本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

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経営のヒントになりそうに思ったこと

 □□□ 2023年3月の目次 □□□

 イトーヨーカ堂の創業者から学ぶ!

 今月イトーヨーカ堂を創業された伊藤雅俊(98)さんが、老衰のために亡くなられました。 1958年にヨーカ堂(現イトーヨーカ堂)を設立。 1973年にコンビニ事業(現セブンイレブン・ジャパン)を開始。 巨大流通グループの礎を築いた人です。

 東京千住で2坪の店から始め、日本を代表する企業を作り上げました。 私の持っている印象は、責任感が非常に強い人というものです。 そう思った理由は、20年以上昔にこんな記事を目にしたからです。
 伊藤さんが社長をされていた時の話ですが、 夜中に夢にうなされて起きることがあるというのです。 それは、夢の中でお客様がある日ぱったり来なくなり、経営が立ち行かなるというものです。 夢の中の社員が路頭に迷い、伊藤さんに何とかならないかとすがりついてくるというのです。 目が覚めると汗をびっしりいているそうです。 この話は会社が小さい頃の話と思って読んでいると、売上が何千億にもなっている時にも同じ夢を見ていたようです。

 その記事の中で、人から 「会社が大きくなると安心ですね」 とよく言われるが、 会社が大きくなると従業員も多くなる、従業員一人一人に家族がいると思うと、その数は万人になる。 会社が大きくなるに比例して、そういう人が自分の間違った経営判断で、路頭に迷うことになったらどうしようかと考え、 不安になってしまう、というようなことが書かれていました。 これだけの規模になったから潰れる心配はないとか、自分の家族の食べる財産だけはとってあるから安心しているという経営者がいるなかで、 この社長の経営に対する取り組み方、従業員に対しての責任の持ち方は、正直、凄いと思いました。

 日本経済新聞の『私の履歴書』の中でも、イトーヨーカ堂グループの合同入社式で、7百数十人の新入社員を前に、 「この人たちの一生を預かって大丈夫か。この人たちが人生を託すに足る会社か」 と自問自答しているというようなことが書かれていました。 企業というものは、儲かる儲からないだけではなく、関わる人の人生に大きな影響をもたらします。 常日頃、伊藤さんのような思いをもって、会社運営や店舗運営をしていくことは、会社を正しく成長させる一つの方法なのではないでしょうか。 改めて伊藤雅俊さんのご冥福をお祈りいたいます。

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 日本コカ・コーラの新商品を活用して企画をする!

 日本コカコーラから新たなアルコール飲料が出ました。 商品名は「ジャックダニエル&コカ・コーラ」(350㎖)で、アルコールは7%、価格は231円です。 日本コカ・コーラは、2018年に「檸檬堂(レモンドウ)」という缶チューハイを出して、アルコール飲料市場に参入しましたが、今回はその第二弾です。

 みなさんは「ジャックダニエル」というウイスキーを飲んだことがあるでしょうか? 私は飲んだことはありません。 でも「ジャックダニエル」という名前は良く知っていました。 「ジャックダニエル」を作ているのは、ジャックダニエル(Jack Daniel's)というアメリカ合衆国テネシー州リンチバーグに本社を置く酒造メーカーです。 同社の創始者であるジャック・ダニエル(Jack Daniel)の名前を会社名と商品名にしているんですね。 調べてみるとアメリカンウイスキーの中では一番売れているそうです。 日本ではコンビニでも売っています。 とても甘く初心者でも飲みやすいとのことです。

 実はこの「ジャックダニエル」ですが、世界では約4割の人がコーク飲料で割って飲まれていて、「ジャックコーク」という愛称がついています。 日本ではウイスキーは水割りや炭酸水割が多いと思いますが、世界で飲まれている飲み方を広めることで、 アルコール飲料市場の開拓とコカコーラの販売促進という一石二鳥を、日本コカ・コーラは狙っているのではないでしょうか。

 家飲みの習慣が増えたことで、RTD市場(高アルコール市場)は、2022年には5,105億円規模となっています。 「ジャックダニエル&コカ・コーラ」はアルコールが7%と高めなので、 お客様に風呂上りに飲んでもらい、良い気落ちになってもらうにはちょうど良いお酒かもしれません。 毎日ビールを風呂上りに飲んでいるなら、ちょっと趣向を変えて新製品の「ジャックコーク」はいかがでしょうか? という提案は悪くないと思います。 4月10日からの発売です。

 個人的には景品にするならウイスキーの「ジャックダニエル」を展示して、「ジャックダニエル&コカ・コーラ」を販売すると人目を引きやすいように思います。 もちろん「ジャックダニエル」には、”アメリカンウイスキー人気NO1”というようなPOPはつけておかないと、知らない人には届かないので、労を惜しまないようにしてください。 アルコールが7%なので、ラッキー「7」を強調して、縁起物としておススメするのもありですね。
 また、景品イベントは面白イベントですから、新商品の売り込みだけを考える必要はなく、それに関連した提案をしても楽しいと思います。 例えば、自店が健康をテーマにした企画をしているなら、特保のコーラを何種類か用意して、「ジャックダニエル」のコーラ割り飲み比べ企画をしてもよいと思います。 もちろんただ飲んでもらうだけではそれで終わりになるので、投票用紙を渡して、後日良かった順位を投票してもらうようにすると、参加型になり会話のきっかけにもなります。 新商品はあくまでもお客様を少しハッピーにするための提案ですから、自店のお客様が乗ってきやすい工夫をして、お客さんと一緒に楽しみましょう。

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 三菱地所の活動を女性客アップのヒントにする!

 今月三菱地所は「国際女性デー」の合わせて、「働く女性の健康や就労課題に特化したアンケート調査結果」を公表しました。 三菱地所は、現代女性の健康問題解決など女性医療コンサルティングを展開するファムメディコと組み、 神奈川県立保健福祉大学の協力のもと、働く女性の支援活動をしています。 三菱地所では、「まるのうち保健室」というプロジェクトを立ち上げ、働く女性がライフとキャリアともに活躍し輝ける社会づくりを目指しおり、 今回のアンケートとも、女性が活躍しやすい職場をつくる活動の一環です。 女性の社会進出が必要とされる中で、たいへん素晴らしい活動だと思います。

 今の社会は女性にやさしい社会なのかと言われると、なかなかそうではないと思います。 女性自身も今の社会の在り方を受け入れているので、問題点をあえて意識することは少ないと思います。 しかし男性と女性は考え方や感性、体の構造も違うので、男性なら問題ないことも、女性にとっては不都合なことも結構あるのではないでしょうか。

 さて、みなさんの店舗は、女性に対する配慮をどれくらいしている店舗になっているでしょうか。 パチンコ・スロットと言えば、男性客が圧倒的に多く、男性を基準にした店舗設計思想が主流をしめているのではないでしょうか。 店舗設計段階から女性のことをメインして店舗を作るという発想はあまりないと思います。 実際、お客様は男性が多いので当然です。

 では、発想を変え、女性を中心とした店舗を作るとどうなるでしょうか? もし、女性客を増やしたいということであれば、そういう店舗を目指すことが他店との差別化にもなり、楽しいのではないでしょうか。
 三菱地所は、不動産会社です。 女性が働きやすい職場をつくるという活動は、本業にプラスになっているのではないでしょうか。 世界の中で、日本は女性が働きにくい職場が多いと思われています。 多くの企業、特に世界を相手にしている大企業にとっては、それを改善したいと感じている問題です。 そんな中で女性が働きやすい職場を作ろうとしている三菱地所は、他社にはない女性にやさしいオフィスを提供してくれるように感じるのではないでしょか。 少なくともそういうイメージは持たれると思います。

