□□□ 2022年12月の目次 □□□
三井不動産が作った緑地から差別化を考える!
東京駅から歩いて15分のところに、「緑地」が誕生しました。
名前は、「Otemachi One Garden(オーテマチ ワン ガーデン」。
三井不動産が作った広場です。
7000本の木が植えてあり、芝生が敷き詰められています。
広場には雑貨店の露店やキッチンカーも来ています。
春は花見イベント、夏はビアガーデンなどいろいろなイベントを行うことができるイベント対応型の広場として設計されています。
三井不動産の担当者によると、この広場を利用してもらいと思っている対象は周辺のビルに勤めるワーカーということで、
イベントを大々的に行う予定にしているそうです。
それなりの土地を緑地とし地域に提供し、イベントを積極的に開催するのはなぜでしょうか?
担当者によるとオフィスに来てもらうための動機づけとということです。
背景には、東京都心のオフィスの空室率が高止まりをしているという事情があります。
2019年は空室率が2%前後でしたが、2021年の後半から6%強と高止まりしているのです。
オフィスビルを運営している会社とすれば、ランニングコストはほとんどかからないので、空室を埋めることはそのまま利益増加に直結します。
なので、なるべく企業のオフィスを誘致したいところです。
そのために三井不動産は最新のビルを建てていますが、他の競合企業も同じように最新のビルを建てています。
オフィスビルだけでの差別化はなかなかできません。
そこで考えたのが、社員が出社したくなるような、あるいは企業が出社させたくなるようなエリア環境を整備することで、エリア全体の価値を上げ、企業の誘致するというものです。
新型コロナが流行ってから空室率が上昇したのは、これまで企業の社員はオフィスに出社しなければならないという常識が覆ったからです。
業務の遂行にオフィスは必須のものではないとなったことで、無駄な出費の対象として見直される時代に入ってきました。
でも本当に無駄なのか?
賃貸オフィスなどを運営している会社は、リアルのオフィスの価値が改めて問い直されることになったということです。
三井不動産はオフィスの価値とは何かを考えた結果、人と人が対面でコミュニケーションをとることの価値とか、
お互いが刺激し合いイノベーションのきっかけをもたらすことの価値を見出したということでしょう。
パチンコ業界で言えば、新型コロナ感染のリスクを懸念しながら、パチンコやスロットを遊技する価値とは何かと問われていると考えると分かり易いのではないでしょうか。
人生においてパチンコは必須のものではありません。
必須ではありませんが、○○という価値があるから、私たちは地域のみなさんにパチンコをおススメしているのですと言えると、パチンコ自体の存在価値が明確になると思います。
それでは、あなたの店舗で提供している○○とはなんでしょうか?
三井不動産のように自分たちが提供していると思っている価値を強化することは、パチンコ店の業態を多様化させ、競合店との差別化になると思います。
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『総付け景品』の活用をいろいろ考えて見る!
『総付け景品』を何にするか。
おそらく悩んでいる店舗とそうでない店舗があると思います。
悩まない店は、大きく分けて2つになるのはないでしょうか。
まずはお客様に配りたい商品がある店です。
何を配るか決めているので、悩む必要がない。
もう一つは、配るものに興味がない、要するにお客様がどう反応しようがあまり気にしていない店です。
200円以下のものなんら何でもOKですよね。
200円以下の商品はおそらく掃いて捨てるほどあるとあると思います。
何でもいいので悩む必要がない。
そして、そういう店舗は、えてして毎回選ぶのが面倒くさいので、適当に商品を決めたら繰り返し同じものを配る傾向にあるようです。
一方、悩む店は、配布するものに対してお客様の反応を気にするが、これはという商品がないケースです。
またあったとしても毎回同じ商品になるとお客様は飽きるのでは思い、違うものにしたいということで悩んでしまうケースもあるでしょう。
そう考えると総付け景品の選択は難しいということになりそうです。
『総付け景品』とは何かと問われて、「お客様に月に1回、無料で200円以下の商品を配布ですること」と答える人は普通です。
この定義からすると”200円以下の商品”をいかに調達するかが最大の問題となります。
逆に言えば200円以下の商品なら何でもOKということになり、方向性は絞れません。
だから普通の人は悩むことになります。
『総付け景品』とは何かと問われて、「月に1回、お客様の遊技時間を延ばすためのツール」とすればどうでしょう。
こういう定義をしていると、商品は、お客様に渡して、遊技延長効果があるもの、退店防止に役立つものとということになり、方向性が出てきます。
その場で飲めるドリンク類の配布は、このツールの代表的なものですね。
では、『総付け景品』を「次回来店させるためのツール」とすればどうでしょう。
総付け景品を渡すことで、次の来店を促す、あるいは次の総付け景品の配布日の来店させる効果のあるものを探すということになります。
例えば、シリーズもののマグカップを配布する等ですね。
5種類でワンセットになるものを毎月1回配布するとすれば、揃えたいと思い人はまた来てくれる可能性が高いということになります。
何が言いたいのかというと、総付け景品自体ではなく、総付け景品の配布目的を明確にすると取り扱うべき品物の方向性が見えてくるということです。
「配布することで、コミュニケーションを深めたい」と考えると、珍しいモノ、少しコメントをしながら配布した方がよい商品を選択することになります。
例えば、コオロギのプロテインチョコ。
食品ロスから当たらなタンパク質を生み出している、地球環境にやさしい商品などと説明しながら、渡してみるなのです。
事前にスタッフが試食していると、食べた感想を付け加えることができるので、会話がしやすいと思います。
さらに、お客様が試食して反応が良ければ、端玉景品として置くと、景品に対する試食品配布効果も期待できます。
一石二鳥ですね。
『総付け景品』はせっかく御上が認めた商売繁盛のチャンスなので、できるだけ有効に使いたいものです。
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こころ温まる話で、店舗の方向性を知らせる!
12月と言えばクリスマスです。
今日は、こころ温まるお話を紹介したいと思います。
『小さい手のリレー』という話をみなさんは聞いたことがあるでしょうか?
