようと思ってもらう。
これと同じようにコミュニティ機能があるなら、今までパチンコをしなかったけれど、今後はホールに行こうと思ってもらう。
今後、ノンアルビールは『超高機能性』を強化していき、市場拡大をはかるように、
パチンコ業界も『超高機能性』を強化して。新たな市場をつくて行く時期が来ていると思いながら、TV(録画)を見ていました。
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クラフトビールのサブスクを参考にする!
最近、ビールが美味しい季節になりました。
みなさんはビールをけっこう飲まれますか?
キリンビール子会社でクラフトビール事業を手掛けるスプリングバレーブルワリーは、
6月17日よりサブスクリプションサービス(サブスク)を開始すると先週発表しました。
内容は、月額制(2496円:税込)で1日1杯好きなビールが飲めるというモノです。
店舗では10種類以上のクラフトビールを1杯500円から700円で提供しており、
サブスクを申し込んでも、5回飲みに行けば十分元がとれるというものです。
サービスの提供は平日限定で、期間は2020年の秋としています。
サービスには、飲食店のマーケティング支援などを手掛けるfavyが提供するサブスクリプションツールを使用するとのことです。
スマホで会員登録し、決済が完了すれば、店頭で会員券ページを見せるだけで利用できます。
サブスク導入の狙いは、お客様の来店頻度のアップと、
店舗が提供している料理(400円~3000円)をビールのつまみとして食べてしまうことによる客単価のアップです。
スプリングバレーブルワリーの島村宏子社長は、これにより売上の2割アップを狙うとしています。
みなさんはこの話を聞いてどうも思いますか? クラフトビール店の売上は上がりそうでしょうか。 もし上がるなら、パチンコ店に応用してはどうでしょうか。 応用すればパチンコ店の稼働に貢献するでしょか? 技術的にはそれほど難しいサービスでもないので、すぐに実行できそうにも思えます。
以前から言ってますように他業界の施策をパチンコ業界に持ってくるのは「リンク」になります。 同じ業界の他社のマネをするのは「パクリ」です。 私は二番煎じは嫌いなので、基本的に「パクリ」はおススメしていません。 それよりも「リンク」です。 「リンク」は自業界に持ってくるための一工夫がいるので、楽しいと思います。 このクラフトビールのサブスクような事例は、非常に取り入れやすいケースだと思います。 もちろん時そばのような失敗は当然回避するのは前提条件ですよね。
最後に一言。 自店の活性化を図るために施策の強化は必要ですが、たまに重要なことを忘れる人がいます。 それは何かといえば、具体的な目標数値です。 このスプリングバレーブルワリーの島村宏子社長の場合は、売上についての目標でしたが、 それは業界により、自社の課題により違うモノになるかもしれません。 いずれにしても、具体的な数値目標は欠かせないでしょう。 なぜなら、施策の善し悪し、ボリュームの十分不十分が判断できないからです。 これらの判断は、目標という基準を通して行うものだからです。
他業界の施策の「リンク」は推奨しますが、 くれぐれも施策に夢中になり、何のためにしているのかという目標を明確にしないまま頑張るようなことがないよう、 老婆心ですが付け加えておきます。
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傘シェアリングサービスを洞察し、問題を考える!
傘のシェアビジネスをご存知ですか?
2018年12月に渋谷地域で開始し、2019年6月に上野地域でも開始しました。
駅や百貨店などの店舗また東京国立博物館などに、専用の傘立てに傘が10本程度置いてあり、
必要な人はスマホを使ってQRコードでアクセスし、傘のロックを解除する番号を受け取り利用するというものです。
傘はマークが入っていますが、ビニール傘ではなく、ちゃんとした普通の傘です。
傘の利用が終われば、専用傘立てが置いてあるところであれば、どこでも返却が可能です。
利用料金は1回70円、1か月継続利用で最大420円という設定です。
この傘の有料シェアサービスをしているのは「アイカサ」という会社です。
社長の丸山照司氏は、このサービスを思いついたきっかけをニュース番組のWBSで語っていました。
突然の雨に降られ、傘が家にあるからビニール傘を買いたくないが、買わざるを得ないという不合理を感じ、
これを変えたらもっと良い世界になるのではないかと思ったと。
実際みなさんもコンビニでビニール傘を買うとき、欲しくて買うというよりも、
仕方なく買ってしまうということの方が多いのではないでしょうか。
私も基本的に買わないようにしており、少々の雨なら駅から近いこともあり、濡れて帰るようにしています。
さて、みなさんはこの傘シェアサービスの話を聞いて何を思われましたか?
雨が降って困っている人に対するサービスを有料で始める?
