本当の地域密着店の作り方

店舗(パチンコホール)が地域のコミュニティ広場としての取り組みを始めた

パチンコ運営の基本用語&知識

本や連載において使用している用語の解説です


『台アウト』・・・以下の算式で考えています。

◆『台アウト』とは

 台アウトとは、みなさんご存知のようにお客様が打った打ち込み玉数、スロットならコインのイン枚数のことです。 どこのホールでも、お客様がどれだけパチンコやスロットを打ったのか管理していると思います。

 台アウトは、台別機種別、場合によってはコーナー別などいろいろな単位でとられ、平均や集計を出されていると思います。 ホールでは最も共通の最も身近なデータです。

◆『台アウト』の捉え方とは

『台アウト』というデータをどのように活用されていますか?
 全体の稼働状態を管理するだけなら、台アウトを台アウトとしてしか見なくても問題はないと思います。 しかし、台アウトが下がった場合、改善のヒントを導き出したいと考えた場合、この台アウトという単位でのみの管理では限界があります。
 では、どうするの?といった時、一般的にはこの台アウトを分解しますが、大きくはホール全体の台アウトという戦略的視点と、 機種を何とかしたいという戦術的な視点があります。

  〇ホール全体の台アウトの改善
  〇機種別の台アウトの改善

 戦略的な視点は、みなさんよくご存じと思いますので、機種台アウトの視点を中心に説明していきます。

◆機種別の台アウトの改善を考える

 セミナーなどで「海」の稼働が下がって来てるのですが、どうしたら良いでしょうかという質問を受けることがあります。 図表1のようなケースですね。どう見ても2週間の間に下がり傾向がでてきている。
 台アウト
 この場合、質問者によく尋ねることが、遊技客の遊技時間が減少したと思うのか、それとも遊技人数が減ってきたと思うか、とういようなことです。 この発想は、台アウトを次のように分けて考える癖がついているからです。なお、会員アウトは、お客様がその機種で打った推定平均アウト数のことです。 この考え方は、問題の原因を考察するための思考法です。

  機種台アウト = 会員アウト × 人数(回転)/台

 台アウトが下がったので、集客を図り、台アウトを回復させようというのは、 図表2のケースのような場合ですね、会員アウトは一定なのですが、台につく人数が3.0人から2.64人と減ってきています。 台アウトが下がったのは、明らかに人が少なくなったのが原因なので、 集客に力を入れて、沖海への回遊を促し、稼働を回復させるというのは、正しい策と言えます。
 回転減少
 しかしながら、台アウトが下がったのが、図表3のように会員アウトの低下によるものであった場合は、無理に人を集めるのは問題があります。 なぜなら、会員アウトが下がってきているというのは、お客様が粘らなくなってきている。 つまり、台の魅力が失われている。ラーメンでで言えば、味が悪くなってきているということです。、
 こんな状態の時に無理に人を集めるのは、不味いラーメンをみんなに食べさせることになります。 この場合は、会員アウトの減少の原因を取り除き、会員アウトの回復を図ることにまず取り組む必要があるということになります。
 会員アウト減少
 また、もし会員アウトが全国的に下がってきているということであれば、 台の寿命が来ているので、さらなる集客をして延命をさせる必要があるのか、 考えてから手を打つ必要があると言えます。

 以上のような考え方は、通常のホールコンピュータだけでは無理であり、会員管理データと台データとの組み合わせで可能になります。
 台アウトを向上させる立場としたら、台アウトを上記のように分解できるシステムを持っている場合と そうでない場合は、どちらの方が的確に台アウトを上げる手を打てるでしょうか。データの活用は武器になります。

 データ活用と分析力は、ホール稼働向上の力になるということで、研修を企画していますので、 興味のある方は、また受講していただければと思います。

◆〇ホール全体で考える

 ホール全体の台アウトの低下防止や台アウトの向上を考える場合、 台アウトを1つの指標とは考えず、いくつかのグループに分けて、 そのグループの集合が全体の台アウトに影響を及ぼしているという考え方をします。  これ以下の説明は、台管理を利用されている方がよく利用される考え方です。 問題や改善の絞込みという手法です。
  ①台アウト = コーナー別台アウトの集合   
 この考えをする人は、コーナーごとに平均台アウトを出し、どのコーナーが弱っているから、台アウトが下がっている。 逆にどのコーナーを強化すれば、ホール全体の台アウトが向上するという枠組みで考えていきます。
  ②台アウト = 機種別台アウトの集合
 この考えをする人は、どの機種の調子が悪くなったから、ホール全体の稼働が悪くなったというように考えていきます。 だから、稼働を良くするためには、どの機種の台アウトを上げてホールを強化していくかを考えいます。
  ③台アウト = 午前台アウト + 午後台アウト + 夜台アウト
 これは時間帯ごとに台アウトを把握して、台アウトの問題を発見し、改善していこうという考えのベースになるものです。 夜の台アウトが少なくなったら、夜限定のイベントをして、集客をしようという発想になります。
 その他には。
  ④台アウト = 貸玉別貸メダル別台アウトの集合
  ⑤台アウト = タイプ別台アウトの集合
 この他にもいろいろ考えられますし、また組み合わせもできます。 やっていることは細分化で、発想は悪い部分とそうでない部分があり、細分化することで、それを明確化して、対処法を考えることになります。

 病気で言えば、診断をして悪い個所を特定すると言った作業です。 でも、これをしっかり行えば、喜ばれます。 こういう発想をしたことが無い方は、問題が絞り込まれるので、喜ばれます。

 それでは問題を絞り込んだ後はどうすべきかということになると、台アウトの減少した原因を追究していく、上記の考え方が必要となります。

◆関連事項

〇パチンコ運営の基本用語&知識:会員アウト 会員アウトについて説明しています。

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