本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

  TOP   新連載   ブログ   おススメ   お問い合せ   管理者   空白   空白

ブログ

経営のヒントになりそうに思ったこと

施策が生きるも死ぬも現場スタッフ次第

 最近、うどん専門のチェーン店に夫婦でいきました。 そのチェーン店は昔からあり、味が好きなので、 うどんが食べたいときには、そこに行くようにしています。

 とは言っても、私自身、外食はあまりしないので、 コンスタントに行くわけではありません。

 そのチェーン店が販売促進のために、 ポイントカードを作っています。 500円ごとにハンコを押してくれるというシンプルなもので、 ハンコが12コ貯まると、 会計の時にそのカードを出せば500円を値引きしてくれるというものです。

 その日、会計をしようとしてポイントカードを見ると、 枠が2つ、今回の会計でハンコが12コ貯まるのですが、 良くみると有効期限が先月切れています。

 家内が会計の時にそれを出すと、 店舗スタッフが、 『大丈夫ですよ。新しいポイントカードにつくり変えておきますね』 と言って、新しいカードを出して、これまで分のハンコを10コ押してくれました。 そして、さらに今回の会計のハンコを加算してくれました。 もちろん、有効期限は大幅に延びました。 家内は、「得した」とうれしそうです。

 日をおかずに、また、そのうどん専門店へ食事に行きました。

 規定通りにすれば、ポイントカードは使えないと言えたはずです。 こちらも、ルールを逸脱しているのは分かっているので、 文句もありません。 しかし、そのお店に対して、特別好感は持たないということです。

 こんなとき思い出すのが、あるパチンコ店スタッフの対応です。

 昔のことですが、自宅にそのパチンコ店のDMポスティングがあり、 来店して、カウンターでそのDMを見せると何かもらえるというものでした。

 モノをきっかけにして、来店を促すというものです。 家の近くでもあり、そのDMを持って、歩いてそのパチンコ店に行きました。 そして、カウンターに行き、そのDMを見せると、 不愛想に、『これです』と言って、 カウンターに缶コーヒーを投げ出すようにドンと置きました。 『ムカッ』ときて、 このホールの接客はダメだなと思いました。 不快になったので、そのまま店を出て、向かいのパチンコ店へ行きました。

 昔の話です。 今は会社方針で、その店舗も『自称地域密着店』となっているので、 接客は良くなっている?かもしれません!?

 規則や施策は作った意図があると思います。 しかし、それが好感を呼ぶものになるのか 不快にさせるかは、現場の対応が大きく影響するということです。

 コミュニティ作りのための施策を立案し、実行したとしても、 現場スタッフがどのような対応をしているのか、 把握しておかないと、逆方向に進む可能性もあるということです。

 いろいろな施策をしているのに、どうもコミュニティ化が促進しない場合は、 施策がどのように実行されているか、チェックが必要かもしれません。

 現場スタッフが、施策の意図を汲み取って動くようになるための教育は、 どれくらいされていますか? これって本当に大切な業務ですよね。

          更新日:

救急出動621万件

 総務省消防庁から全国の救急出動件数(速報値)が21日に発表されました。

 出動件数は、約621万件で昨年より、15.5万人増えています。 搬送人数約562万件で、これも14.2万人の増加です。 いずれも統計を取り始めた1963年以降、最多となったそうです。

 人数が増えた主な要因が、高齢者の傷病者の増加で、 出動件数、搬送人数とも平成21年から8年連続で増加しています。

 発表によると、出動件数、搬送人数とも前年比2・6%増となっています。 その中で65歳以上の搬送人数は、前年より3・5%増え、全体の57・1%を占めています。 高齢者の方が利用するケースが約6割、約355万人ということですね。 年々高齢者が増えているので、この傾向は顕著になってくるでしょう。

 こういう統計が発表されたときが、一番問題意識が高まるので、 高齢者の利用が多いホールでは、ケガにつながるものがないか、 改めて見直すのが良いと思います。

 駐車場の危険、風除室の危険、店内での危険、トイレでの危険など、 施設を区分して、高齢者目線での危険をチェックしてみましょう。

 例えば、車止めブロック。これも案外転倒の危険があります。 実をいうと、最近、車止めで転倒している人を見ました。 ブロックに蛍光塗料が塗ってあれば、夜などは良いかもしれませんね。