パチンコ業界は何年も前からビニール傘を無料で貸出すサービスをしているよ。
パチンコ業界から見るとサービスとしては遅れているよね。
それも有料でのサービスなんだから、パチンコ業界のサービスは傘に関してはかなり先行している。
いかがでしょうか。
このように思われる人も多いのではないでしょうか。
また、中には、経費削減の折り、この傘シェアリングサービスを自店でやってもらっても良いかもしれないと考える方もいるかもしれません。
でも、有料というところが引っ掛かり、たとえ70円という少額でもお客様がお金を支払うことに、抵抗があるかたもいるかもしれません。
では、この傘シェアリングサービスの背景にあるものを知ったらどうでしょうか。
実はビニール傘の廃棄が問題になっているのです。
日本で傘は年間約8000万本製造され、そのうち約6割がビニール傘です。
ビニール傘に対する日本人の認識は、長期に持つものという意識はなく、使い捨てという認識を持っています。
実際、ビニール傘を購入する多くの人は、ビニール傘を忘れた帰ったり、雨が上がった後、邪魔になるからと適当において帰ったりしています。
捨てられ放置されたビニール傘は、産廃業者へ持って行かれますが、傘の骨とビニールの分離が難しく、多くの場合、リサイクルできないのです。
つまり、廃棄ブラスチックゴミ問題となっているのです。
この廃棄プラスチックを減らすために、安価なビニール傘を買って捨てるのではなく、傘シェアリングを推奨しているのです。
要するに、この傘シェアリングサービスは、環境問題対策になっているのです。
それでは、多くのパチンコ店が行っているビニール傘の無料レンタルサービスは、今の世間様からはどう見えるのでしょうか?
確かに今までは傘を無料で貸してくれる親切なパチンコ店、良いお店という印象を与えていたかもしれません。
しかしながら、昨今のように廃棄プラスチック問題がクロースアップされるようになると、同じような評価になるのでしょうか。
多くのパチンコ店はビニール傘を本気で返して欲しいと思っているところは少ないと思います。
使い捨てを前提として、低単価のビニール傘を購入して無料レンタルしています。
無料のビニール傘を大切にすると思ってい人はないと思います。
当然、お客様もそんな意識はなく、放置や気軽に捨ててしまうでしょう。
それを世間様が見るとどう見えるのでしょうか。
パチンコをする人はビニール傘を持ちあるき、すぐ捨てる人、放置をする人、
環境問題を真剣に考えない人というようなイメージで見られるのではないでしょうか。
そして、パチンコ店に関しては、多くの企業が廃プラ問題に取り組んでいこうとしているのに、
世の中の流れに逆行している社会問題に関心のない企業と見られるのではないでしょうか。
でも、パチンコを打たない人は、パチンコ店がビニール傘の無料貸出をしてるのを知らないから大丈夫と思われるかもしれませんが、
現在パチンコを止めた人が約2000万人もいるということなので、多くの人がビニール傘のことを知っていると考えることができます。
そうなると廃プラを問題を引き起こしている企業というレッテルを貼られる可能性があるということです。
昔は、良いサービスだねと言われていたのに、世間様の価値基準が変わると、真逆の評価を受けるということです。
コミュニティホールを目指すホールとしては、このような評価を受けることは避けなければなりません。
大きな問題となってからの改善は、世間様からの評価は受けられません。
それはしかたがなくしていると見えるからです。
この傘シェアリングサービスを好機と考えて、自店の傘サービスの在り方を見直してはいかがでしょうか?
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店舗ができる高齢者ドライバーの対策とは何かを考える!
高齢者ドライバーの事故は、池袋事故以降、頻繁におきています。 死亡事故のうち高齢者ドライバーによる割合は、2003年は9.5%だったものが、2018年には14.8%と5.3%も増加しています。 そして現実に毎日のようにテレビのニュースで報道されています。
これに対して、政府や行政も対策を打ち始めています。
大分県警では、運転免許の更新を控えた80歳以上のドライバーに自主返納制度の案内を送付しているとのことです。
そして6月10日(2019年)からは、池袋の事故で妻子を亡くされた男性からメッセージを同封しているというのです。
メッセージを読んで、万一事故の当事者になったらどういうことになるか、想像力を働かしやすくしています。
東京都では、踏み間違いによる急発進を防ぐ装置の取り付け費用の9割を補助する方針を決めました。
実際、車を乗る人は乗らねばならない事情があって乗っていると考えると、実質的な対策と言えるかもしれません。
政府は、安全機能付きの自動車の運転のみを許可する75歳以上を対象とした運転免許制度を作ろうとしています。
早ければ今月下旬の閣議で決定されるようです。
では高齢者ドライバーの問題に対して、パチンコ店でできることは、どのようなことがあるのでしょうか?