先日、私は夕食の時にTVでニュースを見て知りました。
登校中の小学生が、視力障害のある男性の通勤バスの乗車を10年以上サポートし続けたというお話です。
バスが来たら小学生が「バスが来ました」と言って、『小さい手』で、男性の腰当たりをそっと押して合図を送ったのです。
なぜ、リレーかというと、サポートする小学生が次々と変わっていったからです。
サポートしていた小学生が卒業して、朝のバスに乗らなくなると、それを見ていた小学生が同じようにサポートしてき、
その小学生が卒業すると、また別の小学生がサポートしたので、まるで「リレー」ようだということで、
『小さい手のリレー』と言われるようになりました。
視力障害者のサポートをみなさんはされた経験はあるでしょうか?
実際に街中で視力障害の方を見ても、サポートする機会というかタイミングはないのではないでしょうか。
また、機会があったとしても、声をかける勇気はなかなか出てこないものです。
自分自身が目が見えなくなったことがないので、相手の心情やどのようなサポートを望むのかわからず、スルーをしてしまいがちになります。
そう考えると最初に勇気を出してサポートした小学生は凄いと思います。
そして、もっと素晴らしいのは、それを見ていた人々が視力障害のある男性やサポートしている小学生を暖かく見守り、サポートしていったことです。
一つの善意(思いやり)が、周りの人の善意(思いやり)を引き出していったのです。
この話は絵本となり、出版されました。
良い話を聞くと、人の心はやさしくなります。
あなたの店舗でこの本を紹介してはどうでしょうか。
コミュニティホールや地域密着型の店舗を目指すなら、こういう物語に共感をもってくれる人が多ければ多いほど、目標とする店舗を作りやすくなります。
スタッフもやさしい心をもったお客様が多ければ多いほど、働きやすいのではないでしょうか。
この話は実話ですので、共感する人が多いと思います。
子供さんやお孫さんへのプレゼントにもなると思います。
売るというよりも、『良い本の告知』といったところでしょうか。
POPに「イチ推しの本」として、スタッフの手書きでおススメ理由を書くなどして、
カウンターの横に置いておくだけで、店舗が目指しているものがわかり、お勧めするスタッフにも好感を持ってもらえると思います。
とりあえず、この本を一冊置いて、紹介することで、店舗が大切にしている価値をお客様に伝えてみてはどうでしょうか。
参考資料:「バスが来ました」小さい手のリレー
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今年の漢字『戦』について考える!
京都に清水寺というお寺があります。
有名なお寺ですので、行かれた方も多いと思います。
コロナ前はたいへんな賑わいで、駐車場を探すのに苦労した思い出があります。
この清水寺で毎年『今年の漢字』が発表されます。
ニュースを見ていて思ったのですが、主催は公益財団法人 日本漢字能力検定協会となっていましたので、
日本人に感じに興味を持たせ、正しい漢字を広めるため活動の一環なのですね。
初めて気づきました。
すみません、余談でした。
話を元に戻します。
漢字をお書きになっていたのが清水寺の貫主である森清範さんです。
肝心の漢字は何かというと『戦』でした。
『戦』と言えば、真っ先に思い浮かぶのが、ロシアのウクライナ侵略でしょうか。
大きな戦争はありえないと思っていた世界の常識がひっくり返された行為でした。
でもこれはプーチンさんの誤算から生じた戦争です。
プーチンさんもウクライナが徹底抗戦するとは思っていなかったようですね。
少し脅せば、ロシアの言うことを聞いてくれる。
ゼレンスキー大統領が逃げ出して、そういう親ロシアの政権が立つと思っていたようです。
しかし、誤算が誤算を生んでこの始末です。
『戦』という言葉はよく使われますが、ご存じのように建設的な言葉ではありません。
しかし、危険が身近に迫ると、周囲を敵とみなして攻撃する癖が人間にはあるようです。
プーチンさんも、勝手に身の危険を感じて、ウクライナを敵とみなして攻撃しています。
戦いはどうしても無理をするので、そのため自らが消耗してしまいます。
これはパチンコ業界でも同じですね。
稼働が減ってくると近隣店や新規店舗を敵と認識し、戦わなければやられると勝手に思ってしまうケースが多いように思います。
戦いはたいていお金がかかります。
なぜか出玉で相手からお客様を奪う、または取り戻そうと考える人が多いようです。
即効性があるからでしょう。
戦いにお金を使うと基本的に企業体力は低下します。
しかも出玉は一時的な集客をするだけで、長期的な顧客定着を保証する行為ではありません。
さらに言えば、出玉は出玉で覆され、パチンコユーザーの期待値も上がり、さらなる出玉が必要となります。
とどのつまり非常にコスパが悪いと言えます。
パチンコ市場という視点に立てば、パチンコ人口が大幅に減少している中で、
お客様の奪いをしている場合ではなく、業界で協力してパチンコ人口を増やすことを考える必要があるのではないでしょうか。
お隣の中国に、こんな話があります。
3匹のノミがブタの上で場所争いをしていました。
誰が一番おいしい部位で血を吸うのか、それで揉めていたんですね。
そのためあまり血が吸えない。
血を吸われないブタはみるみる太っていったそうです。
その3匹のノミの争いをしていた第三者のノミが忠告します。
「お前たち、そんな争いをしているから、ブタが太ってしまっているじゃないか。
このままでは、お前たちの住んでいるブタはこんどの祭りで、丸焼きにされてしまうぞ。
そうなったら、お前たち全員あの世行きだよ」
それを聞いた3匹のノミは、争うのやめて、協力し合い、必死でブタの血を吸って、丸焼きを免れました。
めでたし。めでたし。
自店の集客は大切ですが、パチンコユーザーを増やすことはもっと大切です。
豊富にパチンコユーザーがいて、初めて経営が成り立ちます。
競合店を『敵』とみなすのではなく、地域のパチンコユーザーを増やす仲間と考えて、協力し合う必要があるのではないでしょうか。
もし戦うなら、「接客サービス」で戦ってみてはどうでしょう。
お金はそれほどかかりませんし、業界全体の評価も上がる。
しかも、「接客サービス」はお客様の定着を促すものです。
何より娯楽産業として必要な娯楽志向のユーザーの拡大に貢献するのではないでしょうか。
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人口減少の危機感を弱める解説について考える!