 コミュニティボードに消防庁の統計(県単位の集計も出ています)を掲示して、 お客様にアンケートなどで、区分別に施設チェックを依頼し、安全に対して協力をしてもらうのも良いでしょう。 この二つをやれば、本で言っているコミュニティホールの十分条件の6項目、9項目の充実にもなります。

 出動件数を掲示される場合は、下記の実際の総務省消防庁の資料を参考にしてください。

 【総務省消防庁の救急出動に関する報道資料】

 なお、傷病の程度別の構成比では、軽症(49.2%)、入院が必要な中等症(41%)、重症(8.3%)、死亡(1.4%)となっています。 ちなみに、軽症=外来診療、中等者=入院診療、重症=長期(3週間以上)入院となっています。

 コミュニティホールには、安全への配慮は必須ですから、 こういう機会に日頃の安全への取り組みを、お客様にアピールすることも必要でしょう。

          更新日:

交流と防災意識の向上

 今日は3月11日です。この日を私は忘れることはありません。

 私は、この東日本大震災をきっかけに、 ホールを「コミュニティ広場」にすべきではないかと考えたからです。

 震災が起こったときは、ちょうど栃木県であるホールの店長と打合せをしていました。 グラっと揺れて、電源が一斉に落ちました。停電です。 電車もストップして身動きがとれません。 移動手段もなく、ホールにいましたが、電気はなかなか復旧しませんでした。 照明もなく、暖房器具が使えない中で、一晩ホールで過ごしました。

 携帯のワンセグテレビでは、各地の悲惨な様子しか入ってきません。 被害がないホールや軽微なホールは、翌日からの営業再開をすべきかどうか 迷われていました。

 頑張って営業をされていたホールからよく耳にしたのが、 パチンコ店が営業してくれていて良かったというお話です。

   「家に一人でいると不安になるけど、
        ここで大勢の人と一緒にいると安心する」

 平穏無事なときは、自分一人だけで十分生きていける気がしているものですが、 いざとなったときは、不安でたまらないというのが、人間です。 これを改めて感じました。

 しかし、今の社会システムでは、近所の人ともあまり話すきっかけもなく、 近所づき合いををしない人が増えています。 おまけに世帯構成の中で、単身者世帯や子供と同居していない高齢者がかなり多くなっています。
 このような状態では、いざとなったときに、お互いどんな人かわからないので、上手く助け合いができません。 それどころか相手を良く知らないので、不安な気持ちになります。

 このようなことにならないようにするには、何もない平穏な時からお互いが交流を持ち、知り合いになっている必要があります。
 しかしながら、そういう人を交流させる既存の社会システムは、上手く機能していません。

 代わりになるシステムが必要とされているということです。

 そんな時、ホールから聞いたホールがお客様に安心を与えている話、 私がいたヒューテックが言い続けていたお客様との関係づくりの話、 こういうものを組み合わせると、パチンコホールで、地域の人と人を交流させ、 知り合いにさせる社会システムをつくることができるのでは考えました。

 そして、これはホールの経営にもプラスになる。 2011年の夏の「CIS経営指針セミナー」でこのような話をさせていただきました。

 地域コミュニティホールを目指されているホールの方は、 積極的に地域の人が交流できるイベントを行っていただけたらと願っています。

 そして、万一に備えて、スタッフと地域住民の防災意識の向上にも、 頑張っていただいたら良いのではないかと思っています。

 現在、これこれの地震が発生した場合、推定死者〇〇万人とかよく言われています。 しかし、それはあくまでも現状で地震が起こった場合の推定ということです。

 TVで防災専門家が立てた防災計画表を映していました。 簡単に説明すると、現状だとこの地域で推定4万人の死者。 この地域の建築が耐震化された場合は推死者約2万人。 避難場所が確保された場合は推定死者約1万人。 地域住民の防災意識が向上した場合は、推定死者約3千人。 など、防災努力により、推定死者が減っていくことが示されていました。

