□□□ 2023年9月の目次 □□□
お祭りを通して地域密着店の認知を広げる!
今年の中秋の名月は9月の30日です。
奈良市では中秋の名月に「采女祭り」というお祭りを行います。
采女とは天皇に使える女官です。
奈良時代に天皇の寵愛が薄れたことを嘆き、猿沢の池に身を投じて亡くなりました。
その霊を慰めるために始められたお祭りです。
現在では、采女の霊を鎮め、人々の幸せを祈る行事として定着化しています。
参考までにお祭りの進行スケジュールを調べると
9月28日(木)17:00~:宵宮祭り
・花扇奉納行列がJR奈良駅から三条通り商店街などを巡行し、
猿沢池の横にある采女神社まで行きます。
9月30日(金)17:00~:花扇奉納行列
18:00~:花扇奉納神事(采女神社境内)
18:45~:采女の物語などの朗読
19:00~:管絃船の儀(船での雅楽演奏)
というような感じです。
現在、全国にお祭りは30万以上あると言われています。
しかしながら、すべてのお祭りがこれからも存続していけるかどうかは微妙です。
やはり一番の問題が日本の人口減少です。
担い手が少なくなり、消えていったお祭りも少なからずあるそうです。
お祭りは”地域のこころのインフラ”などと言われています。
地域密着というキーワードを考える上では、お祭りの位置づけは重要です。
少しイメージしてください。
地域密着、地域との共生などと言いながら、まったく地元のお祭りに無関心な店舗があるとします。
地域の人は、この店舗を自分たちに必要な地域密着の店舗だと思うでしょうか?
祭りがあると稼働が下がるとぼやいている店長を見て、地域密着店を目指している店舗だとスタッフが思うでしょうか?
逆に、地元のお祭りについて店内にポスターを出したり、スタッフが「お祭りにいかれますか?」など、
お祭りについてPRしたり、関心を持ったりしている店舗を見るとどう思うでしょうか?
おそらく、地元の店舗の一員として行動していると思うのではないでしょうか。
地域のお祭りに協力することは、お客様とスタッフに地域密着の店舗であることをアピールできる有効な施策の一つです。
「采女祭り」について書きましたが、細かな進行スケジュールなどは地元の人でもあまり知りません。
別に大枠何時ごろから始まると知っていれば問題ないのですから。
しかし、改めて店舗などで告知されると、そうなのかと感心し、この店舗は地元のお祭りに熱心なんだと思います。
日頃、地域密着を志向して営業しているなら、それとあいまって地域密着店という言葉に嘘わないと安心を与えるでしょう。
協力の仕方は、お祭りによって様々だと思います。
お店のお客様の中にお祭りの関係者がいれば、話を伺い、店舗として本格的に協力できることがあるかもしれません。
そうなれば、地域に必要な店舗として信頼がアップしていくのは間違いないと思います。
参考資料:地域と共生する仕組み
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川崎ブレイブサンダースのファン獲得作戦を参考にする!
ニュース番組WBSがプロバスケットボールのBリーグについて特集をしていました。
その中で川崎ブレイブサンダースのファンが増えているという話をしていました。
6年で平均観客数が約2倍になったそうです。
番組では川崎市とろどきアリーナで行われるBリーグの練習試合を見に来る若いファンを映していました。
番組では並んでいる若い人に、どうして川崎ブレイブサンダースを応援するようになったのかを理由を聞いていました。
彼らはインタビューに(川崎ブレイブサンダースの)YouTubeを見てファンになったと答えていました。
YouTubeで選手の面白いところや裏側が見られて面白かったとか、素の選手が見れて好感を持ったなどど話していました。
すべての若い人がそうではないとは思いますが、それが代表的な答えなのでしょう。
川崎ブレイブサンダースは、YouTubeの活用に力を入れていて、公式ホームページを見ると、
YouTubeコーナーには、①おもしろ企画、②ドキュメンタリー「OVER TIME」、③ノウハウ動画などが載っていました。
①は面白いことを考えて動画で配信する企画で、スイカ割とバスケを工夫したゲームで遊ぶ様子とか、
スラムダンクのマネをして1on1をする等、選手が受けを狙った動画。
②はドキュメンタリーということで、試合に勝つための作戦会議などをドキュメンタリー風に配信。
③はバスケットボールに強くなるためのノウハウを教える動画。
というような感じです。
参考資料:川崎ブレイブサンダースHP
動画は見ていて楽しいし、出演している選手の人間性も見え、親近感がわきます。
ドキュメンタリーなんかは、試合の裏側を知ることができるので、チームがとても頑張っているのが良くわかり、応援にも力が入ります。
ノウハウ動画では、選手のレベルの高さもわかり、選手の素晴らしさを感じます。
公開されているノウハウを使い、学校やクラブなどで勝つことができれば、選手が心の師匠となることでしょう。
動画配信は300本以上、累計8700万回再生されたそうです。
情報量としては膨大なもので、それを若者が受け取っているということです。
実は、受け取る情報量とファン化の関係には相関関係があり、選手やチームの情報量が多くなればなるほど、ファン化度合いは大きくなります。
関西で言えば、阪神ファンに阪神の選手のことを聞くと、たいてい知っています。
熱狂的なファンほど知っている情報は多くなります。
それはそうですよね。
でもここが押さえておくポイントです。
ファン化が進むほど情報量が多くなるというのは真理ですが、情報量が多くなるほどファン化していくのも事実です。
みなさんの店舗では、店舗のことやスタッフのことを知ってもらうように、情報を発信していますか?
もし、自店のファンを作りたいと思えば、情報をどんどん発信していくことです。
そういう意味では、この川崎ブレイブサンダースの事例は参考になると思います。
今月バスケットボール男子日本代表が、自力で48年ぶりになるオリンピック出場を決めました。
Bリーグにはアイデアマンがいるようです。
”強い”という必要条件と”ファン獲得ノウハウ”という十分条件が揃えば、
これを機会に日本でもバスケットボールのファンが大きく増えるかもしれませんね。
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世界一売れているノンアルビールで集客を考える!
