◆11月のイベント・行事・記念日を活用する
11月なると今年も残り少なくなってきたと感じる月になります。
日はかなり短くなり、年末のための準備をしている気になります。
毎年11月は営業が落ち込むと嘆いている業界が多く、パチンコ業界もその例外ではありません。
晩秋に来店のきっかけになる主な行事などを掲載しておきます。
■11月の行事やイベントをネタにお客様の関心を引き出す!
11月は気候的には過ごしやすく、良い時期ですが、 どうしても12月を意識してしまいます。 11月の半ばぐらいからクリスマス商戦が始まり、 12月の前段階的なイメージがします。 本来はもっと心に余裕を持って11月という月を楽しむべきかもしれません。 ではどうやって楽しんだら良いのか、それを考えて提案するのが娯楽業を営む人間の仕事ということになります。
<<11月のイベント、行事>>
・「今年の漢字」募集開始 (11月1日)
・文化の日 (11月3日)
・立冬ヌーボー解禁日 (11月7日) 2023年
・立冬 (11月8日) 2023年
・秋の全国火災予防運動 (11月9~15日)
・七五三 (11月15日)
・ボジョレーヌーボー解禁日 (11月19日) 第三木曜日
・新嘗祭 (11月23日)
・勤労感謝の日 (11月23日)
・紅葉狩り
・七五三
☆アイデアタマゴ①
11月のイベント行事を見てみると、国民的なイベントということになると、該当するものはありません。
ただ、文化の日があるので、各都市で文化的な行事が行われる可能性はあります。
私の家の近くでは、10月末から11月の中旬まで、毎年『正倉院展』を奈良国立博物館の「新館(西新館・東新館)」で実施しています。
毎年、違う品物が展示され、毎年見に来る人が飽きないような工夫をしています。
5年周期で展示していると聞いたことがあります。
会場の中は撮影禁止なので、覚えて帰るしかありませんが、
5年も経てば完全に忘れるので、好きな人も飽きずに見に行くことができます。
実際、会場に入って見学している他の人の話を聞いていると、コンスタントに来ている人が多いと気づくと思います。
しかしながら、このようなイベントはどちらかと言えば、県外の人を呼び込むことがメインのような感じを受けます。
もっと地域の人が喜ぶような工夫があっても良いと思います。
そういう役割をパチンコ店が果たすことができれば、地元の文化を守るということでも重要な役割を果たすと思います。
<今年の漢字>
12月に毎年、「今年の漢字」が発表されます。
ご存知の方も多いと思います。
発表は12月12日に京都市東山区にある清水寺で行われ、毎年ニュースとして報道されています。
今年の漢字は、公益法人「日本漢字能力検定協会」(京都)が、その年の世相を表す漢字ひと文字を一般から募集し、最も多かった字から選ぶというものです。
その募集が始まるのが11月1日からです。
来店しているお客様も1年間を振り返るといろいろと思うところがあると思います。
お客様に今年の漢字を選んでいただくと、そのお客様が今年何に関心があったのかが分かり、会話のきっかけになります。
なので、ホールでもこの時期に合わせて、お客様の今年の漢字を募集してみたらいかがでしょうか。
漢検では12月の6日まで募集をしています。
それに合わせて、発表のタイミングも12日と同じというのも悪くないと思います。
「今年の漢字」のニュースが流れると「そういえば、俺の行くパチンコ店でもやってるな」と思い出してもらえれば、
来店動機になるかもしれません。
お客様との会話の促進と来店動機を創るという観点から、「自店の今年の漢字企画」はおススメだと思います。
<文化の日>
11月3日は「文化の日」として法律では「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨として祝日にするとされています。 以前は祝日ではなかったのか?と思われるかもしれません。 しかし、戦前から11月3日は祝日でした。 なぜ祝日かというと明治天皇の誕生日だったからです。 明治期に天長節、昭和初期に明治節として祝日としていました。 いきなり祝日を無くすより、新しい憲法の下では同じ行為でも、意味が一新されるということにした方が良かったのかもしれません。
