本当の地域密着店の作り方(実践編)

コミュニティマネジメント研究所

アイデアのタマゴ

 アイデアを生み出すきっかけ作り

◆「七夕」を利用して来店ネタを作りあげる!

 「七夕」と言えば7月7日ですね。 七夕は日本の行事の中でも商売に活用されることが多いのではないでしょうか? また七夕を祭りとしている地域もあり、7月7日近くになるとテレビなどでも取り上げられます。 世の中が「七夕」に注目しているときに、それに乗っかる企画は成功しやすいものです。

 ホールによっては「7」はラッキーセブンに通じると縁起を担いで隠れイベントを行っているところも結構あります。 その「7」が2つ重なるので、お客様も期待して来店してくれるだろうということで、力を入れる店舗もあるでしょう。

 ところで、「7月7日」のイベント企画ですが、毎年どのようなことをしていますか? いくら考えても、他店との差別化は難しいし、考えても同じようなものになってしまう?と思っていないでしょか。 実は工夫次第で「七夕」はいろいろな活用ができます。

 「七夕」企画を良くして、自店の課題を解決したいという方向けのアイデアを広げるタネを用意しました。

■七夕関連の情報を確認する

 七夕の日は、「依存症防止の日」にしようと提案したら、あなたはピンときますか?
 ピント来た方は、七夕伝説である織姫と彦星の話をご存知の方です。

 ・・・・・・・・・・・・<伝説概要>・・・・・・・・・・・・

 天の川の西岸に住む機織りの名手・織姫と、東岸に住む働き者の牛使い・彦星が、織姫の父親である天帝のすすめで結婚しました。 しかし、二人は仲睦まじくするばかりで全く仕事をしなくなってしまいました。 これに怒った天帝が、天の川を隔ててふたりを離れ離れにしました。 ところが、今度は悲しみに明け暮れるばかりで働かなくなってしまいました。 そこで、仕事に励むことを条件に七夕の夜に限って再会することが許され、七夕になると天帝の命を受けたカササギの翼にのって天の川を渡り、年に一度、再会するようになりました。

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 いかがでしょか。どう見ても目先の快楽に目がくらみ、社会人としての義務を怠った2人が罰せられるという話です。
 もしこれがパチンコなら、パチンコ遊技におぼれて仕事をしなくなった人に、 年に1回だけパチンコをすることを許すことを条件に真面目に働きなさいと言われたというお話になります。

 しかし、馬鹿正直に「七夕」を依存症対策の日にすることをお奨めしているのではありません。 もし、店舗の課題として、”依存症に対するホールの取り組みをPRすることで、社会的信用を勝ち取ること”ということであれば、 そういう活用もできるということです。

 でも、七夕伝説の真実だけがすべてではありません。 多くの人は「七夕はラブロマンス」と勘違いしている人も多いのではないでしょうか。 1年に1回だけしか、愛しい人と会うことができない。 1年に1回だけの楽しみという思いを持っている人もいます。
 また、笹に短冊をつけてお願い事をする日と思っている人も多いのではないでしょうか。

 まずは、とりあえず七夕に関する情報を整理してみましょう。

参考資料:七夕とはどんな行事?たなばたの由来・起源や意味、「七夕伝説」を解説

■七夕関連の情報から、七夕のテーマコンセプトを決める

 七夕をプロデュースして、自店の課題を解決したいと思う場合、七夕のどの面を切り取り、強調するかを考えることが必要です。 そして「七夕」企画の概要を確定することになります。
 とりあえず9つほど考えて見ました。 これを参考にしながら、自店独自の七夕コンセプトをいくつか考えて、自店に一番合うモノを選ぶということになります。

 上表は、情報収集から何をイメージしたかで、左上のマス目には、天帝の社会的な役割や義務を果たす尊さを教えてると感じたとして書いています。 下の表は、それから連想するということで、勤労の大切さ、暑い時期の勤労ということで、お疲れ様企画というコンセプトを出しています。
 同じ「七夕」でも何をコンセプトあるいはメインテーマにするかで、企画内容は違ってきます。

■七夕まつりを構成要素に分解して考える

 コンセプトやテーマを考えて、いきなり施策をやり出すと、いつの間にか昨年と同じようなことをしているというケースがあります。 何をやるべきか、またやる必要はないのか、構成要素を確認しながら、自分がやりたいイメージのモノなるかを確認します。
 以下の表は構成要素をレベル別分類別に整理したものです。 自分の思考の偏りを防ぐ参考になると思います。

 

 それそれのどの要素のどのレベルを組み合わせるかで、七夕企画の内容は千差万別となります。 七夕企画の前の企画との関係、また七夕企画後の関係などから、自店にとって最適の「七夕」を決めていきます。
 費用対効果が大切なので、いろいろすればそれが最適とは限りません。ホールの流れを見て考える必要があります。

■七夕企画の組み立ててみる

 自分が当初思っているイメージに沿った各構成要素が決まったら、実際どのようになるかまとめてみましょう。 そして、お客様の反応を頭の中でシミュレーションして下さい。 お客様の反応が自分のイメージ通りになるか考えて見ましょう。 同時にスタッフの動きについても大丈夫か確認しましょう。

 とりあえず構成要素を整理するとどのような感じになるか見た見ましょう。

 この例1は、とりあえず七夕の7と7が重なることで、出玉をイメージしてもらい稼働を上げる企画を書いてみました。 この店舗は課題として、稼働を上げるために出玉イメージを使うという昔ながら営業手法という感じです。 店舗の課題としては単純な「稼働アップ」ということになります。 課題設定としては漠然としており、その結果、漠然とした出玉企画となっています。

 次の例2は、お客様の店に対する好感度を上げるための企画となっています。 背景としては、会員管理で継続客の離反が多くなっているので、それを抑制したいという狙いがあります。 重視しているのは、店の経営姿勢やスタッフに好感をもってもらい、定着してもらうことを考えているので、 声掛けやお客様と会話を重視した施策になっています。

 次の例3は、七夕というキーワードを使って、台を打つ理由を作り、遊技台の稼働を少しでも上げることが狙いです。 七夕の関連したおススメ機種を用意することで、お客様がいつもと違う遊技機を試す意欲を支援するものです。 事前に会員管理システムなどで、自店のお客様がその機種をどれだけの人が体験しているか、 また、今回の改革対象としている機種間の回遊性を調べておくと誘導のヒントが得られるでしょう。

 構成要素を整理すると計画内容について漏れがないか、強化すべきものがそうなっているか、相乗効果が出るか検討しやすと思います。

■七夕企画のと内容と自店の課題との関係を再度見直す

 施策は店舗の問題を解決し、店舗を良くするために打つものです。 七夕企画でそれがどの程度改善されるのか予測をし、問題が無ければOKです。 もしも思い通りにならないということであれば、どこが思い通りにならないのか明確にして、再度施策を見直してみましょう。 

■一言

 同じ七夕企画でも、ピンキリです。 どのレベルが自分の店舗の課題解決になるのか、考えながら実行することをお奨めします。 ただの賑やかしでは、体力が消耗してしまいますので、ご注意下さい。。

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