みなさんは「ハイネケン」のビールを飲まれたことがあるでしょうか?
オランダのビール会社です。
私は外国のビールは「バドワイザー」ぐらいしか飲んだことがありません。
しかし、「ハイネケン」という名前は良く聞くので、有名なビール会社であることだけは知っています。
先週ニュース番組のWBSを見ていると、ハイネケンのノンアルビールが日本に初上陸すると紹介していました。
商品名は『Heineken0.0』(300㎖)。
特徴は製造法にあるということで、その製造法とは、”脱アルコール製法”。
脱アルコール製法とは、通常のビールと同じ過程で醸造した後、アルコール部分のみ取り除くというものです。
その結果、ビールそのものの味や香りを楽しめるということです。
どうですか?本当かそうか試しに飲んでみたいと思いませんか?
日本進出にあたり、ハイネケンの味の最高責任者であるグローバル・マスター・ブリュワーのウイレム・ヴァン・ウェイズバーグさんが来日し、
日本の食事との相性を確かめていました。
ウェイズバーグさんはWBSのインタビューに
「どんなノンアルにも負けない、一番の味であることを実感してもらえる」
と答えていました。
実際、この『Heineken0.0』は世界で一番売れているノンアルビールということです。
番組を見ながら、正直、この商品を総付景品にしたら面白いと思いました。
◎日本初上陸、
◎世界一売れている
◎ビールと同じ味と香り
など、人を引き付ける売り文句が並んでいます。
10月に酒税法の改正があります。
ビールに関心が高まっています。
もちろん、その中には健康志向の人もいます。
「ノンアル世界一、ビールと同じ味!?」
いいじゃないですか。
店舗で「お客様!一緒に確かめましょう企画」をしてみたらいかがでしょうか。
『Heineken0.0』の発売は10月16日からです。
コラボしている酒屋さんに頼んでおくと手堅いかもしれませんね。
スリーク缶:173円、ロングネックびん:192円です。
ロングネックびんの方が、外国ビールという感じがでるのでお勧めです。
端玉景品にはおつまみを用意しておけばどうでしょう。
「帰って飲みましょう企画」にするか、「一緒に飲みましょう企画」にするかは、ホールの方針や立地に関係してくるかもしれませんね。
ビールに合う屋台を呼んでいるなら、その時に合わせて、
総付け景品ではなく、普通の景品企画として「お客様!一緒に確かめましょう企画」をその日にやって、
感想をアンケートなどで集計するのも面白いと思います。
集客企画として活用できるのではないでしょうか。
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アナザー・ジャパンから学ぶ地域密着店舗運営!
WBSので「アナザー・ジャパン」という店舗を紹介していました。
アナザー・ジャパンとは、学生が本気で商売を学び、実践する地域産品セレクトショップです。
三菱地所と中川政七商店(奈良の老舗: 創業 1716年)による共同プロジェクトです。
店舗の場所はTOKYO TORCH内銭瓶町ビルディングの1階にあります。
Z世代の現役大学生が、各地域の名産品調べ、これは良いと思うものを仕入れて販売するというものです。
企画・運営・売上管理すべて学生が行います。
基本的な運営形態は、日本を6つのエリアにわけ、2か月ごとに各エリアの名産を販売します。
学生は3人1組になり、担当エリアを持ち、そのエリアの特産品を仕入れます。
商品情報はいろいろなところから集めるようですが、仕入れの際は出張し、現地に足を運びます。
そして、商品を見て、製造者の話を聞き、これはと思った商品を仕入れます。
WBSで紹介していた商品の仕入れる動機が、
パチンコ店の景品企画や地元の企業や商店とのコラボをするための基準として、役に立つものなので紹介したいと思います。
その基準とは、「驚き」と「感動」です。
番組で取り上げていたのは、「藍のそうめん」3束(1512円)です。
この素麺は、染料に使う藍を練り込んで作られた素麺です。
あまりこういう素麺を作っているところはなく、珍しい素麺だと思います。
仕入れた動機を仕入れ担当した学生スタッフにインタビューをしていました。
学生は藍がポリフェノールを多く含み、抗酸化作用があり、健康に良いこと。
そして昔、薬として使われていたことを知っておどろいたそうです。
そんな身体に良い素麺が作られているので、自分が受けた驚きや感動を是非多くの人に知ってもらいたいと思ったということです。
学生の商品仕入れの判断基準は、第一が儲かるかどうかではなく、驚きや感動があるかないかなのです。
驚きや感動があるものを仕入れることによって、お客様に喜んでもらうことを目指しています。
お客様に驚きや感動を与える?どこかで聞いたような文言だと思いませんか?