文化と言えば、2019年3月にアメリカのテキサス州オースティンでパチンコが日本の文化の一つとして紹介されていました。 紹介したの日本政府ですからパチンコは国も日本の文化の一つと認めているということでしょう。 文化の日にこれを強調してポスターを作り、パチンコの評価改善を働きかけるのも悪くはないですが、やりすぎには注意が必要でしょう。
参考資料:米国で日本政府がパチンコを日本の文化として紹介!?(ブログ)
さて、せっかくの「文化の日」を有効に活用して、お客様との距離を縮める工夫をしたいものです。 景品という視点で考えた場合、日本の文化に関係ある何かを仕入れるということが考えられます。 令和になって万葉集が注目を集めているので、百人一首なども良いかもしれません。 しかし、お客様の声を聞いてから仕入れをするのが無難なように思います。 ということで、お客様がどのようなものに興味を持っているか、文化の関係するようなアンケートを取ってみるのも悪くないと思います。 それによってお客様の趣味や嗜好などがわかり、今後コミュニティをつくる資料となります。
コミュニティイベントと考えた場合、俳句や川柳のコンテストを募集したり、 お茶の会をしたり、お花教室をしたりするのも悪くないと思います。 また、地域でやっている文化的行事を積極的に紹介する情報発信基地になっても、面白いと思います。 もちろん、行かれたお客様には話を聞いて、感想を紹介したりすることも大切と思います。
<紅葉狩り>
11月と言えば紅葉がきれいですよね。 少し肌寒いですが、外出をしたくないと言うほどではありません。 紅葉にちなんだものとしてお取り寄せで「もみじ饅頭」も悪くはありませんが、 コミュニティイベントとして、秋の「紅葉写真展示会」などはどうでしょう。 晩秋、お客様がきれいな紅葉を求めてちょっとお出かけになることもあると思います。 その時、写真をカメラやスマホで撮られる方も多いと思います。 その写真をホールにもってきてもらい、行ってきた感想を聞いてコメントととしてつけておけば、 来店してもらう楽しみが一つ増えるのではないでしょうか。
連想ゲームをしていくといろいろ考えられますが、お客様の反応がなければ意味はありません。 日頃からホールの提案に反応してもらえるように、お客様との関係づくりをしておくことが大前提です。
<ボジョレーヌーボー>
11月の第3木曜日はフランスワインの一種であるボジョレーヌーボーの解禁日です。 ちなみにボジョレーはフランス南部の地区の名前、ヌーボーはフランス語で新しいという意味です。
もともと解禁日というものはありませんでした。 人々は新作ワインができるのを楽しみにし、出来上がったワインを楽しみに飲んでいました。 しかし、ある時期から新作ワインの早出し競争が始まります。 それは誰よりも早く出した方がよく売れたからです。 そのためにワインが完成していなくても売るところが現れ、これでは品質の低下を招くとして解禁日が作られたのです。 これはフランスのワイン法で決められているので、解禁日より早く販売することはありません。
禁止されていて、OKが出ると早速飲みたくなる人もいるのではないでしょうか。 ワインを日本人が誰でも飲むとは思いません。 ただ、話題性はあります。 つまり、毎年ニュースでボジョレーヌーボーの解禁のニュースを流します。 もし、パチンコ店でボジョレーヌーボーを数量限定で解禁日に販売しますと事前にアナウンスしていたらどうだなるでしょうか。 朝や夕方にTVやインターネットを見た人が、「ボジョレーヌーボーはアソコのパチンコ店で景品として販売すると言っていたな」 と思い出してもらえれば、来店する動機になります。
ワインはオシャレなイメージがあるお酒です。 同時にチーズやハムなども取り揃えておいて、秋の夜長にワインでも楽しまれてはいかがですかと提案するのも悪くないと思います。 この企画を近くの酒屋さんとコラボするのも良いでしょう。 夜早めに閉まる販売店ならコラボをしてくれるかもしれません。
参考資料:ボジョレーヌーボーに関する消費者調査(byドゥ・ハウス)
■11月の記念日等をネタにお客様の関心を引き出す!