厚生労働省は20日に10月の人口統計速報を発表しました。
今年の1月から10月の出生数は66万9871人となり、前年同月比で3万3827人減少しました。
昨年の出生数は81万1622人(確定数)なので、3万人以上減少するということは、
81万に引く3万人で78万ぐらいになるということです。
私がとっている読売新聞でも「出生 初の80万人割れへ」という見出しで第一面に記事が載っていました。
みなさんはこのニュースを聞いてどのよう感じるでしょうか?
おそらく多くの人は、良くないと思うでしょうが、同時に仕方がないと考えるのではないでしょうか。
ではなぜ、仕方がないと思うのでしょうか?
世界の人口が減っているからでしょうか?
違いますよね。
11月半ばに国連が、世界の人口推計で80億人を突破したと発表がありました。
そして、2059年までに100億人を超えると予想しています。
つまり、世界の人口は増える。
なのに、日本の人口は減る。
でも、あまり危機感が湧かない。
通常、人はみなと同じなら安心し、人と違うと不安になるものです。
世界の人口が増えるのに、日本人口が減るのですから、不安が大きくなってもよさそうですがそうはならない。
その理由は、先進国の人口は減り、発展途上国の人口は増えると思い込まされてきたからです。
この前、NHKの時論公論という番組を見ていると、
日本の少子化についての話の中で、
解説者が、先進国の人口は減少するという話とともに
「2050年までに、61か国と地域で人口が1%以上減少する」
という国連の報告内容を紹介していました。
なんとなく見ていると、日本と同じように人口が減少する国が案外多いというような気になるのではないでしょうか。
多くの国が人口減少するのであれば、日本もその中の一つであり、大騒ぎすることでもないと思ってしまうのではないでしょうか。
パチンコ店の経営で言えば、自店だけが稼働が下がっているのであれば、大問題であると考えると思いますが、
競合店の多くの稼働が下がっているということであればどうでしょうか。
経営環境が厳しくなっているいるので、仕方がない。
実際、近隣競合店も下がっているということであれば、自店の業績ダウンもやむを得ないと考えてしまうのではないでしょうか。
これは危機が迫った時に、現状を打開しようという意欲を損なわせる悪魔の囁きです。
意欲がわかないと頑張っている店舗より早くダメになるに決まっています。
話を日本の人口問題に戻すと、このNHKの番組は人口減少を防ぐ必要があると言いながら、
日本の人々から問題に対する正しい認識を持たせないようにしているように思えてなりません。
考えてもみてください。
人口が1%減少する地域と、日本のように人口が半減する地域を同じように論じようとしているからです。
日本の人口が2050年までに1%減少するとして、それが大きな問題になるでしょうか?
ならないですよね。
一方半減の場合は、すべての既存業界が衰退期に入ることになり、新しい産業もすぐに成長が終わり成熟期になるということです。
国内市場が半分になるので、国内市場だけで十分儲けることができなくなります。
GDPも大幅に下がります。
現在のGDP世界3位は、夢のまた夢となるでしょう。
同じ人口減少でも、人口の半減は深刻な問題であると言えます。
それもこのような大幅な人口減少と予測される国は、世界でも数か国しかないということをもっと強調すべきです。
先進国といわれているアメリカもイギリスもフランスもこうはなりません。
でも「先進国は人口は減少していく」という言葉で、多くの人が思考停止に追い込まれ、危機感を持てなくなっています。
これは恐ろしいことではないでしょうか。
誰が「先進国=人口減少」と言い出し方は知りませんが、このような偽りの常識は耳ざわりが良く、
人々から危機感を奪い、思考停止を促すので、まさに悪魔の囁きと言えるのではないでしょうか。
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フリーマーケティングについて考える!
アメリカにキング・ジレットという発明家兼実業家がいました。
何を発明して人かといえば、名前を見ればなんとなくわかると思います。
そうです。
安全カミソリの発明者です。
「ジレット」というカミソリ製品のブランドは、発明者の名前なのです。
ある日、ジレットさんは昔ながらの柄と刃がまっすぐな西洋カミソリでヒゲを剃っていたとき、
その刃がもう研げないほどすり減っていたことから、使い捨ての刃がついたT字型の安全カミソリを思いついたそうです。
開発に数年費やしやっと完成しましたが、困難はそこから始まりました。
なぜなら、この安全カミソリを世間が受け入れなかったからです。
1年目の1903年の販売実績は、安全カミソリが51本、替え刃は168枚だったそうです。
それから20年以上、ジレットさんはあらゆるマーケティング手法を試し、安全カミソリの普及に努めたそうです。
その彼のマーケティングの中で都市伝説となったのが、安全カミソリの無料配布です。
とりあえず無料ということで、渡された安全カミソリを使い、その便利さに気づいた人々が、
替え刃を買い、また新たな安全カミソリを買っていったというものです。
実際は、それほど無料配布をしていたわけではないのですが、
マーケティング手法としてのインパクトが大きかったので、語り伝えられたのでしょう。
パチンコ業界でもこの「フリーマーケティング」に取り組んでいる店舗もあると思います。
パチンコ人口の減少を防ぐためには、店舗単体で取り組むより、組合などで取り組む方が世間に対してインパクトがあると思います。
しかし、世間一般に「タダより高いものはない」という考え方があります。
なので、無料パチンコをするときの趣旨が大切だと考えます。
何も言わずに無料パチンコをやれば、「撒き餌さをしている」と思われてしまいます。
そうならないためには、来て欲しいと思っている方に、何を体験して欲しいのかを明確にしておくことです。
一店舗で無料パチンコを行うときには、これがもっと大切な要素になります。
なぜなら、体験者を自店に引き付けるための差別化要因を組み込む必要があるからです。
もしみなさんが無料パチンコをするとしたら、目的をどのように定義されるでしょうか。
世間の人が納得するような定義になるでしょうか。
この「○○○を体験してもらうため」という定義が、これからのパチンコ業界の方向性や自店のあるべき姿を示していると思います。
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飲食業界の現状からパチンコ業界を考える!