 スタッフの防災意識を向上させ、ホールも努力すれば、 あなたの地域の死者を減らすことができるのです。 その姿勢は、地域の人から必ず評価されるものと考えています

          更新日:

高齢者の運転と認知症

 高齢者による悲惨な事故の報道は後絶ちません。

 警察庁の統計資料によれば、65歳以上の“高齢者ドライバー”の数は、 2015年で1710万0828人とされています。 運転免許証保有者の20%超になります。 この中で75歳以上の方は477万9950人となり、全ドライバーの6%になります。

 最近ニュースでも取り上げられ、ご存知の方も多いと思いますが、 3月12日に施行される「改正道路交通法」では、 事故の多い75歳以上の方に対する免許制度が、厳格になっています。

 例えば、75歳以上で、認知機能が低下した場合に起こしやすい、信号無視や通行区分違反、 一時停止違反など18の違反行為を行った場合、「臨時認知機能検査」を受けなければならないとされています。 そして、この検査で認知機能の低下が指摘され、自動車運転に影響を与えると判断された場合、 「臨時高齢者教習」を受講しなければならない。「医師の診断書」の提出が求められたりします。

 また、75歳以上の免許更新時の検査も、同じようなものになっています。 免許更新時に「認知機能検査」で“認知症の疑いがある”と判定された場合、 全員に医師の診断が義務づけられます。
 もし、認知症と判断されると、運転免許証の取り消し、または停止の処分となります。

 今回の改正道交法の施行で、認知症という病気が、 日常の中に深くかかわりを持ってきていることが実感されます。

 自店の大切なお客様が高齢者の方というホールも多いと思います。
 今回の改正をきっかけに、自店の駐車場が、高齢者が安全に出入りし、 駐車できるようになっているかを見直すきっかけとするのも良いかもしれません。

 また、自店の高齢者に向けて、改めて道交法の改正のお知らせをするのが良いと思います。 コミュニティボードを持たれているホールでは、そこに掲示するのも良いでしょう。 75歳以上の方にとっては、リスクが増えているので、適正運転をしっかりと行う機会になるかもしれません。
 さらに、この機会に高齢者を迎えに行く、送迎バスの運行を検討されるホールもあるかもしれません。

 パチンコというレジャーに気軽に参加してもらうためには、安全・安心は不可欠です。 特にコミュニティホールを目指されているホールの方は、注視すべき改正法の施行だと思います。

 そして、この改正の背景となっている「認知症」に関しても、いっそう知見を深めることが大切と考えます。

          更新日:

映画『タイタニック号』

 1997年に作成された映画『タイタニック号』を見られたことはありますか? 主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット。 貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いている映画です。

 映画の興行収入は、歴代映画の中で第2位(ちなみに1位は『アバター』です。2013年時点)という大ヒット作品です。

 私もこの映画は、映画館に見に行きました。 セリーヌ・ディオンの主題歌も印象的で、たいへん良かったという記憶があります。

 この映画を見て皆さんは、何を感じたでしょうか? いろいろなことを感じ、良き思いでと共にある人も多いと思います。

 なぜ、今更この『タイタニック号』の話をするかと言えば、 最近読んだ本にこういうことが書かれていました。

 映画『タイタニック号』を見ても、観客は氷山探知システムの改善案を話し合ったりはしない。 (「アイデアのちから」チップ・ハース+ダン・ハース著)

 この一行を見て、ハッとさせられました。そして、なるほどそうだと思いました。

 現実的な問題という観点からすると、あの映画で最も憂うべきは、 豪華客船タイタニック号が、氷山と接触することです。 この問題が回避されれば、当然、この悲劇は起こらなかったはずです。

 ところが観客は、これを問題だとは認識していないということです。 どんなに明確で、大きな問題に直面しても、自動的に問題であるという認識が起こることはないということです。

 自分が問題と認識しているからと言ってすべての人が、当然に認識することはないということです。

 もっと恐ろしいことは、自分自身ももしかしたら、 問題が見えているのに、問題と認識していないことがあるかもしれないということです。

 脳が問題と認識できない限り、解決はありえません。 映画『タイタニック号』に対するこの考察の一行は、しばらく私の頭から離れませんでした。

          更新日:

inserted by FC2 system