 ここで質問です。 自店の女性客を増やしたいという目標を掲げたとき、どのような戦略があるでしょうか? 私は、この三菱地所のようなテーマを決めて、継続的に女性へ寄り添う活動は有効だと思っています。 自店はまだまだ女性にやさしくない店舗という前提に立って、女性に寄り添う活動を継続的にしていくことが女性の信頼を集めることになるのではないでしょうか。

 ・女性にやさしいトレとは何か。
 ・女性にやさしい駐車場とは何か。
 ・女性にやさしいワゴンサービスと何か。
 ・女性にやさしい景品とは何か。
 ・女性にやさしい椅子とは何か。
 ・女性にやさしい遊技台とは何か。

 テーマを決めて、女性客にアンケートを取り、話を聞く。 あるいは自店の女性スタッフが進行役となって雑談会を開催する。 そういう取り組みをしてはどうでしょうか。 女性はネットワークを持っています。 あそこの店舗は信用できるとなれば、女性客が別の女性客を連れてきてくれるかもしれません。 何より地域の中で、自分たち女性を一番に大切にしてくれる店舗に気持ちよく足を運び続けてくれると思います。

 女性を集めたいが、女性を集めるいいアイデアが浮かばない、ということなら、 地道ですが戦略的な「女性にやさしいプロジェクト」を立ち上げてみてはいかがでしょうか。

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 地方統一選挙をスタッフ育成と店舗信用アップの機会にする!

 地方統一選挙が始まりました。 日本の人口減少が進む中、地方は特にその影響が色濃く出てきます。 人口減少の一番の問題は、税収入が少なくなるということでしょう。 税収入が少なくなると、行政サービスの量と質が落ちてきます。 その地域で生活している人にとっては、だんだん住みにくい地域になる可能性が高くなるということです。

 あなたは住みにくい地域に住みたいと思いますか? おそらく住みたくないのではないでしょうか。 特に家族がいて、お子さんがいると、教育、医療などの行政サービスが充実している地域に転居したくなるのではないでしょうか。 そうなると、その地域の人口がどんどん減っていく可能性が高くなるということですね。

 ここでパチンコの営業基盤であるパチンコユーザー数がどうなるか考えたいと思います。 単純ですが、

 地域パチンコユーザー数 = 地域の18歳以上の人口数 × 遊技率

と考えることができます。
 「遊技率」は徐々に下がってきており、なかなか上昇とまではいきません。 そんな中で地域が住みにくくなったからといって、「地域の18歳以上の人口数」が他地域に流出してしまうと、地域でパチンコをする人がどんどん少なくなってしまいます。 地域の人口がある程度の規模があれば問題ないですが、地域の人口が減少していく中、競合店より稼働が良かったとしても、ジリ貧は避けられません。 選挙が直接パチンコ営業を左右することはありませんが、間接的にはパチンコ営業の存続に関わるという大きな問題につながっているということです。

 そう考えると地域の皆さんには、しっかりと候補者を見て、なるべく地域の発展に貢献してくれそうな人を選び、選挙に行ってもらう必要があります。 もちろん、それはそこで働いているスタッフも同じです。
「俺は地域の政治に興味がないから、どうでもいい」
「誰でもいいから、トップになった人に任せる」
こういう発言をする人が、
「私は、地域に貢献することを真剣に考えています」
と言ったら、あなたはその人を信用するでしょうか?
 多くの人は違和感を感じると思います。 言っていることが矛盾していると直感的に感じるからです。 でもそれは正しいですよね。 地域に貢献するのは地域を良くするためです。 地域の政治が無茶苦茶では、地域を良くできるはずがありません。 だから、「この人、大丈夫?」と思われるわけです。

 ここまで来たら何が言いたいかお分かりだと思います。 今回の地方選挙への参加、つまり投票を行くように、店舗としてスタッフとお客様に働きかけることが大切だということです。 すくなくともスタッフに対しては、地域密着型の店舗の趣旨、それを具現化するために頑張っているスタッフ、そのスタッフの取り組み姿勢が投票という形に現れることを説明しておく必要があります。 そして、投票日に働くスタッフのために、「期日前投票」をしておくことを奨めることが大切だと思います。 社長や店長がそういう発言をすることで、この店舗が地域密着といい、地域貢献を標榜していることに対して、スタッフは会社を信用し、真剣に取り組むことに安心感を覚えます。

 朝礼や終礼でくどい説明はできないと思います。 「地域を良くするためには、なるべく良い政治家を選んで投票しよう」 というような掛け声で良いのではないでしょうか。 アルバイトスタッフも責任ある社会のメンバーとして、投票をしてもらうことで、社会人としての自覚が形成されていくと思います。 店舗が世間から評価されるのは、そこで働く人の品性によるところとなります。 投票は立派な社会人であるスタッフを育てる機会と考えて、会社や店舗で投票に行くように促すことをおススメします。

 さらに、この地方選挙への投票参加は、お客様にも働きかけることが大切だと思います。 働きかけると言っても、「投票に行きましょう」というものです。 極端に言えば、A4用紙1枚でもいいと思います。 コミュニティ掲示板があれば、そこに掲示しておけばよいと思います。 日頃地域の活性化、地域貢献をしている店舗なら、お客様はピンとくると思います。

 少し工夫するなら、「期日前投票」の告知をして、当日に行けない可能性があるなら、期日前投票をしてはどうでしょうか、と提案するのも悪くないと思います。 その横に、
「私たちは地域を少しでも活性化させたいと思ています。
私たちは期日前投票をしてきました」
と書いてあれば、日頃の社会貢献活動とリンクして、この店舗の日頃の取り組みは本物だと理解してもらいやすいと思います。
 「期日前投票」のやり方については、ネットで調べれば簡単に出てきます。 自分自身が行ってから作ると、リアル感が伝わって良いかもしれません。

 地方選挙の投票率の低さは問題となっています。 その投票率の低さを少しでも改善するという行為も、社会貢献の一つの在り方ではないでしょうか。

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 今回のWBCの熱狂ぶりから世間の評価を考える!

 今回のWBCはいつも以上に熱狂したのではないでしょうか。 21日はお彼岸なので、嫁さん方の母親と一緒にお寺にお墓参りに行きました。 お墓の掃除を済ませ、和尚さんに拝んでもらいます。 お寺にとっては書き入れ時なので、和尚さんはお寺の自宅に前で待機しています。 その和尚さんが家の奥に声をかけています。
「どうなった?」
「3対5になった!負けてる!」
「そうか、そやったらダメかもしれへんな!」
などと大きな声でWBC準決勝のメキシコ戦について話していました。 80歳くらいの和尚さんです。 その和尚さんも侍ジャパンが気になって仕方がないようでした。

 お寺を出て、お昼前なのチェーン店のうどん屋さんに行きました。 うどんを注文して食べていると、店長さんらしき人がお茶とわらび餅を持ってきて、
「メキシコに6対5で勝ちましたよ」
と声をかけられました。 お茶もわらび餅も注文していません。 毎年数回、30年以上この店に来ていますが、今まで一度も話しかけられたことは無かったのですが、突然、声を掛けられたのです。 わらび餅のサービス(おまけ)までつけて。
 侍ジャパンの勝利を誰かに話したかったのでしょう。 野球が好きな人が意外に多くいるんだと感心していると、 義理の母が、実は私も今日の試合が気になって、今まで野球なんて見なかったのに、朝からメキシコ戦を見ていたと話をしてくれました。