内閣府の景気ウォッチャー調査によると11月の指数は48.1と前月比より1.8ポイントマイナスになっているということです。
この景気ウォッチャー調査は、景気に敏感な業種の現場の人に対して行っているということで、
タクシードライバーやコンビニの店員、パチンコ店の従業員などにヒアリングをしているとのことです。
ここでパチンコ店が出ているということは、業界の大きさということもあるでしょうが、景気に反応しやすい業種ということもあるのでしょう。
この景気調査ですが、業種別にみると以下のようになっています。
指数 前月比
・小売り 46.6 -2.2
・飲食 47.9 -13.1
・サービス 52.6 -4.2
・住宅 44.4 4.7
・全体 48.1 -1.8
見てもらうとお分かりのように、前月に比べて大きくへこんでいるのが、飲食業界です。
飲食店を利用している人は増えてきているのですが、利用の質が変化してきているようです。
まず、大人数での飲み会はなくなり、予約は数人の少人数。忘年会も同様の傾向にあるようです。
大手飲食店経営のコロワイドの調べでは、職場内で開く忘年会の場合、実施人数が「5人以下」と答えた人が6割だったということです。
そして、予約の時間が早くなっています。
2次会や3次会も減少したり、時短となっています。
コロナの影響。
物価高の影響。
終電が早くなっている影響もあると思います。
要するにゆっくりと飲食を楽しめる社会環境ではなくなってきているのが大きな要因です。
これだけなら、社会環境が改善されれば、もとに戻る可能性が高いのですが、実はこれだけではなさそうです。
ニュース番組WBSでコメンテーターとして出ている日生総研の久我尚子氏によると、
若い人(30代から)の飲酒に対する考え方、捉え方が変化してきていると言います。
一言で言えば
「ソバーキュリアス傾向が加速」
しているというのです。
『ソバーキュリアス』という言葉は、私も初めて知りましたが、’あえてお酒を飲まない生き方’というそうです。
要するにお酒を飲めるのに、お酒を意識的に飲まない、というのです。
昔はお酒を飲めないのに、無理をしてお酒を飲む人も結構いました。
大人の付き合いの中に、お酒を一緒に飲むことが当たり前という時代です。
少し前にその傾向はなくなりましたが、最近はそれよりさらに進化?しているようです。
『ソバーキュリアス』になる理由として久我さんは、今の若い人は、お酒を飲むことが効率の悪い娯楽と考えていると解説をしていました。
お酒を飲むことにメリットもありますが、デメリットもある。
それを天秤にかけてデメリットが上回ると判断している人が多いということです。
環境変化による売上の減少は、環境が整えばまた回復しますが、人の価値観が変わることによる売上減少は、回復が難しいと思います。
さらに飲食業界は、売上が減少していく中、円安の影響で食材などの仕入れ価格が上がり、人手不足で人件費も上がっています。
たいへんな状況ということです。
同じことは、パチンコ業界にも言えます。
コロナ対する恐怖や自粛などで、来店されない人がいます。
そのためコロナ以降、パチンコ人口が大きく減少しています。
もしかしたら、パチンコを離れることにより、ユーザーのパチンコに対する価値観の変化している可能性があります。
そうなると、コロナが収まったとしても、もとに戻らない可能性が高いと思います。
そして、気になるのが若者の娯楽に対する考え方です。
楽しければそれでいいじゃん、という発想ではなく、メリットとデメリットを考えて、コスパを考える発想です。
こういう状況で、飲食業界の仕入価格上昇と同じように、遊技台が値上がりし、サンドなどの付帯設備も値上りしています。
これは最終的にはお客様の負担となり、コスパを下げることになっています。
業界の持続可能性を考えた場合、構造的に非常に大きな問題を抱えているように思います。
パチンコ店だけでなく、業界全体で持続可能性について真剣に考えていく時期なのかもしれません。
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ふるさと納税の返礼品の変化に注目する!
先週12月6日(2022年)に、「ふるさとチョイス」を企画するトラストバンクが、
新宿マイルアネックスに全国各地の返礼品を展示する店舗をオープンしました。
店舗の名前は「逢うふるさとチョイス」です。
コンセプトは、『まだ知らない“ふるさと”に出逢う場所』ということで、季節ごとにテーマを変えていきます。
静的な店舗ではなく、動的な店舗です。
各地の魅力に触れて、体験して、地域を楽しめる店舗を目指していきます。
その地域ならではのソウルフードや工芸品、地元の人しか知らない絶景など、
期間ごとに様々なテーマを設けて、展示やイベントなどを展開していくということです
地域密着型店舗として地域の企業とコラボを考えたり、
地域の人に地域の良さを再発見してもらいたいと考えている店舗にとっては、
参考になる店舗になるのではと期待しています。
私も東京に行った時にはチェックをしてみたいと思っています。
ところで「ふるさと納税」といえば、人気の返礼品の内容が変化してきているとニュース番組WBSでも取り上げています。
どのように変化してきているかといえば、一時期高かった珍しいものとか高級な食材などの人気が落ち、
食品や日用品を返礼品とする人が多くなっています。
WBSでは、玉ねぎの返礼品が2.1倍に、食用油が1.5倍、トイレットペーパーが1.2倍に増えたなどと具体例を紹介していました。
背景は物価高です。
物価高の影響がじわじわと出てきています。
冬の暖房やお風呂の湯沸かしなどで電気やガスの消費量が多くなってきています。
多くの家庭では今月、電気代やガス代の上昇を「請求書」で実感していると思います。
パチンコをする人は、物価高を気にしていないという人が多いということはないと思います。
基本、気になるはずです。
遊技代と生活費は別々に管理しているとしても、やはり気なるでしょう。
さて、みなさんのホールでは「物価高」対策企画をしていますのでしょうか?