11月の記念日は以下のようになっています。
パチンコに直接関係があるものとしては、11月14日です。
全国遊技業協同組合連合会(現在の全日本遊技事業協同組合連合会)が通産省から正式に認可を受けた日だそうです。
この日を初心に戻る日として、大衆娯楽としてのパチンコをピーアールするという考え方も悪くないでしょう。
記念日は、お客様に不信に思われず、何かを始める正当な理由を与えてくれるツールです。
コミュニティホールを目指している店舗は、有効に活用してお客様との関係づくりを深めましょう。
<<11月の記念日>>
・犬の日 (11月1日)
・灯台記念日 (11月1日)
・世界津波の日 (11月5日)
・鍋の日 (11月7日)
・119番の日 (11月9日)
・トイレの日 (11月10日)
・ポッキー&プリッツの日 (11月11日)
・パチンコの日 (11月14日)
・世界トイレの日 (11月19日)
・ペットたちに感謝する日 (11月22日)
・いい夫婦の日 (11月22日)
・珍味の日 (11月23日)
・いい風呂の日 (11月26日)
・ノーベル賞制定記念日 (11月27日)
・いい肉の日 (11月29日)
・海と灯台ウィーク (11月1日~8日)2022年
☆アイデアタマゴ②
最近ペットを飼う方が増えています。 『犬の日』(11月1日)と『ペットたちに感謝する日』があるので、 ペットを飼っているお客様向けのサービスや景品を購入し、来店動機にすることができます。 人気のペットフードの販売でもいいですし、ペット用の傘なども面白いかもしれません。 人気の獣医さんの情報交換会なども面白いかもしれませんね。
食に関するモノとしては、『鍋の日』『ポッキー&プリッツの日』『珍味の日』『いい肉の日』などがあり、 手軽にできそうなのが、『ポッキー&プリッツの日』『珍味の日』というところでしょう。 景品の販売に力を入れて、そのものを売るのも悪くはありませんが、 記念日をわざわざ利用する理由を作ると、会話のきっかけにもなり、お客様の遊び心を刺激することもできます。
面白い工夫ができそうなのが『トイレの日』『世界トイレの日』です。
クリンリネスに力を入れているなら、社内企画としてトレイをきれいにするキャンペーンをしても良いかもしれません。
トレイのクリンリネスや備品を充実させて、お客様、特に女性に対して地域一番のキレイなトイレをアピールする機会にしても面白いと思います。
いつもキレイにしているというメッセージはお客様を歓待しているというイメージに通じます。
『トイレの日』を利用してクリンリネスの強化を打ち出してみてはいかがでしょうか。
もっと強化を考える人は、リクシルが開発している『トイレからのお便り』を導入することを考えると面白いかもしれません。
どんなお便りかなのかというと、健康のお便りです。
AI(人工知能)を使って、大便を診断し、健康状態をスマホに届けてくれるというモノです。
これを入れると話題性があり、一時的な来店動機とすることができるかもしれませんね。
健康ホールを打ち出している店舗では、まさにピッタリという商品です。
2019年9月時点でWBSのトレたまで紹介されたもので、現在開発中とのことです。
注意をしてリクシルの製品発表を見ておき、販売と同時に自ホールに入れてみるのも面白いかもしれませんね。
11月22日は「いい夫婦の日」としてイベントをしているところがあります。 例えば、三重県の伊勢では夫婦岩の前で、夫婦で大声で叫ぶとか、ある肉屋さんでは店頭で夫婦がキスをすると肉が半額になるなど、面白いことをしています。 また、夫婦のボーリング大会を開催しているところもありました。 ホールでも夫婦で来店するとワゴンサービスで何かの特典があるなど、工夫しても面白いかもしれません。
11月の終わりになると寒くなるので『いい風呂の日』はお風呂でリラックスするための景品などをおススメするのも一つでしょう。
でも単純に端玉景品で入浴剤をとりあえず配るというのはもう一つです。
わざわざ記念日を利用している意味があまりないと思いませんか。
そんなことは記念日が無くても、「寒くなったのでカラダを温めてリラックスしてください、そのために入浴剤を景品にしました」で済む話です。
お客様から『いい風呂の日』だから、わざわざこんなことをしているんだと思ってもらえるような特別感を出さないと感動してもらえません。
スタッフの労力をわざわざかけて、お客様になんの感動も与えないような施策は、スタッフのやる気を損なうので、なるべく避けるべきでしょう。
そういう意味では、記念日を乱発するより、絞り込んで感動を呼べるように工夫をすることが大切です。
また視野を広く持って、『トイレの日』でトイレ用の掃除グッズを揃え、『いい風呂の日』でお風呂用の掃除グッズを揃える。
クリンリネスの徹底を図ることで、お客様に掃除のいきとどいたホールとピーアールするのも一つの特徴作りと言えます。
<海と灯台ウィーク>
海をメイン機種と考えているホールにとって活用できるのは、1日から8日の「海と灯台ウィーク」でしょう。
日本財団と海上保安庁が設定した海を大切にしようというキャンペーン期間で、毎年何らかのイベント行っています。
店内でポスターなどで「海と灯台ウィーク」をマリンちゃんキャラを使い、協賛や応援をしていることを伝えると良いでしょう。
「海と灯台ウィーク」の公式HPを見て、啓発企画にするか、景品企画にするか決めて、ディスプレーを作って、スタッフの会話のネタにしてはいかがでしょうか。<2023年追加>
■11月のオススメ季節性企画!
ニュースなどで何度も取り上げられる可能性が高いキーワードを含んだ企画です。 世の中の流れがあるので、お客様が共感して参加してくれる確率が高まります。
〇秋の火災予防キャンペーン
■一言
行事や記念日を利用していろんな施策を企画し、お客様を楽しませることで店舗のファンになってもらう。
そのためには自分が納得して、自分がこのような企画をして歓待されたら、ファンになるだろうと思うレベルの企画を工夫しなければなりません。
何もしないより何かをした方が良いだろうと義務感にかられた企画はまずお客様に感動を与えません。
当り前のものをいかに面白くするか、行事や記念日を活用するとき問われるのはその能力です。
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