 個人的な体験からですが、以上のことから今回のWBCに対する関心は、非常に高いのではないかと感じました。 でもなぜこれほどまでにWBCに対する関心が高いのでしょうか?
 それは二刀流の大谷翔平をはじめ、最年少三冠王の村上宗隆、日本プロ野球史上最年少完全試合達成者の佐々木朗希など、 あまり野球に関心の無い人でも注目する超有名選手が侍ジャパンに複数いたからではないかと思います。 彼らの持つプラスのイメージが、多くの人を無意識に応援に駆り立てたのではないかと考えられます。
 心理学でいう「連合の原理」が働き、彼らを応援することで、侍ジャパンとの一体感が増し、自分自身が高められるからなのです。 そのような心理状態になった時、侍ジャパンは自分の代理になり、侍ジャパンが勝つことは、自分がプレーして勝つことと同じになっていきます。 その「連合の原理」が強く作用した人ほど、自分との一体感は強く、傍から見るとそこまで熱狂するのかと不思議に思えるほどの興奮状態となります。 ファンが試合に興奮し、暴徒化するという理由はここにあります。

 人はプラスのイメージの人やチーム、組織に対しては一体化して、自己の優位性を高めようとしますが、 逆にマイナスのイメージがある人やチーム、組織に対しては、それとは関わり合いがないように振舞います。
 学生時代のクラスメイトがプラスイメージで有名人になれば、初めてあった人にでも「あいつのことはよく知っている。友達だった」などと話したりますが、 逆にマイナスイメージで有名(特殊詐欺の犯人)になったら、初めてあった人に「あいつと俺は親友だった」という人はほとんどいないと思います。
 人は無意識のうちに、プラスのもの、多くの人から評価の高い人やチーム、組織に対しては積極的に関わり合いをもとうとしますが、 逆にマイナスのもの、多くに人から否定的な評価をされるものに対しては、関わらい合いを避けようとするものです。 お店のファンを作るベースとして、お店がプラスとして世間から評価されることが大切であることは、「連合の原理」という観点からも当然であると言えます。

 テレビでこんなニュースが流れるのを聞いたことはありませんか。
「子供が死亡したとき、両親はパチンコ店に行き不在でした」
「容疑者は、パチンコ店などに通い、多額の借金をしていました」
 なぜか『パチンコ店』という言葉だけが、悪いニュースと一緒に出てきます。 心理学的観点から見ると、パチンコ店と悪いニュースの結びつけ、パチンコ業界のポジションを低めようとしているとしか思えません。 だからどうするのか? TV局などにパチンコ店という言葉を使わないように抗議をする? そんなことをするれば、逆効果です。

 このマイナスイメージを変えるためには、パチンコ店が地域や社会のことを考え、日々貢献している姿を見せる必要があると思います。 要するにプラスイメージを積極的に出していくということです。 このような話をすると、寄付をしているという人もありますが、世間から見ると、お金で世評を買っているように見える可能性があります。 それよりも、店舗が日々の運営の中で、地域の活動に積極的に参加し、CO2削減やSDGsなどに関心をもち、努力をしている姿を示すことが大切なのではないでしょうか。 取り組みとしてコミュニティホールの十分条件の9番目10番目です。

 今回、WBCに対する関心の高さから、「連合の原理」の働きの強さを実感すると同時に、 パチンコ店に対する世間の評価の低さの理由を改めて気づいたように思います。 業界のイメージをプラスにもっていくためには、何もイメージを持たれていない業界以上に地域との関わり合いを深め、 積極的な地域貢献や社会貢献を継続的にする必要があるのではないでしょうか。

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 認知機能を測定するAIアプリ活用から学ぶ!

 認知機能を測定するAI(人工知能)アプリがあることをご存知でしょうか? 表情から相手の認識判断程度を推定するというものです。 順天堂大学、グローリー、日本IBMが共同で開発したものです。

 こちらが説明していても、相手が理解しているかどうか、分かりにくいことがあります。 うなずいている、笑みを浮かべている、でも全く理解していない、というようなことはあります。 このアプリを使うと、相手がどの程度まで理解しているかを判定してくれます。 さらに言えば、相手の認知機能がどこまで働いているか、相手の脳の活性化度合いを判定してくれると言い換えることができます。

 これってどう活用するの?と思われるかもしれませんが、 これを積極的に営業に活かそうとしている企業があります。 三菱UFJ銀行です。 お客様に対して金融商品などを説明するときに使用するようです。

 金融商品の中には理解するのが簡単なものから難しいものまでいろいろな商品もあります。 お客様がボーッとしている時に、難易度の高い金融商品の話をしても、理解できないのでは無駄になってしまいます。 逆に相手が十分理解できないのに、理解していると思い込み強く奨めたとなると、金融商品の押し売りになってしまいます。 金融商品はリスクもあるので、後で大きなクレームになるかもしれません。 いずれにしても良い結果になりません。 そこのでこの「認知機能測定AIアプリ」の出番です。 商談前にこのアプリでお客様の脳の活性化度合いを知ることで、その時説明してもお客様が理解できる商品を選ぶことができます。

 評価は3段階です。
 1.問題なし・・・・株式など全金融商品の話ができる。
 2.中程度・・・・・国内外の債券の話ならOK。
 3.低下疑い・・・預貯金などの低リスク商品ならOK。
という感じで指示が出てきます。

 相手の状態を見ることで、営業の対応を変えるということは、対面営業の基本のお話です。 基本ですが、実際に営業をしているとつい熱が入ってしまい、説明を長々としてしまうこともあるでしょう。 そうならないように、AIを活用するという発想は面白いと思います。

 このアプリをパチンコ店で活用するとどうなるでしょう。 お客様に遊技機をおススメする時に、お客様の表情からお客様の認知機能を把握し、 この遊技機の特性なら現在のお客様の脳の活性度合いでも大丈夫ということで、おススメするという感じになるのかもしれません。 とはいっても銀行の窓口のように落ち着いて説明するわけではないので、このアプリの店舗での活用は現時点では非現実な話です。 しかし、このアプリ活用から学ぶべきものはあります。 それは、お客様との会話は、お客様の理解度を把握して進めないといけないといことです。

 朝礼で指示されたからと言って、画一的に特定機種をおススメする、取り寄せた景品をおススメする、と行為はダメだということです。 お客様の状態を見て、どういう説明が必要なのか、お客様の脳の活性度合いに合わせて、話をしないといけないということです。 パチンコやスロットを良く知っている人には、業界用語を使って効率的に説明するのが正解ですが、 パチンコやスロットについて、あまり詳しくない人には、業界用語を避けて分かり易い言葉に置き換えて説明することが必要です。 このAIアプリの銀行活用は、人の状態を見て、それに応じて話しの内容を変えることの大切さ、を教えてくれている事例と考えることができると思います。

 それともう一つ、この事例は相手の反応により、どのように対処するか事前に話の流れ考えておくことも大切であることを示唆しています。 朝礼などで機種や景品のおススメを確認する時、
 ①興味を持った場合、
 ②迷っている場合、
 ③拒否している場合
或いは、
 ①よく知っている場合
 ②一応知っている場合
 ③全く知らない場合
などケースを分け、リアクションをあらかじめ想定し、どう答えたらよいかレクチャーしておくと、お客様を誘導しやすくなるのではないでしょうか。

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 サントリーのコロンブスの卵飲料で好感度を上げる!