そもそも免許を交付する意味は、この人は安全に運転ができることを認めた、
裏返して言えば事故を起こさない運転技術を持っていると認めたということです。
安全運転は、「運転者の運転能力」と「自動車の安全技術」の足し算で成り立っています。
〇安全運転 = 運転者の運転能力 + 自動車の安全運転技術
「自動車の安全運転技術」が進めば、運転者の運転能力をカバーすることができます。 東京都の打ち出した補助金制度は、施策としては自動車の安全技術を上げるものなので、実質的に安全運転の推進に寄与します。 もちろん最終的に完全な自動運転ができるようになれば、運転者の運転能力がゼロでも問題はなくなります。 でもそこまで行くためには時間がかるので、過渡期の処置として政府のように自動車の安全技術の向上に合わせて限定免許の制度を考えるのは、妥当な施策といえるでしょう。
安全運転のための「運転者の運転能力」はどうでしょう。 基本的にカラダが覚えた技能は低下しないのですが、 認知機能が低下すると、いくらカラダが運転を覚えていても、 正しく運用されません。 要するに運転者の運転能力は、次のように分けて考えることができます。
〇運転者の運転能力 = 認知機能 × 運転技術
最近事故で問題となっているのは、認知機能の低下です。
個人の運転技術に介入できませんが、個人の認知機能の維持や低下防止については、ホールは影響を与えることができます。
まず遊技機で遊ぶこと自体が脳の活性化を促します。
以前、日遊協の雑誌(11-2月号28ページ)に掲載されていましたが、メーカーと首都大学東京健康福祉学部との共同研究で、
パチンコやスロットを遊技することによる脳の活性化について測定をしています。
次に人とコミュニケーションをとることが、認知症の予防になることは知られています。
つまり、接客接遇のやり方やスタッフとのコミュニケーションの取り方で、来店された人の認知機能の低下を防ぐ手助けをすることができるのです。
このブログを読んでいる皆さんは、パチンコは脳の活性化を促し、 コミュニケーションは認知機能の低下予防に効果が高いと知っているかもしれません。 でも、ホールスタッフは同でしょうか。 しっかりとした知識があるのでしょうか。 これだけ高齢者ドライバーの問題が取り上げられ、対策が打たれようとしている時、 自分たちの立場で貢献できることは何かをしっかりと教え、取り組むことは、自分たちの仕事に誇りを持たせることになると思います。
例えば、「皆さんも、高齢者ドライバーの事故については良く耳にする思います。
私たちは、高齢者の認知機能低下を防ぐものを2つ持っています。
一つは遊技台で遊んでいただくこと、もう一つはお客様とのコミュニケーションです。
少なくとも私たちのお客様が事故を起こさないように、心を込めて接客やサービスをしましょう。
それでは、今日も元気に頑張ろう!!」
というような感じの朝礼も悪くないのではないでしょうか。
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接客における睡眠の位置づけを再考する!
みなさんは睡眠を十分にとっていますか? 睡眠が十分でないと集中力を欠き、作業効率が落ちたり、接客においては気づきが低下し、とかく良いことはありません。 いくら笑顔で接客を強調しても、睡眠不足で目がショボショボしていては、 お客様が歓迎されているというような印象を持たせる笑顔を出すことは難しいのではないでしょうか。
ニュース番組WBSのイノベンチャーズ列伝というコーナーで、企業に対して睡眠のコンサルタントをしている「ニューロスペース」という会社が紹介されていました。
「ニューロスペース」は吉野家やDeNAなどの60社以上で、延べ1万人の睡眠の改善指導をしています。
社長の小林孝徳氏は若い時、睡眠障害で悩み、多くの医師を尋ねアドバイスをもらったそうです。
初めは医師のアドバイスをあまり信用していなかったようでしたが、
ある日、医師のアドバイス通りの行動を実践し、十分な睡眠と爽快な目覚め、そして仕事の効率アップを体験したことで考えが変わります。
それからが良い睡眠を行うためにはどうすればよいのか、データを取りながら医師のアドバイスを実践していきます。
そしてそのノウハウをビジネス化して起業をしたということです。
普通の人なら、自分の睡眠障害が改善されたことで、問題が解決されそれで終わったはずです。
そうならないところが凄いですね。
自分が困っているということは、他にも同じように困っている人がいるに違いない。
それをノウハウ化すれば、ビジネスになると考える。
要するにこの思考パターンを使えば、自分に降りかかった問題はチャンスだということですねよ。 例えば、現在小さな店で集客ができず困っている。 でもこれを解決するノウハウを構築すれば、大きなビジネスチャンスになると考え、新しいアイデアを出してデータを取り、努力をするというようなものですね。
睡眠の良さは、睡眠の長さと質で構成されたいます。
いくら睡眠時間が長くても、浅い睡眠ばかりでは疲れはとれません。
時間をとることは強制できますが、睡眠の質になるとコントロールをするのはなかなか難しいということになります。
でもこの「ニューロスペース」は、睡眠の質を高めるのどのよう行動習慣を持てば良いかをアドバイスしてくれます。
ここが売りとなっています。
例えば、朝7:00に起きたらまず日光をカラダ全身にあてることで、体内時計をセットしましょう。
そして、7:10には暖かい飲み物を飲んで体内時計を調整しましょう。
というような行動プランをスマホのアプリを通して示してきます。
そして、それをこなし予定時間に寝ることで、深い睡眠をある一定以上とることができ、睡眠の質が向上していきます。
もちろん、深い睡眠がとれたかどうかはデータで確認する必要があるので、
ベットの下にセンサーを取りつけ、データ収集を行います。
このデータは個人の持っているスマホに睡眠アプリをダウンロードすれば、簡単に見ることができます。
これで行動改善と睡眠の関係を明確に理解でき、安心してアプリからのアドバイスを実践することができます。
WBSの番組の中ではロート製薬の健康経営推進グループの西脇順子さんにインタビューをしていましたが、 以前は「従業員の6割ほどの人が睡眠についての悩みを持っていた」そうですが、 この「ニューロスペース」の指導を社員が受けるようになってだいぶ改善されたようでした。
良い睡眠を十分にとらないと、良い仕事はできない。
これは当たり前ですが、本当に実践できているのでしょうか。
今日ぐらい少し羽目を外してもいいだろうと思い、ついついゲームを夜遅くまでしてしまう。
或いは借りてきた映画を見てしまうようなことはありませんか。
そうなれば翌日のパフォーマンスは必ず落ちてしまいます。
そのためのしわ寄せが他のスタッフに及ぶことになります。
これでは、不満が出ても笑顔は出にくくなります。
どうもパパフォーマンスが落ちている、やる気が無いと感じることがあるようでしたら、
まずホールスタッフの各人が、睡眠を十分にとっているか疑ってみてはどうでしょうか。
常日頃から良い睡眠をとることが大切であることを、 朝礼や終礼などで繰り返しスタッフに説明しておくことは、 ホールの接客力を上げるベースになると思いながら、放送を見ていました。 もちろん、役職者が睡眠を十分とって爽やかな顔で、朝礼や終礼を行うことが前提ですよね。
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レジ袋有料化を問題にするニュースを考えてみる!