そうです。TDLやUSJなどもそういったことを言ったと思います。
お客様を喜ばせるから、また来てくれる。
リピーターの獲得ですね。
みなさんもイベント的な景品を仕入れることがあると思います。
お取り寄せ景品企画なんかですね。
そのとき、自分自身がこれはと思うもの、お客様に是非知ってもらいたいと思うものを探すということが大切だということです。
そして地域の企業や商店とコラボをするときも、自分がこの企業や商店の製品が素晴らしい、
あるいは一緒に感動や驚きを作ってくれるところと組むということが大切だということです。
パチンコ店の場合、モノを売ってもしれています。
そうではなく、お客様が自店の企画に感動したり、共感してくれ、また来たいと思ってもらうことが一番大切なことですから。
話をもとに戻します。
ではアナザー・ジャパンの商売は順調に行ったのか!?というとそうでもないようです。
仕入れや販売の基本的な知識は、教えてもらっていると思いますが、それを実際の売上に結びつけるのは苦労したようです。
自分が、「これは良い」と思って仕入れたとしても、お客様にそれをどう伝えるかが課題となります。
インタビューに答えていたアナザー・ジャパンの第1期生の学生は、売上が目標未達だと、ディスプレイ、POP、トークなどをこまめに変えていったと話していました。
細かくPDCAを回して、どうすればお客様にこの感動や驚きが伝わるか工夫したと言ってました。
この話も参考になると思います。
せっかく自分が感動した取り寄せ景品を仕入れたのに売れなかった。
こういう場合、落ち込んで終わりにしてはいけないということです。
お客様に景品の感動の伝え方を工夫しなければダメだということです。
おススメトークを変えよう。
おススメのタイミングを変えよう。
POPやディスプレーを変えよう。
など、お客様の反応を見ながら、PDCAを回すことです。
終礼で、当日何も工夫せず「今日は売れませんでした」というのは最低です。
仕入れた人間は、自分の感動をお客様に伝えるための努力を最大限しなければなりません。
仕入れて正解だった、仕入れたけどダメだった、というような当たりはずれの運営では、お客様に感動は伝えられませんし、人も育ちません。
そういう意味では、アナザー・ジャパンのスタッフの取り組み姿勢は参考になると思います。
最後に中川政七商店の中川政七会長(49)の言葉ですが、
Z世代に仕入れを任せている理由について、
「今の若い子は地元に対する郷土愛が、僕らの世代と違って全然強い。
地方の過疎化をなんとかしたいという気持ちのある子が多い」
と話していました。
地域密着型店舗としてお客様を集める一つの方法としては、
自店のZ世代スタッフに、企画や運営に積極的に参加してもらうのもありかもしれませんね。
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阪神タイガースの応援から関係づくりを考える!
阪神タイガースが、14日夜、巨人に4対3で勝って、2005年以来、18年ぶり6回目のセ・リーグ優勝を果たしました。
優勝の翌日から関西では各地で優勝セールが始まるなど、祝福ムードが広がっています。
阪神梅田本店では、「18年ぶりの優勝」にちなんだ1,800円の福袋や、1,800万円のジュエリーなどが用意され、お祝いムードを盛り上げています。
今回の経済効果は、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本が優勝した時の約1.5倍と試算されています。
2023年春のWBCでの「侍ジャパン」優勝の時の約654億円でした。
今回の阪神タイガース優勝による経済効果は、その約1.5倍ということで、全国で約969億円という試算です。
スポーツの効果はモノが売れるというだけではありません。
関係づくりに大いに役に立ちます。
例えば、今回、阪神タイガースの優勝ですが、阪神ファンに対して、「実は私も阪神タイガースが大好きなんです」と言えば、すぐに親しくなることができるでしょう。
人は自分が応援しているもの、好意を持っているものを一緒にお応援してくれたり、好感を持っていると言われると自然に親近感がわきます。
コミュニティホールや地域密着を目指すということで会話をしたとしても、会話をしたからと言って、関係づくりができるとは限りません。
関係づくりができているかどうかは、相手からの好感を引き出せるかどうかです。
好感の引き出し方はいろいろありますが、同じスポーツチームを応援するというのは、一つの方法です。
同じチームを好きだということで、好感を持ち、いっしょに応援することで連帯感が生まれます。
一番無難な応援は、オールジャパンの応援です。
例えば、今開かれているラグビーW杯やワールドカップバレーの日本チームの応援ですね。
日本人であれば、反発は無いでしょう。
次が地域のスポーツチームですね。
地域のスポーツチームを応援するというのは、地域密着店をうたっているのであれば、自然な応援です。
阪神タイガースの応援もその一つです。
但し、プロ野球の場合、大阪といえどもすべての人間が阪神ファンではないでので反発が出る可能性があるので、そこは要注意です。
地元に注目されるようなスポーツチームがあるなら、お客様と一緒に応援していくのも楽しいと思います。
もちろん、応援したらし続けなければなりません。
応援したり、応援しなかったすれば、そのスポーツチームに対する気持ちは偽善的とみなされ、信用を落としてしまうので注意してください。
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介護によるスタッフの離職リスクを考える!
介護離職という言葉をご存知でしょうか?
介護離職とは、家族が介護が必要な状態になり、介護に専念するために会社を辞めてしまうことを言います。
会社としても、家族を介護しなければならなくなったと言われると、無理に引き留めるわけにもいかず、仕方がないと諦めてしまうことが多いと思います。
高齢者の人口増加とともに、自社で働く社員やスタッフが介護離職をする確率は高まっていると言えるでしょう。
地域密着型ホール、コミュニティホールを目指している店舗にとっては、ベテラン社員の離反は大きな痛手です。
店舗との関係づくりと言っても基本は人と人との関係が基本です。
せっかくお客様と作り上げてきた関係が、離職によっていったんリセットされてしまいます。
これは大きな痛手です。
離職理由を聞けば誰もが仕方がないと思うでしょうし、介護を頑張るように応援の声を掛けてくれるでしょう。
しかし、自分のことを知ってくれている人がいなくなることにはかわりはありません。
わざわざ自分と親しいスタッフがいるからと来店してくださっていたお客様は、今後どのホールに行くか、迷うところです。
『一から関係づくりをするなら、どのホールでもいいんじゃないか?
いっそ家の近くのパチンコホールにして、居心地が悪ければ、そのときはホールを変えればいいだろう』
などと考えてしまいます。
そう考えると介護離職に限らず、社員やスタッフの離職はお客様を失う大きなリスクとなります。
今朝の読売新聞のトップに「介護離職防止 企業に指針」の記事がありました。
政府は今年度、会社員が親などの介護で離職するのを防ぐ手立てを、企業向けの指針(ガイドライン)としてまとめるそうです。
介護を家族内の問題だけではなく、企業の経営上の課題と捉え、社員向けの相談窓口を設置するといった具体的な支援体制を盛り込むということです。
仕事と介護の両立支援のノウハウが少ない会社で、介護離職が増えるのを食い止めるのが目的です。
厚生労働省の委託調査(2021年度)によると、介護離職者の55%が「支援制度に関する個別の周知があれば、仕事を続けられたと思う」という回答をしているそうです。
経済産業省は来月にも有識者による検討会を設置し、介護離職防止策の指針を策定していきます。
介護をするにあたって離職しなくてもすむように、介護保険の利用法や介護の補助になる代行業の知識など具体的なノウハウを提示するようです。
貴重な自社の人材を安易に失わないために、「介護=離職」の判断が正しいかどうか、本人としていっしょに考えることが必要なのだと思います。
そのためには、介護離職についての知識がないと有効なアドバイスができないのでないでしょうか。
もし、介護離職防止についての準備ができていないということであれば、
これを機会に情報収集をされてはいかがでしょか。
参考資料:「介護離職」防止へ企業向けガイドライン、年度内に策定
関連資料:厚労省 仕事と介護の両立 ~介護離職を防ぐために~
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陸自高機動車の海外流出問題を考える!