 今月2日にサントリーが新しい世代を狙った若者向け缶コーヒーを発表しました。 商品名は「ボス カフェイン」で今月の28日に発売予定です。 新商品なので、お客様におススメしてはどうでしょうか。

 でも缶コーヒーは星の数ほどあると思います。 新商品、リニューアル商品も結構出ています。 今さら新しい缶コーヒーが出ましたと言って、お客様にススメて喜ばれるでしょうか? おそらくスルーされる可能性が高いでしょう。

 ではなぜこの「ボス カフェイン」を店舗でおススメするような話をするかというと、 この缶コーヒーは単に新商品というだけではなく、今までにないコンセプトで開発された商品なので、 店舗の奨め方によって、会話のネタや滞留時間延長の可能性があるからです。

 では今までにないコンセプトとは何かというと、 この缶コーヒーを栄養ドリンクと同じような機能性飲料として開発していることです。 機能性とは何かというとカフェインによる身体への働きかけです。

 カフェインの効能としては、中枢神経を覚醒させ、疲労や眠気を軽減します。 通常の量であれば学習と記憶に影響し、一般的に反応時間、覚醒、集中、運動コントロールを向上させます(ウキペディアより)。
 サントリーは缶コーヒーをこのような効果を期待して消費している若年層が多いことに目をつけ、 「使えるカフェイン飲料」と再定義し、エナジードリンクとことなるカラダ活性化の選択肢として開発したものです。 昔から知られていたが、誰もがスルーしていたことに、あえて光をあてたところが面白いと思います。 ゆえに、カフェインが通常の缶コーヒーの約2倍入っています。 価格は140円でエナジードリンクより安目の設定です。

 エナジードリンクを飲むほどではないが、身体をシャキッとさせたいという人はるはずです。 通常のドリンク、「ボス カフェイン」、エナジードリンクという3択で紹介してはどうでしょう。 通常のドリンクやエナジードリンクと比較させることで、機能性をアピールできるのではないでしょうか。 もちろん、販売にたずさわるスタッフは、事前知識として、カフェインの効能を仕入れておく必要はあります。 そして、サントリーが「使えるカフェイン飲料」として開発したことも話してください。 販売する人間が商品知識を持っているとことで、店舗のおススメ景品の信用が格段に上がります。

 でも、うちのスタッフはお客様との会話が苦手という店舗もあるかもしれません。 その時は、認知度向上のため、ポスターを出入口やトイレに貼っておく(期間限定で)ことです。 もちろん、「ボス カフェイン」の説明を書いておきます。 そうすることで、声をかけやすくなり、またお客様から質問してもらえるかもしれません。
 取り扱うドリンク一つでも、いろいろと自分たち(お客様)のことを考えていると思ってもらえたら、目的達成です。 店舗に対する好感度があがり、再来店の可能性を高めます。 「ボス カフェイン」今月28日発売です。

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 問題を解決する時には原因を明確に!

 中国の昔話があります。 村人が道を歩いていると立派な四頭立ての馬車がやってきます。 近づくとスピードを緩めると御者が村人に尋ねます。 「王都はどっちだと聞きます」 村人が王都の方向を指さすと、御者は礼をいって、そのまま道を進もうとします。 そこで村人は言います。 王都に行くんだったら、この道ではなく、少し戻ってもう一本の道を行かないとダメだと。 すると御者は笑いながら、「大丈夫だ」と言います。 「この馬車を見てくれ、頑丈だ。馬もすべて千里を走ることができる名馬だ!それにお金もたんとある」 そう言って全速力で、間違った道を進んでいきました。 というものです。

 いわゆる寓話と言われるものです。 いかに優秀な技術や手段、それにお金を持っていても、方向が間違っていれば目的地にたどり着くことは無いという話です。 最近、岸田さんの異次元の少子化対策の話を聞くたびに、なぜか思い出されます。
 2月の末に、日本の2022年の出生数が80万人を割り込み、 79万9728人となったという発表がありました。 実は、日本政府の人口のシミュレーション予測では、80万人を割るのは2033年でした。 それがなんと11年も早く80万人未満となってしまってのです。
 岸田さんはこの発表を踏まえ、「これは危機的な状況だと認識している」と記者団に対して語っています。 そして、子育て世代への住宅支援や所得制限無しの児童手当の強化、育児休業への完全補償、学費負担の軽減策など、 子育て世代への金銭的バックアップをやろうとしています。

 問題は、岸田さんがやろうとしている政策で、本当に出生率が向上するかどうかです。 出生率が向上するなら、何兆円使っても意味はありますが、そうでければその行為はただドブに国民の税金を捨てているようなものですね。
 個人的には育児助成をするから子供を産む気になるようには思えません。 自分の娘と話をしていても、もう一人生む気にはならないと言っていました。 みなさんなら、結婚して子供を産みたい、もう一人子供を産みたいとなるでしょうか? 特に所得制限無しでの給付が少子化対策になるとは思えず、誰かが言った「おろかもの」がピッタリのように思います。

 しかし、自分の考えがそうだからと言って、世間の多くの人がそうとは限りません。 そこで大切なのが世論調査ではないでしょうか。 ニュース番組のWBSでテレ東と日経の世論調査とBIGLOBEの世論調査を紹介していました。
 テレ東などの児童手当の調査では、所得制限を撤廃すべきでないが54%と半数以上が効果がないと反対しているようです。
 また、BIGLOBREの子育てに関するZ世代の意識調査では、
 〇将来子供が欲しくない・・・・・約46%
将来子供を欲しくない理由を訊いたところ、
 〇金銭以外の理由・・・・・・・・・42.1%
もあり、内訳は
 1.子供を育ている自信がない
 2.子供が好きでない。子供が苦手
 3.自分の自由がなくなるから
となっていました。
 金銭的な問題で子供を産まない人もいますが、それ以外の要因で生みたくない人もかなりいるということです。
 WBSの中で専門家の意見として芝浦工業大学の原田曜平教授は、少子化対策について、 「大きな問題は、『経済的な理由で若者が結婚しない、子供を作らない』と思い込み過ぎている国民や政治家があまりにも多すぎる。 そこが最大の理由ではないことに早く社会は気づくべき」と言っていました。

 子育て支援は大いに結構です。 私の子供や孫も助かりますが、それが少子化対策、出生率を上げるためということになると、日本は大丈夫かな?という意識になってしまいます。 最初に上げた中国の寓話のように、どれだけお金をかけやったとしても、的が外れていれば、目標は達成されません。 岸田さんもお金をかける前に、何が出生率低下の原因になっているかを優秀な調査機関に依頼し、その調査をもとに政策を考えるべきではないでしょうか。
 このことはパチンコ店の施策でも同じことが言えます。 稼働が減った原因を調査もせず、過去から思い込みや一部の事案から、決めつけているようなことは無いでしょうか。 施策を打っても一向に改善しないということであれば、真の原因は何か、調査やデータから分析してみることをおススメします。 それは岸田さんのように、期間限定の責任者で、なおかつ将来責任をとらなくても大丈夫という恵まれた立場ではないからです。 何せ、会社は国と違い、無駄な金を放出し続けると、倒産してしまいますので、くれぐれもご注意ください。

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 10年間の空き物件を埋める発想から学ぶ!