原田義昭環境大臣は6月3日(2019年)、省内で記者会見をし、
プラスチックごみの削減をめざし、レジ袋の有料化(無料配布の禁止)をスーパーやコンビニエンスストアなどの事業者に対して、
法令で義務化する考えを示しました。
原田環境相は「レジ袋がプラごみに占める割合は多くないが、有料化は(削減の)象徴になる」と強調し、
世界的な問題となっている海洋汚染対策への取り組みを、日本としても早急に対応していることを内外に示す必要があると判断しているようでした。
これに対して何を問題とするかで、ニュースの取り上げ方や掘り下げ方が、かなり違ってくるように感じました。
ニュース番組WBSでは、『レジ袋の有料化ということが消費者が受け入れられるかどうか』という視点で放送しているようでした。
したがって、国が一方的にコンビニやスーパーのレジ袋を有料化することについてどう思うのか?というようなインタビューをしていました。
インタビューを受けた人は「有料化されたらエコバックも持つ」「有料化されたら仕方がない」とうような反応でした。
基本的には誰しも有料より無料の方が良いに決まっています。
一体こんな質問をして何を導き出そうとしていたのか不思議に見ていました。
少なくとも原田環境大臣が問題にしている海洋汚染対策が、『レジ袋の有料化で本当に進むのか』というような視点であれば、もっと違った意見が出て来たのではないかと感じました。
レジ袋を有料化することで、海洋汚染対策が本当に進むのであれば、レジ袋の有料化は許容する価値があるとなります。
しかし、もし海洋汚染対策に影響しないのであれば、ただレジ袋代を国民から搾取するという行為というだけになってしまいます。
例えば、消費者の多くがビニール袋の有料化は仕方がないと考え、気前よくレジ袋代を支払い、これまで同じ量のビニール袋が使われた場合はどうなるでしょう。
もしこのようなことになれば、海洋汚染に対して有効な施策とは言えないとなるのではないでしょうか。
また、有料化したレジ袋代のお金がどうなるのかも疑問です。
企業の収益にプラスするだけであれば、環境問題をネタにしたスーパー業界、コンビニ業界の救援策とも考えられます。
万一、原田大臣の支持団体がスーパー業界などであれば、怪しさはもっと増すかもしれません。
問題を何と捉えるかで、その後の展開はかなり違うモノになります。 これはパチンコホールでも同じことです。 店舗の稼働が上がらない状況に直面したとして、どういう視点で考えるかに似ています。 『ホールの稼働を上げるような新台がいつ出るのだろうか』と考えることもできますし、 『どこまでグレーなイベント企画ができるのだろうか』ということもできます。 また、『お客様がまた来たくなるような居心地の良さを提供するにはどうしたらよいのか』と考えることもできます。 その問題の捉え方に従い、課題を設定し対策を考えます。
問題を形成する力は、人によって異なります。
問題を形成するレベルがあると思います。
最良の問題形成となると様々ですが、最悪な問題形成レベルは共通点があります。
それは、問題を形成して解決策を考えても、自ら直接手を打てないものです。
先ほどの例で言えば、『優秀な新台がいつ出るのだろうか』ですね。
メーカーなら問題はありませんが、ホールは遊技台を作れませんし、基本的に操作できません。
つまり、自分の力が及ばないものを問題としてもダメということです。
それは自ら何ら手を打つことができず、座して死を待つだけという状態になるからです。
一般にこういうものを「言い訳」と言ったりしています。
WBSのレジ袋有料化のニュースの内容を聞きながら、自分自身の問題の形成の在り方について振り返っていました。
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セブン&アイHDの環境問題へ取り組みから考える!