先だって陸上自衛隊の高機動車がタイに流出していると騒いでいます。
読売新聞の朝刊に「読売新聞の調べで分かった」と書いてあるので、これは読売のスクープなのでしょう。
高機動車とは、陸上自衛隊が1993年度から運用する軍用車両です。
みなさんも高速道路や自衛隊の基地の近くで見かけたことがあるのではないでしょうか。
悪い道でも平気で走行し、人や物を運んだり、いろいろなものをけん引するのに使われます。
耐用年数は14年ということで、14年以上経つと解体処分になります。
解体処分にする理由は、自衛隊に偽装したり、駐屯地に無断で侵入したりするなどの悪用を防ぐためです。
陸上幕僚監部は通達で、復元できないように破壊や切断することを求めています。
国や自衛隊の安全や信用を護るために、車を破壊するという通達自体は正しいと思います。
しかし、実際は守られてない、それはなぜなんでしょう?
実態としては、自衛隊が耐用年数を超えた車両を破壊するまでの作業はしていないんですね。
陸上幕僚監部は通達では、自衛隊自身が車両を破壊するとなると部隊の負担が大きくなると配慮し、
作業を業者に行わせることもできると記載しています。
要するに業者に車両を買わせて、そこで解体してもらうこともOKとしているというこです。
実際、専門の解体業者にしてもらうのは、合理的な考えと思います。
現行の入札規定では、高機動車は細かく分解後、鉄くずにしてリサイクルに回すように指示しています。
クルマとしてはもちろん、外観から自衛隊車両とわかるボディーなどの転売も禁止ています。
要するに、高機動車を破壊するためのルールもしっかり作っているということですね。
これなら安心して解体業者に委託できるというか払い下げて何も問題は起きないはずです。
海外で陸上自衛隊の高機動車を見ることは全くないはずです。
しかし、実際はタイの男性が自慢のクルマとして、その車でキャンプに行ったりしている。
陸上自衛隊の幕僚は読売新聞の取材に対して、
「契約に基づき、高機動車は適切に処理されている」との回答を繰り返してきたそうです。
売り払いの前に陸上自衛隊が行う作業は、通達に沿って部隊標示を外すなど最低限の作業に留まっていました。
業者の破壊工程を職員が基本的に確認することはなく、業者が工程を撮影した画像や書類の提出を受けるだけだったようです。
業者の方を全面的に信頼していたということですね。
この問題の発生原因は、もちろんルールを守らない解体業者ということになると思います。
陸自にこの問題を聞いたといき、「陸自は悪くありません。すべては解体業者の責任です」と言ったら、あなたはどう思うでしょうか?
実際このような問題はパチンコ店でも起こっています。
もちろん高機動車のことではありません。
施策を実行しているにも関わらず、うまくいかない何かがおかしい、そんな時は今回の事件のようなことが、自店で行われているのではないか、と疑ってみる必要があります。
その中に陸自の幕僚のように、『推測確認』という曖昧な確認をしているかもしれません。
あるホールの社長が、店長に聞くとやっているやっているというが全業績が良くならない。
実際、社長が現場に行って、店長が指示通りのことをしているのか確認したら、何もしていなかったということがありました。
(ちなみに店長はこれで十分やっているというの認識でした)
指示を出すのと、確認は一対のものです。
それをしていないとこの陸自の高機動車のようなことになるかもしれませんね。
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ドン・キホーテの新業態に運営改善のヒントあり!
渋谷の道玄坂通に8月24日ドン・キホーテの大型複合施設がオープンしました。
施設の最大の特徴は、4か所の入り口から施設内を通り抜けられる”道”を作ったことです。
ビルの中に”道”を作るという発想は、なかなかできないのではないでしょうか。
大きな施設というのは、利用者目線では、店舗の充実、設備の充実となりますが、
一方、それを利用しない人の目から見ると、大きな施設があることで、これが障害物になり、
これまですぐに行けたところに行けなくなった、不便になった、というマイナス面も出てきます。
利用者も毎回利用するわけではないので、利用しないときは非利用者と同じ思いを持つかもしれません。
そう考えると大きな施設を商売のことだけ考えて作るのは、つくる側のメリットだけの追求になりがちです。
また大きければ大きいほど、その弊害は顕著になるのではないでしょうか。
しかしながら、今回作られた大型複合施設「道玄坂通 dogenzaka-dori」は、そういうことに配慮したものでした。
このような建物はあまり聞いたことはありませんので、新鮮な感じでした。
ビルの中に”道”を作るという発想はユニークであり、お客様を含め地域住民への配慮をしていることから、
ドン・キホーテの顧客志向もさることながら、地域の人々への配慮においても一流なのではないかと思いました。
もちろん、ビルの中を人を通すことにより、もぶらり客を取り込むという意図はあるでしょうが、それはウインウインの関係になっているところが、さすが商売人ではないでしょうか。
ニュース番組WBSのインタビューで創業会長兼最高顧問の安田隆夫氏は、
「店をつくるというより、スペースを作りたかった。
お客様が私たちに何を求めているか、私たちの高い感受性をもって受け止めて、作り上げることにつきる」
と今回の施設とドン・キホーテの商売のポイントについて話されていました。
この施設の1階は「ドミセ」という新業態店が入っています。
このお店は、ドンキのPB(プライベートブランド)「情熱価格」を集めた初のフラッグシップ店舗です。
ドン・キホーテは独自の陳列とPOPなどを多用した独特の売り方ですが、それに拍車をかけています。
その文面を読むとお客様心理を考え、買いたくなるような工夫があると同時に、ドンキの商売人としてのお客様との向き合い方が見えてきます。
たいへん勉強になると思います。
「ドミセ」について、上手くまとめてある記事を見つけたので、参考資料に取り上げました。
それから「ガイアの夜明け」(関西は9月8日放送)も参考になると思います。
参考資料:ドン・キホーテの新業態は“スベった商品”を集める覚悟がスゴい。
関西では大阪の八尾市に同じ新業態の「ドミセ」9月8日にオープンしました。
その様子は、またかと思うほど各テレビ局が取り上げていました。
放送される内容を見るたびに、ドン・キホーテは優秀な商売人を育てているな、という感じがします。
お客様の声の活かし方、コーナーの作り方、POPの書き方はホール運営の参考になると思います。
一度行かれてはいかがでしょうか。
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孫を保育園に送り忘れた車内放置事件を考える!