あまり物価高を叫ぶのは、遊技マインドを委縮させるのでお勧めはしませんが、
店舗とそしてもお客様に気を使っているというサインは出しておくべきではないでしょうか。
具体的には、ポイント景品を物価高対策企画として、演出することです。
低価格の食品や日用日をそろえて、お客様にもって帰ってもらう。
野菜の詰め放題なども喜ばれるでしょう。
荷物がかさばるので、荷物預かりサービスや駐車場までの持ち運びサービスなどをすると喜ばれるかもしれません。
おそらく利用する方は少ないと思いますが、”そういうサービスをします”ということを書くことで、
お客様に対するお店の姿勢が伝わると思います。
実際、荷物を運ぶ時には、お客様とコミュニケーションを取るチャンスになるので、関係強化もできて一石二鳥です。
他には、総付け景品をお客様が気にしている食品や日用品に変えるのもありでしょう。
200円未満ですから、アイデアはいろいろ出ると思います。
その場合、総付け景品の位置づけをしっかり確認しておきましょう。
総付け景品を遊技時間延長を目的として配布する場合は、その場で利用できないものは、あまり役に立ちません。
関係づくりをしたい、お客様の満足度を上げて、次回来店につなげたい場合は、問題ないと思います。
もちろんお客様によってニーズがことなるので、総付け景品を選択してもらうのもありでしょう。
実際、総付けをトイレットペーパーなどにするとかさばるので、交換券を配って、帰りにカウンターに寄ってもらうなど、
総付け景品がお客様の遊技の邪魔にならないような配慮は必要でしょう。
いずれにしても店舗は、お客様のことを考え、幸福度を上げるための努力をしていると感じてもらうことは大切です。
お客様の関心ごとを読み、応えていくことは、店舗のそういう顧客志向を表すものだと思います。
参考資料:ふるさとチョイスの「逢うふるさとチョイス」
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日経MJのヒット商品番付から発想する!
12月6日に日経MJのヒット商品番付が発表されました。
今年1年のヒットした商品やコンテンツなどを相撲の番付形式で貼り出す企画です。
横綱になったのは、東は「コスパ&タイパ」、西が「#3年ぶり」でした。
「コスパ」はコストパフォーマンスの略で、「タイパ」はタイムパフォーマンスの略です。
あらゆる商品の値上げが続く中で、費用対効果がより重視されるようになったようで、
時間に対しても、同じように投入時間に対してどのような見返りが期待できるかを気にする人が増えたということです。
パチンコという遊技は一般の方から見ると、「コスパ&タイパ」はどうなっているか気になるところです。
そして、「#3年ぶり」は読んで字のごとく、何事も3年ぶりに行うことが多かったということです。
ところでパチンコはどうでしょうか?
3年ぶりにやり始めた、打ってみたというお客様は多かったでしょうか?
パチンコは習慣として打つ人が多く、コロナで習慣が無くなった人は戻ってこないという人もいます。
もちろん習慣性より、コロナで亡くなられたり、高齢者の方は家にいることが多く、体力がなくなってしまった方もいらっしゃるでしょうが、
コロナ前の状況にはなかなか回復しそうにないようにもみえます。
この「#3年ぶり」がパチンコ業界にも当てはまるようであればと願っています。
ちなみに商品番付の上位は次のような感じです。
横綱:東「コスパ&タイパ」 西「#3年ぶり」
大関:東「サッカーW杯日本代表」 西「ヤクルト1000/Y1000」
関脇:東「ポケットモンスタースカーレット・バイオレット」
西「ジブリパーク」
小結:東「ワンピース フィルム レッド」西「トップガンマーヴェリック」
前頭:東「ガチャ旅」 西「ちいかわ」
ところで私が面白いと思ったのが、西前頭6番目の「ちょこざっぷ」です。
名称からして大手プライベートジムのRIZAPの系列店舗であることが想像できます。
「ちょこざっぷ」を一言で言えばコンビニジムです。
気軽にちょこっと筋トレができるジムです。
着替えや靴の履き替えも不要。
気軽に5分10分の利用もできます。
24時間営業でまさにコンビニスタイル。
会費も月額3278円とリーズナブル。
トレーナーはいませんが、コロナでなまった体を少し動かした人にはピッタリの仕様となっています。
今年の7月からサービスを開始して、すでに会員数は10万人を超えているそうです。
11月末時点で店舗数は約180店舗と急速に拡大しています。
私は全然知りませんでしたが、WBSでこの「ちょこざっぷ」を知ってから街をあるくと、なんと私の散歩エリアにもありました。
何回か車で前を通ったはずなのに、まったく気づきませんでした。
記憶ではミスタードーナツの跡地のように気がしましたが、とにかく撤退した店舗にそのまま入っています。
飲食業界が厳しくなり、撤退する店舗も結構ありますが、この「ちょこざっぷ」はその後に入るにちょうどよい事業体となっています。
この事業体はパチンコ店とも相性がよさそうですね。
パチンコ店は基本的に座り続けることになるので、隣にこの「ちょこざっぷ」があれば、気分転換や体力づくりに役立ちます。
負けてもやもやした気持ちは、筋力トレーニングで解消してもらうのは悪くない提案ではないでしょうか。
また、高齢者の健康維持に、遊技機による頭の活性化と合わせて足腰の強化の提案も悪くないと思います。
それほど広い土地は必要とないので、パチンコ店の一角に誘致できれば、近所の人やサラリーマン層を取り込むのに最適な事業体かもしれません。
特に長い間パチンコから遠ざかった人に、「ただ単にもう一度打ちませんか?」というようりも、
「新しい取り組みを始めました。3年ぶりに打ちに来ませんか?」という方が、勧誘しやすいのでは?
そんなことを思いながら、夕暮れの「ちょこざっぷ」を見ていました。
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年末年始の交通事故防止キャンペーンに協力する!