6月5日(2019年)の『世界環境デー』に、セブン&アイHDと日本コカコーラが、 完全循環型ペットボトルリサイクルの仕組みを使った商品の発表会を開きました。 発表会の中でセブン&アイHDの井坂隆一社長は、 コンビニの規模の拡大をしてきたが、それに伴って環境への負担も大きくしてしまったとの述べ、 今回の環境負担を軽減を考えて、店頭で回収したペットボトルで作ったリサイクルペットボトルを使った 自社ブランド商品「一(はじめ)緑茶 一日一本」を紹介しました。
セブン&アイHDは2012年より店頭で使用済みペットボトルの専用回収機を取り付け、ペットボトルの回収を行ってきました。 現在では759台の専用回収機を置き、年間3億本のペットボトルを回収しています。 今回の取り組みは、回収したペットボトルを実際どのように活用しているのか見える化するものとなっています。 セブン&アイHDは、回収したペットボトルを積極的自社ブランドに活用することで、社会的信用の向上を狙っているように思えました。
24時間営業問題では、加盟店の現状を無視したセブンイレブンの本部の在り方が、報道されました。 セブンイレブンは、加盟店との共存共栄をうたってはいるが、見えない所ではそんな共存意識がない二枚舌を使う企業のような印象を与えました。 そういう目で見ると、セブンイレブンの回収専用機もパフォーマンスで、環境やリサイクルに力を入れているように見えるが、本当のところは分からない。 もしかしたら、他のゴミと一緒にして産廃業者に渡しているかもしれない。 偏見とは思いますが、一度信用を失うと、すべてに疑いを持たれるものです。
しかし、今回のように回収したペットボトルの使い道を明確に示したことで、疑いは晴れるとともに、 環境問題に関心のある消費者を取り込むきっかけになるのではないでしょうか。
実は同じ日にアディダス・ジャパンが100%リサイクルできるシューズを発表しました。 これまでのシューズの素材は10種ほどあり、そのため完全なリサイクルを困難にしていました。 今回発表したアディダスのシューズは、すべてのパーツをポリウレタンという単一素材で作ったので、 使い終わって廃棄処分とした場合、粉砕して繊維の形状にすることができ、作り直しも可能にするとしています。
大手企業が環境問題に積極的に取り組む理由は、ユーザーに対するイメージ向上の面もありますが、 国連が2006年に、大手機関投資家に対し投資判断に『ESG』の観点を組み込むことなどを求める「責任投資原則」(PRI)というルールを提唱した影響も大きいとされています。 『ESG』は、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の三つの言葉の頭文字をとったもので、 国連は目先の利益で投資を行うのではなく、社会にとって好ましい働きを意識している企業に投資を行うことで、健全な世界を築くことができると考えています。 近年、この考えに賛同する機関投資家が増え、『ESG』を意識しない企業への投資を控えるようになってきています。 そのため企業としては『ESG』に対する取り組みを疎かにできないようになっているのです。 恐らくこの流れは中小企業へも浸透してくると思います。
コミュニティホールは地域から信用を勝ち取ることで成り立つ業態です。 信用できる企業であるためには、社会に役立つことはできる範囲で積極的に取り組む必要があると思います。 みんながやってから一番後で『ESG』に取り組むということでは、自分の会社のことしか考えない身勝手な企業というイメージを与えかねません。 いずれにしてもやらねばならない事であれば、早目に取り組んではいかがでしょか。 今の時期では、景品をビニール袋に入れるのを止めて紙袋にするなどです。 社会の動きを見て、いち早く取り組む姿勢が地域の評価につながるのではないでしょうか。
だから、大きな紙袋を用意できないから、そんなことは取り組めないというような発想ではなく、 まず、小さなビニール袋を小さな紙袋に切り替えることから初めることで良いと思います。 できることからすぐに始める姿勢が大切なのではないでしょうか。 セブン&アイHDやアディダスのような大きなところは大きなことを、 そうでない企業は取り組める範囲のことをスピーディーに精一杯やることが大切だと考えます。
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高齢者の運転ミスによる事故を店舗の問題とする!
高齢者運転による事故が相次いでいます。 6月4日(2019年)の夕方、福岡でもまた高齢者による大きな事故がありました。 福岡県警早良署や消防によると、高齢男性の運転する車が次々に他の車と衝突したということです。 運転したいた高齢の男性は死亡し、同乗していた高齢の女性の女性も亡くなっています。 合計9人の死傷事故です。
日本は高齢化社会と言われいます。 しかし、その高齢化はどんどん進んでおり、昨年の「高齢化社会」と今年の「高齢化社会」は、 同じものではないという認識を持つ必要があります。 ホールにおいても同じで、昨年の高齢者のお客様と今年の高齢者のお客様は確実に変わっており、 その高齢化の度合いは深くなってきています。
高齢になると衰えると言われるのが、認識機能の低下と判断機能の低下、身体機能の低下です。 どれが低下しても運転の危険性は高くなりますが、高齢化が進むにしたがって、3機能が同時に低下していきます。 その中で起こるのが、操作・行動ミス、判断・予測ミス、認知ミスです。 今日は大丈夫と思っていても、ある日突然、事故を起こす状況はやってくると思って間違いないと思います。
例えば、大きな事故にまでは至らなかったけれど、お客様の運転ミスで駐車場でトラブルが発生したり、 お客様の中で小さな接触を起こしたりして、車が傷ついたりしたのを見かけたようなことはありませんか?