岡山県で痛ましい事故がありました。
お祖母ちゃん(53)が、仕事に行く途中に、孫を保育園に連れていくということで、
長女から孫(2)を預かったのですが、そのまま忘れてしまい、仕事を終えて帰るときに、
車内に放置していた孫に気づいたという事件です。
気づいて孫に声をかけた時には、ぐったりしていて呼びかけに応じなかったそうです。
県警が11日に司法解剖した結果、死因は熱射病だったということです。
この時のお祖母さんの心情を察するに余りあります。
お祖母さんと言っても53歳なのでまだ若く、仕事を第一線でされていることは容易に察しがつきます。
仕事に気を取られていたのでしょう。
孫を保育園に送り届けることを忘れるというようなことは、有ってはならないことだということは、
誰でもわかることですが、100%それができるのかと言えば、神ならぬ人間なので、今回のような事態が起こってしまいます。
人間のミス、判断の間違いや思い違い、勘違い、それは無くすことはできません。
しかし、それが起こった時の起こした人の衝撃や心の痛みは想像を絶するものになる可能性があります。
人のミスを非難するのは簡単ですが、それを未然に防止する行為はなかなか大変です。
多くのパチンコ店で、子供の車内放置の防止の声掛けやポスター貼り、
駐車場の車内放置阻止のための確認作業をされていると思います。
おそらく100%に近い確率で、そういうことは起こっていないと思います。
だから無駄な行為なのでしょうか?
そうではないと思います。
今回のような痛ましい事故が起こらないように取り組む活動自体が、たいへん意義のあるものだと思います。
想像してください。
もし、自分の子供や孫が今回のようなことに遭遇したら、どうします?
いたたまれないのではないでしょうか。
そしてその悔いは一生残ります。
みなさんが取り組んでいる車内放置防止活動は、そういうことを防ぐ活動であり、立派な地域貢献になっていると思います。
暑い中、駐車場を点検して回るスタッフはたいへんだとは思いますが、その意義はとても大きいと思います。
今回の事件は、改めてスタッフに車内放置防止の大切さを伝えるきっかけになるものなのではないでしょうか。
・・・ 👆目次
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『秋の全国交通安全運動』を応援する!
夕方テレビを見ていると、今月の21日から始まる『秋の全国交通安全運動』のPRイベントとして、
女優の工藤美桜さんが、警視庁成城署の一日署長を務めたというニュースが流れました。
毎回思うのは、秋の運動はすぐにやってくるように感じるということでしょうか。
家内が交通安全週間に、一旦停止で捕まってから、我が家の確認すべき行事となっています。
捕まった場所は、実は道路が新しくできたことで、今では全く利用しなくなりました。
それでもその近くを通ると、一旦停止で捕まったことが思い出され、家内は愚痴を言うことがあります。
その道路は右側が40m先は工事のため封鎖されている二車線道路で、右からクルマがめったに来ない道路です。
右側からクルマが来ないのが分かっているので、一旦停止をしないで右に曲がる車が多かったのではと推測します。
家内は、普段は止まるのですが、たまたま前のトラックに気を取られ、停止線を越えて、左右を確認しようとしたところを御用となったそうです。
いつもは止まるのに!と思っても警察は無常に切符をきります。
その日、一日は気分がたいへん悪かったことを覚えています。
もし、お客様がパチンコの帰りに交通違反で捕まったとしたら、おそらくパチンコで勝っていたとしても、不快になります。
もし負けていたら、何でパチンコに行ってしまったんだと後悔の念が湧くかもしれません。
これはまずですよね。
逆に、秋の全国交通安全を事前に知らされたことにより、警察の取り締まりを切り抜けることができれば、ラッキーと思うのではないでしょか。
それがパチンコ店からの情報であれば、このパチンコ店に来てよかったと思ってもらえる確率は高いと思います。
全国交通安全運動に協賛して、お客様に交通ルール順守を促すことは、地域の人のためになり、社会貢献になると思います。
今年の重点項目は次の3つです。
(1) こどもと高齢者を始めとする歩行者の安全の確保
(2) 夕暮れ時と夜間の交通事故防止及び飲酒運転等の根絶
(3) 自転車等のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底
詳しくは政府が出している「令和5年秋の全国交通安全運動推進要綱」などを見てもらえればと思います。
お客様にポスターなどでお知らせする時期は、テレビがニュースとして取り上げているこの時期からが良いのではないでしょうか。
口頭での案内は、21日の三日前ぐらいが適当かもしれません。
なお、コミュニティホールを目指しているホールでは、アンケートを取るなど、参加型の企画を考えてみることをおススメします。
参考資料:令和5年秋の全国交通安全運動推進要綱
・・・ 👆目次
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ジャニーズ事務所の記者会見から学ぶ!