年末年始に向けて、各都道府県では、年末年始の交通事故防止運動が予定されています。
神奈川県では、俳優の釈由美子を交通安全大使に任命したとしてニュースになっていました。
奈良県では、令和4年12月15日(木)~令和5年1月5日(木)という期間で行われます。
ちなみに奈良県のスローガンは、
「交通事故のない やすらぎの 大和路づくり~大和の交通マナーを高めよう~」
という感じです。
重点項目としては以下の5つが発表されています。
1)子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保と正しい横断
2)飲酒運転の根絶
3)薄暮時と夜間の交通事故防止
4)全ての座席のシ-トベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底
5)自転車の安全利用の推進と自転車乗用中の交通事故防止
奈良県のホームページ 交通安全行事 より
お客様の安全を考えると、交通安全意識を高めることは重要なことです。
地元の警察署が推進しようとしている交通安全キャンペーンの周知に協力することは、地域密着店を標榜している店舗なら自然な流れです。
日頃出入りをしている所なので、情報やポスターも手に入りやすいと思いますし、お客様に一声かける情報としても有益です。
おそらく、期間中は交通違反の取り締まりは強化されますので、この情報はお客様からも感謝されると思います。
春と秋の交通安全週間の協力してきた店舗では、すでに準備をされていると思います。
交通事故防止をそのまま伝えるだけでは、第三者からみると店舗としての積極的な取り組みとしてはあまり感じられません。
警察から言われたのでやっているとしか見えないのではもったいないと思います。
そこで、店舗独自の最重点項目を考えて見ることをおススメします。
店長やスタッフが日頃店舗に来ているお客様に一番伝えたい項目は何かを決めて、店舗オリジナルとして発表するというものです。
既存のキャンペーンに店舗独自を加えることで、考えてキャンペーンに加わっている印象を与えることができます。
個人的には、スタッフがお客様に一声かける言葉としては、やはり冬は暮れるのが早いので、
店舗の重点項目として「夕暮れの早目のライト」の願いが一番しっくりくるように思っています。
みなさんは、どのようなものを選ばれるでしょうか。
行政や警察署に協力して、安全運転の徹底をお客様に訴えることも、身近にできる社会貢献の一つではないでしょうか。
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星野Rから『持続可能なパチンコ業界』を意識する!
最近、ニュース番組のWBSでは、Z世代に向けてのマーケティングの特集をやっています。
おそらく、Z世代という30歳未満の世代の取り込みに苦労している企業が多く、
視聴ニーズが高いのだと思います。
この企画の一環として、先週、全国でホテル経営をしている星野リゾートの取り組みが紹介されていました。
ゲストとしてスタジオに招かれたのは、代表の星野佳路さんではなく、若者企画を担当しているという若い女性でした。
20代なので、Z世代なのですが、まず最初に若者の取り込みの難しさを話していました。
難しい理由としては、若者の旅行のニーズ、価値観は常に変化しているうえに、多様化している。
そのため20代は、○○とひとくくりにできないことに難しさを感じているとのことでした。
ひとくくりにできれば、それに向けての販促をすれば事足りますが、
変化し多様化していると、それに次々対応していかなければならないので大変です。
食べ物で例えるなら、昔で言えば、子供が集まれば「カレー」を作っておけば8割がた大丈夫でした。
ところが今は、「カレー」だけではだめで、「うどん」「ラーメン」「チャーハン」「スパゲティ」「かつ丼」などいろいろ用意しないと納得しない。
中には、アレルギー体質の子供がいて、小麦はダメ、たまごはダメ、などといわれるという感じでしょうか。
どれに絞ってPRすれば良いかわからないし、すべてをPRするとよくわからないというようになってしまう。
というような感じだと思います。
星野リゾートでは、Z世代を取り込むために調査し、ある結論を出しています。
調査をし分析した結果、20代は自分の納得するもの、価値を感じるものを体験したいという傾向が見えてきたそうです。
若者の旅行ニーズや価値観の変化の本質を追求していったときに、見えてきたものということでしょう。
星野リゾートでは、20代の取り込み企画としてスタートした「界タビ20S」のホームページを、この調査に基づいて大幅に変更したということです。
ちなみに変更前のキャッチコピーは
「僕たちのリュックには、感受性が詰まっている」
というもので、「界タビ20S」の旅行が、等身大、手が届きやすいというイメージを訴求していました。
(※「界タビ20S」は通常価格より2割ほど価格を安く設定しています)
変更後は、
「わたし。みたす。21時間の温泉滞在」
ということで、温泉旅館の本来の良さを体験することができることを訴求したものなっています。
変更後のアクセスは急上昇し、多い日は1日8万アクセスもあるそうです。
20代の若者が温泉に求めるものは、
非日常や癒し
+
わざわざその土地に行き、そこで感じるもの
こういうことにより価値を感じるというのです。
これは、Z世代がデジタルネイティブであり、オンラインでのコミュニケーションが日常化しているので、
非日常のリアルの体験やふれあいを、他の世代と違いかなり新鮮に感じるようです。
30歳以上の人とはかなり感覚が違うようです。
だから、そこをしっかりと意識して、部屋の空間づくり、接客サービスの在り方を工夫することが大切となります。
Z世代は旅行の感性だけが他の世代と違うのかといえば、そうではないと思います。
ということはパチンコ業界もZ世代を意識した施策が必要なのではないでしょうか。
店長が20代なら感性がZ世代なので、ある程度何とかなるかもしれませが、
30代以上なら要注意ではないでしょうか。
パチンコを打つ若者が減ってきていると昔から言われています。
その要因の一つとしては、Z世代を意識したマーケティングを実施していないことにあるのかもしれません。
最後にこの星野リゾートの担当者は言っていました。
「持続可能な旅行市場のためには、20代のマーケティングは大切」
20代で旅行の楽しさを知って、30代、40代になっても旅行にいってもらいたい。
私たちは、将来の需要を開拓しているという意識で取り組んでいる。
さて、パチンコ店の中で、『持続可能なパチンコ業界』を意識して取り組んでいる企業や店舗がどれだけあるでしょうか・・・。
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くら寿司から、なるほどの販促と苦笑いの販促を考える!