労働災害における経験則の一つに『ハインリッヒの法則』と言われるものがあります。
1930年代にアメリカのハインリッヒ氏が、労災事故の発生確率を調査したもので、『1:29:300の法則』ともいわれます。
これは様々な労災事故を調査した結果、1件の重症事故の背景には、29件の軽傷の事故と、300件の傷害にいたらない事故(ニアミス)があるということが分かったというものです。
そしてさらにその背景には、数千、数万の危険な行為の存在も報告されています。
要するに大きな事故はいきなり起こるモノではなく、その前に予兆というべき小さな事故が数多あるということを表しています。
言い換えると、小さなトラブルなどは大したことはないと思って、放っておきますが、実はそれが大事故に発展する芽となっているというものです。 これは今回の高齢者の運転ミスによる事故にも当てはまると思います。 だから、駐車場内での運転ミスでのトラブルなどがあるようなら、お客様が大きな事故を起こす予兆と考えて、店舗としての対策を打っておく必要があるのではないでしょうか。 おそらく運転ミスをしたお客様に尋ねると、その前に自分の運転が大丈夫かなと思う瞬間が何度かあったと言われると思います。
お客様の安全や健康は店舗にとっても大切なことです。 そう思うなら、高齢の車で来店されているお客様に対して、今からでも出来ることを何かしてはいかがでしょうか。
良く起こる事故がアクセルとブレーキに踏み間違いです。 最近の新車では8割が自動ブレーキなど安全技術を搭載していますが、 古い車はほとんどそういう機能は搭載されていません。 そこで安全機能を後付けするようなオススメキャンペーンをしてはどうでしょうか。 後付け安全装置は、オートバックスが独自開発した「ペダルの見張り番」といものがあります。 ニュース番組WBSでは工賃込みで3万2千円からと言ってました。
オススメのやり方はいろいろあるとは思いますが、 カウンターで交換のときに、安全機能の取り付けるオススメチラシを配布するのはどうでしょうか。 金額が1万円以上なのでパチンコ店では取り扱えませんが、 オートバックスや近くの修理工場とコラボして、そちらへご案内しても悪くないと思います。
パチンコ店に行くお祖父ちゃんの交通事故を家族が心配して、 パチンコを止めさせたいと思うのは自然なことです。 でも、パチンコで人生を楽しく過ごしている人に、パチンコに行くなというのは辛い話です。 「お祖父ちゃんが、パチンコ店で遊んで楽しい人生だったと言ってました」 という亡くなられた高齢ユーザーのご家族の話は、どこのホールでも経験があるのではないでしょうか。
そう考えるとパチンコを愛する高齢者のために、 運転ミスによる交通事故を回避するための安全装置のオススメは、 ホールの社会的責任として、自店の利益の有無に関係なく、取り組むことが必要なのではないかと考えています。
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コンビニ24時間営業問題から組織の問題を考える!
5月はコンビニの24時間営業の問題がテレビや新聞で盛んに取り扱われました。
そして、コンビニエンスストアが24時間の営業を維持するかどうか、コンビニ経営の大きな変曲点のように報道されました。
私はニュースの報道を見ていて確かに大きな変曲点に差し掛かっているとは思いましたが、
24時間営業は抹消の問題のように感じました。
大きな変曲点と感じたのは、FCザー(本部)とFCジー(加盟店)の信頼関係が無くなり、 共通の目的を達成する同志的結合が崩れてきていると感じたからです。 フランチャイズビジネスは、本部と加盟店が一丸となって、社会に何らかの便益を提供するものです。
一丸となるというのは、本部と加盟店が同じお客様に向き合うというもので、 その中には信頼関係があって、加盟店は本部に背中を任せることができる、 本部は加盟店を成功に導いてくれているという暗黙の前提があります。
ところが24時間営業問題では、地域の利便性を24時間提供するという目的が、 FCザーの得になるがFCジーの損になるというものです。 これまで、FCザーの言うことを聞いておけば大丈夫、利益になるというものがそうでなくなるというものです。 こうなるとFCジーは別組織なので自分の利益は自分で守らなければならないという意識が出てきます。 この状態は、一般的な卸問屋と小売店の関係になってしまうというものです。
卸問屋は、小売店を自分の想い通りに動かすことはできません。 動かすためには、小売店に対して提案し、利益があることを説明しなければなりません。 そして、提案は受け入れられるとは限らないのです。 このような状態では、卸問屋は素早い行動をとることはできません。
今回の問題は24時間営業の問題ではなく、 フランチャイズシステム自体のビジネスモデルの変質に関わる問題と見ているからです。 本来ならFC本部と加盟店の利益が反する状況を無くすべく、何らかの措置を事前にとる必要があってしかるべき問題だったと思います。 FC本部の問題発見能力が弱かった、あるいは重要度を見誤った事案だったのではないでしょうか。
実はこの問題は会社と社員やアルバイトの関係にも当てはめることができます。
会社は勝ち残るためにいろいろ要求してくるが、それが自分たちの利益に反するので、やりたくなと思う場合です。
会社がやって欲しい業務が、社員やアルバイトの利益に反すると感じた場合、社員やアルバイトに動きが鈍くなります。
会社は客の方向を向いているが、社員やアルバイトは警戒して会社の方向を向いている状態です。
会社の号令は社員やアルバイトには届くが、社員やアルバイトはやろうとしない。