みなさんもご存知と思いますが、7日にジャニーズ事務所の謝罪会見がありました。
ジャニーズ喜多川氏による性加害を認めるというものでした。
新聞などを見ている限り、喜多川氏の異常な性癖が問題を発生させたいうものです。
しかし、喜多川氏は2019年に死んでいます。
亡くなっているので、再発の危険はないと思います。
問題を発生させた原因が無くなっているので、ジャニーズ事務所はある意味健全になったということもできるかもしれません。
そういう意味で、喜多川氏のめいの藤島ジュリー景子さんが社長に就任し、健全な会社経営を進めていこうとしたということなのでしょう。
ところが喜多川氏のマイナスの遺産である性加害は、当然性被害を生んでいるので、その対応の必要性が出てきたということですね。
問題は、性被害者に対するどのような補償をしていくかというだけであれば、ある意味スッキリするのですが、そうなっていません。
それは喜多川氏の性加害を組織として容認していたという疑惑があるからです。
性加害を容認していたことで、喜多川氏の行動が助長され被害が拡大したという考え方です。
容認の仕方を分けるとすれば積極的容認と消極的容認があるように思います。
積極的容認は、性加害行為があるという事実を知っていながら何も言わないというものです。
消極的容認は、性加害行為があるという疑念を知っていながら、知らん顔をすることです。
藤島ジュリー前社長は前者で、東山新社長は後者ということになります。
性被害者の補償問題の次に上がってくるのが、この組織の体質の問題ですね。
こういう組織風土を持っている会社は信用できるのか?
みなさんはどうでしょうか?
アサヒビールを作っているアサヒホールディングスは、現在使用しているジャニーズ所属のタレントとの契約を更新しないことを発表しました。
東京海上日動火災はジャニーズ所属のタレントとの契約の解除を検討している。
日本航空もジャニーズ所属のタレントの広告起用を見送るとしています。
CMのタレントは、見た人が彼らに共感し、好感を持つことで、購入を促進させるものです。
そのCMタレントを見た瞬間、ジャニーズの性加害問題を意識し、嫌な思いをさせるのであれば、逆に購入意欲を阻害します。
アサヒHDは、自社の経営理念(人権尊重)に反する組織とは一緒に仕事はできないとその理由を明らかにしています。
ジャニーズ所属のタレントと言えばヒットメーカーでした。
ジャニーズというブランドは絶対的な信用と信頼をもっていました。
どの業界でも引っ張りだこでした。
しかし、信用や信頼を失うのはアッという間、早いものです。
ジャニーズ事務所がどのように信頼を回復していくのか見守りたいと思います。
一方、ジャニーズ所属のタレントの個人的なファンは離れないと思います。
ただ今後、ジャニーズというブランドが地に落ちたことで、個々のタレントの人間力が試されていくことになるでしょう。
コミュニティホールや地域密着の方針は、地域の信用や信頼を築く経営です。
これまで一生懸命にお客様のため、地域のため頑張てきたからといって、手御抜いてはダメだということです。
それと一つでも反社会的なことを容認してはダメだということです。
信用や信頼をつくり上げるのは長い年月がかかります。
しかし、それを失うのは一瞬だということです。
どんなに強力な信用や信頼でも同じであることは、
今回、芸能界の最強ブランドであった「ジャニーズ事務所」が、教訓として私たちに教えてくれていることではないでしょうか。
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優秀な人材を復活させる「アルムナイ採用」!
最近「アルムナイ採用」が増えているという記事が読売新聞(9/6)に載っていました
アルムナイとは、同窓生、卒業生という意味です。
人事分野では「退職者」を指します。
「アルムナイ採用」というのは、一度会社を辞めた人間を再び雇用することです。
そんな、一度辞めてた人をまた採用するなんて、考えられない!と思っているとしたら、時代から取り残されているかもしれません。
昔は、一度辞めた人間を再度雇用することは少なったと思います。
しかし、現在では大手を中心に「アルムナイ採用」を導入している企業は数百社にのぼります。
背景は何と言っても人手不足です。
優秀な人材はそう簡単に見つかるものではありません。
きっちりした面接を経て採用した人材は、ある意味企業が優秀と見込んで採用した人達です。
つまり、企業が期待する素質を持っているはずです。
その人間が再び自社に応募してくれるのですから、欲しい人材である確率が高いのは当然です。
採用にあたっては、辞めた理由がトラブルや不祥事以外なら、問題ありません。
家庭や個人的な事情(出産、子育て、介護など)や
自分の夢の追求するために起業したり、転職して辞めた場合も問題が無いと思います。
その期間は、会社としては別のキャリアを積んでいたと考えることができます。
そう考えると、退職者はある意味優良な社員候補といえると思います。
それならうちの会社でも、辞めた人間をまた雇っているよ!というところもあると思います。
今企業で関心が集まっている「アルムナイ採用」と言われているのは、たまたまの採用をではなく、
退職者との継続的なつながりや関係を持ち、積極的に復職を働きかける仕組みを指します。
もし、あなたの会社や店舗で退職者のデータベースを作り、いつでも連絡が取れるような仕掛けをし、
定期的に情報交換をして、再雇用をしている体制があるなら、「アルムナイ採用」を導入しているといえるでしょう。
コミュニティホールを目指す場合、人の重要性はかなり高くなります。
スタッフとお客様のつながりができるので、できればスタッフには長く働いて欲しいところです。
女性なら出産や育児で退職したとしても、会社に「アルムナイ採用」が定着していれば、安心して戻ってくることができます。
店舗としても、人気があったスタッフがまた戻ってくることは、お客様の来店動機につながります。
個人的には「○○さん、復活祝い」というイベントを組む価値があると思っています。
なんと言っても、お客様とコミュニケーションができる即戦力です。
「大丈夫、うちでは優秀な辞める時に、いつでも戻ってきていいよ、と言ってるから」という声が聞こえてきそうですが、
制度として「アルムナイ採用」を打ち出し、退職後も継続的に関係を続けていき、時には支援もしてくれる会社と、
ほったらかしにして、困ったら雇ってあげるという会社、どちらの方が良い人材が集まるでしょうか?