 みなさんの家にお風呂はついているでしょうか? 持ち家、賃貸にかかわらずお風呂がある家がほとんどではないでしょうか。 今時、お風呂の無いアパートなどを借りる人はあまりないと思います。 さすがに東京でも借り手がなかなか見つからなかったようですが、 あることをしたら、今まで借り手がなかったその風呂無し物件に借り手がすぐ見つかったそうです。

 ニュース番組WBS紹介していたのですが、その全然借り手が無かったアパートですが、3室あり、しかも10年間、借り手がいなかったらしいです。 そこので何をしたかと言えば、家賃に「銭湯券代を含む」としたところ、すぐに3室とも借り手がついたのです。 実はその物件から歩いて5分のところにお風呂屋さんがあり、それが決め手になりました。 部屋にお風呂がないが、近くにお風呂があり、それを気軽に利用できることをネットで書き込むと、それなら借りてもよいという人が、すぐに現れました。

 傍から見ると、物件に風呂が無いなら、近くに銭湯があるか探して、決めるんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、 人の思考行動パターンはそうではないということですね。 あらかじめ ”すぐ近くに銭湯がある” という話をしておくことで、物件を探す人の生活イメージをその場で広げることができるということだと思います。
 実を言えば、このお風呂券付き家賃のアイデアを考えたのは、このお風呂屋さんで、この銭湯を運営している「銭湯ぐらし」さんは、街全体を一つの家とみなして暮らすことを提案しています。 つまり、自分の家という概念を、自分の物件だけという発想を捨てて、街が自分の家と考えて、この地域で暮らしませんか?という提案をしています。 そのために1階にカフェ、2回にコワーキングスペースを併設しています。 だから入居者に対して、アパートの自分のお風呂はこの銭湯です、台所はこのカフェと〇〇食堂です、書斎は近所のコワーキングスペースです、そして寝室はそのアパートです、という感じですね。 地域の商店がお互いに連携をとり、住みやすい空間を作っていくという発想です。
 利用している方(女性20代後半)は、「銭湯に行って誰かと会ったり、ちょっと挨拶したりすることが、自分の生活の中に差し込まれているスタイルが、自分に合っている」とインタビューに答えていました。

 この発想は、自店だけでは補えない機能を地域の商店と連携して補完していくというものです。 街中にあるパチンコ店なら、いかに地域の商店と連携をとり、来たお客様に満足を提供していくかという発想に昇華することができます。 要するに自店ではワゴンサービスや食堂はできないが、地域の飲食店と連携を取って、お客様に満足を提供できないかを考えるということです。
 ポイントはいかに地域の商店と一体感を出せるか、つまり同じ店というか施設を利用しているというイメージを出せるかということです。 これは郊外店でも近くに飲食店や商店があれば可能かもしれません。
 自店のエリア内に、店内飲食等を充実させた大型店が出てきても、近所の飲食店や小売店等と連携することで、対抗できる価値を創り出すことができる可能性があります。 自店だけにこだわらず、地域商店と積極的に連携を取り、お客様を共有するという発想は大切なことです。
 その時、ここで紹介した「エリアは自分の家」という発想を「エリアは自分の店舗(商業施設)」とすると新たな視点を持ち込むことで、地域とのコラボができるのではないでしょうか。 そういう意味では店舗の信用力と店長(会社)の交渉力は、非常に重要になってくると思います。

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 桜でお客様との関係づくりを強化する!

 だんだん暖かくなり、本格的に春の陽気になってきました。 春と言えば桜です。 日本人が好きな花の代表ですね。 お客様も花見に行きたいと思っている人が多いのではないでしょうか。

 新型コロナの流行でお花見もままならなかったのが、今年はマスクも個人レベルの判断に引き下げられ、久しぶりに気ままな花見ができます。 花見に行くよりホールに来て遊技台を打ってほしいという店舗が多いのかもしれませんが、 コミュニティホールを目指すなら、お客様に積極的に花見に行くことをおススメすれば良いのではないかと思っています。 特に、自店が休みの時は、ゆっくりとお客様に自然を味わってもらい、リフレッシュしてもらうのは、悪くないと思います。

 ここで大切なことは、お花見についての情報を発信することです。 情報を発信することで、お客様の花見と店舗のかかわりが出てきます。 何が言いたいかと言えば、ホールに関係なくお客様が花見に行った場合、お客様が花見について店舗で話す確率が低くなるということです。
 よほど親しい関係が築いていないとお客様からスタッフに対して、花見に行ったというような情報は言いません。 もし、お客様が花見に行ったことを親しげに話してくれるなら、素晴らしいことです。 その店舗はコミュニティホールになっている可能性が高いと言えます。
 しかし、そんな話はお客様から出ないという店舗がほとんどだと思います。 それは「普通のパチンコ店」だからです。 誰も「普通のパチンコ店」で花見の話をするために行く人はいないと思います。
 コミュニティホールを目指している店舗では、これはまずい状態です。 お客様とスタッフが花見ぐらいの軽い話題が出ないとなると、コミュニティの形成ができていないのと同じです。 このようなことにならないための仕掛けが、情報発信です。

 情報発信する意味は、店舗自身つまりスタッフが花見に対して関心があるという意味になります。 ここで失敗する店舗は、情報発信の意図をスタッフに伝えず、花見に関する会話をするように言わない店舗です。 お客様が店舗の情報を基に花見に行ったと言っても、スタッフが関心を示さなければ、2度と話はしないでしょう。 それはお客様が裏切られたと思うからです。 逆にしっかり聞いてあげると、ここのスタッフは”良い人だ”となるので、遊技プラスの来店動機が作られます。 もちろん長々と聞くと周囲の人から誤解を招くので、お客様を不快にさせず会話を短くする工夫は事前にスタッフと打合せはしておきましょう。

 ところで情報発信ですが、これは2種類あります。 どちらかと言えば公的なというか第三者の情報の発信と、店舗としての私的な情報発信です。
 前者はテレビや新聞、ネットなどでの情報を仕入れて発信することです。 例えば、ネットによる県内の桜の名所ランキングなどがそれです。 後者は店舗でスタッフやお客様の考えや意見を取りまとめて、発表するものです。 例えば、自店スタッフのおススメ桜名所のご紹介や店舗アンケート結果によるお客様おススメ桜名所のご案内などがこれにあたります。
 店舗における情報発信価値が高いのは後者です。 店舗に来ることでしか分からないので、顧客体験価値があがります。 加えて、情報ネタを作る際にスタッフ同士、お客様とスタッフでコミュニケーションが必要となり、関係づくりに役立ちます。 少し手間ですがやる価値はあると思います。

 ところで、お客様が花見に行くなら写真を撮ってきてもらうのも悪くないと思います。 店舗用のスマホを作り、そこへ写真を送ってもらって、それをホームページや店内に掲示するのものありでしょう。 写真に関しては、あらかじめホームページで公開するなど使用用途を明確にしておくことが大切です。 また著作権の問題もあるかもしれないので、店舗用のスマホに送られた写真については著作権を放棄してもらうことを明記し、了承してもらっておくことも大切です。 それとは別に写真の中に個人の顔が識別できるものがあった場合、肖像権の問題が出てくるかもしれないので、送られても掲載しない旨をあらかじめ言っておくとよいでしょう。

 情報発信段階でお客様と関係をつくり、花見に行った方から写真などをもらい、花見の感想を聞くなどすれば、スタッフとの距離もいっそう縮まると思います。 こういう企画は興味がある人に参加してもらうのが一番です。 どちらかと言えばパチンコ店に遊びにきている人、時間つぶしに来ている人、スタッフとの会話を楽しみに来ている人ですね。 勝ち負けだけを気にして来ているお客様はそっとしておきましょう。

 「梅に鶯、花に蝶」です。 日頃から出玉新台以外の企画にも力を入れ、関係づくりを意識しているなら、お花見企画に反応してくれる人がそこそこいるはずです。 コミュニティホール作りの絶好の季節です。 桜企画、挑戦してみてはいかがでしょうか。

参考資料:奈良県内のお花見スポット人気ランキング

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 大震災の教訓を活かした店舗運営を考える!

