◆お客様と一緒に地元一体感を演出する
夏の甲子園は今年100回目という節目を迎えます。
夏の一大イベントと言えば、凋落傾向にあるとはいえ、夏の高校野球ということになるのではないでしょうか。
30年以上昔は、大衆スポーツと言えば野球で、プロ野球ファンも格段に多く、
甲子園球児がプロ野球入りするので、夏の甲子園への関心はかなり高かったように思います。
夏の高校野球は県ごとの対抗戦になるので、 できるなら地元が勝って欲しいという思いが自然に出てきます。 これは野球ファンだけではなく、野球に興味の無い人も同じような思いにかられます。
人は自分の所属している集団を応援する傾向があります。
最小の単位は家族かもしれません。
だから家族をバカにされるとほとんどの人は怒ります。
人間の欲求の中に『社会的欲求』というものがあり、良い組織に属していたいという思いがあります。
だから、その組織を否定されると怒るのです。
逆に自分の属している組織を褒められると悪い気はしません。 同様に自分の属している組織が、世間的に評価を高めることは誇らしく思います。 小さいものは家族ですが、それが住んでいるところになると、 住んでいる地域、拡大して県という単位になります。
地域密着ということは、地域の人と価値観を同じくし、地域の人の喜びを同じく自分の喜びと同じくすることです。 もし、店舗が地域密着ということであれば、地域という集団が良くなることを応援し、悪くなることを嘆くという思考が見えることです。
地元の高校が頑張って甲子園で勝った。
地元密着と言っている店舗が、まったく関心を示さなければ、
そこに来られているお客様はどう思うのでしょうか。
このお店は、地元密着店と感じるでしょうか。
それとも、単に金儲けのためにこの地域に出店していると感じるでしょうか。
考えるまでもないと思います。
■地元を再発見する機会にする
夏の甲子園野球は、県大会から始まります。 都道府県にあるほとんどすべて高校が参加するので、 トーナメント表を作成し、勝敗を店内に掲示するにも良いかもしれません。
☆アイデアタマゴ①
地方では、ホールに来ている人は、ほとんど県内のどこかの高校を出ている可能性が高いので、
それを活かす企画を考えて見る。
例えば、〇地方大会の時、地元の高校の写真と簡単な歴史や特徴などを書いて紹介するのはどうでしょう。
〇また、高校向けの応援メッセージを募集するのも悪くありません。
自分の出身校、子供や孫の出身校へ応援のメッセージを書いてもらい、
ホールのコミュニティ掲示板などに掲載する。
〇スペースがあれば、店内に県大会が終わるまで貼りだしておくのも良いかもしれません。
お客様に地元の高校を意識してもらうことがポイントです。
昔と今ではかなり変化をしている高校もあるので、高齢者の方は改めて地元を再発見される可能性は高いと思います。
〇〇店「高校野球県大会応援企画」という感じでしょうか。
もちろん休憩室には、地方テレビ局がやっている県大会の様子を放映し、応援を呼びかけるのも悪くありません。
■お客様と一体になる機会にする
県大会が終われば、夏の甲子園が始まります。 県大会は、お客様の出身高校はバラバラなので、一体感よりは、地域の高校を再発見となりましたが、 甲子園では、同じ〇〇県人として、あるいは〇〇県に住んでいる人間として、 一緒に県代表校を応援するというスタンスになります。
人間がこいつは仲間だと感じるのは、同じものを応援する時に発生しやすいことが分かっています。 コミュニティホールのベースとして、スタッフやお客様同士が同じ仲間であるという意識を持つように導くことが大切です。 そういう意味では、県の代表校を一緒に応援するという演出は重要です。
☆アイデアタマゴ②
甲子園を意識し、参加型にする。
例えば、甲子園のトーナメント表を作成し、お客様に今回の優勝校を予測してもらい、その結果は貼り出す。
他県の情報が少ないので、1回戦を見てもらって、予想してもらう形のものでも良いかもしれません。
予想順位を店舗に貼りだしておくのも良いでしょう。
漠然とスポーツを見ているより、予測してみる方が応援にも力が入り、面白いと思います。
予想が的中したらどうなるのか?
それは、いろいろでしょうが、ワゴンさんに協力してもらって、
無料コーヒー券や近くのバッティングセンターの協力を仰いで、
バッティング無料券を出してもらうことも可能かもしれませんね。
もちろん、地元の高校が出る時には、特別感が必要です。
代表校になった時点で、その高校の特徴やメンバーの紹介をするのも悪くありません。
しかし、私のいる奈良県では、昔、天理高校が強豪校で甲子園で優勝していたのですが、
選手の出身県に奈良の人間がほとんどいないということで、問題になったことがありました。掲載情報には少し注意が必要かもしれませんね。
代表の試合は、事前に日にちを店内に告知し、休憩室を片付けて、一緒に応援する環境を整えるのも良いかもしれません。
嵐が歌っている『夏疾風(なつはやて)』は今回の甲子園のテーマソングなので、
それを定期的に店内に流しても良いかもしれません。
なかなか良い曲なので盛り上がると思います。
試合が始まると、試合経過(得点状況)をマイク放送をするなどして、テレビのある休憩室へ誘導したり、
ヒューテックのようにサンドにテレビモニターが付いていれば、チャンネルを案内したりするのも良いでしょう。
試合に勝ったら、ワゴンさんに協力してもらい、勝利記念、ワゴン半額セールをしても良いかもしれません。
勝利=お客様のメリットを演出することで、一緒に応援する雰囲気を醸成するのは大切なことです。
さらに言えば、お客様の中に甲子園に応援に行った人がいるかもしれません。
事前に、甲子園に行かれる方に向けて、甲子園や応援するまでの旅行写真等の募集をするのも良いかもしれません。
地元が勝った場合、お客様で試合を見に行かれた方の写真が、翌日に店内に飾ってある。悪くないと思いますがいかがでしょうか。
■一言
話題性もあり甲子園を取り上げるホールを結構見かけます。
店内にひっそりとスコアーボードが置いてあり、スタッフもあまり関心がありそうに見えない。
これって意味があるのかなと感じます。
そんな中途半端な取り組みはではお客様との一体感が出ません。
地元密着のコミュニティホールを目指すなら、スタッフ自身が楽しめ、お客様との会話の材料になるような企画で、お客様と楽しんでください。
参考資料:地域密着店、夏の甲子園を応援!!!?
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