考えるまでもないと思います。
コミュニティホールを目指す会社は是非「アルムナイ採用」の仕組みを作っていくべきと考えます。
もちろん、「アルムナイ採用」による再雇用は自社にと言って優秀な人材の確保であって、
行き場のなくなった人間の救済制度ではありません。
味噌と糞は分けるのは大前提ですので、お間違えないように。
関連資料:「アルムナイ(同窓生)」で人財との縁をつなぐ!
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奈良にも地域密着店と呼べる道の駅があった!
最近行った道の駅が感じが良かったので、取り上げようと思いました。
みなさんの地域にも道の駅はあると思います。
奈良県にも道の駅は結構あります。
その中の一つです。
葛城市にある道の駅です。
道の駅と言えば、間違いなく地域密着の店舗とは思いますが、
多くが地域の農産物や特産品を売っているという意味の地域販売店という感じです。
この地域で仕入れをしているから、地域に密着しています。
しかし、それでその店舗に好感を持つのかと言われれば、それは全く別のものです。
近年生産者の顔を見せるということで、野菜のタグに生産者の名前を入れたりしています。
おそらくこの道の駅の周辺の農家の方なのでしょう。
野菜を買う側としてみれば、名前が書いてあるだけにすぎず、感情は何も動きません。
地域の名産品も並んでいるだけ、製造元を見れば、この地域で作られたことはわかりますがそれだけです。
私がここ数年行った道の駅は、新しい道の駅でも古い道の駅でもそういう店舗が多く、タダの野菜直販所のようでした。
正直言って、この店舗を応援したい、ここの生産者を応援したいという気持ちにはなりませんでした。
たまに「地域密着店」を打ち出すところがあります。
この店が「地域密着」を打ち出す意図はどこにあるのだろうかと考えるような店舗が結構あります。
この地域で頑張っていると言われても、「そうですか、頑張ってください」としか言えません。
そこには、地域密着をうたっていない店との違いは何も感じないので、ほかに言いようがありません。
地域密着をうたっていない店でも、その地域の商品を仕入れたり、特産品を扱ったりしています。
あまり違いはないように感じてしまうのは私だけでしょうか。
今回行った道の駅は、店内を回ると違いが分かりにくい農産物の説明があったり、
なぜお店がこの特産品を推しているのか、そういう説明が結構ありました。
購入者目線で、分かりにくいものは、説明ポップを書くようにしているのがわかりました。
私のように料理をしない人間でも、買ってみようかなと思うような配慮がしてあります。
スタッフもフランクな感じで話しやすく、店全体の雰囲気がお客様目線を大切にしているように感じました。
ここのスタッフはどん教育を受けているのだろうと思いながら一周回って目についたのが、
入り口に置いてある店舗スタッフ紹介のイーゼルでした。
そこにはスタッフの似顔絵と自己紹介が書いてあります。
そして、横にはお客様に意見を聞くための御意見箱がありました。
さらに隣のレストラン区域に行くと、メニューを手書きで紹介したりして、
来店したお客様に食べてもらいたいものをPRしていました。
また、販売所に置いてあるような弁当(健康弁当など)もあり、来店客が気楽に食事や休憩ができる配慮をしていました。
いろいろ見て回り、私はこの道の駅全体が顧客志向で、地元の農産物や特産品を使って、来店している人をもてなしているという感じを受けました。
帰ってからホームページで確認すると、
「めだかすく選手権参加者募集」
「ちゃんこなべコンテスト出場者募集」など
来店客や地域の人を巻き込むイベント企画を結構していました。
また、地域の商店などを対象に「インバウンド対応研修」など行い、
地域に外国人が来たときの対応の仕方について外部講師を呼んで研修会を開いています。
実は、この道の駅は2階に結構大きなフリーススペースがあり、地域の人などに貸出をしています。
店舗設計当初から、地域の交流を意識して作られたお店だったんですね。
この道の駅は、たまたま家内がドライブがてら新鮮な野菜を買いたいということで、行ったところですが、行って良かったと思いました。
こういう店はどんどん発展してもらいたいと思いますし、応援したいと思います。
私がイメージする地域密着店に非常に近いからです。
おそらくこの店舗は地域でなくてはならない店になっているのではないでしょうか。
コミュニティホールや地域密着を目指すことで、みんさんの店舗が地域に無くてはならない店舗になることを祈っています。
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処理水放出の中国の対応から店舗のリスクを考える!
福島原発の処理水放出問題で中国ともめているのはご存知かと思います。
中国の税関当局は日本からの輸入水産物の検査強化(全面的な放射線検査)を打ち出しました。
検査強化を名目に、実質的に日本の水産物の輸入を禁止に動いています。
日本全体で見たときの問題の大きさはどのようなものでしょうか?
中国への水産物の輸出は昨年871億円です。
日本の水産物の輸出総額は昨年3873億円です。
中国の水産物の輸出に占める割合は22.5%です。
売上で2割超失うというのは影響が大きいと思います。
中国リスクと言われるものは、中国との取引にはゼロがあることです。
中国政府自体を日本がコントロールすることはできないので、中国リスクを軽減する方法とは、全体に占める中国の割合を落とすことですね。
要するに中国の売上を伸ばす以上に他の国や地域の売上を伸ばすことになります。
でも、実際はそうすることは結構難しいですよね。
何せ、中国は市場の大きさは世界一ですから、そう簡単にはいきません。
しかし、一時的な繁栄より永続的な繁栄が大切ですので、そういう視点での対応が求められるということになります。
経営ではこのような問題を「顧客構造」の問題と言っています。
例えば、工場などでモノを作っている会社があるとします。
1社からの受注が多く売上の8割を占めているような場合、この1社が倒産すると連鎖倒産の可能性が高くなります。
顧客構造 = 大口1社(80%)+小口複数社(20%)
こういう状態を「顧客構造が悪い」と言います。
したがって、1社依存体質をやめて、複数社、例えば売上の2割を占める大口を4社持つとすれば、
たとえ4社のうち1社が倒産したとしても、連鎖倒産に危機は免れます。
顧客構造 = 4社 ✕ 大口(20%)+小口複数社(20%)
このような状態に移行することを「顧客構造の改善」と言います。
パチンコ業界でこの顧客構造の考え方を取り入れると以下ような感じになります。
この業界では一人当たりの売上や稼働は少ないので、個人ではなく、客層をセグメント(区分)をしてお客様を把握することになります。
例えばお客様をざっくりと次の5つにセグメントしたとしましょう。
<A店>
①出玉客・・・40%(出玉に反応して動く客)
②新台客・・・20%(新台に反応して動く客)
③機種客・・・10%(自分の好みの機種の有無で動く客)
④立地客・・・20%(近くなので來る客)
⑤店舗ファン・・・10%(店やスタッフを気に入ってくる客)
<B店>
①出玉客・・・20%(出玉に反応して動く客)
②新台客・・・20%(新台に反応して動く客)
③機種客・・・20%(自分の好みの機種の有無で動く客)
④立地客・・・20%(近くなので來る客)
⑤店舗ファン・・・20%(店やスタッフを気に入ってくる客)
A店とB店のどちらがリスクが高いでしょうか?