 今年も3月11日がやってきました。 東日本の人にとっては忘れることができない一日です。 特に被害が大きかった東北地方の方は12年たった今でも、過去のできごとではないように思います。 午後2時46分に合わせて黙祷(もくとう)をされた店舗もあるのではないでしょうか。

 天災は忘れたころにやってくると言います。 過去の災害について覚えている間は、天災に備えて何かしらの対策をしますが、忘れてしまうと備えが疎かになってしまいます。 それならば日常が防災仕様になっていると、万一忘れても大丈夫じゃないかという発想の転換がフェーズフリーです。
 この考え方は、私たちの日常生活の在り方にも取り入れるべきだと思っています。 東日本大震災が起こった時に、盛んにコミュニティの大切さが言われました。 ここからの流れの一つがパチンコ店をコミュニティホール化しようというものです。 日頃から地域の人がコミュニケーションをとる体制になっていれば、災害があってもスムーズな協力関係が作れるからです。 ですから地域密着型のコミュニティホール作りをされている方は、最先端の防災の考え方を取り入れているということになります。

 ちなみにフェーズフリーをウキペディアで調べると、

 PhaseFree(フェーズフリー)とは、平常時(日常時)や災害時(非常時)などのフェーズ(社会の状態)に関わらず、適切な生活の質を確保しようとする概念 ということです。

 社会起業家である佐藤唯行さんが2014年に提唱されたもので、背景にはこの東日本大震災があるようです。 ウキペディアにはフェーズフリーを考える上で考慮する視点をも書かれていましたので紹介しておきます。

<フェーズフリーの5原則>
 常活性 どのような状況においても利用できること。
 日常性 日常から使えること。日常の感性に合っていること。
 直感性 使い方、使用限界、利用限界が分かりやすいこと。
 触発性 気づき、意識、災害に対するイメージを生むこと。
 普及性 参加でき、広めたりできること。

 ネットで調べましたが、これぞフェースフリー商品そのものという卓越しているようなものは、私の中では見つかりませんでした。 それよりも今使っている商品の使い方や購入方法を記入する方が、フェーズフリーに近づけるように思いました。
 そこで提案ですが、景品を仕入れる場合、サービスを提供する場合には、『これはフェーズフリーになるだろうか?』考える習慣をつけてはどうでしょう。 10日前の3月1日に総付け景品をフェーズフリーにする提案をしましたが、あんな感じですね。 おそらく10個景品があっても1つも、5原則に当てはまらないかもしれませんが、そういうことを常日頃意識していることが大切だと思います。

 最後にサービスとして考えた場合、個人的にお勧めなのが、モバイルバッテリーの貸し出しです。 貸出がホール内に止まらないので、氏名と住所がわかる会員の特典と位置付けておくと、管理がしやすいと思います。
 今はどこでもUSBコンセントはあるので、充電に苦労することはないと思いますが、モバイルバッテリーを必要とする人は皆無ではないと思います。 すでにモバイルバッテリーの貸し出しをしている店舗もあると思いますが、今回一番の目的は、災害時用ということです。 したがって、バッテリーの個数は震災などの非常時に最低必要個数を考えて揃えるという感じですね。 店舗での使用数プラス非常時貸出数です。 できれば、太陽光パネルを使った充電器もあれば、停電しても電源確保はできるかもしれません。 しかし、これは日常あまり使わないのでフェーズフリーにならない?のであくまでも防災グッズの位置づけになると思います。
 あくまでも基本的な考え方は、災害用のモバイルバッテリーを、平時は店舗使用の必要性が薄いので貸し出している、というものです。 お客様に企画の趣旨を説明して、会員の新サービス特典として検討してはいかがでしょうか。

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 WBCでお客様との関係づくりをする!

 スポーツニュースはワールドベイスボールクラシック(WBC)の試合についての話が中心です。 テレビのモーニングショーやワイドショーなどでも、盛んにWBC、侍ジャパンについての話をしています。 なぜこんなにもWBCを取り上げるかと言えば、視聴率が上がるからです。 上がる理由は簡単で、多くの日本人が侍ジャパンの活躍を見たいと思っているからです。

 自分が応援するチームが活躍するのは楽しいものです。 自分も一緒に活躍した気分になり、ハイテンションになります。 自分が応援するチームを一緒に応援する人には好感をもち、仲良くなりやすくなります。 なぜ仲良くなるのでしょうか? 理屈はいろいろありますが、ともかくその現象を店舗運営に活かすことを考えてみてどうでしょうか。

 実際にやることは単純で、店舗が応援するチーム(もちろん、『侍ジャパン』と思いますが・・・)を明確にし、 一緒に応援しませんか?とお客様に声をかければOKです。 野球に興味がある人、侍ジャパンに興味がある人がいるはずです。 何人かのお客様が「一緒に応援するよ」ということになるでしょう。 店舗としては、試合の日を事前にホールに掲示し、休憩室のテレビなので、WBSの中継を流す。 ホールの営業時間内であれば、「○○時から試合が始まります。休憩室で放送してます」などと店内アナウンスで案内します。 もし、休憩室に集まる人があれば、スタッフもできれば参加して、一緒に応援するのが良いと思います。 そしてWBCの試合の経過を店内アナウンスで報告します。 勝ったときに縁起物のアメなどを用意し、「侍ジャパン」勝ちましたと言いながら、アメを配れば良いと思います。

 「侍ジャパン」が好きなお客様は、アメを配っているスタッフに好感を持ち、店舗に好感を持ってくれる確率は高まるでしょう。 一緒に応援することで親近感が湧いてきます。 あくまでも『一緒に』がポイントです。 『一緒に』をどう演出するかが店舗の腕の見せ所です。 そうすることで、関西で言えば、阪神ファンはすぐに阪神ファンと仲良くなるという現象と同じ現象が起こります。 せっかくメディアが侍ジャパンの活躍を盛んに報道しているので、それに便乗してはいかがでしょうか。

 もし侍ジャパンに全く興味がないということであれば、おススメしませんが、 そうでなければ試してみる価値があると思います。 万一WBCでだめであれば、18日から始まる高校野球を一緒に応援するという方法もあります。 しかしながら春の甲子園は、チームがでない都道府県もあります。 そういう地域の店舗では残念ながら応援ができないので、そこがネックとなります。 そういう方はこの際、やはり少し無理をしてもWBCを活用し、準決勝や決勝だけでも一緒に応援することが一番良いと考えています。 もちろんこの案もネックはあります。 それは侍ジャパンの活躍ということです。 ものは試しです。 一度挑戦してはいかがでしょうか。

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 店舗でできる戦争抑止のささやかな活動!