社員やアルバイトは、自分達の利益は自分たちが守らなければならないと思っている状態です。
どうでしょう。信頼を失ったFC本部と加盟店の関係に似ているとは思いませんか。
このようにことを防ぐためには、会社と社員やアルバイトの信頼関係を築く伝え方が必要です。
お金を払っているので、自分の言うことを聞くのは当たり前と思っていると、足をすくわれることになるかもしれません。
会社の目標や想いを社員やアルバイトに伝え、それを一緒に達成することがお互いの利益になることを理解あるは納得させる必要があります。
その中で大きな役割を果たすのが中間にいる管理者層です。
社長がいちいち話して納得させることはできないので、社長になり代わり部長や店長あるいは主任がスタッフを納得させることになります。
管理職についている人間の能力(コンセプチャルスキル※)が高ければ、社長の想いを理解し、社員やアルバイトを社長の想いに共感させ、社長と彼らの信頼のパイプを構築してくれます。
そうすれば店舗が一丸となってお客様に対応でき、困難を乗り切れるのではないでしょうか。
コンビニの24時間営業の問題を見ながら、そんなことを考えていました。
※コンセプチャルスキル:概念力…ものを考える力(例えば、社長にとって管理者とは何かを考えることができる) とりあえず私としては弊所の管理者研修をおススメしておきます。
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対話ロボットの進化からスタッフのスキルを考える!
NTTコミュニケーション科学基礎研究所が、5月27日に「オープンハウス2019」という形で、報道向けに研究発表を行いました。 その中で注目が集まったのが、長く自然な会話ができる対話ロボットでした。
これまでの対話ロボットは、一つの質問に答えるものが多く、 対話が自然な感じであまり続きませんでした。 例えばこんな感じですね。(人=人間、ロ=ロボット)
人「今日は暑いね」
ロ「そうですね。今日は35℃を超えると予報で言っています」
人「今度、家族でプールに行こうと思っている」
ロ「そうですか。プールは楽しいですよね。僕も好きです」
要するに聞いた直前の単語に返事するだけでした。
この「オープンハウス2019」で発表された対話ロボットは、AIを搭載し、 『いつ、誰と、どこで、何をした』 という情報がロボットの中に蓄積され、 その情報と関連させながら会話を進めていくというものなのです。 おそらくこんな感じですね。(人=人間、ロ=ロボット)
人「今日は暑いね」
ロ「そうですね。今日は35℃を超えると予報で言っています」
人「今度、プールに行こうと思っている」
ロ「そうですか。プールには誰と行かれるのですか?」
人「私とお父さんと小学校の子供の3人よ」
ロ「プールでどんなことをして遊ぶのですか?」
人「滑り台かな」
ロ「僕も滑り台は大好きです。お子さんも喜ぶと思いますよ」
会話の中で『いつ、誰と、どこで、何をした』を蓄積して、それを会話に活用しています。 ニュース番組のWBSで見た限りでは、過去の会話データを記憶している場面は無かったのですが、 もしそれをして、顔認証で相手の特定ができれば、 おそらくこんな感じの会話も可能かと思います。(人=人間、ロ=ロボット)
人「今日は暑いね」
ロ「そうですね。今日は35℃を超えると予報で言っています。
そう言えばこの前、暑いのでお子さんとプールに行くと言われていましたが、
今日はプールはにいかないのですか?」
人「今日はね。家族で山にキャンプに行こうと思っているの」
ロ「いいですね。山もけっこう涼しいですよね。お子さんも喜ぶと思いますよ。・・・」
この対話ロボットの話を聞いていて、 スタッフの関係づくりのレベルアップの過程と非常に似ているように感じました。 スタッフとお客様の会話の受け答えも進化していきます。 とりあえず挨拶を行うという「表面的接触段階」を超えると 「相互的接触段階」にはります。 相互的接触段階とは対話のことですが、関係づくりの深さにより、内容が違ってきます。 これが、この対話ロボットの進化に似ています。
スタッフの関係づくりレベルが低いとお客様との会話は表面てきなものとなり、 聞いた単語繰り返す、まさに従来の対話ロボットのような対話になります。 スタッフの関係づくりのレベルが上がると、相手の会話内容を短期記憶しながら、会話を続けます。 さらにレベルが上がると、前回の会話内容を覚えていて、お客様からの信頼関係がグッと上がり、会話が弾みます。
リアル店舗に来る価値の一つにスタッフとの会話があります。
会話をすることで人(お客様)は自分の存在価値を確かめることができます。
これは今のロボット(機械)との対話ではできないことだからです。
しかし、ニュースを見ていてAIの技術が発達することによって、機械との会話を人間との会話と錯覚が起きるのは時間の問題のように感じました。
同時に、お客様のことを覚えようとしないスタッフは、お客様に価値を提供できずAIにより淘汰される恐れがでてきているようにも思いました。
逆に言えば、スタッフの関係づくり能力を上げることで、 スタッフはどこのサービス業でも通用するスキルを身に付けることになると思います。 それは同じレベルの会話ができるなら、「人」と「AI」のどちらを友達にしたいのかと訊かれれば、多くの人が「人」と答えると考えるからです。 スタッフにもこのことを伝え、頑張ってもらうことが、本人にとっても店舗にとってもハッピーになるのではないでしょうか。
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映画「空母いぶき」からトップの見識の大切さを知る!