今年も12月1日に、ユーキャンの新語・流行語大賞が発表されましたが、そのトップテンの中に『悪い円安』という言葉が入りました。
企業は海外との取引を考える場合、ドル円相場について、いくらになるかを想定して、戦略を組んでいきます。
いわゆる海外戦略の前提条件ですね。
多くの企業は
”1ドル = 133円 ”
のようです。
輸入をしている企業からすると、この金額より円が安くなればなるほど、輸入のための費用がかさみ、利益が圧迫されます。
円安対策として、どのよな手を企業が打っているのか、ニュース番組のWBSが企業の対策例を紹介していました。
その中で、なるほどと感心したのが、「くら寿司」の取り組みです。
くら寿司は、円安や世界的な水産物の消費量増加による価格上昇の問題など、仕入れに関する課題を踏まえて、
10年以上前から天然、養殖に関わらず国産の新しい漁業に取り組んできています。
養殖に関しては、エサ代をはじめとする生産コストや毎日行う給餌の労働負担低減などに対して、
生産者と共にAIやIoTを活用した持続可能な新しい漁業に挑戦してきました。
WBSで紹介されたのは、スマート養殖の第3弾として成功した「スマガツオ」の養殖です。
スマガツオは全身トロとも言われる希少な高級魚として知られています。
そのスマガツオを、大手回転寿司チェーンで初めて全国販売を実現したというのです。
くら寿司は、多くのお客様へのご提供を通じて、希少な魚である「スマ」の美味しさや価値を知ってもらいたいとしています。
これと円安との関係はというと、実は、くら寿司のスシネタの7割が海外からの輸入品なのです。
円安が続くと海外比率が7割という状態が重荷になります。
そこで国産ネタを増やす必要があるのです。
だからといって、お客様に国産ネタをおススメするキャンペーンをやったとしても、これは単に企業側の都合でしかありません。
そこで、くら寿司では、国産ネタの魅力を引き上げて、お客様が自然に国産ネタを多く食べてもらうことを考えているのです。
結果的に国産ネタの消費が増え、海外比率が減り、円安に対策になるというものです。
国産の良いネタを提供して、海外のネタ比率を下げる。
言われてみれば当たり前ですが、それを地道に取り組んでいるところが「くら寿司」の凄さではないでしょうか。
海外比率7割が問題と気づいて、単に国内ネタの販促だけをした場合はどのなるでしょうか。
一時的には、お客様は国産ネタを注文してくれるかもしれませんが、すぐ飽きてしますでしょう。
なぜなら、今の国産ネタの割合は、お客様が食した判断の結果だからです。
それほど美味しくないものを、販促で食べろ食べろと言われても、お客様にとっては迷惑な話です。
パチンコ業界に置き換えると、何も新しいこともないのに、稼働向上企画として、遊技台を打ってくれと繰り返し言われるようなものです。
最初は何かあるか期待して打ちますが、そのうち何もないことに気づきます。
販促企画を派手にやられても、飽きてきます。
販促に見合う中身がなければ、苦笑いになってしまいます。
店の打ってほしいという思いはわかるかもしれませんが、工夫のないところに店の『怠惰』を感じてしまいます。
なぜなら、いくら販促に努力をしているといっても、それは店のためであり、お客様のためではないからです。
コミュニティホールをつくるための十分条件として第3項目のスタッフや店舗の努力を取り上げていますが、マンネリ化した販促や中身の無い販促はそれと真反対の取り組みといえます。
狼少年と同じで、いずれは信用を無くしてしまいます。
そうならないためには、「くら寿司」のように商品の中身をアップさせたうえでの販促が必要です。
中身があれば販促をされても納得感があるので喜ばれます。
老婆心かもしれませんが、マンネリしている企画を行い続けていないか、チェックしてみたはいかがでしょうか。
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全国初!コオロギ入り給食の話題性に着目する!
みなさんはコオロギを食べたことがあるでしょうか?
コオロギといっても、生きているコオロギの姿のまま食べるということではなく、
食用コオロギを小麦粉のように粉末にして加工された食品のことです。
このコオロギを使った食品は意外に人気があり、過去にもニュースになっています。
先だってたまたまテレビをつけると、このコオロギの粉末を使った学校給食が出されたと報道していました、
全国で初めて、食用コオロギを学校給食に使用したということでニュースになっています。
やはり”初めて”は、人の関心を集めるのでニュースにするのですね。
給食を出したのは徳島県小松島市の高校で、コオロギ食を研究する徳島発のベンチャー企業と高校がコラボし、
生徒がコオロギパウダーの食べ方を考え、かぼちゃコロッケに練り込んだそうです。
食べた生徒は、意外に美味しかったとか、エビみたいな感じだったと好評価でした。
先月国連が、世界の人口推計で80億人を突破したと発表していました。
2059年までに100億人を超え、2080年代には104億人とピークを迎えます。
コオロギは、タンパク質や亜鉛、食物繊維など人間に必要な栄養素を豊富に含んでいることから、食糧問題の解決策として期待されています。
しまも、極めて少量の水やエサで飼育でき、生産量を1キログラム増やすのに必要な餌の量も牛の5分の1で済みます。
環境にやさしい、サスティナブル(持続化可能)な栄養源としても注目されています。
食用コオロギはけっこう話題になってはいますが、ほんの一部です。
まだまだ知らない人が多いともいます。
社会問題や環境問題、サスティナブルに取り組んできる店舗として『食用コオロギ』の情報を発信することは意義があると考えます。
また、美味しいので景品企画として出してみると意外性があり面白いと思います。
試食として食べてもらい、「以外に美味しい!」と驚いてもらうのは楽しいと思います。
全国初の食用コオロギを使った給食を話題に出し、いきなり食用コオロギの粉末を景品として出すのはハードルが高いと思います。
なので、無印良品が販売している「コオロギせんべい」などを景品として出してみてはどうでしょうか。
無印良品のブランドなので安心感があると思います。
実は無印良品の「コオロギせんべい」は人気商品ということで、以前ニュース番組のWBSでも取り上げていました。
この商品の開発のきっかけは、無印良品の初のフィンランド出店の計画だったそうです。
2019年11月の開店に向けて現地スタッフが日本を訪れた際、土産に持ってきたのがフィンランドで話題を呼んでいるコオロギを用いたお菓子でした。
チリ風味のコオロギに、コオロギクッキー、コオロギのチョコレートがけなどがあったそうです。
これを食べて、「おいしい」ということで無印良品でも開発をしていったそうです。
コオロギを使った商品はいろいろと出ています。
東京でマッチョな人が、コオロギのプロテインバーを無料で配するニュースも見たことがあります。
調べてみると、意外に多いものです。
景品にするなら、開発秘話などがある商品が良いと思います。
景品のポスターやPOPも作りやすいですし、お客様に景品を企画した納得感や共感をもってもらいやすと思います。
食用コオロギ景品企画は、社会問題や社会貢献を考えている店舗にはお勧めだと思います。
参考資料:「全国初!」コオロギ入り給食
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関係づくりとスポーツの応援について考える!