 先日、鹿児島県の南九州市に行ってきました。 南九州市には特攻で有名な大日本帝国陸軍の知覧特攻基地があります。 この基地は太平洋戦争間際の1941年12月に飛行学校として作られました。 当初はただのパイロット養成学校だったのですが、日本が劣勢になり、それを覆すためにいつしか特攻基地になったとのことです。

 当時パイロットはエリートとしてもてはやされ、全国からパイロット希望者が殺到したそうです。 この知覧特攻基地跡に建てられた『知覧特攻平和会館』の写真などを見ると、村を挙げてパイロットとして合格した人を送り出す様子が分かります。 特攻で戦死したパイロットの多くは20代前半の若者です。 それも各地域で選ばれた最も優秀な若者です。 彼らは、日本が頻繁に空襲にさらされていく中で、自分の愛する人や家族、近しい村の人たちを守るために、自分が”特攻”するしかないと追い込まれていったのです。 戦争はしてはいけないと繰り返し、ビデオの語りや職員の語り部の方が言われていました。 全くその通りだと思います。

『知覧特攻平和会館』の玄関にウクライナへの義援金の募金箱がありました。 私はさっそく募金をしました。 実は以前から募金をしたいと思っていたのですが、大金でもないので振り込みなども気が引けていたのですが、 募金箱への寄付ならば気軽にできます。 助かりました。

 ロシアの誤算から始まったウクライナとロシアの戦争も予想通り長期的なものになりそうです。 お客様の中にも、ウクライナを支援したいという方がいらっしゃるかもしれません。 そういう人のために、期間を設けて義援金の募集をしてはどうでしょう。 「義援金は日本赤十字社に振り込みます」としておけば、お客様も信用してくれるのではないでしょうか。 もちろん、振り込んだ証拠として、振込用紙の掲示と義援金をしたいただいたお客様への感謝は必須だと思います。

 老婆心ながら、お客様の中で5千円とか1万円とかまとまたお金を振り込まれる場合は、 日本赤十字社へ直接振り込むことをおススメしてはどうでしょう。 なぜなら、政府が認めた特定の団体に対する寄付は、寄付金控除※の対象になるからです。 要するに所得税がちょっと安くなるというものです。 気にしないとお客様が言われたら、そのまま募金をしてもらってもいいと思います。 今は確定申告の時期なので、そういう配慮をするのもありではないでしょうか。

※寄附金控除:納税者が国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、「特定寄附金」を支出した場合には、所得控除を受けることができます。(国税庁のHPより)

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 お客様の評価フィードバックが店舗を育てる!

 接客やサービス、クリンリネスなどお客様のためにスタッフはいろいろと頑張っている!?ことと思います。 しかし、頑張ってやることと、それらが上手くやれていることとは別です。 頑張っているかが、上手くやれていないこともあります。 そういう場合、それをスタッフにフィードバックをしないと、改善にはいたりません。

 それではここで質問です。 どれだけちゃんとやれているか、誰の評価をスタッフは一番真摯に受け止めるでしょか?
 自分自身の評価でしょうか?
 同僚の評価でしょうか?
 上司の評価でしょうか?
 社長の評価でしょうか?
 お客様の評価でしょうか?
 クレーマーからの評価でしょうか?

 ほとんどの人が、最後のお客様からの評価を答えるのではないでしょうか。 クレーマーもお客様の端くれですが、特異な人なので一般のお客様から除外するという意味合いで揚げています。
 なぜ一番真摯に受け止めるからというと、 いかに自分自身、同僚、上司、社長がよくやってると言ったとしても、 「すみません。お客様からその件についてクレームがきているんですが・・・」 と言われた瞬間、誰もが『それは上手くやれていない』と判断してしまうからです。
 逆に、同僚や上司、社長からダメと言われても、 「その点については、お客様から高い評価を受けている」と聞かされると、 こころの中で『上手くやれているじゃないか』と感じるのではないでしょうか。 つまり、お客様の評価は絶対に近い価値があると言えると思います。

 それではみなさんに再度の質問です。 接客やサービス、クリンリネスなどについて、お客様の評価を収集するためにどのような努力や工夫をしていますのでしょうか? 店舗によってはアンケートを取ったり、お客様の表情を役職者が確認したり、中には防犯カメラを活用している店舗もあるのではないでしょうか。 実は空港でお客様の評価フィードバックシステムを見かけて、これは面白いと思い写真を撮ってきました。 その写真がこれです。

この写真は保安検査場に設置されているものですが、 この他にもトイレなどで同じような装置が設置されていました。 写真を見ていただくとお分かりのように、評価は4段階となっています。

 ①Excellent  卓越している! 素晴らしい!
 ②Good    良かった
 ③Poor    不十分  今一つ
 ➃Terrible  ひどく悪い! ぎょっとさせられた!最悪!

お客様は感じた気持ちに応じて、4つのどれかのボタンを押せば、それが運営会社にフィードバックされます。 このデータを基に、保安検査場のスタッフの仕事に評価、保安検査の流れの改善するのでしょう。 トイレのデータでは、トイレ清掃の改善に役立てられるのはないでしょうか。
 ただ、残念なことにこの装置のボタンを押している人をあまり見かけなかったことです。 いくら立派な装置を置いても、お客様が利用してくれなければ、役に立たないので、利用促進を促すための工夫が必要じゃないのかと感じました。 例えば、カードをかざしてボタンを押すと1マイル貯まるというのはどうでしょう。 ANAは本格的にマイルを事業化しようとしているので、個人的には悪くはないと思います。

 もし、これを店舗で活かすとすれば、出入口に4段階評価ができるボードをつくり、 シールを貼れるようにしていくなどはどうでしょう。 もちろん、それ以外のもので簡単にお客様が参加できるのものがあればOKです。
 毎日評価してくれということになると、お客様としても面倒になるので、月に2~4回ぐらい、テーマを決めた行うのがいいように思います。
「本日は、新サービスについて評価をお聞かせください」
「本日は、スタッフの接客について評価をお聞かせください」
「本日は、駐車場(トイレ)のクリンリネスについて・・・」
などいろいろ聞く対象はあると思います。 現場改善のきっかけや施策の効果測定ができればよいので、ある程度の数量が集まれば十分活用ができると思います。

 お客様からの評価が直接もらえるとなれば、スタッフもやりがいが出てくるのではないでしょうか。 店長や役職者は、お客様の声を参考にしながら指導し、改善でき、上手くいった場合は、スタッフを褒めることもできます。 スタッフを褒めて育てるという話を聞きますが、このようなフィードバックツールがあると、人を褒めるのが苦手な人でも、簡単に褒めることができると思います。

 最後にこのような店舗改善に参加してくれるお客様を、意識してひとりでも多く増やすことをおススメします。 その理由は、参加されたお客様は店舗やスタッフを育てたという意識を持ちやすくなるからです。 アンケートや調査を行い、お客様に丁寧にお礼を述べる。 これを繰り返すと「俺が指摘したからこの店は良くなった」となんとなく感じてきます。 この思いができてくると、店舗に愛着が湧いてきている証拠です。 この気持ちはファン作りにはかかせません。
 地域密着型やコミュニティホールを目指しているなら、お客様からの評価フィードバックを、業務の一環として組み込むことを強くおススメします。

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 スタッフの貯蓄が店舗の信用に関係する!?