毎月1日は映画の日です。 映画の日はチェットが安くなり、一人1100円で映画を見ることができます。 私は久しぶりに映画を見に行きました。 一か月ほど前にイオンモールの映画館のポスターで目についた「空母いぶき」という映画です。
テレビの予告編を見て面白いと感じたので、家内と一緒に行くことにしました。
事前に映画の評価レビューを見てみると5.0中3.0で、ゴジラの3.9より低く、本当に面白いのか少し心配していましたが、
見てみるとテンポが良く、メリハリもあり、飽きさせることなく、144分がアッという間に終わりました。
私は1100円を払う価値は十分あると思いました。もちろんこれは個人的な感想です。
私の横で見ていたご高齢の方は、途中で”いぶき”ではなく”いびき”をかいていたので、万人が面白いと感じるかはわかりませんが、
少なくとオススメの作品ではないかと思います。
映画の大枠の流れとしては、日本の太平洋上の小さな島が占拠され、その島の海上保安員が拘束される。 それを「空母いぶき」と複数の護衛艦と潜水艦が救出に向かうというものです。 その救出に向かう途中に、敵国が潜水艦、巡洋艦、空母で阻止してきます。 敵から魚雷やミサイルが発射され、空母いぶきが被弾する中で、 いかに戦争を回避して日本の領土を守るのか、その中で自衛隊はどのような戦いをすべきなのか、葛藤を描いています。
興味のある方は、見ていただくと面白い思います。 この映画の中で一番印象に残ったのが、艦隊の指揮を任された艦長(西島秀俊)と副長(佐々木蔵之介)の会話です。 二人は防衛大の同期で、しかも主席を争っていたという設定です。 救出を最優先に考え、敵艦が進路上にいても強硬に突破していこうとする艦長に対して、 副長はあくまでも戦闘行為をさけて迂回することを主張します。 しかし、艦長はあくまでも自分の判断を優先し、海将(元艦隊司令)に報告に行こうとします。
コントロール室を出た艦長を追いかけて、副長が艦長に同期として声を掛けます。
「創設以来、ひとりも戦闘で死者を出したことが無いのが、我々自衛隊の誇りだったはずだ!」
するとそれを即座に艦長は否定します。
「違う。我々が誇るべきは、国民に誰ひとりとして、戦争犠牲者を出していないことだ!」
みなさんはこの会話を聞いてどう思われるでしょうか?
何を誇りにするか、つまり何を目的とするかで、自衛隊の在り方が違ってくる。
人は在り方によって、とるべき行動が決まってきます。
『自衛隊を戦闘で死なせない』ことを誇りとし、目的とすると戦闘を避けることが自然な行動です。
しかし、『戦争犠牲者を出さないこと』を誇りとした場合、目的は戦争を避けるための行動を要求されます。
戦闘を単に回避するだけでは、相手の戦闘行為をエスカレートさせ、戦争へと発展させる可能性も考慮しないといけないとなります。
この作品の原作者は、二人の会話を通して、戦争回避とは何か、戦闘回避がイコール戦争回避ではないと言いたかったのかもしれません。
あるいは、組織のトップの見識によってとるべき行動が決まると言いたかったのかもしれません。
この誇りや目的に違いにより、在り方が変わり、行為が変わるということに注目したいと思います。
これは何も自衛隊だけの話ではありません。
パチンコ業界でも同じことが言えます。
例えば店長がホールの目的は、お客様に賭博をさせることと考えたらどうなるでしょう。
射幸心を仰ぐことが最重要となり、イチかバチかの勝負へと導くことを考え、そのような行動をとるでしょう。
でも店長が、お客様にパチンコを楽しんでいただくことと考えたら、行動が違ってくるのではないでしょうか。
もし店長が、来店する人を幸せにすることと考えたらどうなるでしょう。
パチンコで勝った人も負けた人も幸せになってもらうには、どうしたらよいのだろうかと工夫し、行動することになります。
その組織のトップが何を誇りとし、何を目的とするかで組織の在り方が変わるのです。
それにより行動も変わっていきます。
昔、「負けてもまた来たい」と言ってもらえるホールにしたいという夢を語る経営者が、何人もいらっしゃいました。
それを現実にするためには、トップが何を誇りとし、何を目的とするか、それを明確にすることがまず大切なのではないのか、
そんなことを考えながら、映画「空母いぶき」を見ていました。
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