テレビをつけると、サッカーの話が聞こえてきます。
スペインに2対1で勝利。
熱狂的なファンは大騒ぎです。
日本のサッカーの応援者を見ると本当にうれしそうです。
選手の勝利は、まさに自分の勝利という感じです。
そして、応援者同士、お互い顔見知りでなくても、非常に仲がよさそうです。
同じチームを応援している仲間という感じです。
ここで質問です。
2つのパチンコ店があって、規模も台の品揃えもほぼ同じ、出玉イメージも似たようなものだとしましょう。
一方の店長は大のサッカー好き、もう一方の店長はサッカーに興味がないとしましょう。
もし、あなたがサッカーが大好きだとしたら、どちらのパチンコ店にいくでしょうか?
さらに言えば、サッカー好きの店舗は、店全体で、日本チームを応援している。
装飾もFIFA用の装飾をして、「私たちはサッカー日本代表を応援しています」と横断幕に書いてあったとします。
もし、あなたがサッカーが大好きだとしたら、どちらのパチンコ店にいくでしょうか?
多くの人は、サッカー好きな店長のいる店舗に行くと思います。
では、なぜサッカー好きの店長の店に行くのでしょうか?
心理学では「類似性の法則」というものがあります。
人は自分に似ている人を好む傾向があるのです。
好きなものが同じでも、この法則は働きます。
スポーツでは顕著にでます。
阪神好きな人は、阪神を応援している人に好感を持ちます。
巨人好きな人は、巨人を応援している人に好感を持ちます。
関係づくりの第一歩は、相手に好感を持てもらうことです。
その好感をたやすく持たせる行為は、実はスポーツなどを一緒に応援することです。
一緒に応援することで、相手と自分の好みが同じということで、好感をもち、仲間意識が芽生えます。
これをホールの関係づくりに利用しないのはもったいないことです。
ネックがあるとすれば、店長があまりスポーツ好きでないない場合や地域のお客様と応援するチームが違う場合です。
好きでもないものを好きというのはつらいものです。
巨人ファンなのに、大阪は阪神ファンが多いからと阪神タイガースを応援するのはつらいですよね。
つらいことは続きませんので、お勧めはできません。
しかし、自分の好みの抽象度を上げることができるなら、「野球好き」を打ち出して、応援するという手もあります。
いずれにしても、スポーツをお客様と一緒に応援するという行為は、関係づくりに有効ですので、
景品企画や面白企画に組み入れて、活用することをおススメします。
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トヨタとホンダのクルマ開発方針から考える!
量産型ハイブリッドカーの草分けと言えば「プリウス」です。
1997年に発表され、累計販売台数 約505万台。
「プリウス」はエンジンとモーターという2つの異なるものを組み合わせて、新しい車の在り方を全世界に提示しました。
環境にやさしいエコカーの代表として世界中から注目されました。
この「プリウス」が7年ぶりに全面的に新しくなります。
新車と言えば、ホンダも新型「ZRーV」をプリウス発表の翌日に発表しました。
ホンダはSUVの国内シェアが2016年の18%から2021年には7%と減少しているので、その巻き返るため攻勢をかけていくということです。
2つのクルマは車種が違うので一律の比較はできませんが、
それぞれの開発担当者のトークからトヨタとホンダのクルマに対する捉え方、考え方がかなり違う感じを受けました。
トヨタの担当者は「単なる環境のクルマというイメージがハイブリッドにはあるが、そうでない部分(走り)を届けられれば・・・」と話し、
クルマの「スタイリッシュなデザイン」と「満足度の高い走行性能」を強調していました。
一方ホンダの開発担当者は、「運転を楽に」というテーマでミニバン的要素とセダン的要素を組み合わせて新型車を開発したと言ってました。
彼らの話から、トヨタはクルマそのもの、運転そのもに強いこだわりがあり、その満足度を追求する方針であり、
ホンダはクルマを移動手段ととらえて、ドライバーに負担軽減に重きを置く方針と思いました。
「走りにこだわるクルマ開発」と「楽な運転にこだわるクルマ開発」どちらが良いとは言えませんが、
その基本方針の違いがある限り、トヨタとホンダは同じようなクルマにはならないことが分かります。
クルマに愛着があるのは、トヨタですね。
創業当時からクルマの魅力に取りつかれ、独自技術を開発し頂点に上り詰めた企業がトヨタです。
一方ホンダは、二輪車からスタートしました。
既存の発想にとらわれず、面白い車を出してきました。
それだけではなく、ロボットを作ったり、ジェット機を作ったりしています。
近年では宇宙開発事業への参入も表明していますので、”移動”にこだわりはあっても、トヨタのようにクルマにこだわる意識はあまりないようです。
同じようにクルマを作っていても、トヨタが見ている未来とホンダが見ている未来はかなり違いがあるのではないでしょうか。
このような違いはパチンコホールにも言えることです。
「出玉にこだわる店舗」
「最新台にこだわる店舗」
「定番機種にこだわる店舗」
「お客様の勝ち負けにこだわる店舗」
「接客サービスにこだわる店舗」
「お客様の安全安心にこだわる店舗」
「お客様との信頼関係にこだわる店舗」
同じように遊技台をそろえていても、その企業や店舗が何を目指しているかで、
店舗の在り方は大きく違ってきます。
店舗を繁盛させるために何にこだわるかで店舗の個性が出てきます。
みなさんの店舗は何にこだわって運営されいますのでしょうか。
もし、良くわからないということであれば、何を管理して運営してるかをチェックしているかでわかります。
例えば、「お客様の勝ち負けにこだわる店舗」と「出玉にこだわる店舗」似ているようですが違うものです。
前者は管理対象は、お客様の勝ち負けになります。
後者の管理対象は、店舗の粗利金となります。
さて、話をクルマに戻します。
トヨタとホンダ、将来的に伸びていくのはどちらでしょうか?
もし、自動運転が当たり前の社会になったらどうなるでしょうか?
自動運転は、「こだわりの走り」の延長にはないように思います。
どちらかと言えば、「楽な運転」の延長上にあるのではないでしょうか。
また、市場的に「走りにこだわるユーザー」と「楽な運転にこだわるユーザー」のこちらが多くなるかというと後者のような気がします。
自動車業界は変革期なので、どうなるかはわかりませんが、現時点ではホンダの考え方が有利なように個人的には感じています。
それではパチンコ業界、何にこだわりを持つと勝ち残れそうでしょうか?
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