A店と言いたいところですが、実際は店舗の規模と財力によります。
どのホールよりもお金がたくさんあれば、出玉で負けることはないので、A店は安定構造と言えます。
しかし、そういう店舗は一握りですので、一般にはA店の方がリスクが高いと言えるでしょう。
出玉競争で負ければ、出玉客をごっそりと持っていかれるからです。
セグメントを個別にみると
①の出玉客は、競合店のどこかが出玉競争を仕掛けたり、新店が出てきたりすると、移動する確率が高いので、
競争に負けるといなくなる可能性があります。
A店ような場合、最悪40%のお客様を失うことになるので大きな痛手となります。
②の新台客も新台入替で他店より劣っていると判断されると流出していくので、移動しやすいお客様と言えます。
当然、流出しやすいということは、流入もしやすいので、集めやすいのですが、そういうお客様が多いと、不安定になります。
③の機種客は、自店にその機種を置き、ぼったくりをしなければ、いついてくれる安定客と言えます。
④の立地客も、安定性は抜群ですが、自店のそばに競合店ができたときは別です。
⑤の店舗ファンは、店の方針やスタッフに好感を持ってくるお客様なので、安定性は高いと思います。
単独店舗なら問題はないのですが、複数店舗を持っている場合、店舗方針を店長任せにしているところでは、前任者と違う方針を出した場合、安定性は崩れる可能性があります。
全てリスクはゼロではありませんが、自分のエリア環境を考えると、それぞれのリスクの大きさは見えてくるのではないでしょうか。
どのセグメントの客層が増えていくかは、実行する施策によります。
当たり前ですが、出玉営業を一番に強調すれば、①が増えていくでしょうし、新台入替に力を入れれば②が増えていきます。
コミュニティホールなどを目指すとして、関係づくりのための施策を実施すれば、⑤の店舗ファンが増えていきます。
ある意味、現在の客層構成は、過去の施策の集積の結果と言えるでしょう。
中国リスクと言われていますが、あえてゼロになる危険を冒しても売上の拡大を目指す人もいるでしょう。
売上が大きくなるほどリスクが増すという皮肉な関係なので、個人的にはあまりおススメしない方向性です。
店舗運営でも、リスクを考えながら、自店の力と競合店の力を比べ、どの客層を増やしていくことが、自店の永続的な繁栄につながるか、
考えながら施策を打つことが必要なのではないでしょうか。
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防災訓練の頂点にある企業から防災を学ぶ!
今年の9月1日は関東大震災から100年目ということで、各地で訓練が行われました。
また、企業では最新のデジタル技術を駆使したVRゴーグルを利用した震災体験会や避難訓練シミュレーションなども行われました。
防災訓練と聞いて、凄い努力をしている企業をイメージすると、私の頭の中にはTDL(東京ディズニーランド)が浮かんできます。
東日本大震災があった時、TDLのスタッフ(キャスト)は自分で判断し、お客様(ゲスト)の安全を守る行動をとった数々の行動が話題になりました。
例えば、ぬいぐるみを販売しているお店のスタッフは、お客様に防災頭巾としてぬいぐるみをその場で配布したとか、
お土産売り場の食品を、防災食としてお客様に提供したどです。
また、スタッフの中には、お客様の不安な気持ちを和らげるために「安全の妖精」を演じた人もいたそうです。
話を聞いて、さすがTDLのスタッフは違うと思いました。
いつもTDLが目指す理念を基に、すぐに行動した能力の高いスタッフだと思っていました。
学校で言えば、基本問題を習ったら、すぐに応用問題を解けるというような感じですね。
実際にそういう人はあまり多くいません。
応用問題に潜む基本問題に絡む要素を解きほぐして、解答を導きだすには多くの場合訓練が必要です。
これと同じです。
抽象的な理念というものを、訓練無しにすぐに具体的な行動に移せる人間は少ないものです。
そういう人は優秀と言われる人です。
私は、さすがTDLさん、そういう人をたくさん雇っていると思っていました。
しかし、後からTDLの話を聞いて、そうでないことが分かりました。
実は、TDLは防災訓練を当時年間180回も行っていたのです。
凄いのはスタッフではなくて、スタッフをそこまで訓練している企業理念に対する真摯な態度にあることがわかりました。
多くの企業は、防災に対して本気で向き合うということで、年に1、2回の防災訓練をします。
それでもきっちり防災訓練している企業は凄いと思いますが、TDLと比べると格段に違いがあることは間違いありません。
お客様が店内にいる事業形態になると、お客様の安全の確保は、最優先事項になります。
震災はいつ起こるかわかりませんし、その規模もわかりません。
したがってやってもキリはありませんが、その中で自分たちがお客様に提供する安全安心とはどの程度のものなか、防災の日を節目として考えることはありではないでしょうか。
私はお客様の安全安心を護るための本気の努力は、スタッフの見えない自信となり、お客様に伝わっていくと思っています。
ところで、御社では防災訓練は年何回されていますでしょうか?
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