 最近、物騒になってきた!と感じる人も多いのではないでしょうか。 今年の1月19日に狛江市の個人宅に計画的に押し入って、高齢者(90)に暴行を加えて殺害し、住宅内から高級腕時計や指輪などを奪った事件は、 全容が明らかになるにつれて、世間を震撼させました。
 それは強盗などの犯罪を、寄せ集められた人が分業制で行うという発想はなかったからです。 その分業制もスペシャリストによるそれぞれの特殊技能を活かした分業ではなく、単なる流れ作業的な業務分担という形で、 しかも日雇いアルバイト感覚というところが、ありえないと感じた人も多かったのではないでしょうか。

 朝のモーニングショーやお昼のワイドショーでも何回も取り上げられ、司会者も一般コメンテーターもありえない犯罪という感じでした。 実は見ていた中で印象に残った話があります。 司会者が、捕まっていく実行犯について、ほとんどが借金などをしているという事実を指摘し、 「やはり、闇サイトに応募し、犯罪に加担するきっかけは、今、お金に困っているからなんでしょうか?」 と元捜査一課の刑事のゲストに確認していました。 その時、その元刑事の方が、

「犯罪者のほとんどが貯金を持っていません。 また、犯罪目的を貯金のためにする人はまずいません。 お金が無い、ということが犯罪を犯すキーファクターになっているんです」

というような感じの話をされていました。 考えてみれば当たり前ですよね。 ということは逆に貯金をする癖を身に着けている人は、強盗などの犯罪から最も遠い位置にいてるということになります。 つまり、貯蓄は将来の安心安全という面の他に、犯罪の誘惑を遠ざけるという意味があるということです。

 3月になり、新社会人が世の中に出てきます。 最近では、小学校からお金についての話をしている学校もあるそうですが、お金に教育をあまり受けていない人もいると思います。 もちろん新卒に限る必要はありませんが、貯金の大切さ、必要性を会社として採用した社員やアルバイトに話をすることは大切なことではないでしょうか。 貯金ということでは、銀行などの金融機関に相談すれば、スタッフ向けにお金についての話をしてくれるかもしれません。 地域密着企業として金融機関との関係も築け、貯蓄をするようなまじめな従業員がいるというアピールにもなります。

 店舗の信用は、まじめな従業員によって作られていくことを考えると、貯蓄意識は単なる個人の問題として、知らん顔をするのはいかがなものでしょうか。 「貯蓄」の大切さを定期的に社員やアルバイトスタッフに伝えることは、本人たちはもちろん店舗や会社とっても、とても大切なことではないでしょうか。

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 防災企画に『フェーズフリー』の発想を取り入れる!?

 先月6日(2023年2月)にトルコで巨大地震が起こりました。 地震の大きさを示すマグニチュードは7.8と東日本大震災の9.0よりは小さいモノの、その被害は甚大です。 死者行方不明者の数は、東日本大震災の2万2312名に対して、現在のところ死者だけで、トルコで4万5089名、隣国シリアで5914名と、合わせて5万1000人を超えました。 建物の被害も甚大で、トルコでは20万棟以上の建物が倒壊したり、甚大な被害を被っています。 影響を受けた市民も1400万人にのぼり、このうち140万人がテントで、3万4000人が仮設住宅で暮らしているという状態です。

 今回のトルコ地震で被害が大きくなったのは、ビルが垂直に倒壊する「パンケーキクラッシュ」という現象が起きたことにあります。 「パンケーキクラッシュ」とは、ある階(例えば1階部分の柱の強度が低いために1階部)が崩落することによって、それ以上の階(2階以上)が連鎖的に崩壊することです。 建物が耐震基準を満たしていない場合に起こる現象です。 ニュースの映像を見たとき、高い建物が一瞬のうちに崩れていく映像を見たのではないでしょか。 まさにそれが「パンケーキクラッシュ」です。

 トルコでは建物に対して耐震基準という考え方がなかったのかと言えばそうではありません。 トルコは日本と同じく地震が多い国で、39年に東部エルジンジャンで発生したマグニチュード7.8の地震があり、 99年には北西部イズミットで、1万7千人以上が亡くなったM7.6の地震が起きています。 そして99年の地震の時にすでに「パンケーキクラッシュ」が発生しており、問題視されました。 政府は耐震基準をつくり、それを満たさない建築は違法建築としていたということです。

 ではなぜ今回のような悲劇が起こってしまったのかというと、 耐震基準を満たさない建築をある意味放置してしまったことにあります。 もちろん取り締まりはしていましたが、建築基準に違反しても罰金を払えば容認されるということをやっていたそうです。 そこには地震に対する危機意識はなく、おそらく国民の多くは地震が発生するにしても、もっと後だと思っていたのではないでしょうか。 地震が39年で起こり、99年で起こっています。 だから次は少なくとも60年後以降だ、と多くに人が勝手に思い込んでいたのかもしれません。 このようなことから、トルコでは今回の地震被害は人災の要素が多分にあると言われています。

 地震の大枠のメカニズムはわかっていますが、現状では地震の発生時期については予測不可能です。 日本は耐震建築に力を入れていますが、それでもまだ耐震基準を満たしていない建物は多く残っています。 そういう意味では、日本も地震に見舞われて、大きな被害がでる可能性は高く、予断を許さないと思います。

 今週末からNHKが南海大地震を想定した防災企画をするようです。 もうすぐ3月11日になるので、地震に対する意識あらためて国民に持ってもらう趣旨なのでしょう。 地域密着型のパチンコ店としても、地震に対する関心が高まる今の時期は、地域のお客様と一緒に防災企画をしておくことは大切だと思います。 パチンコホールとは、平時の地域コミュニティの場、非常時の地域支援の場ということ発想に立つなら、もし非常時に誰も頼ってこないということになると情けない話です。 折に触れて“非常時の地域支援の場”ということを強調しておく必要があります。

 防災企画の在り方としては、別に景品に防災グッズを販売するだけはないと思います。 2月にニュース番組WBSで『フェーズフリー』という考え方を紹介していました。 『フェーズフリー』とは、防災用品を特別に備えるのではなく、日常使うものを防災に役立てるという考え方だそうです。
 WBSで紹介していたのは、つくば市が家電のシャープと組んで、防災時に家電から市の防災情報が流れるという取り組みでした。 また、ある公園では日常使うベンチが炊き出しができるカマドに変身するものとか、断水しても流せるトイレに改造した事例なども紹介していました。
 店舗でこのような『フェーズフリー』の考えを取り入れ、自店の設備を防災に役立つものに改造したり、駐車場に炊き出しができるベンチを作くるのも地域貢献になるのではないでしょうか。 もちろん、お客様や地域の人に取り組みを知ってもらわないと意味がないので、『店舗の防災機能強化』と打ち出して、 9月1日、1月17日、3月11日や地域の災害の日の前後にPRして工事をするというのもありではないでしょうか。

 お金もかかるし、もっと簡単にできることは?ということでは、防災用に飲み水の保管と防災意識啓発のための総付け景品配布の組み合わせはどうでしょうか。
 具体的には、イオンなどのスーパーで売っている2ℓの水を総付け配布本数購入します。 それを防災企画の初日にホールの良く見える場所にケースで積み上げます。 そして、
「この水は店舗で防災のために、お客様をはじめ地域の皆様のために店舗に保管しておきます。 万一の時には、みなさん当店へお越しください」
と大きなポスターポップをつくり貼っておきます。 防災企画最終日に、前回保管していた水をお客様に配ります。(1回目は水の展示だけになります) 総付け景品とすれば、メッセージをつけて配布しても誰からもクレームはでないしょう。
 通常の総付け景品がいざというときの防災グッズを兼ねるというものです。 保管場所はいりますが、費用としては、たとえ水300本としても、6本一箱が300円前後と思いますので、1万5000円から2万円まででおさまります。 賞味期限は1年以上あるので、半年ぐらいのサイクルで交換していけると思います。 3月と9月ならちょうど半年サイクルになります。

 地震など大きな災害はめったに来ないと思います。 だからこそ万一の備えを、いつも行く身近なパチンコ店でやっておくことで、 娯楽だけではなく、地道に安全も取り組んでいる地域のお店という安心感を地域の人に与えるのは意義があるのではないでしょうか。

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